※この作品はR-18です。

通っていた学校が奴隷養成所だった   作:dddddddd

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31.あきな

 担任が教室に戻ってきたのを見て、僕はとっさに立ち上がった。連れられてきた女子が、僕のところに来る二人目の奴隷なのだろう。

 

 その女子には、おそらく見覚えがない。同じクラスになったことはないし、部活や委員会などでも関わりはないと思う。

 

「紹介します。今回小森君に預けるのはこの奴隷です。あきな、と言います」

 

 担任の言葉に、あきなと呼ばれた女子は軽く頭を下げた。僕も釣られて頭を下げる。

 

「こちらが、今日からあなたの主人となる、小森君です。ほら、挨拶しなさい」

 

 担任に言われて、あきなは再び頭を下げた。

 

「えっと……あきなです。よろしくお願い、します」

「こ、こちらこそ……」

 

 僕は照れ笑いを浮かべながら、あきなのことを観察した。

 

 あきなは正直……かなり、かわいいと思う。黒髪ショートカットで、不安げに僕の様子をうかがっているその目は、クリンと大きい。

 

 そして目を引くのはその身長で、僕と目線がほぼ同じだ。僕は165センチのチビだが、女子でそれならかなり大きい。

 

 それも、自信なさげに背中を丸めていてそれなのだ。悔しいが、僕より背は高いと思う。

 

 短いスカートの奥の太ももと二の腕は、ムッチリとしていて肉付きがよい。しかし、決して太っているわけではない。背が高いこともあって、健康的でスタイルがいい。何かスポーツでもやっているのだろうか。

 

「後の細かいことは、小森君に任せますね」

 

 担任の言葉に、僕は現実に引き戻された。主人たるもの、いつまでも呆けているわけにはいかない。

 

「あ、はい」

「では、よい夏休みを」

 

 担任は相変わらずのあっさりとした態度で、僕たちを置いて教室を出て行ってしまった。

 

「……」

 

 教室にあきなと二人で残された。何と言うべきか迷って、沈黙が続いてしまう。

 

 しかし、僕とあきなの立場の差を考えれば、僕から行動を起こさないことには話が進まない。

 

「とりあえず、家まで案内するね」

「……はい」

 

 あきなは素直に従ってくれた。どうやら、全然命令を聞かない問題児というわけではなさそうだ。僕は少しだけホッとしつつ、あきなを連れて自宅へと向かった。

 

 

 

 

 

 家につくと、リビングの方から声が聞こえてきた。

 

「おかえりー」

「ただいま」

 

 僕はいつも通り声を返してから、靴を脱いで家に上がった。ふと見ると、あきなが玄関で固まっている。

 

「上がっていいよ」

「あ、は、はい」

 

 僕の声に、あきなは慌てたように靴を脱いだ。どうしたのかと思ったが、考えてみればあきなとまなみは初対面だ。それは、緊張もするか。

 

 僕は一人納得して、あきなを連れてリビングに入ろうとして……そこで足が止まった。

 

 このドアの先には、まなみがいるんだよな? ということは、つまり。

 

 僕はあきなを振り返ったが、あきなは何事かと困惑するばかりだ。

 

 ええい、どうにでもなれ。

 

 僕は勢いよく、リビングへと続くドアを開けた。

 

 

 

 

 

 リビングではまなみが僕たちのことを待っていた。そして、ここは家の中だから……まなみは、当然全裸である。

 

 僕に続いてリビングに足を踏み入れたあきなは、まなみのその姿を見て硬直した。

 

 僕は少し後悔したが、それでも仕方がなかった。緊張するあきなに、帰り道で「家の中では全裸で過ごすルールがあって〜」なんて話は、さすがにできない。

 

 まなみは表情一つ変えずにあきなのことを見つめている。さすがは一人目の奴隷の余裕といったところだろうか。

 

 あきなは、僕を見て震える声で言った。

 

「あ、あの……私も脱がないと、ダメなやつですか……?」

 

 言われて、僕は思案した。いきなりここで脱いでもらうのも、確かに悪くはない。

 

 しかし、それはあきなにとってかなり負担の大きなことだと思う。まなみだって、最初は段階を踏んだのだ。

 

「いや、今はいいよ。まずは少し話をしよう」

「は、はい」

 

 緊張でガチガチのあきなを、ひとまずダイニングテーブルへと促した。手前の席に座らせ、僕はその対面に座る。

 

 まなみが紅茶を入れてきて、三人分をテーブルに並べた。そして、まなみも僕の隣に座る。

 

 なんだか二人であきなを面接するかのようだ。となれば、ここで話し始めるのは僕の役目だ。

 

「じゃあ、軽く自己紹介から。僕は三年四組の小森大樹です。今日から君の主人となります。いろいろ言いたいことはあると思うけど……ひとまず、よろしくね」

「よ、よろしくお願いします……」

 

 僕の挨拶に、あきなは小さく頷いた。うーん、まだまだ表情が硬い。僕は続いてまなみに振ることにした。

 

「ほら、まなみも」

 

 僕が言うと、まなみは即座に口を開いた。

 

「ご主人様の奴隷の、まなみです。よろしく」

 

 まなみはこの場で一人裸だというのに、恥ずかしさを微塵も感じさせない、堂々としたものだ。

 

 あきなはそんなまなみに圧倒されて、言葉が出ない様子だ。

 

 僕は、小声でまなみに聞いてみた。

 

「知ってる?」

「うん。大川秋奈(おおかわあきな)さん。一年のとき同じクラスだった。バレー部だよ」

「へぇ……」

 

 やっぱり、運動部だった。僕は続けて尋ねた。

 

「仲良いの?」

「そんなに。知り合いって感じ」

「そっか……」

 

 まなみと仲が良いならそこをきっかけにしようと思ったが、当てが外れた。となれば、僕が話を広げるしかない。

 

「えーと、今日からこの家で一緒に暮らしていくから、少しずつ慣れていってもらえればいいかなって」

「は、はい」

「だから、今日はゆっくり休むといいよ」

 

 僕がそう言うと、あきなはホッとした様子だった。僕がいきなり無茶を言わないか心配だったのだろう。家に入っていきなり、自分の主人が奴隷を裸にさせているのを見たら、不安にもなる。

 

「分からないことはいつでも聞いてくれていいけど、今の時点で聞いておきたいこと、何かある?」

 

 僕がなるべく優しい口調で尋ねると、あきなは遠慮がちに聞いてきた。

 

「なんで、まなみさんは裸なんですか?」

「うっ……」

 

 いきなりの核心を突く問いに、僕は胸を押さえずにはいられなかった。

 

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