「『麻帆良学園から来ました烏丸イソラです!』『仲良くしてね!』」 作:おーり
「――というわけで、聖剣を扱える者を人工的に、と彼らが望んだ理由を理解してほしいとは言いませんが、今後は決してキミのような者を生み出さないように戒める所存でもあります。
木場佑斗君、キミには幾ら謝っても言葉が足りないと思われるでしょうが、どうか彼女らのことを忌避するようにだけはならないでいただきたい。これが、私からの『お願い』です」
と、お忍びでいらっしゃったミカエル様が、祐斗君へと頭を下げました。
此の方がわざわざ会談前に、時間を空けてまで非公式な場を設けさせた理由が、私たちの陣営へと下った聖剣使いの2人をどうか仲間として認めて欲しい、と云うモノ。
バルパーの確保で明るみになった教会の
会談が決定付けられた現状では、いきり立って対立を意図するわけにもいかなかったのでしょうけど、かと言ってこうした対応をされてしまえば、いつまでも無下にも出来ませんでしょうし。
……狙ってやっているのだとしたらとんだタヌキですわ、この大天使長。
「……頭を上げてください。僕らの仲間に関しては、貴方に云われるまでも無い僕たちの事情で片づけるべき問題です。『親』役にウチの子と仲良くして、と云われて易々と請け負うべき話ではありませんが、僕はリアス部長の騎士だ。同列となった仲間に、いつまでも蟠りを抱くほど子供でいるつもりもありませんよ」
貴方、つい先日
復讐に踊らされていた子供が、よくもまあ言えたモノですわね。
……まあ、越えるべき一線を乗り越えて一つ大人になった、と希望的に読ませておきますけれど。
まったく、リアスがキチンと手綱を握る『王』であるのならば、『女王』の私がこうして『
呑気に話を聞いて相槌を打つだけでは無くて、もう少し空気を理解しようとする心備えくらいは抱いて欲しいで――
「あの、ミカエルさん、不仕付けで申し訳ないんすけど、アーシアとかも含めて、悪魔に転生したとしても元シスターですし、お祈りでダメージを受けるような形だけはどうにか解消できませんか?」
「……申し訳ありませんが、其処はシステムの都合上難しいかと……。私としても、彼女らには不都合の無い生活を送っていただきたいのですが、下手にシステムを弄れば信徒への影響が出かねませんので……」
「そ、そっすか。いや、無理云ってスンマセン……」
――ちょ、ホラァァァァ!?
イッセー君まで口挟んじゃってるじゃないですの! 止めなさい
ミカエル様としても、横に居た目的と違う人物に突然話を振られて一瞬「誰だっけ」みたいな目をしてましたわよ!?
そこを億尾にも出そうとしない表情の直しは流石ですけど、それを引け目として覚えられたら二日後の会談にもどのような不備が出ることか……!
色々と神経を削られる非公式な会合は、その後特に何らかの展開を見せずに終了し。
祐斗君はミカエル様より【お詫びと友好のしるし】として竜殺しの聖剣・アスカロンを授かる、という結果に。
……もし何かあれば此れでイッセー君を斬れ、という暗喩でないことを祈るばかりですわね。
▽ ▽ ▽
「リアス、イッセー君にはきっちりと注意しておいてくださいね」
「え? 何を?」
「先ほどのことです。目上の方の話がまだ終わっていないのに自分の要求を先走って突きつけるとか。失礼にもほどがありますわ」
貴族とかの人種の違いなんかではなく、社会に准ずる一員として備えておくべき心遣い、いわゆる『目上の者を尊重する』という思考が備わってないのが原因なのでしょうね……。
中学生までならばギリギリ許せますけれど、高校生にもなって殊勝を知らない人生は如何なものかと。
やはり同い年の男子では、私の期待に沿える子はいないのかしら……。
「ミカエル様だって、特に気にしていなかったように見えたけど……」
「それは相手があくまでも大人であったからです。第一、此れが悪魔社会に出ての行動であれば礼儀の成っていない半端者、として嗤われることになりますわよ? ……まあ、悪魔社会の場合なら嗤うだけで終わりそうですけれど」
元来が秩序を重んじることのない生物性、所謂【
ぶっちゃければ、人間社会の真似事をしているようにしか見えないのが救いかしら。
……あ、これ救いどころか、衰退へ向けて崖を転がってますわね。駄目じゃないですの。
「というか、学園を出れば普通に貴族社会に戻るのでしょう? イッセー君を眷属として連れてゆくのなら、最低限のマナーや常識を備えさせておいても邪魔にはならないかと思われますけど」
「……そうね。私の眷属が嗤われる、というのは確かに屈辱だわ」
ふむ。この辺りのプライドは備えているようで安心ですわね。
というか、暗に仄めかせたその辺の話すら通用しないのであれば、貴族としても終わってるところでしたわよ。
「では、その後は任せましたわ」
「って、朱乃は来ないの? 会談前にギャスパーの調整をしなくてはならないし、もう時間も足りないのだけど……」
「私はまだこの後、お客様が待っておりますの」
そうして学園へと戻って往くリアス・祐斗君・イッセー君を見送って、自室へと戻ります。
非公式会合の場として指名されたのが
だから――、
「お待たせしましたわね――烏丸くん」
「……あー、いえ、俺は気にしてませんけどね……」
――彼が隠れて居たとしても、神社という立地の都合上、魔力波長が漏れていても気に掛けられることは無い。
実際、
ミカエル様も、本来目的としていたのは彼であった可能性が高いのでしょうけど。
其処は会談前に会わせるわけにもいかない、とグレイフィア様に仰せつかっておりましたので、こうして鉢合わせしないように少々細工を施した次第ですわ。
……ところで、なんで彼は居心地悪そうな表情を?
「女子の寝室に通されるとかは初めてじゃないですが……、姫島先輩はそれで良かったんですか?」
初めてではないのね。
それなら、こちらの要件も通せそうですわね。
……個人的には不本意ですけど。
「お気になさらず。それと、2人きりなのですから朱乃と呼んでいただければ、と」
「えー……、先輩は【あの話】マジで受けるつもりなんすか?」
科を作り、こちらが用意した座布団の上に胡坐を掻いている彼の横へと座りましたが、彼は乗り気ではない様子。
しかし、こちらとしては彼の意思は受け付けません。
「グレイフィア様からの勅令ですからね。子供を作れ、との」
「豪く直球で来ましたなぁ……」
若干引き攣ったような貌で、烏丸くんは空を仰ぎます。
それは、彼が請け負った【嘆願】を思い出しているかのようでした。
▽ ▽ ▽
まだ二晩目だというのに、幾つ身体を重ねたかも数えきれない。
今夜は獣の雄のようにこちらを従わせる激しい【交尾】で情事は口火を切り、背後から力強く責められ子宮へと押し付けられる滴る肉と血潮の熱に、雌の本能は容易く屈服させられた。
私の旦那様のみへと誓った筈の貞淑に準じた女性としての尊厳など紙のように棄却されたが、元より神へは反逆した身、原初の血を想い起させた彼へ抗えないのならばと、私はせめてもの抗いとして彼を利用することを決めていた。
これは、初めの夜には決めていたことだ。
「か、烏丸くん……、その、ままで、よいので、きいて、いただけます、か……?」
あっ、あっ、あんっ、と彼に圧し掛かられて体重を掛けられ、子宮も大きく口を開け嬌声が交じるままに、彼が正面から抱き着いている横顔へと言葉を紡いだ。
それは、旦那様へと送る睦言よりも甘く、自分でも信じられないほどに蕩けた声音を漏らしていた。
「ん、なんだ?」
「実は、以前に貴方に抱かれた際、私の中へと注がれた子種を、個人的に調べたのです」
ずん、と奥へと突き刺さった脈動がぴたりと止まる。
私のことばに、思う処があったのだろう。しかし、
「と、とめないでください、そのまま、もっと……」
「……ああ。で、なんかわかったのか?」
私は思わず懇願をしていた。
その要求に、腰の動きは再開され、奥を刺激する快感が喉から洩れる声に嬉色を混ぜる。
自然と出る雌としての喜びに、この感触をもっと欲しいと望むそれは、最早理性で抑えきれる
抱き着く彼の身体を抱き返し、曝け出されている太腿が彼の腰を放さないようにと絡みつき、背中へ廻す手が彼へ私の【あかし】を刻みたがり皮膚を引っ掻く。
初めて好きな人と結ばれた時のような、そんな衝動が込み上げてくる少女のように、私は彼の【支配】を全身で受け止めていた。
「……続きは?」
身体でしか応えない私に、激しかった腰つきが静かに緩やかに穏やかになってゆく。
応えなければまた止められてしまう、そう感じた私は、途絶えそうになる呼吸に合わせて、ゆっくりと説明をした。
「わかったことは、アレほど出されては流石に妊娠するのでは、という懸念が、消えたことでした」
「うん、まあそういう風にやったし」
「それ、です」
詰めるような私のことばに、彼は抱き着いた私の顔を正面から見る。
呼吸も荒く、頬も上気し赤く染まっているであろう、化粧も落としてある【女の貌】をまじまじと見られることは、流石に恥ずかしかった。
「貴方が施していたのは、術式ですね? しかも、遺伝子へと働きかけるモノ」
「……あれ? ひょっとして珍しいの?」
「というか、初めて見ました」
私の答えに、きょとんとした表情で目を見開く烏丸くん。
その仕草が微妙に可愛くて、思わず子宮がきゅんと窄んでしまう。
「どれも【自死】を施された精子とか、確保するのがとても大変でしたが、そこは私の中に既に大量に出されていたので問題は有りませんでした。本題は、それをなんとか逆に利用できないか、という点です」
その科白に、彼が身を捩った。
「利用?」
「んっ、い、言い方が悪いかもしれませんが、大事な事なんです。なにせ、悪魔は子供が生まれにくいので、少子化を阻止する方向へと役立てたくて……っ、ひぅっ」
順序立てて話すはずのことが、早々に漏れてしまい、完全にイニシアチブは彼に掌握されていることを気づかれてしまった。
初めから交渉は負けていたわけだが、それでも続けなくてはならない。
これは、悪魔の社会上、どうしたって外すことの出来ない命題を解消する、最大の契機なのだから。
「つまり、俺の施したのと逆に働く術式を、他の悪魔へと施せ、と?」
「め、命令する気は有りませんし、むしろこれは、お願いです。あっ、んっ、それにっ、気が進まなければ、貴方がっ、直接っ、あっ」
「ああ、直に沢山の女を抱かせてくれるとか、そう交渉したいのか」
割と何もかもが見透かされていてどうしようもなく、更にスローペースであった腰つきは再び激しくなり、想定していたことを考えることも難しくなってゆく。
むしろ、こんなタイミングで要求すべきことでは無かったのだろうが、
今夜を逃すと、いつ旦那様の目を盗んで“私だけ”が会え得るようになるかが見当がつかない為に、こうして勇み足で逸ってしまったわけだ。
「断るよ。俺にだって女性を選り好みする権利くらいある。……あるよね?」
最後の小声はこの距離なのに良く聞こえなかったが、彼の言い分ももっともだ。
だから、こっちにはもっと良いモノを献上する準備もある。
「あっ、朱乃をっ、差し上げますぅっ」
「………………は?」
「あっあっあっあっあああぁぁぁっ!!」
私の返答に虚を突かれたような顔を再び見せた烏丸くんであったが、激しかったそれを我慢しきれず、私は先走って絶頂を迎えてしまっていた。
目を剥いて、しかしそれでも身体を離さないように抱き着いたまま、大きく口を開いて絶叫が漏れる。
遮音結界を張っておいて良かった。
この宿泊上でこんな情事が他人へ聴こえてしまえば、流石に隠蔽も難しいであろうから。
▽ ▽ ▽
昨日の今日で連続してヤる、という気には流石になれないのですが……。
いや、
昨夜のグレイフィアさんとの【秘密のお話】を思い出しつつ、その後にも色々責めたなぁ、とぼんやり思う。
でっかいおっぱいが自分の胸肌とに潰れて擦れる感触や、片脚を上げさせて太腿を持ち上げ、突くたびにダンサブルな爆乳の素晴らしさとかに目を奪われていたとか。
ついでに聞くところによると姫島先輩のソレはグレイフィアさんよりカップ数が上だとか。
胸囲そのものは視覚的にグレイフィアさんの方が上に思えるのだけど、大きさというか、成長度合いは17・8という年齢なれば過剰なくらいに著しい、という情報まで寝物語で語られてしまった。
教え込まれたら、漢としてはやはり味わってみたい。
そう思わせるように意図された、グレイフィアさんの目的にはしっかりと沿った
だからといってYESと請け負えるかというと、そういう気には一朝一夕になるほど猿でもないのです。
夜も明けて、話を通しておくと言い渡されて、昨夜の情事など億尾にも出さないグレイフィアさんをサーゼクスさんの前で止めるわけにもいかず。
結局、本人へと直に断りを入れようとやってきたらこの状況である。
年頃の女子の寝室へ真っ先に通されるって、もう完全に誘われてんじゃねぇか……。
あ、アキラたんの時は別な?(今更感。
「リアスは大学へ進学するつもりですけど、私としましては其処まで学びたいモノもありませんし。卒業前には身重になっていたとしても、それほど気になることでもありませんし」
「気にしましょうよ。そもそも俺に子供を作る気がないって部分だけでも」
「アーシアちゃんとがっつり子作りしてる烏丸くんに言われたくありませんわ」
ああ、そういえばこの人はしっかり覗いていたっけ……。
――いや、だからこそ止めて置けって!
「貴方にその気が無くとも、アーシアちゃんは完全に受け入れるつもりで行為に准じていますし、貴方へ好意も向けていますわ。そこを見逃しているのだから、このくらいの要求を呑んでくれてもよろしいのではなくて?」
「グレモリー先輩はいいんすか……?」
「グレイフィア様としても、リアスを差し出すわけにいかないから私を推したのでしょうしね」
いや、そこでなくて、あのひと、何気に俺へと好意向けてなくね?っていう疑問がね?
勘違いであればいいなぁ、ってレベルだけど。
「それに、元々悪魔は子供が出来難い性質ですから。別に今日出来るまで帰さない、というわけでもありませんし」
微笑みつつ、巫女服の姫島先輩は胸襟をそれっぽく開く。
曝け出された谷間は、確かに男性へと生唾を呑み込ませるくらいの魅力を醸し出していた。
――ところで今更だけど、なんでこの先輩【博麗霊夢】のコスプレしてるの?
朱乃さんかと思った?
残念、まだグレイフィアさんのターンだったよ!
ほんとエロいなぁ、この人妻メイドは(他人事