※この作品はR-18です。

Dirty Works~Piece of Story~   作:空薬莢

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避けられぬ宿命は存在する。
それ故に、俺達は生き続けるのかもしれない。



Летать Терминатор ~空を舞う火薬と鉄屑~
プロローグ


 

 

某日 エリアRos Cen某所 正規軍総司令部――

「エリアRos正規軍 第100歩兵大隊 大隊長 フリーグ・ハンツァ中佐。召集に応じ、参りました」

俺は、中(・)央(・)に呼ばれていた。

目に前には、重厚な執務机。

そこに座するのは、白髪の巨漢。

ヨハン・ライカ・ボルゴレフ。

正規軍将軍の一人だ。

「遠路遥々呼び出して済まないな、中佐。だが、重要な要件なのだ」

……だろうな。

この将軍は、子供のお使い程度の要件すら送り付けてくるような、屑ではないから。

「もうすぐサーフィンの季節だな、中佐?」

唐突な発言。

一瞬、面食らうが、すぐに理解する。

この時期、経(・)過(・)年(・)数(・)が示す事柄は一つ。

「……なるほど。そういう事ですか」

「理解したか。現在、正規軍は準備中だ」

「……それは当然でしょうが、俺が呼ばれた理由は如何に?」

どうなろうが、俺達に変化があるはずねぇ。

「そう急かすな。…………フリーグ・ハンツァ中佐。貴官を本日付で、第1支援航空隊 隊長に任命する。尚、第100歩兵大隊については引き続き、貴官の管轄とする」

……。

……………!?

「ちょっと待ってくれ!俺に二部隊同時に指揮しろって事ですか?」

何を言っているんだ、この司令は。

「そうだ。今後の作戦では航空支援は必須だが、爆撃機部隊だけでは即応性に劣る。攻撃機や戦闘ヘリ等の方が、有効なのだが――」

「――現状のエリアRos空軍は爆撃機乗りと、空に憑かれた空戦マニアしかいない……。だから、数少ない“元”攻撃機乗りとして、俺が呼ばれた……ですね?」

要するに、現在の空軍には使えない奴ばかり在籍しているから、近接航空支援用の連中が欲しい、という事か。

「 恥ずかしい話だが、そういう事になる。済まないが、頼めるか?元第6航空隊所属、《魔王に見入られし獣》よ」

……その名で呼ぶな。

「…………やるしか無いんですね」

僅かに怒気を込め、言う。

「済まない」

「良いですよ。……どの道、俺に選択の余地は無いんでしょうから」

「…………本当に済まない。第3会議室に向かってくれ。貴官の部下達が待っている」

「了解しました。……失礼します」

総司令に敬礼。

司令室から退室。

(……やれやれだ)

歩きながら嘆息。

二部隊同時指揮。

(後方に腰下ろすのは苦手なんだよなぁ)

陣頭指揮というか、戦闘しながらの方が楽だ。俺には。

……と、なると……空からか。

(整備兵がキレそうだ。攻撃機に空中管制機の機能をブチ込まねぇといけねぇから)

等々、今後の事を考えていると、目的地たる第3会議室へ着く。

一先ず、これらは後回しだ。

入室。

そのまま演説台に登り、部下となる兵士達を一瞥して、

(…………粋な計らいをしやがるな、あの爺さん)

俺は僅かに、口許を緩める。

見知った顔が並んでいたからだ。

「今日からお前らの隊長を務める事になった、フリーグ・ハンツァだ。まぁ、何人かは知っているだろうがな」

最後の一言で、二人ほど苦笑。

「手元に資料が無いな。悪いが、一人ずつ自己紹介を頼めるか?」

全員が首肯し、一人の男が立ち上がる。

短い金髪に、筋肉質な身体。何処と無く同性愛者のように見える。

「ボルゴ・ジュラーヴ少尉だ。また、お前と飛べると思うと感慨深い」

次に立つのは、頭髪を剃りきった巨漢。こっちは爆撃機乗りにいそうだな。

「アンドレイ・ラストーチカ軍曹。……とうとう痴呆か、フリーグ?」

軽口を言い合える程度には、親しい旧友。

覚えているが、一応はな。……それぐらい察してくれ。

「テオドール・ベルクです。階級は伍長。噂は聞いていますよ、中佐」

で、中肉中背の青年と――

「ルドルフ・スフォニーだ。階級は一等兵。噂は本当なのか?」

長身の女性。ただし、筋肉質。

後は4人。1個飛行隊を押し付けられたのか。

「ニコライ・グラーチェ兵長であります。貴官と飛べる事を誇りに思います」

1人目は、真面目そうな茶髪の青年。任務に忠実であるべきと、自分を押し込めそうだが。

「ヨハン・シーラ 一等兵です。た、隊長は……その……し、信頼できるように頑張りますっ」

2人目――白髪の女性。声が上擦っているというか、怯えているが。

(あーー……。コイツは悪い噂の方を信じているな。無作為に犯してるわけじゃねぇんだが……)

原因は、俺の悪評だと思う。

第一、俺は妻子持ちだ。“教育”以外にヤらねぇよ。

失礼だろ?嫁もバイだけどさ……。

「ロラン・アリガートと申します。階級は軍曹。お噂は予々。拝見させていただきます」

3人目は、中性的な男性。俳優にでもなれよ、と思う程度に。ま、生き方は自由だけどな。

「リュドミラ・アクーラ。……よろしく、隊長」

……最後はやや幼い感じの少女。

知(・)り(・)合(・)い(・)に似ていた。

が、完全な白髪かつ、貧相な体躯の知り合いとは違い、アクーラはやや茶よりの白髪で、発育が良い。

(……癖が強そうな奴ばかりだな)

改めて、部下達を見回し、思う。

ま、癖が強いと言っても、この程度は慣れたものだが。

第100歩兵大隊に比べりゃ、普通だ。

「じゃ、自己紹介も済んだし……俺達の機体はどこにあるんだ?」

「あー……第24格納庫だ。行こうぜ、フリーグ。お前向けの機体があるらしい」

知っていたのは、ボルゴ。

昔から、情報の仕入れはボルゴがやっていたからな。

僅かに思い出す、過去。

…………今は考えるな。

仕事が先だろ?

「了解だ。行くぞ」

自分に言い聞かせるように言い、歩みを進める。

「「「「「「Да!」」」」」」

部下達を伴い、格納庫への歩みを――

 

 

 






――ヒャア!我慢できねぇ投稿だ!!

……ってな訳で、フリーグ中佐編プロローグです。何処のビ〇ョップだ、という突っ込みは無しで。よく見てください、台詞が違います。

……尚、今短編は基本的に攻撃機乗りと戦闘機乗りが主体――必然的に、航空機が出てきますが、どの機体も元ネタが存在します。……まぁ、どれもマニアじゃなくてもすぐに分かるでしょうけどね。
肝心の機体は次話で登場しますよ。

今回はこの辺で。
拝読ありがとうございました。
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