貧乳武闘家娘のNTR闘技場 作:自宅の戦闘員
クソブタ貴族デシデリウムルート開始
闘技場の前で待っていると、リーファちゃんがやってきた。
「らっ、とっ、れぇぇぇぇっ!?」
毎度のように、勢いよく僕に抱き着いて来る。
ついでにほっぺスリスリもしてきた
「どうしたの?」
「んー、そういう、ノリ?」
「えっ?」
今回は初手から行動が違った。
前回までは『キモい貴族にえっちなことされたぁー』『契約魔術する時、デブデリウムに大事なところ触られたりしたー。もう最悪、ヘンタイ、大っ嫌い!』だった。
「ね、ねえ、リーファちゃん。契約魔術、大丈夫だった?」
「えっ!? う、うん……ごめん、大丈夫じゃなかった。ちょっと、えっちな触り方された」
そこは、変わっていなかった。
なら前回と何が違う?
明確な変化と言えば、田舎の村出身のランカーであるファルジ選手に勝ったこと、衆人環視の中でジュガンの陵辱を受けたこと。
……性行為に対する、抵抗が減った?
実際、僕はデシデリウム魔導爵がリーファちゃんに何をしたか見たわけではない。
えっちなこと、がどの程度を指しているのか知らないのだ。
ただ、貴族たちの前で秘所を晒し連続絶頂させられるのに比べたら、ちょっと体を触られるくらいのことを、重要視しなくなったのかもしれない。
それはそれでマズい。
リーファちゃんは自身の防御が無防備になるかもしれないし、なにより他の男のボディタッチを聞きにしないとか普通に嫉妬する。
その成果、抱きしめるが強くなった。
「お、おお? どしたの?」
「……他の人に、変なことされるのイヤだなって」
「なぁに、独占欲? こいつ、愛いヤツめぇ、うりうり」
頬で頬を押される。
独占欲で間違いないので一切否定が出来ません。
「ええ、と。独占欲です、はい」
「……前々から思ってたけど、ラトレって発言に躊躇いないよね」
「好きを好き以外にどう言えと……?」
本気で疑問です。
そこを隠す意味って何さ。
「も、もー。照れるじゃん、そういうの」
リーファちゃんはニッと笑った。
そうやって笑える日々がこれからも続くようにしたいと、改めて思った。
そのためにも、警戒する相手はいくらかいる。
ループの中で既にリーファちゃんを陵辱したゴダス。
呪い責めをしてきたジュガン。
毎回えっちなイタズラをしてくるデシデリウム魔導爵。
あとは、マティアス侯爵もか。
実は、一番危険なのが侯爵かもしれない、と思っている。
だって初めの世界、リーファちゃんが死んだ世界では、墓石に“我が妻、リーファ・トラニア、此処に眠る”と記されていた。
近づきすぎると、同じ未来が待っているかもしれない。
※ ※ ※
契約魔術は、双方の同意を以て対象にルールを強制する。
かけられると「それを守らないといけない」と自然に考えるようになる、認識改変に近い魔術だ。
現在リーファに課せられたルールは、以下のもの。
1つ、運営に支障をきたす行為をせず、開催期間中は、都市の外に移動しない。
1つ、指定された試合に必ず出場し、最後まで戦い抜くこと。途中棄権・逃走・故意の不戦敗は一切認められない
1つ、敗北した者は、試合終了から翌日の休養日終了まで、勝者の命令に服従する。ただし資産譲渡や殺人等犯罪の強制、自殺自傷の強要に関しては例外として従わなくてよい。
ただし、契約魔術には抜け穴がある。
都市の外に移動しないと設定しても、「馬車の中で昼寝をしていたら、気付かないうちに動き出して外に出ていた」という状況は作れる。
リーファのように相棒がいる場合は、試合の時間まで縄で縛ってもらえば物理的に出場できなくなる。
こういったルール違反は最初から織り込み済み、だから契約魔術では破った場合の罰も設定できる。
“リーファ・エルナは30日間、デシデリウム・レテ・トラニアの命令に絶対服従し、労働を行う”。
罰は、より強制力が強くなってしまう。
まとめると、リーファは大会運営上で必要な行為ならば、デシデリウムに従わないといけないということ。
以前のループでラトレが用意した書面は、法的に訴えるというよりも契約魔術を発動させないためのものだ。
リーファに与えられた条件は“華燎宴武に参加すれば、勝敗に関わらず魔術薬の支払いをチャラにする”のみ。
後出して“契約魔術は薄れていくため、何度も刻み直さないといけない”というルールに対して、“いや、そんなん最初には言ってなかったじゃないですか。だいたい他の選手には行ってないでしょ? それってリーファちゃんを騙そうとしただけで、断っても運営に支障をきたす行為には抵触しませんよね?”と明文化した。
この文書をリーファが理解すれば、契約魔術の心理誘導を避けて、最低限「デシデリウムの言葉に強制的に従わされる状況」は避けられる。
ただし、ラトレの作った文書にも、また抜け穴がある。
契約魔術の同意のとり方は別に正攻法でなくていいし、無理矢理ルールを破らせる方法だってあるのだ。
※ ※ ※
リーファは己を恥じた。
契約魔術を刻んだ後、デシデリウムの愛撫によって絶頂し、淫欲に負けそうになった。
けれど自分を大切に想っている男の子がいる。
なら揺らいでなんていられない。
両の頬を叩き、気合いを入れ直してから闘技場に向かった。
華燎宴武、初日。
リーファは受付嬢のセニアから、デシデリウムに呼び出されていることを伝えられた。「運営に関わる内容」とのこと。
運営上を理由にされると、契約魔術の縛りで従わざるを得なくなる。
実際の用件は、おそらく契約魔術の刻み直し。どうせそのまま愛撫しようというハラだろう。
だが手には、ラトレに作ってもらった書類がある。
あんなクソデブ貴族にいいようにされるのはごめんだ。
個室に入ったリーファは、いの一番に書類を叩きつけて、デシデリウムの要望を真っ向から拒否する。
「ミレイネ・ジルク選手に確認したけど、本来契約魔術は刻み直す必要のない術式だよね?なのに刻み直しであたしを呼び出すのは、“運営の不手際”か“魔術を知らない庶民に対して無理矢理言うことを聞かせようとする行為”。しかも、あんな行為、契約には必要ない。普通に騙そうとした意志アリアリ」
つまりは、契約魔術で縛られている内容に抵触していない上に、次善のルールから逸脱する内容に従う理由はない。
魔術薬の代金の請求は合法、これには従う。
が、出場したらチャラにするのはデシデリウム側の提案。
なんなら“マティアス侯爵を頼って”、正当な裁きが下るよう手はずを整えてもらっていい。
……あれ、なんで侯爵? 特に関わりもない人なのに。でも、優しそうだし話を聞いてくれるような気がする。
「分かった。こちらの不手際を認めよう、途中で契約魔術が切れたなら、以後の参加は不要だ」
「そう言うってことは、最初っから嘘であたしにえっちなことしようとしてたんじゃん」
(く、だが、その件だけで前回の行為を訴えるのは不可能だぞ?)
煽ってみたが、何故かニヤリと笑みを返された。
「それは、エルナ嬢もではないか?」
「……なにが言いたいのよ」
「なに、先日は随分、物欲しそうな顔をしていたのに、ずいぶん強気だな、と言っている」
一瞬で顔が真っ赤になった。
図星を指されたからだ。デシデリウムの舌でイカされて、再度の刻み直しを提案されて、この先はもっとキモチいいという謎の囁きに生唾を飲んだ。
「淫らな行為をされたかったのは、そちらだろう?」
「ふっ、ざけんな!」
自分の愚かさから逃れるように言葉を叩きつける。
しかしデシデリウムは体型並みにどっしりとした態度を崩さない。
「儂は、これでも魔術師としては有能でな。弟子もいくらかいる。中には、研鑽のために貴族籍からも抜けた変わり者もおったが」
「なんの話?」
「まあ聞け。そやつの名はジュガン・ダルス。古来よりの呪術を、自らの趣味で書き換える、能力が高く面白い男だ」
リーファはその名前を、“まだ”知らなかった。
だからピンとこない。
どうでもいいことだと思い、改めて個室から出ようとドアノブに触れる。
「ジュガンは、物や床に“呪いの刻印”を付与し、触れた瞬間発動する呪いを罠とする戦術を操る、変則的な戦闘呪術師なのだ」
それはちょうで、石舞台に発情の呪いの刻印を刻んだように。
ドアノブに触れただけで、リーファの子宮がきゅんと疼いた。
膝ががくがくと震える。ダメだ、ジュガンの呪いの罠の威力は、知らないはずなのに知っている。
カラダが熱い、息が荒れる。扉を開けることは出来ず、デシデリウムの腕で抱きすくめられた。
「ひあっ……!?」
「最初は引くつもりだった。が、処女のくせに、あのように淫らな欲望を見せる。エルナ嬢の本性を暴いてみたくなった」
当初は、快楽を感じながらも敵愾心を見せていた。
しかし今回は、一瞬であってもデシデリウムの行為を求めてしまった。
彼はそれを鋭敏に察した。
清純な処女で、強気で生意気で、なのに敏感なカラダと淫らな欲望を隠している。
リーファ・エルナはここにきて、デシデリウム・レテ・トラニアの好みに合致したのだ。