※この作品はR-18です。

Dirty Works~Piece of Story~   作:空薬莢

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誰が読むのか、銃火器解説シリーズ。
もうこれは決まり文句で良い。
今回は現代歩兵の標準装備、突撃銃と、それを内包する自動小銃について。




》銃火器の種別Ⅱ~突撃銃と自動小銃~

 

「では、講義を再開する」

休憩時間が終わり、再開する講義。

睡魔に負けた者達が起きる気配は一切無い。

放っておくのが利口か。

「次に解説するのは突撃銃と自動小銃。……正確に言えば、突撃銃は自動小銃に含まれる為、まずはそこから話す。……自動小銃というのは弾薬の装填、射撃、排莢を自動で行う長銃の事を言う。この為、長距離射撃用の狙撃銃、銃身の多少短い物でも自動式ならば、広義的には自動小銃となる」

……広義的には、か。

「自動小銃が生まれた理由は数時間前の講義をよく聞いていた生徒は分かるはず。……パーカッションロック時代までは、基本的に前装単発式、後装単発式長銃が主力だったが、単発であるという事は、継続火力ないし単位時間辺りの火力が低い。また、頻発する装填作業は言うまでもなく致命的な隙。それらを解消する為に生まれたと言えるだろう」

飽くまで言えるだろう、か。

確かに、そうだろうと貴方(貴女)は思う。

大抵の人間には百年以上前の事など、正確には分かるわけが無い。

当て推量は基本なのだろう。

「自動小銃についてはそんな所。次に、突撃銃の説明に移る。……突撃銃――英訳ではAssault Rifleとなるが、この銃種の初出は、1913年ロシア軍が採用した《フェドロフM1916》だったと言われているが、これらは各種兵器の実験場として扱われた面を持つ第一次世界大戦中の物であり、現代版の“量産型”突撃銃の初出という意味で言えば、第二次世界大戦中のナチス・ドイツが開発した《StG44》――開発初期名称《MP43》と呼ばれる、7.92㎜口径の物と言われており、元々、Assault Rifleという名称も、StGの正式名称――Sturm Gewehrの英訳。……さて、銃種自体の特徴に移るがAssaultRifle――以下、ARと略すが現れる以前、ボルトアクションやレバーアクション式等の、連射こそ出来るが、実質単発式の長銃が基本であった。それらでは主に大口径の弾薬が使用され、有効射程が1000m程度と長い。この頃は塹壕戦が主体であり、これぐらいの射程が必要だったが、WWⅠ以降の戦闘において塹壕戦よりも、機動戦に移っていき、平均交戦距離も400m程となった。そうなると、弾薬が強力過ぎて扱いづらい物になるが、短機関銃では射程が短過ぎるという問題が生まれた。必然的に、短機関銃と小銃の中間に当たる弾薬が必要になり、結果として生まれた物が短小弾と呼ばれる、弾薬。現代で言えば、狙撃銃用のライフル弾と拳銃弾の中間程度に考えて問題無い」

……そうなるのが道理、と言わんばかりの言葉。

事実、そうなのだから仕方無いが。

「StG44は速射による面制圧と単射による狙撃に加え、ある程度の射程を持つなど、バランスに優れていた為、当然のように、瞬く間に挙って配備要求される程だったが、同銃の製造国であったナチスドイツはWWⅡの敗戦国であり、StG44は表立って評価はされなかった。……とはいえ、WWⅡ時に戦車兵であったソ連のミハイル・カラシニコフ氏に多大な影響を与え、数年後に歴史の教科書やニュースやらで目にする事が多い、7.62㎜突撃銃《AK47》を生んだ」

……アレを、か。

「諸君の中にも知っている物もいるだろうが、同銃は当時のワルシャワ条約機構加盟国等でライセンスの有り無しに関わらず生産されたり、供給されたりし、総生産数は把握できるだけでも、一億挺と言われている程。その理由は信頼性。戦場での酷使を想定して余裕のある設計で造られ、操作も比較的容易な為、主に砂漠や熱帯雨林等の過酷な環境下で重宝した。……一方で、テロリストが好んで使う都合上、《最も生き血を啜った銃》等、負のイメージも強い。……寝ている人は何人?」

唐突に話の腰を折ったスナリャートは講堂を見回す。

釣られて、貴方(貴女)も見回すと、“生き残り”は自分だけだった。

「……講義を続ける。AK47が台頭し始めた頃のNATO軍の突撃銃は実質的トップのアメリカ合衆国の主張により、7.62㎜口径の弾薬が主体で、現代の突撃銃としては大型の弾薬にあたり、当然のように強い反動が速射時の精度に現れた。国によってはそもそもフルオート射撃機能を排除した物を造るほどに。程なくして、アメリカ合衆国は現代の突撃銃用弾薬の主口径である5.56㎜口径の弾薬へと移行したが、移行のさせかたが悪かった為、各国の顰蹙を買ったらしい。……ここまでが、突撃銃の歴史の概略」

スナリャートの発言から暫し遅れ、貴方(貴女)はノートからペンを離し、次の説明を待つ。

「最後に、突撃銃の定義と分類。……まずは定義から。突撃銃の定義は《有効射程500m程度の中間弾薬を用いる》、《単射、連射の切り換えが可能》、《直銃床とピストルグリップ(拳銃の銃把に近いグリップ)を持つ事》、《機関銃のように、頻繁な銃身交換を必要としない事》の全てに該当する自動小銃となっている。次に分類。……まず、口径による区別で、口径5.56㎜の突撃銃は《アサルトライフル》、口径7.62㎜の突撃銃を《バトルライフル》と呼ぶが、これは便宜上の物で、この二つの中間にあたる弾薬も存在する。……次の分類として、銃身長により、やや短い物は《アサルトカービン》、ないし《カービン》等となる。また、精度面を強化した、狙撃銃に近い物もあり、そちらは《マークスマン・ライフル》と呼ばれる分類になる。…………ここで、本講義は終了。10分後、散弾銃についての講義を行う」

そう言い、スナリャートは出ていった……。

 

 




――以上、銃火器の種別Ⅱ~自動小銃と突撃銃~でした。
疲れた……。
ほぼ、歴史的な面しか書いてないですが。
これはほんの入門用ですからね。
では、今回もこの辺で。
拝読ありがとうございました――
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