人類最後のマスター、藤丸立香はレイシフト先の微小特異点に閉じ込められてしまう。
そこはかつてとある魔術師が作り上げた、後継者問題を解決する為の苦肉の策──『妊活部屋』だった。
強制的な武装解除、通信や召喚は不可、妊娠するまで出られない。何より問題なのは、同行者が全員女性であるという事。
あまりにもくだらない理由で詰みに陥った立香達は、特異点の力で無理矢理発情させられて……

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登場人物紹介

藤丸立香
人類最後のマスター。デカパイ。
マシュとネロの気持ちにどう応えるべきか迷っている。

マシュ・キリエライト
盾兵のサーヴァント。デカパイ。
立香のファーストサーヴァントで、立香を愛している。

ネロ・ブライド
剣士のサーヴァント。デカパイ。
カルデア最古参のサーヴァントで、立香を愛している。マシュも愛している。



前編

 

「セックスしないと出られない部屋」、という概念がある。

 

密室に閉じ込められた人々の反応や葛藤、正攻法から裏技じみた脱出方法まで、

書き手の発想次第で様々な楽しみを生み出せる、定番エロシチュエーションのひとつだ。

 

シンプル故に応用が効きやすく多くの亜種が存在し、薄い本(ソリッドブック)を初めとする18禁創作でも、細かい理屈や過程を省略していきなり本題に入れる為に重宝されている。

ネットを通じて創作物を気軽に発信・閲覧出来る現代人ならば、何処かで一度くらいは見た事があるのではないだろうか。

 

 

 

状況確認(なにがおきた)。

全員強制武装解除(すっぽんぽん)。宝具・スキル封印。召喚不可。

 

 

 

経緯説明(どうしてこうなった)。

微小特異点へのレイシフト直後にカルデアとの通信途絶、ホテルの一室と思わしき室内に閉じ込められる。

テレビモニターには「Please get pregnant(とっとと孕め)」の文字。

 

 

 

レイシフトメンバー(ぎせいしゃいちらん)。

人類最後のマスター、藤丸立香。

貴女のファーストサーヴァント、マシュ・キリエライト。

貴女のファースト花嫁、ネロ・ブライド。

 

 

 

特記事項(さいだいのもんだい)。

室(・)内(・)男(・)女(・)比(・)率(・)、(・)0(・):(・)3(・)。

 

 

 

結論(はっきりいって)──脱出不能(つんでない?)。

 

 

 

りつか は ひざから くずれおちた!

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

マシュに励まされてどうにか立ち直った立香だが、脱出計画は早々に頓挫しつつあった。

 

まず、力づくでの脱出は不可能らしい。

微小特異点の中でも更に小さい、言わば極小特異点とでも呼ぶべきこの場所は、特異点を維持する聖杯の力が部屋一つに凝縮され、とてつもない強度を持っていた。

窓はあるし外の風景も見えるが、マシュが試しに全力で椅子を投げつけても傷一つ付かず、逆に椅子が破損する始末。

霊体化して壁抜けを試みたネロもあっさりと弾かれ断念。ちなみに、再実体化しても霊衣は戻らなかった。

 

その上、強制武装解除の追い討ち付き。霊衣や魔術礼装はもちろん、武器や下着に至るまで根こそぎ剥ぎ取られた。

マシュとセイバークラスのネロは魔術や徒手空拳に特別秀でたサーヴァントではないし、

仮に宝具が使えたとしても、こんな狭い場所で大火力を放てば全員只では済まないだろう。

そもそも、極小でも特異点は特異点。強引に破壊すれば、人類史にどんな悪影響が出るかわからない。

特異点の規模が小さ過ぎる事が、逆に対処を困難にしている。

「妊娠しないと出られない部屋に女だけで閉じ込められる」……字面だけ見れば馬鹿馬鹿しいにも程があるのに、状況は限りなく絶望的だ。

 

更にまずい事に、三人とも段々ム(・)ラ(・)ム(・)ラ(・)し(・)て(・)き(・)て(・)い(・)た(・)。

場所が場所だけにその手の仕掛けがあっても不思議ではないが、礼装の保護機能を失った立香はまだしも、

対魔力スキルを持つサーヴァントの二人にまで影響が出ている辺り、かなり強力な催淫効果であるように思える。

特にマシュの対魔力はAランクを誇るにも関わらず、である。これも聖杯の力なのだろうか?それとも魔術以外の何かなのか?

 

何にしても、あらゆる抵抗力・脱出手段を封じた上で冷静な思考まで奪うのは、徹底的を通り越して悪辣過ぎるだろう。

BBちゃんでもここまではしな……いややっぱりするかもしれない。BBちゃんだし。立香は思わず天を仰いだ。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

体の火照りを振り払うように部屋を探索する。水道と電気、冷蔵庫等の各種家電製品は、中の食料も含めて問題なく使える事を確認した。

取り出した食料がいつの間にか補充されていたり、食料のラインナップが精のつく物に偏っているのは作為的な物を感じるが、取り敢えず飢え死にの心配がなさそうなのはありがたい。

 

クローゼットの中にあった衣服は全裸よりも恥ずかしい煽情的な物ばかりであり、とてもじゃないが着れた物ではなかった。

マシュの見立てでは魔術礼装の一種らしい。……どう考えてもろくな効果ではないと思う。

仮に有用だったとしても、まかり間違ってカルデアで正式採用なんかされたら困るので、すみやかに戸を閉じ記憶から消去して見なかった事にする。

 

ネロは衣服のデザインよりも、風呂上がりに羽織るバスローブが無い事の方が不満なようだ。

カルデア最古参のサーヴァントである彼女との付き合いはマシュの次に長いが、この人の美と羞恥の境界線が何処にあるのか、立香は未だによくわからなかった。

 

幸いバスタオルを発見したので申し訳程度に前を隠してはみたものの、

フェルグスの叔父貴をしてAランク宝具に匹敵するとまで言わしめた、立香のデカパイを包むには少々……いや、かなり心許ない。

立香以上のデカパイを持つマシュも似たり寄ったりであり、我らが皇帝陛下に至ってはそもそも隠す気が皆無だ。

先程から見事なデカパイをゆっさゆっさと揺らしながら室内を物色している。

 

単に緊急事態だからなのか、それとも余の玉体に恥じる所など無いという事なのか。意外と初心な所がある彼女も長い旅路の中で随分と逞しくなった物だが、今この時に限っては只々目の毒である。

立香は目を逸らすも、逸らした先でマシュのデカパイがぶるんっ。慌てて俯くと、自分のデカパイがだぷんっ。目のやり場がおっぱいでいっぱいだ。

筋肉は裏切らないけど乳肉は裏切る──ひとつの学びを得た立香の脳内で、レオニダス一世とスパルタクスが暑苦しい笑顔でサムズアップした。

 

辛うじてデカパイ包囲網を突破した立香が更に探索を続けていると、このホテルを所有していた魔術師の手記が見つかった。

例の衣服以外にも幾つか魔術礼装が出てきた辺りで察していたが、やはりここは魔術師の工房だったようだ。

 

その内容を要訳すると、彼女の一族は優秀な跡継ぎが中々産まれず衰退しかけていたらしい。

一族の長である彼女は様々な対策を講じるもろくな成果をあげられず、進退窮まった末にとうとう強硬手段に出た。

残り少ないリソースを費やして工房を改造し、作り上げた特製の妊活部屋に、あろう事か一(・)族(・)の(・)若(・)手(・)と(・)そ(・)の(・)伴(・)侶(・)を(・)片(・)っ(・)端(・)か(・)ら(・)放(・)り(・)込(・)ん(・)だ(・)のである。

当然、そんな強引極まりないやり方が上手くいく筈も無く、若手の反感をこれでもかと買いまくった彼女は立場を失い、

自らの工房たるホテルも、後始末すら満足に出来ないまま手放す羽目になってしまったのだという。

いくら一族存続の為とはいえ、目的の為なら手段を選ばない者が多い魔術師達をマジギレさせた辺りよっぽどだが、或いは、手段を選ぶ者達ばかりだったから衰退したのかもしれない。

 

どこぞの魔術師が残した、後継者問題解決の為の切り札。乾坤一擲の策が大失敗に終わった無念を聖杯が汲み取り、中途半端に解体された工房と結びついた結果、生まれたのがこの特異点だった。

 

成程。子作りをさせるのが目的の部屋なのに、女性だけで閉じ込められたのはそういう理由(機能不全)か。

手記を閉じて机に置き、深呼吸をひとつ。立香のこめかみにははっきりと青筋が立っていた。

じゃあ何か?追い詰められた果てにトチ狂って自分の魔術工房をラブホテルの皮被ったエロトラップルームに改造した挙句人間ガチャやらかしたこの頭どピンク女のせいで自分達は大ピンチに陥ったと言うのか?ふざけるな。ふざけるな馬鹿女郎。冗談ではない。あんまりな話だ。

 

様々なトンチキ案件を解決に導いてきた歴戦のマスターも、これ程の理不尽は両手足で数え切れないくらいしかない。

あらん限りの罵詈雑言を心の中で並べ立てながらも努めて平静を装う。

ギリギリの所で爆発せずに済んだのは、かつてマリー王妃から教わった淑女としての心得の賜物だろう。

ありがとうマリー王妃。貴女の教えは、今も自分の心に根付いています。ヴィヴ・ラ・フランス。

 

立香が半分現実逃避に近い王妃礼賛に勤しんでいると、さっきからやけに静かだったマシュと、横で一緒に手記を見ていたネロがおもむろに動く。

 

 

 

──えっ?

 

 

 

とっさの事に反応出来ず、横にあったベッドに押し倒された立香は、何事かと顔を上げ──自分の姿を映す4つの瞳の奥に、獣の兆しを見た。

 

 

 

──愛しています、先輩♡

──愛している、マスター♡

 

 

 

以上の告白を以って彼女達のクラスは決定された。シールダー、セイバーなど偽りの名。

其は立香が責任を取らなければならない、立香を最も愛する大災害(およめさん)。

その名をデンジャラス・ビースト。七つの人類悪とは全く関係ない、理性を投げ捨てたケダモノ共である。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

マシュとネロが自分に向ける感情が、単なる敬意や好意以上の物である事には、かなり前から気付いていた。

そこから一歩先に踏み込む勇気を出せなかった理由は、同性──それも二人同時──から向けられるその感情を、嬉しいと感じた自分自身に戸惑っていたからだろうか。

カルデアに来てから性に奔放な英霊達や多種多様な恋愛の形を見てきたが、まさか自分が「そちら側」に立つ事になるとは思ってもみなかったのだ。

 

思い返してみれば兆候はあった。

マシュのスミレの花を連想させる薄紫色の髪の毛がふわりと揺れる度に得も知れぬ感情が湧き上がって悶々とする事があったし、アメジストが如き瞳や瑞々しい唇がふとした瞬間に作り出す表情に見惚れた事も一度や二度じゃなかった。

ネロの蜂蜜を熔かしたような金髪から香る薔薇の香りにドキリとさせられた日の夜は中々寝付けず、レイシフト先の特異点で無茶をして詰め寄られた時に真近で見たエメラルドグリーンの瞳はまるで本物の宝石のようで、そういえば二人とも最近妙に距離が近くて自分の物より大きなおっぱいが事あるごとに──っ!?

 

そこまで思考した所でハッと我に返った。自分は今、何を考えていた?どうやら部屋の催淫効果による影響が、いよいよ洒落にならなくなって来たらしい。

 

自分を押し倒した二人は、これが漫画かアニメであったなら、ハイライトが消えた瞳にハートが浮かんでいる程度には正気を失っている。

サーヴァントが人間の自分よりも先に陥落するのは流石にどうなのかと思わなくもないが、それだけ自分への想いを募らせていたという事なのだろう。

極小特異点は最後の切っ掛けに過ぎない。二人からの愛情に応えるのか、応えるとしてどちらを選ぶのか、問題を先送りにし続けて来たツケが回ってきたのだ。

自らの優柔不断が招いた窮地に愕然とする立香に、二人が口を開く。

 

 

 

──前から貴女が好きでした。私に色彩をくれた人、私に愛を教えてくれた人。たくさんの物をくれた貴女に、いつかお返しをしたかった。だから今度は先輩に、私達の愛を受け取って貰いましゅ♡

 

 

 

本人的には一世一代の告白なのだろうが、雌の顔と荒い息遣いで台無しである。人理修復を成し遂げたあの日の青空は、今やすっかりピンク色に染まり切っている。

此処ではない何処かで、白い髪の少女が盛大に舌打ちした。

 

 

 

──最早我慢ならぬ。マスターもマシュも、自分が美少女である事に無自覚かつ無防備過ぎる。年貢の納め時という奴だ。観念して、我らに娶られるがよい♡

 

 

 

こっちはこっちで清々しい程に欲望ダダ漏れだ。しれっとマシュにも言及している辺り、以前から二人纏めて抱く機会を伺っていたらしい。

ぶっちゃけ貴女、最初からこの特異点をエンジョイする気満々だったのでは?

 

 

 

──先輩♡♡♡

──マスター♡♡♡

 

 

 

あ、と思った時には全てが遅かった。両側から頭を押さえられ、足を足で絡め取られ、目を閉じた二人の唇がゆっくりと迫り来る。

とっさに令呪を二画使って制止したが、止まる気配は微塵もない。

強制力がそれ程高くないカルデア式令呪という現実は、理性の枷を歪めて引き千切った愛の前には、あまりにも無力だったのだ。そしてそのまま、

 

 

 

ぶっっっっちゅ♡♡♡♡♡

 

 

 

立香の唇は呆気なく奪われた。即座にネロの舌が口内に入り込み、マシュの舌も負けじとそれに続く。針金と呼ぶには些か湿度が高いそれらが、やはり湿度の高い鍵穴をまさぐり、新世界の扉を解錠(ピッキング)していく。

 

女同士三人でのファーストキス*1、しかもいきなりディープ。アブノーマルてんこ盛りの初体験に立香は目を白黒させるも、サーヴァント二騎に抑え込まれた只の人間に出来る抵抗などたかが知れている。

よくファーストキスはレモン味などと言うが、フルコースを一口で平らげさせられては味も何もあったものではない。

押し潰し合う六つのデカパイの先端で、むくむくと勃起していく乳首の硬さを感じながら、立香の理性は音を立てて溶け崩れていった。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

散々口内を蹂躙される事三十分余り。ようやく離れた三つの舌先から混ざり合った唾液が糸を引き、撓んだ三角形を描く。

軽い酸欠を起こし呆けている立香とは裏腹に、デカパイの重圧から解放されたその乳首は、準備万端とばかりにそそり立っている。

 

これを放って置く選択肢があるだろうか?いいや、ない。マシュとネロはアイコンタクトを取り、立香の乳首へと狙いを定めた。

 

二人がかりで乳輪から先端まで丁寧に舐め回し、入念な下ごしらえを終えた極上のさくらんぼに、まずはマシュが吸い付く。

土台となるデカパイに見合うだけの立派な乳首が唇の中に吸い込まれ、舌の上へと乗った。

時計回りに、反時計回りに、大好きな先輩の乳首をねっっっとりと舌を這わせながら吸い上げ、味覚と触覚と嗅覚で関連する全ての情報を余す事無く収集する。

 

ネロもまた、マシュとは異なるやり方で立香の乳首を堪能していた。

口内で存在を主張するそれを唇で軽く押しつぶし、吸い上げながら舌先で上下左右に弾いてやれば、ぷるんぷるんと暴れ回って素晴らしい弾力を楽しむ事が出来る。

マスターの故郷にあるという、踊り食いなる食文化は丁度こんな感じなのかもしれない。投げ捨てた理性が、遠くでそう呟いた気がした。

 

乳首からの多彩な刺激に悶える立香の目に飛び込んで来たのは、右乳をマシュが、左乳をネロがそれぞれ抱え込み、ひたすらに愛おしげに乳首を味わう艶姿。

美少女としてギリギリアウトな蕩け切った表情に無垢さや高貴さを見出せる者がいたなら、その人物は妖精眼か精神汚染スキルのどちらかを所持している事だろう。

本人の名誉の為に述べておくが、彼女達の真名は断じて「妖怪乳首ねぶり」ではない。断じて。

 

ふと、何かを思い付いたネロが乳首から口を離し、全自動乳首フェラマシーンと化していたマシュに声を掛ける。

マシュの右乳を自分の左乳の上にどゆんっ♡と乗せて、

 

 

 

──余が手本を示す故、真似してみよ。

 

 

 

そのままマシュの乳首を口にした。驚くマシュを余所にネロは先程の往復舌ビンタを繰り出し、自らの舌技を体に教え込んでいく。

暫く喘いでいたマシュだったが、次第に拙いながらもネロの舌技を模倣し初めた。

 

たまらないのは立香である。片や帝王学の一環として夜伽の技術や作法を学んだネロ。片や新しい技術や知識をスポンジのように吸収していくマシュ。

それに比べれば、緊急時の魔力供給手段として簡単な手解きを受けたに過ぎない小娘など、美味しくいただかれるのを待つだけのご馳走に等しい。

このままでは自分の体が保たない、せめて技術継承を阻止せねば。先程ネロがやったように、ネロの右乳を自分の左乳の上にだぽんっ♡と乗せて乳首を吸ってやると、ネロの体がびくんと跳ねた。

 

立香の溶け崩れた理性が何とか絞り出した反撃の一手は、しかし悲しいかな、単にネロを悦ばせるだけの結果に終わってしまう。

これまでやられっぱなしだった立香が応えてくれた。感激の笑みを浮かべたネロはすぐさま返礼にかかり、立香の左乳首をぎゅうとつねりあげる。

更に、それを見ていたマシュがネロの言葉通りにネロの左乳首をこねくり回し、ついでに立香の右手を取って自分の左乳に押し当て、乳首を責めるように促した。

藪をつついて蛇を出した立香は最早どうする事も出来ず、二人が求めるままに口と手を動かす。

 

 

 

じゅるるる♡ちゅぷっ♡れるっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡ちゅっ♡にちゃっ♡ぢゅうう♡ちゅく♡むちゅっ♡ちゅぼっ♡ぬちゅ♡じゅぷ♡

 

 

 

異様な空気と下品な水音に満たされた部屋の中、自分の顔より大きなデカパイを積み重ね、輪になって愛撫し合う少女達。肉と欲と愛とで構成された、三位一体の快楽機構。

芸術品(アートワーク)と呼ぶには悍ましく、肉塊(ミートローフ)と呼ぶには美し過ぎるそれを形容する言葉は、少なくとも今の三人の脳内には無い事は確かだった。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

ぢゅっっぱっ♡♡♡

 

 

延々と乳首だけでイキ続け、最後にひときわ大きな水音を三つ立ててデカパイの三つ巴は崩れ落ちた。

死屍累々ならぬ乳累々。本来時間を掛けた開発が必要な乳首イキを、あっという間に物にしてしまった三人。

今後は衣服を身に着けるだけでも一イキ……もとい、一苦労する事になるだろう。

 

起き上がる間もなく立香にマシュが覆い被さり、顔面にキスの雨を降らせていると、ネロがベッドの脇からある物を取り出す。

室内の探索中に見つけたそれは、ピンク色の双頭ディルド──こ(・)こ(・)に(・)存(・)在(・)す(・)る(・)筈(・)が(・)な(・)い(・)物(・)だった。

 

これが他の性具であったなら、性的な興奮を高めてから本番に臨む事が目的であると理解出来る。

しかし、主に女性同士での性交に用いられる双頭ディルドは、子作りというこの部屋の趣旨にそぐわない物だ。一(・)般(・)的(・)に(・)、女性同士で子供は作れないのだから。

にも関わらず置いてあるという事は、この双頭ディルドこそが特異点攻略の鍵に違いない──

双頭ディルドを片手に力説するネロの秘部はぐしょ濡れであった。もう駄目だねこのネロちゃま。

 

発見した性具や衣服の多くは偽装された魔術礼装だった。効力までは分からなかったが、この部屋が作られた目的を考えれば、全くの無意味とは思えない。

探索も行き詰まりつつある以上、試してみる価値はあるのではないか──

二本目の双頭ディルドを取り出して力説するマシュの秘部はぐしょ濡れであった。マシュータス、お前もか。

 

立香が止める間もなく、自分と立香の秘液で双頭ディルドを濡らしていくマシュだったが、ふと動きを止めて後ろを振り返る。

先輩と処女を捧げ合うのは自分の宿願だ。しかし、ネロを差し置いて成し遂げてしまっても良いものだろうか。

 

不安げな視線で問うマシュに対し、ネロが返した答えは──腕を組み、力強い点頭。即ち、全力の肯定(うむ!)。

 

先を越される事に思う所が無い訳ではない。ぶっちゃけ自分が一番じゃないと嫌だ。だが、マシュと立香を誰よりも側で見ていたネロは知っている。

マシュが今まで、どれ程の苦しい戦いを乗り越えて来たのかを。どれ程立香を愛し、想い続けて来たのかを。

何よりも、かの終局特異点において最後に立香の隣に立っていたのは、自分ではなくマシュだった。彼女は自らの消滅も辞さない全身全霊の守護で以て、立香を守り抜き、共に生還したという。

 

世界を救う偉業を成したマスターを救う、まさに大偉業。それを成したマシュには、相応の報酬があって然るべきだ。あとどうせ二人とも余のハレムに加わるんだし。

 

己が貞操の行く末を当人そっちのけで決められた哀れな立香に、ネロに背中を押されたマシュが改めて向き合う。

 

 

 

──先輩。私の初めてを貰って下さい。先輩の初めてを私に下さい。私を先輩の『女』にして、私達の『女』になって下さい……♡

 

 

 

答えを聞くつもりがあるかも怪しい支離滅裂な、しかしこれ以上ない程の懇願に、事ここに至って立香もようやく己が心と向き合う覚悟を決めた。

かなり不本意な形にはなってしまったが、これだけの愛情をぶつけられて自分だけ怖気づいていては女が廃る。

いい加減自分の気持ちに素直になろう。同性だろうと構わない、二股だろうと知った事か。自分は今から、この愛しい女達を抱く。

 

 

 

──うん。いいよ。来て、マシュ……♡

 

 

 

立香の許可を得たマシュが、二つの秘部に双頭ディルドをあてがい、そのままずぷずぷと挿入(いれ)ていく。

秘部に対する直接的な前戯をしていないにも関わらず、抵抗は驚くほど少ない。

やがて双頭ディルドの両端は処女膜に到達し──そのまま一気に、最奥まで貫いた。

 

 

 

──あ、はっ、あ……♡

──んっ、あ、くぅ……っ♡

 

 

 

両者共に出血は無い。体質か、激しい運動か、はたまた一人遊びで──いや、ここでその理由を追求するのは野暮というものだろう。

重要なのは、愛し合う二人が初めて結ばれたというただ一点。

言葉にならない万感の想いが涙となって溢れ出し、立香とマシュの頬を濡らして伝う。

夢にまで見た瞬間は成った。後はただ、感情と本能のままにまぐわうのみ。

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

しばらく抱き合って初挿入の余韻に浸っていた立香とマシュは、異物感に慣れるにつれてどちらともなく正常位へと転じる。

拙く、おっかなびっくりな腰使いは見ていて実にもどかしい物だが、処女同士の初セックスでは無理もない。むしろ、挿入が一発成功しただけでも上出来だろう。

これまでの前戯にネロのさり気ない導きと気遣いがあった事を察し、流石はネロ陛下とマシュは感服した。

 

マシュが腰を打ちつける度に、デカパイの壁の向こうで繋がった秘部がぬぷっ♡ぬぷっ♡と音を立て、あんなに太くて長い物が全部挿入(はい)ってしまった、という事実を否応なしに突きつけられる。

立香は頬がかあっと紅くなるのを誤魔化すように、もう一度マシュを抱き締め、キスをしながら足を絡めて更に密着した。俗に言う「だいしゅきホールド」である。

何時までも自分のサーヴァントに振り回されてばかりではカルデアのマスターとしての沽券に関わる、という意志の現れであったが、そのいじらしい態度はマシュを大いに燃え上がらせてしまう。

マシュは立香を抱きつかせたままつま先立ちでしゃがむような姿勢になり、立香の秘所目掛けて更に激しく腰を打ちつけ始める。

 

 

 

どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡どちゅっ♡

 

 

 

さっきまでの初々しさは何処へやら。押し付け合い形を変えるデカパイ、尻の上で弾む尻、えげつない勢いで出入りする双頭ディルド。

マシュ必殺の「種無し種付けプレス」が炸裂し、斯くしてカルデアのマスターの沽券(笑)は敢え無くGaugebreakと相成った。

藤丸立香、根っからの誘い受け気質であるらしい。

 

 

 

──ずっと先輩と♡こうなりたかったんです♡私の腟内(なか)と先輩の腟内(なか)が♡ひとつに♡同じ物でっ♡

──私女の子に犯されてる♡女の子の大事な所♡突き合って気持ち良くなってるっ♡

 

 

 

とはいえ、繰り返すが処女同士の初セックス。全てが手探りのぶっつけ本番である。

一般常識及び魔力供給手段としてならまだしも、快楽行為としての性行為など娯楽作品での聞き齧り以上の知識は無く、経験を伴わない知識を十全に生かせる道理もまた無い。

挿入(いれ)ながら挿入(いれ)られる双頭ディルドは、自分にも反動が返る諸刃の剣である事をこの時マシュは完全に失念していた。

加減も限界もわからないまま全力ピストンを繰り返し、でたらめに突き上げられる子宮から押し寄せる未知の快楽の濁流に、

立香は勿論攻め側である筈のマシュも急速に余裕を奪われていく。

 

 

 

──先輩♡私もうイキそうです♡私の想い♡私の愛♡先輩の一番深い所で♡受け止めて下さい♡

──一緒に♡一緒にイこうっ♡マシュの全部♡私にちょうだい♡

 

 

 

情欲のままに互いの肉体を貪り合い、早くも限界が近づく二人を止める物はもう何もない。解き放たれた剥き出しの本能が叫んでいる。

この雌を愛していると、この雌と番になりたいと。

肉がぶつかる音と重なった喘ぎ声が部屋に響き渡り、最後にばちゅんっ♡と一際力強い音をたてながら、

 

 

 

──イクっ♡イクイクイクぅぅぅ♡♡♡

 

 

 

同時に絶頂した。尊くも卑猥な歓喜の二重唱と共に、その日少女達は女になった──

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

記念すべき初セックスを終え、息を荒げる二人の秘部からぬぽっ♡と双頭ディルドが抜け落ちる。

立香の上に力なくへたり込むマシュの表情は、この世全ての幸福がここにあると言わんばかりに満ち足りた物だった。

 

背景に徹して愛しい女達の処女喪失(ロストバージン)を見届けていたネロはうむうむと頷き、自分の双頭ディルドを持って二人に近づく。

元々我儘な上に特異点の催淫効果で発情しているネロが、ここまで自重出来たのは奇跡にも等しい。しかし、奇跡とは何時までも続かないもの。

 

さあ次は余の番だ、余はもう辛抱たまらぬぞ。早く♡早く♡早く♡

目をギラつかせたネロの存在にハッと気づいたマシュが起き上がり、慌てて場所を譲る。

 

 

 

──ありがとうございました。

──大義であったな。

 

 

 

すれ違う刹那に言葉を交わす。同じ女を愛した者同士、多くを語らずとも、その一言だけで伝わった。

 

いや当たり前のように連戦させようとしないで?我さっきまで処女ぞ?百戦錬磨のイスカンダルやメイヴちゃんとかと一緒にしないで?

がばりと自分に跨がったネロに立香は狼狽えるが、そんな立香の内心などつゆ知らず、ネロは下半身で考える。

やはり初セックスは互いの顔が見える方が良い。しかしマシュと同じ体位では芸がない。ならば……

立香の右足の下に自分の左足を入れて貝合わせの姿勢を取り、向かい合った股間の真ん中に双頭ディルドを添える。

 

 

 

──マスターの初めてはマシュに譲ったが、ここからは遠慮は無しだ。余という至上の名器に、存分に溺れるがよい♡

 

 

 

三人の中で最も性知識に明るいネロは自信満々にそう告げると、秘部を密着させて双頭ディルドを押し入れた。

まだイッたばかりの立香と待ちに待ったネロの秘部はそれをずっぷりと受け入れ、やがてその全てを腟内に収める。

接合部は自らのデカパイに隠れてよく見えないが、双頭ディルド越しに伝わる感覚はネロの脳裏に立香の最奥のカタチを鮮明に刻み込んでいた。

愛しい女とひとつになれた悦びを噛み締めるネロに、涙目の立香がまたしても火に油を注ぐ。

 

 

 

──ま、まだ敏感で……せめて優しくお願い、ネロ……♡

 

 

 

愛い奴め……ッ♡♡

ゾクゾクと背筋を駆け登って来た加虐心に脳髄を焼かれながら、ネロは少しずつ腰を動かし始めた。

最初は立香への配慮からかゆっくり目だったが、徐々にテンポを上げながら本格的な責めへと移行する。

腰を捻り、緩急を付け、立香の弱い所を探し当てながら。堅牢な砦をじっくりと攻略していくように。

マシュとは全く違うテクニカルな動きに、セックス初心者の立香はばるんっ♡ぼるんっ♡とデカパイを揺らして翻弄されるばかり。「この女達を抱く」とは何だったのか。

 

意図せぬ凶悪な誘惑をネロは敢えて無視して、キスも乳首責めも行わずに腰使いのみで立香を突き崩していく。

何事も最初が肝心。まずは子宮を突き合う感覚に、女同士でしか味わえない快楽にどっぷりと嵌ってもらう。

未だ男を知らぬ乙女をラブラブレズセックス以外で満足出来ない体にする、皇帝ネロの恐るべき策略であった。

 

 

 

ぐぽっ♡ぐぷっ♡ぐぽっ♡ぐりぐりぐり♡じゅぽ♡じゅぼ♡じゅぽ♡じゅぼ♡

 

 

 

右腕を掴まれ、体を逃がす事が出来ずに嬌声を上げる立香をネロはうっとりと眺める。

人理を救う戦いに臨む貴様はあんなにも凛々しいのに、ベッドの上ではこうまで情けない顔を晒す。

ああ、何とも──愛い。実に愛い。余の知らないマスターの一面を、もっともっと見せてくれ──!

 

 

 

──そろそろイくぞマスター♡余と共にイく事を許す♡込み上げる情動に身を委ねるのだっ♡

──優しくお願いって言ったのにぃ♡ネロのばかぁ♡ま、また一緒にイクっ♡イッちゃうぅ♡

 

 

 

口ではネロを批難しているが、右腕をぎゅっと掴み返しながらでは説得力が無い。

「お前も(・)私の物だ」と暗に告げているように見えると、そういう仕草がそ(・)そ(・)ら(・)せ(・)る(・)のだと。藤丸立香はわからない。

 

 

──イクっ♡イクっ♡♡あっ、ああああああああ♡♡♡

 

 

 

二度目の初セックスを締め括る終止音を、たった一人の観客だけが聞いていた──

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

精根尽き果て、ぐったりと横たわる立香を突然の接吻が襲う。

マシュが口移しで何かを飲ませようとしていると気付いた時には、その液体は既に喉元を通り過ぎていた。

直後、枯渇寸前だった体力が幾分か戻って来るのを感じる。マシュが飲ませたのは、即効性の栄養剤のような物だったらしい。

それにしたって無理矢理飲ませなくても。抗議しようとして軽く咳き込みながら起き上がった立香は、

 

 

 

──お疲れ様でした、先輩♡次はこちらをどうぞ♡大丈夫です、すぐ終わりますから♡

──夫婦の契りは成った。であれば、次は『婚姻届』に判を押さねばな♡

 

 

 

これから待ち受ける淫獄への、片道切符を切られようとしていた。

 

魔術礼装と思わしき判子型の道具を二人で持つマシュとネロ。その下腹部、丁度子宮のある位置に、立香の令呪と同じ模様が浮かび上がっている。

制止命令を弾かれて行き場を失った令呪の魔力の一部が、聖杯が齎す特異点全体の指向性によって性欲と結びつき、セックスを切っ掛けとして表面化したのだ。

それ自体は只なる残滓に過ぎず、何の効果も無い。しかし、初セックスを経て完全に出来上がったダブルビーストの頭は、これを婚姻の儀と理解したらしい。

愛で歪んだ現実が、思わぬ呪い返しと化して立香に牙を剥く。

にじり寄る獣、後ずさる獲物。獲物は直感する、あの判子は何かまずい。何がまずいのかはわからないが、絶対に受ける訳にはいかな

 

 

 

ぽんっ♡

 

 

 

──い゛っ゛っ゛っ゛!?!?!?♡♡♡♡♡

 

 

特異点修復の道筋は、未だ見えず。

*1:
立香曰く、第六特異点の静謐ちゃんは事故なのでノーカン




Q.なぜ全員デカパイ?

A.作者の趣味。

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