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夜宵の母は空亡に取り込まれている──ゆえに、夜宵にとって、空亡は何を差し置いても打倒せねばならない宿敵であった。
しかし聡い彼女はそれが至難であることもよくよく理解している。少なくとも、一人では絶対に無理だ。だからこそ彼女は強力な悪霊を集めているのだが──。
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「ここか」
ここは神奈川県野獣市のとある一軒家だ。近隣住民からは呪いの家として恐れられており、もうすでに何十人もの霊能者が除霊に失敗しているという。
家屋を外から見る限り、確かに家全体から立ち上る瘴気は色濃い。夜宵の見立てでは危険度Bといった所で、「卒業生」ほどではないがそれでも戦力になってくれそうといった程度の評価であった。
さっさと叩きのめして、「駒」にしようと夜宵は人形を一つ持って家へと足を踏み入れる。
だが──。
──対峙してみて初めて分かる。力を隠していたのか。
特に策を弄することもなく、夜宵の前にあらわれたのは肥えた中年男の悪霊であった。
男の霊力が夜宵の全身を縛り上げる。空気が粘つき、足が動かない。家屋全体が異界に沈んでいく。壁が脈打ち、床が呼吸している。
危険度Bという見立ては完全に誤りだった──この悪霊は少なくともA、下手をすればSランクに近い。
逃げようにも逃げられない。
「……交渉したい」
夜宵は冷静を保ったまま言った。悪霊相手に交渉は禁じ手ではない。むしろ強力な悪霊ほど知性を残している。
男の悪霊は意外にもニタニタと笑いながら頷いた。
「いいよぉ」
だがその直後、男は舌なめずりをしながら付け加える。
「でもおじさんのお願いをきいてくれたら、ね」
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夜宵は即座に理解した。この男が生前どのような人間だったかを。
家屋全体から立ち上る瘴気の質。粘つく霊圧の性質。そして何より、男の視線に夜宵は強い不快感を覚えた。
「……条件は」
「んー、そうだなぁ」
男は脂ぎった笑みを浮かべる。
「おじさんとエッチしてくれたら、きみの言うこと聞いてあげる」
夜宵の表情が一瞬だけ歪んだ。だがすぐに元の無表情に戻る。
選択肢はない。この悪霊の力は本物だ。空亡を倒すためには、どうしても手に入れなければならない。
「……分かった」
「へへ、いい子だねぇ」
男が一歩近づく。夜宵は後ずさろうとするが、足が動かない。異界の力が彼女を縛っている。
「じゃあ、服、脱ごうか」
夜宵は震える手で制服のボタンに手をかけた。一つ、また一つと外していく。ブラウスが肌蹴る。
男の視線が熱を帯びる。
「下着も全部ね」
夜宵はスカートを下ろし、下着を脱ぐ。小さな身体が完全に露わになる。
男の悪霊が一気に距離を詰めた。脂ぎった手が夜宵の華奢な肩を掴む。
「いいねぇ……若いっていいねぇ……」
夜宵は唇を噛み締めた。これは取引だ。母を取り戻すための、必要な犠牲──。
男が夜宵を床に押し倒すと、畳が柔らかく沈んだ。
「痛くしないようにしてあげるからねぇ」
嘘だと夜宵は思った。この男の瘴気は暴力と苦痛に満ちている。男の手が夜宵の太腿を撫で回す。粘ついた感触。死んでなお残る体温に夜宵は思わず声をあげた。
「やめ……っ」
そんな夜宵の声を無視して、男は指を夜宵の秘所に触れさせる。
「濡れてないねぇ。まあ、すぐ濡らしてあげるから」
男が自らの陰茎を露出させる。悪霊の肉体は実体化している。そして異様に大きい。
夜宵の顔から血の気が引いた。
「入らない……」
「大丈夫だよぉ。おまんこって意外と伸びるんだよぉ」
男が夜宵の足を開かせる。抵抗できない。霊力の縛りが強すぎる。
先端が夜宵の入口に押し当てられた。
「じゃあ、入れるねぇ」
「待っ──あ゛っ!」
裂ける痛み。夜宵の悲鳴が異界に響く。男の陰茎が無理やり身体に侵入していく。
「きつい……きついねぇ……最高だぁ……」
男が腰を突き上げる。夜宵の小さな身体が跳ねる。
「やめ……痛い……痛いっ……!」
夜宵は必死に男を押しのけようとするが、力が入らない。涙が頬を伝う。
男は容赦なく腰を動かし続ける。ズチュ、ズチュという粘い音が響く。
「いいねぇ……泣き顔……最高だよぉ……」
夜宵は歯を食いしばった。これを耐えれば、この悪霊は自分の駒になる。母を取り戻せる。
そうして耐えていると──。
男が腰を止め、にやっと笑い、夜宵の顎を掴んで無理やり口を開けさせた。
「次はこっちだねぇ」
太い陰茎が眼前に突き出される。先走りでぬめり、異様に大きい。夜宵が顔を背けようとした瞬間、男は一気に突き入れた。
「んぐっ……! ぐっ、ごほっ……!」
先端が喉の奥まで押し込まれ、呼吸が完全に塞がれる。咽頭を広げられ、夜宵の細い喉がひくひくと痙攣した。涙と涎があふれ、顎から胸元へ垂れる。
「うぅっ……げほっ、んぐぅっ……! は、ぁ……っ」
男は容赦なく腰を前後に動かす。ぬぽっ、ぬぽっ、と下品な音が異界に響く。夜宵は両手で男の太ももを押すが、霊力の縛りで力が入らない。酸素が足りず、視界が白く濁り、咳き込みながらも無理やり咥えさせられる。苦しさで顔が赤く腫れ、目尻から涙が止まらない。
「いい声だねぇ……苦しいか?」
鼻から息を吸うのもやっとで、夜宵はただ耐えるしかなかった。男がようやく口から引き抜くと、夜宵は激しく咳き込み、肩を震わせた。
「げほっ……ごほっ……はあ、はあ……」
「次はねぇ……こっちだ」
男は夜宵の身体をひっくり返し、うつ伏せにさせる。華奢な腰を掴んで尻を高く持ち上げ、指で割れ目を割った。まだ一度も使ったことのないアナルの入り口を、ぐりぐりと押し広げる。
「や……そこは……っ」
「おじさんはここが大好きなんだよねぇ」
太い陰茎がアナルに押し当てられる。ほとんど潤滑のないまま、先端が無理やり食い込んだ。裂けるような激痛が走り、夜宵の悲鳴が家屋に反響する。
「あ゛ぁぁっ……! 痛い……痛いぃっ……!」
男は構わず腰を押し込み、根元まで一気に埋めた。腸壁を押し広げられ、夜宵の小さな身体がびくびくと痙攣する。
「きつい……クソキツい……最高だよぉ」
ズチュ、ズチュ、と容赦なく抽送が始まる。毎回引き抜かれるたびに腸が引きずられ、押し込まれるたびに内臓を突き上げられる感覚。夜宵は畳に顔を押しつけ、歯を食いしばりながらも声を抑えきれない。
「やっ……やめて……壊れちゃう……あっ、あっ、あ゛っ……!」
涙と涎と、鼻をすすり上げる音。苦しさで太ももが震え、指が畳を掻きむしる。
──いつまで、続くんだろう。
夜宵は下半身がばらばらになりそうな痛みに耐えながら、終わるのを待ち続けた。
だが彼女は知らない。
終わる事などないのだと。
ひとたびここへ足を踏み入れれば、肉が朽ち、魂魄が消え失せるまで犯され続けるしかないのだと。
これまでの犠牲者たちも、そうしてこの男に喰われていったのだと。