※この作品はR-18です。

「『麻帆良学園から来ました烏丸イソラです!』『仲良くしてね!』」   作:おーり

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副題も原作読み返しすらも曖昧で適当な24話です


「お前を信じる、俺を信じろッ!」

 

 

 「――心に思うがままの姿を、その造型へと当て嵌めてください。芸術で繋がるコミュニケーション――そんな英語があっても良いと、私は思う。レッツトライ!」

 「「「レッツトライじゃねぇよっ!!」」」

 

 

 俺もそんな『英語』、知る範囲でだが聞いたことも無いな。

 眼前に粘土の塊を『英語の授業』に用意された時は何事かと思ったが、赤龍帝のを筆頭に何人かの生徒らがツッコミを入れている以上はこの学園特有の『一般教養』の類なのだろう。

 経営はグレモリーが裏で采配を下しているという噂もあるくらいだから、此れだから悪魔という奴は、と呆れた感想しか湧いてこなくもなる。

 

 駒王学園へと通うようになって早くも3週間が経過したが、当初の目的だった槍の神器遣いとは未だに顔を合わせていない。

 というか、詳細を探ってみたところどうやら下級生らしく、編入する学年を間違えたらしい。

 悪魔の跋扈する学園内だから情報を仕入れられないのは仕方のないことだと思われるかもしれないが、此処を占有しているのは他でもないグレモリーだ。

 自身の支配権に堕天使が乗り込んでいても下手に接触しようとしなかった実績を持ち、結果として後手に回りアーシア=アルジェントの命の損失と直接殲滅で堕天使下位組織20数名を葬り去ったあの(・・)グレモリーだ。

 『魔王の妹』という手札を筆頭に悪魔社会内ですらも様々に伝手があるのだから、それらを駆使して早い内に堕天使総督などを筆頭に各方面へと報告してやんわりと遠ざけることも可能だったはずなのに、みすみす被害を広げた『実績』を持っている脳筋娘だ。

 ついでに言うと、堕天使が領内で神器所持者を狩っているのに見逃すほどの情報のザルっぷりだ。

 結果として赤龍帝を死なせてしまった被害も、悪魔に転生させたからと言って見逃せるような記録(ログ)では無い。

 そんなグレモリー領内で情報を見逃す?

 ありえない。

 要するに、件の彼は悪魔側へはほとんど認知されていない、非常に秘匿能力が(恐らくは本人のが)高い人物だということだ。

 外周から覗って、余計に下手に接触するわけにはいかないと判断するに至る。

 

 ――が、それとこれとは別問題だと思うんだ。

 

 分厚い瓶底眼鏡で隠れた目線を、ちらりと教室内で無駄に目立っている赤龍帝のへと向ける。

 一心不乱に女体の立像を作っていた。

 お前さっきはツッコミ入れてたじゃないか、順応性高いな。

 というか、お前が育てるべきスキルはそういう方面じゃなくて戦闘方面だろうが、まだ目覚める予兆も無い赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)が草葉の陰で泣いてるぞ。

 アルビオンが言う処の俺のライバル、とやらの有り様に知らぬうちに嘆息が漏れた。

 

 最初にコカビエルを単独で撃破した様を見た時は心が震えた。

 が、それと同時にアレは決して敵対してはいけないモノだ、と理解も出来たのだ。

 だからこそ、コカビエルを回収するときも素顔を晒さず、赤龍帝のが覚醒していないことも相俟って用事を片付ける方面のみで事態の収拾を図った。

 その帰り道に『禍の団(カオス・ブリゲート)』という芳ばしいネーミングの一団にスカウトされたりもしたが、旧魔王と分類される真魔王等と自称する一派まで加わっている以上は適当なところで潜入して見切りをつけるべきだと思う。

 というかアザゼルに報告したときに、潜入捜査を促すような演技で適当に乗り切れ、とも指示されていたりする。

 恐らくだが、堕天使の中にいるコカビエルみたいな戦争賛成派のような奴らの受け皿になっている可能性も考慮して、内憂外患を捌く時間稼ぎも兼ねているのだろう。

 話が逸れたが、俺自身強者と戦闘し強さを重ねたいという願望があるにはあるのだが、その目標の途上としてこの俺ヴァーリ=ルシファーの祖父に当るリゼヴィム=リヴァン=ルシファーを討伐する、というモノがある。

 それを可能とするために旧魔王派閥、要するに前魔王の子孫の1人(リゼヴィムら)が名前的に組み込まれていることが確実な集団に属するとか、寝言は寝て云えとしか言いようがないのだ。

 いくら自己の研鑚が目標とはいえ、いや、だからこそ其処に余計な『澱』を組み込んでショートカットを果たそうとするほど短絡的になる気は無い。

 それに最初にも理解したことに繋がるが、件の槍の神器遣いは正直、俺の想う『強さ』とは全くの別ベクトルの存在のような気がしてならない。

 例えるならばアレは殲滅兵器のような、利己的で計算的で相手の感情を一切配慮しないタイプの『強さ』だ。

 何かと敵対する以上はその心内もまた必要な分野かもしれないが、彼の場合は恐らく『戦いに赴く』という『前提』が無い。

 『相手の目的』を阻止する方向へ計を積むタイプであり、だからこそ実力が全ての『この世界』においては、四つに組むことすらも遠い存在。

 武術家のように練磨と研鑚で鍛え上げる精神性を一切排除した、ただただ敵が目の前に来たから切り崩した、と云わんばかりの作業(・・)

 あの時目にした『コカビエルの排除』からもその志向は覗えたので、俺の推測は間違っていない筈だ。

 同時に、祖父リゼヴィムと似たようなタイプだとも思ってしまった。

 その点を自覚してからアザゼルへと直通したのが、結果的には最良であったのだろう。

 自身を冷静に見つめ直すことが可能な隙間を得られたお蔭で、どう考えてもテロリストにしか思えない集団に後ろ盾も無く合流しようとか思わなくて済んで良かった。

 敵がいないことは目標上嘆かわしいが、『途上の目的』すら達成出来ように無い横道に逸れることは迂回路にしても進む意義が無い。

 件の一団は『集団の目標』が何処かに定まっているのかすらも怪しいので、それならば俺に追従できる『個人』を牽引しても問題では無いはずだ。

 精々引っ掻き回して時間を稼ぐとしよう。

 

 そんなこと(未来)はさておいて、駒王に通うようになった経緯だが。

 ――どうにも、アザゼル(養父)に嵌められた感がしないでもない。

 

 初めは、件の槍の神器遣いを見張る名目でアザゼルに打診された編入であった。

 編入というよりは潜入に近いし、事実悪魔側から俺への接触は一切無い。

 魔力の隠し方をしっかりと出来ることの確認も兼ねてと云われていなければ、学園の外での接触まで図っていたかもしれないし、結果としては問題は無かった。

 だが、それならばやはり最低限度の情報収集はあって然る筈だし、何より赤龍帝のと同じクラスに編入された、という部分が一番納得がいかない。

 ……やはり、これはアザゼルが俺に集団生活とか社会性とか倫理なんかを学べとの、遠回しなメッセージなのではないかと思う。なぜならば――、

 

 

 『――おっと、すいません。いやぁうちの娘が可愛くて、この通り最新式のビデオまで買っちゃいましたよ!』

 『ほほぅ奇遇ですなぁ、うちも同じ理由でコレです。部下たちからも、晴れ姿を見せろとうるさいもんで』

 

 

 ……教室の後ろの方で、他の生徒の親御さん(というか、赤龍帝のの父親に見える。娘というのは、アーシア=アルジェントの事か?)とハンディカム片手に談笑しているアザゼルの姿があるからだ。

 まるで『親バカ』の如く、ひとが粘土目前にどうにも出来ない様を見るのがそんなに愉しいか。

 というか、仕事はどうした堕天使総督……っ!?

 

 

 『――月に牙を穿ち天を衝け! ギガ・ドリルぅ!!!』

 

 

 ――葛藤した次の瞬間、そんな絶叫と共に爆音が校舎階下の方から響いた。

 おい待て、何の騒ぎだ……?

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 「えー、諸君らにとって非常に残念なお話があります」

 

 

 一学年英語担当の安田先生が、授業開始に開口一番に切り出したのが始まりだ。

 

 

 「一学期分、終わっちゃったんだよね、英語……」

 

 

 非常に言いづらそうな感じで、目線逸らしつつ呻く安田先生。

 確か、今日の授業参観は英語が……、え? どうする気?

 

 

 「スマン! 俺の授業の進め方が超上手いからこんなことになっちまった!」

 「先生、それは上手いと言えるんですか?」

 「きょ、今日の英語は仮眠とします!」

 「「「ダメ教師だ!?」」」

 

 

 授業参観だよ?

 自習にするのもアレだとは思うけど、仮眠て。

 

 

 「よし! みんな大好き安田先生への質問コーナーにしよう! 特に女子! どしどしご応募しやがりください!」

 

 

 オナシャス!としょうもないことを続ける安田(先生)。

 もう駄目だこの先生。

 あと私春日部先生の方が好き。

 

 

 「先生休日何してんの?」

 「安田先生どうして教師になろうとしたの?」

 「安田はどうして女子高生とか好きなの?」

 「せんせーせんせー」

 

 「男子は黙ってろ!!! 二次性徴終わりきってない可愛らしい声音で囀るんじゃねぇよ!?」

 

 

 男子onlyで質問コーナーは和気藹々と進む。

 クラス単位でどうしようもない気がしてきた。

 あと、どう考えても二次性徴終えてるっぽい烏丸くんが「うそ、俺変声期終わってるからそれなりに声渋いと思ってたんだけど……」って微妙な顔してたけどどうでもいいよね。

 渋いってよりはハスキーだよ、烏丸くんは。

 

 

 「先生恋人とか作らないの~?」

 「おっ、樋笠いいぞ、その調子だ。10ポイントとかあげちゃおっかな」

 

 

 ギャル系の樋笠さんが質問を投げる。

 お蔭で安田(先生)は調子に乗ったが、ピンポイントで男子らへ何某かの刺殺効果が走った気がする。

 

 

 「俺はほら教師だからさ、お前ら(生徒)が恋人みたいなもんだからさ……」

 

 「安田ゴメン! 俺恋人いるんだ!」

 「俺も好きな人が!」

 「俺も!」

 「俺は嫁さんが」

 

 「男子に言ってんじゃねぇんだよ!? あと烏丸、嫁ってナニ詳しく」

 

 

 珍しく殊勝な声音で応えた安田(先生)に先程みたいに男子らの声が唱和する、中に、烏丸くんのが交じってた。

 それ、この場で暴露しちゃっていいの? まあ安田(先生)が今は主役だし問題無いのかな。

 

 

 「先生どうしてクビになんないの?」

 「直球は辞めて!? 傷つくっ!」

 

 

 案の定、烏丸くんでは無く安田(先生)へとポニテの斧裂さんが。

 というか、彼女の場合はカラオケでの前科があるから聞きたくない答えを回避させた恐れが。

 なんで烏丸くんて無駄に女子に人気なんだろう。特に美少女に。

 

 

 「そいえば塔城、質問あんだけど」

 

 

 クラスの熱気に押され気味だった控えめ系美少女へと、烏丸くんが潜めるように声をかけてくる。

 ていうか私だった。

 

 

 「なんですか?」

 「なんでグレイフィアさんが後ろでハンディカム回してんの?」

 

 

 ああ……。

 

 

 「私、保護者が居ないので、代わりに出張っていただいてるのがグレイフィア様なんです。今日はなんとかギャーくんも一緒に授業を受けているので、ああして記録を撮りたいのだと」

 「なんか、こんな状況になってて申し訳ねぇな……」

 「まあ、しかたないんじゃないですかね。というか、烏丸くんの場合は……」

 

 

 彼こそ、保護者の類はどうなのだろうか。

 天涯孤独と本日初めに聞いていたので、来てる筈はないと自負していたようだったが……。

 

 

 「ご覧の通り、同居人が後ろで手を振ってる」

 

 

 魅衣さんが烏丸くんの言う通りに手を振っていた。

 女子高生にしか見えない人と同居してる時点でギルティである。

 私の懸念を返せ。

 

 

 「つーか、そのグレイフィアさんの隣にいる黒髪美女は親戚とかじゃないのか? こっち見て手ぇ振ってんぞ」

 「………………何故?」

 

 

 何故バレマシタカ……?

 

 

 「何故も何も、妖気流れてるってことは妖怪で、つーかお前と波長同じだからむしろ姉妹か? 美人さんだな」

 

 

 後ろ目に確認しつつ、烏丸くんは何でもないことのように応える。

 グレイフィア様の隣に居る黒歌姉さまは、呑気な顔でこちらへ手を振っていた。

 アンタ今でも逃亡犯のままの筈ですよね? いつリタイアしたの? 申告で昼日中から出歩けるくらい制度緩かったっけ?

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 にゃっふふふ、やっぱり来てよかったわぁ。

 クラス行事に積極的に参戦できないしろてばカワイイ! 手を挙げないしろ可愛いよチョーカワイイよ!

 ヴァーリを仲間に引き込んで良かったなぁー、お蔭で今日こうして授業参観があるって事も知ることが出来たしっ。

 

 

 「それにしてもなんか不安な先生だなぁ、この学校だいじょうぶなのかにゃ……?」

 「生徒人気は高そうなので問題は無いかと思いますよ? それに校長は人格者です、本当にダメな教師なんかは採用されていない筈です」

 

 

 独り言ちたら隣の銀髪でタイトスカートなお姉さんに教えてもらった。

 ていうか、この人ルキフグスのひとだよね?

 なんで単独でこっち来てんだろ、魔王の妹様は3年って聞いてたはずなんだけど。

 

 

 「わざわざ教えていただいてありがとうございますにゃん。お姉さんもご家族がこちらに?」

 「明確には部下という立場かも知れませんが、義妹は家族として大事にしているご様子でしたので。こうして様子を覗いに来た次第です。貴女も?」

 「はいにゃ。ちょっと疎遠になっちゃってる妹の様子を覗える、良い機会と聞いて来ましたにゃ」

 「それはそれは」

 

 

 のほほんと嘘偽りなく情報が交わされる。

 まあいっかにゃ、特にしろをどうこうしようという気配は見られないし、慌てて連れ出さなくとも済みそうで安心したにゃ。

 というか、しろてば隣の男子と仲がいいのかにゃ? 表情には出ないけど、好意を持っているのがバレバレだにゃ。

 

 

 『――月に牙を穿ち天を衝け! ギガ・ドリルぅ!!!』

 

 

 ドォォォン!ってなんか隣のクラスから聴こえた。

 ていうか美猴の声だった。

 なにしてんのにゃアイツ!?

 

 

 





~ヴァーリさんさらっとご登場
 そして安定のリアスさんディスり
 実際、助かったからいいじゃない、と口にする以前にそもそも命の比重からこの世界は学ぶべきだと思う
 創造神の勝手な都合で何人殺してんだ


~Q:これはパクリですか?
 A:いいえこれはステマです
 ホリミヤオマケ最新刊発売記念。安田は何処に行っても安定してるってことでいいじゃないの
 パクリとか言うな。オマージュだよオマージュぅ!そもそも二次創作だし何やってもだいじょうぶだよねェ!


~逃 亡 中
 銀髪さんは黒猫さんに気づいてそう
 でも一応一般人がそこらに居るから、配慮した結果にこうなったって思ってください


~美猴さんサイドストーリー
 牛若丸・桃太郎・金太郎・一寸法師・鞍馬天狗の5人のおとぎ話の英雄らが生まれ変わった少年少女らを引き連れて、現代へ蘇った牛魔王と対峙する美猴さんの冒険が今始まる!
 悪い奴らはバターンキューだ!



グレイフィアさんお久しぶりっす!
次回はやっぱりアレでいくんすか?
楽しみにしてますねっ!(ゲス顔
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