勘解由小路 三鈴(かでのこうじ みすず)(2027年)
古本市が終わり、一行瑠璃と堅書直実が付き合い始めたという噂は、図書委員の間にもすぐに広まった。
放課後の図書室。瑠璃が委員会を欠席したその日、直実は1人で黙々と書架の整理をしていた。そこへ、軽い足取りで近づいてくる人影があった。勘解由小路三鈴だった。
「あれ、堅書くん1人? 瑠璃ちゃんがいなくて寂しそうだね」
「あ、勘解由小路さん。うん、今日はちょっと用事があるみたいで……」
直実は少し照れくさそうに笑ったが、三鈴の瞳の奥にある、どこか値踏みするような妖しい光には気づいていなかった。
三鈴は直実のすぐ隣まで距離を詰めると、彼が持っていた本をひょいと取り上げ、そのまま彼を本棚の壁へと押し付けるようにして、至近距離で見つめてきた。
「ねぇ、堅書くん。瑠璃ちゃんのこと、どこまで『した』の?」
「えっ!? な、何言ってるの、勘解由小路さん……!」
直実は真っ赤になって動揺する。だが、三鈴の脳裏には、第一話で自分が瑠璃の身体を開拓し、おへそを弄り倒したあの甘い記憶が鮮明に残っていた。自分が誰よりも知っているはずの瑠璃の純潔を奪った男――目の前の、少し頼りない同級生への、歪んだ好奇心と独占欲が、三鈴の中で黒く鎌首をもたげた。
「ふふ、可愛い。……ねぇ、瑠璃ちゃんには内緒で、私と『実験』してみない?」
「じっ、実験って……」
三鈴は、自分のセーラー服のポケットから、第一話でも使用したあのリモコンローターを、わざとカチカチと音を立てて取り出した。そして、直実の手を強引に掴むと、それを自分の短いプリーツスカートの中、太ももの内側へと導いたのだ。
「ひゃっ……!」
直実の指先に触れたのは、すでに濡れそぼり、ローターの振動に震えている三鈴の最も秘められた部分の熱だった。
「勘解由小路さん……これ、ダメだよ、僕は一行さんが……」
「ダメって言うわりには、堅書くんのここ……すっごく大きくなってるよ?」
三鈴の視線が、直実の制服のズボンの中心へと向けられる。そこは、三鈴の挑発とシャンプーの甘い香りに当てられ、すでに隠しきれないほどにカチカチに怒張していた。
三鈴は直実の手を引き、かつて瑠璃とも入ったあの薄暗い資料保管庫へと彼を誘い込んだ。内側から鍵がかかる。
「瑠璃ちゃんを気持ちよくさせる方法、私がもっと教えてあげる……。だから、私をめちゃくちゃにして、堅書くん」
三鈴は自らセーラー服のスカートを大胆に捲り上げ、ローターが埋まったままの自身の秘部を直実の目の前に晒した。直実は、瑠璃への罪悪感に押し潰されそうになりながらも、三鈴の圧倒的なメスのフェロモンと、目の前の淫らな光景に理性を完全に消し飛ばされ、彼女の身体へと狂ったように襲いかかった――。
床に敷かれた毛布が二人の体重で深く沈む。三鈴の指が直実のベルトを解き、その硬くなった膨らみを解放した。
「あ……っ」
直実の口から声が漏れる。三鈴はその昂ぶりを指先で弄びながら、自らローターのスイッチを入れた。ヴゥン……という低い振動音が響く。
「ねえ堅書くん。瑠璃ちゃんも、これくらい興奮してた?」
挑発的な問いに直実の顔が歪む。だが三鈴は止まらない。スカートを完全に捲り上げ、すでにローターを受け入れた濡れそぼつ秘部を見せつけた。
「見て……ほら、ここに挿れて。瑠璃ちゃんと同じくらい熱いかもよ?」
直実の理性が砕け散る。瑠璃への罪悪感が麻薬のように快感を増幅させる。三鈴に導かれるまま、彼女の内部へ分け入った。
「んあっ……! あったかい……堅書くんの、すっごく硬い……!」
狭い通路に侵入すると、異物の存在を感じる。直実の先端がローターの振動に触れた瞬間、二人の背筋が同時に痙攣した。
「ひゃあっ! それ……動いてるから……っ!」
三鈴が背中を反らす。結合部から溢れた愛液が床を濡らす。直実が動き始めると、ローターが肉壁と擦れ合い、不規則な振動が双方を狂わせる。
「瑠璃ちゃんのなか……もっと良かった? 私のほうが……どう……?」
喘ぎながら問いかける三鈴。直実は答えられない。しかし肉体は正直だった。三鈴の膣内が絞るように締め付けるたび、瑠璃以上の快感が走る。
「……もっと奥まで来たら……教えてあげる……」
三鈴が脚を直実の腰に絡める。直実は獣のように抽送を速めた。ローターを押し込むように突き入れるたび、三鈴の蜜壺が泡立つ。
「ああっ! それ……だめぇ……! おまんこ、壊れちゃう……!」
三鈴の叫びが脳を灼く。直実の限界が近い。だが三鈴が腰を捻り、最後の一押しを求めた。
「中に……出して……瑠璃ちゃんにするみたいに……!」
その言葉に堰が切れた。直実が最奥へ突き込むと同時、熱い奔流が三鈴の子宮口へ叩きつけられる。射精と同時にローターが暴走し、三鈴も絶頂に達した。
「んあああっ!! いっぱい……出てるぅ……っ!」
三鈴の膣が脈動し、精液を搾り取る。直実が引き抜くと、ローターと共に白濁が流れ落ちた。
「はぁ……はぁ……。堅書くんの、いっぱい……」
三鈴が妖艶に微笑む。罪悪感と快楽の混沌の中、直実は瑠璃の顔を思い出せなくなっていた。三鈴の指が首筋に触れる。
「次はもっと凄いことしようね。瑠璃ちゃんには絶対秘密……」
直実がうなずく前に、三鈴の唇が優しく塞いだ。歪んだ共犯関係が、新たな記録を上書きしていく。
「……はぁ、はぁ、っ……。堅書くん、すご、すぎ……っ」
「う、あ……っ、勘解由小路、さん……」
資料保管庫の床に敷かれた古い毛布の上で、2人は激しい結合の余韻に溺れていた。
三鈴の膣内は、直実が何度も激しく突き入れたことで、愛液と中出しされた精液が混ざり合い、ドロドロの白いお汁となって太ももを伝い落ちていた。
直実は、瑠璃の親友である三鈴を、その激しいリードに流されるままに本能で貪り尽くしてしまったという、凄まじい背徳感と自己嫌悪に身を震わせていた。しかし、それ以上に、三鈴の「男を狂わせるテクニック」によって、脳の芯まで 骨抜き にされていたのも事実だった。
三鈴はぐったりと脱力した直実の胸元に顔を埋め、彼の首筋に何度も小さくキスマークを刻みながら、満足そうにクスクスと笑った。
「ふふ、これで堅書くんも、私の『共犯者』だね……。瑠璃ちゃんには、絶対に内緒だよ?」
「……うん。……ごめん」
「謝らないで。私、すっごく気持ちよかったもん。……また、瑠璃ちゃんがいない時、ここでしよ?」
三鈴は直実の制服のボタンを優しく留めてあげながら、勝ち誇ったような、けれど酷く愛おしそうな瞳で彼を見上げた。
一行瑠璃を頂点とした、直実と三鈴の歪んだ三角関係。アルタラのデータ階層に刻まれたこのバグのような背徳の契約は、2人の心に深い楔を打ち込み、後の「3人での狂乱(第五話)」へと確実に世界を歪めていくのだった。
(第三話・完)