※この作品はR-18です。

「『麻帆良学園から来ました烏丸イソラです!』『仲良くしてね!』」   作:おーり

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書けば書くほどナチュラルに屑になってゆく我らが烏丸…
おかしい。連載当初はもう少し善人にステが振れていた筈なのに


「折角覚えた熊本弁が役立たずな世界線」

 

 「……あの、桐生さん、ご相談があるのですけど……」

 「お? アーシアが相談なんて珍しいねー。何々? エッチい相談? 万事オッケーだよっ!」

 「あ、はい。当たらずも遠からずと言った感じでしょうか……」

 「マジかよ」

 

 

 声をかけた時は実に愉しそうに嬉々としてご相談に乗ってくださるように覗えたのですが、同意の意で肯定すれば驚きの表情で身を引かれてしまいました。解せません。

 

 初仕事を自意識も擦れ擦れに朝帰りを果たし、やり遂げたと言えなくもない精神で振り切れそうな体力を絞り出しつつ、登校した私が真っ先に話を切り出したのは同じクラスの桐生藍華さんでした。

 『相談』というならば眷属としての主であるリアス部長に話をするべきなのでしょうが、残念ながら私は一晩で汚れきってしまった身の上。つい最近眷属として命を助けていただいたというのに、その純潔を見も知らぬ男性に捧げてしまうような裏切り者であるなどと告白しようものならば、現状お世話となっているイッセーさんのおうちからはこの身を退けなくてはならないでしょう。浅ましい身と思いつつも、この縋る様な幸福を逃したくない私には、この『身内』と呼べるような方々に告白することへ背を向けるしかありませんでした。

 その点で言うなれば桐生さんは、一般の男女の機微にも非常に詳しく、イッセーさんのおうちにお世話になっているという事実を明かしても他の女生徒の方々のように一様に忌避するような目を向けずに、日本における女性のお世話となる男性に対する『身の在り方』を詳しく教えていただいた方でした。今回の問題に対しても、きっと何某かの理解が及んでいるに違いありません。

 

 

 「んー、この前教えたことが役に立ったのかな?」

 「あ、いえ、それはまだ実践してないのですけど……」

 

 

 身を引いたのも一瞬のことで、桐生さんは眼鏡を押し上げ乍ら内緒話のように声を潜めて接近してきます。

 教えていただいた『裸の付き合い』を実践するには、まだちょっと懸念というか不安材料が潜んでいますので後々の予定です。

 

 

 「その、検査、というのはどのようにするものなのでしょうか……?」

 「……? ん? 何の話?」

 「えっと、その……え、えっち、をした後の、あ、赤ちゃん、が出来たかどうかの……」

 

 

 言うが速いか桐生さんは離れていたイッセーさんへと飛び掛かってキックを、ってぱ、ぱんつが見えちゃいますよっ!?

 

 

 『オッラぁ兵藤死ねぇッ!』

 『グッハァッッッ!? なんだ桐生いきなり何しやが、』

 『いたいけで性知識も及ばないアーシアに手出しするとか人間としてクズだッ! 死んで侘びろエロ猿ッ!』

 『は、ハァッ!? 何の話、』

 『『それは真か桐生!? 反論の余地は無い有罪確定だイッセーーーッッッ!!!』』

 『いやせめて俺の意見も聞いてッ!?』

 

 

 あ、あああ……、見る間に松田さんや元浜さんまで加わってカオスな状況に……。

 物理的なパニッシュタイムとやらが始まったのを皮切りに、桐生さんはそこからとっとと抜け出して舞い戻ってきていました。

 

 

 「大丈夫なのアーシア!? ゴメンネ! アタシが余計なことを教えたばかりにあんなエロ猿に乱暴に突っつかれたなんて!」

 「あのとりあえず落ち着いてください。あとお相手は、その……」

 

 

 ……イッセーさんでは無いんですよねぇ。

 

 

 「……場所変えよっか」

 「はい……」

 

 

 私の言いたいことを察してくださったのか、桐生さんは一気に真面目な顔になって手を引きます。

 ホームルームが始まるのはまだもう少し先なので、本題を説明してしまいましょう。

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 そらくんに抱かれた後、気が付いたら時計の針は4時頃を指していました。

 何度か覚醒と気絶とを繰り返していたのですが、そらくん曰く『絶頂』と言うモノらしく、快感が一定を超えると意識が暗転することは起こり得る事象であるそうです。空腹を我慢しきれない時以外にもなるものなんですねぇ、と感嘆を吐くと「だな」と簡単に同意されていました。……口にしておいてなんですが、この現代日本で同意を貰えるような経験をしている彼は一体ナニモノなのでしょうか……。

 

 それはともかく。

 挿入(はい)ったまま身体の向きをプロレスみたいにぐねぐねと傾けられたり、座った状態からのコアラみたいな抱っこの姿勢で抱き着いてとんとんと膣壁を刺激されたり、本当に恋人同士ならばシテても可笑しくない濃密な体験を一晩で全行程シタのではないかと思わんばかりのフルコースは、悪魔となって特に夜は強くなっている筈の私の体力を全削ぎするほどの強行軍でした。しかも総てが彼と向き合ったままの姿勢なので、……なんというか、既に嫌いになれない私がいます。い、イッセーさんのことが好きなはずなのに、何故こんな気持ちに……。

 

 

 「ところで、幾らくらい払えばいいんです?」

 

 

 彼の部屋のベッドの上、更に彼の腕を枕にしながら、そんな何でもない風に口を開かれました。

 一瞬、何を言われたのかよく分からずに彼を改めて見直しましたが、言葉が紡がれたその口は目を覚ました私にお目覚めのキスをした口でもありましたので、直ぐに顔が赤くなるのを自覚します。

 それを隠すように、被せて貰っていたシーツに奪い取るように(くる)まりました。

 

 

 「あ、ちょっと」

 

 

 応えない私を追いかけるように、枕にしていたのとは反対側の腕がするりと、抱きしめるような姿勢で伸ばされます。

 軽くですが、それでも逃げ場のない姿勢で抱かれて、隠そうとしていた顔を覗きこまれました。

 

 

 「……今更、恥ずかしいことでもないでしょ」

 「……はずかしいですよぅ……」

 

 

 向き合えば、好きだという気持ちが私の頬を緩ませます。

 初めは無理矢理でも、初めての相手で、しかも決して乱暴では無い、まるでお姫様のような扱いをされてしまいましたので。

 抵抗する、という意識も疾うに消えて、触れてもらえることが(くすぐ)ったくて素敵で(キモチヨクテ)

 気付けばイッセーさんの事も忘れていて、その時は精神的な意味でも逃げ場なんて何処にもなかったようでした。

 

 リテイク、とそらくんが呟いて空気を切り替え、改めて彼は最初に告げた言葉の意味を検めました。

 

 

 「そもそも、アルジェント先輩ってお仕事で此処に来てるんですよね? 俺は幾ら払えばいいんでしょうか?」

 

 

 実に現実的なことを口にされて、冷水を浴びせられた気分になりました。

 ……ああ、そういえばそうでしたね。

 思い起こしてみれば今日が初仕事で、そもそもいきなりこんな体験をすること自体が稀な気もします。というかそうであってほしいです。他の人にも今日みたいな仕事をしなくてはならない、となったら私は本気で考え直します。

 

 

 「ちょ、ちょっと待ってくださいね。えーと、」

 

 

 床に脱ぎ捨てられた制服や下着の中から、リアス部長に手渡されていた端末を探り出します。

 本当ならこちらの『奉仕』の前に対価を此れで計測し、相手側が支払われる限度で『お願い』を聞く手筈となっていた筈なのです。そういう事情をそらくんにも説明して、順序が逆になってしまいましたが、手にした端末をどうにか操作して『アーシア・アルジェントの処女』とこちらが提供した『お願い』を打ち込みました。……改めるとすごく恥ずかしいですけど。

 そうして暫く待ちます。が、

 

 

 「……えーと、あれ?」

 「相場だと4、5万くらいですかね。いろいろオプションが付いたから、10万くらい?」

 「いえ、あの、此れに対価が出る筈なんですけど……」

 

 

 そう言って指さす端末を、彼も後ろから覗きこみます。

 吐息が触れるか触れないか、という距離感が先程までの経験を思い起こさせて、またもや赤面するのを自覚しました。

 

 

 「……なんも出てないんですけど」

 

 

 そう。彼の言う通り、端末には映し出されている筈の対価は掲出されません。

 アレですか、私の処女なんて誰かに貰ってもらう価値も無いとか、そういうことを言いたいんでしょうか、悪魔としての『契約』は。

 そういう想定に逸れてやや暗い気持ちに引き摺られてゆくと、そらくんは思いついたように口を開きます。

 

 

 「とりあえず、小遣い代わりに10万程渡しておきますね。身体のケアにでもお使いください」

 「えぅ、はい……」

 

 

 ああ、なんだか尻すぼみです……。

 それにしても、私は一応年上だというのに、年下の男の子からこんな大金を寄越されるとか、普通に人として駄目な気分にさせられます……。

 悪魔のお仕事、業が深いです……。

 

 

 「思ったんですけど、アレじゃないですかね。アルジェント先輩、結局最後までまぐろだったって言うか、されるがままだったって言うか、自分から『奉仕』をしなかったから対価が計測されてないんじゃ?」

 「……あ」

 「若しくは、避妊も何もしなかったから注がれた精子が対価代わりになっているとか。授かった子宝が掛け替えのない宝です、っていうオチ?」

 

 

 ヤハハハ等と嗤いながら云われますが、若干冗談では済まされないのではそれは。

 そういえば、とキモチ良くて拒否しませんでしたが、そらくんのアタタカイモノがお腹の中にたくさん注がれていたのを今更ながら思い出し、丁度子宮の辺りを撫でる私なのでした。

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 シーツに包まっていたお蔭か、お互いの汗とかでべたついたはずの身体はそれ程の後片付けも滞りなく済み。

 色々と濡れたり零れたりしていそうな私の股間も一緒くたに、件のシーツが拭ってくれたので情事の前に脱いだ下着をそのまま穿くことが簡単に出来ました。

 着替えていた時に、そらくんがお尻を撫でたりとちょっとエッチないたずらをしてきましたが、最後の一線をすでに通過している所為なのか、最初に押し倒された時みたいな抵抗感も特に感じず、『年の近い年下の男の子』というのも何気に初めて対処する人でもあったので、少しだけ悪くないかなぁ、などと余裕が出てきた私です。

 その後は、夜明け前でもやっているという近所のお風呂屋さんに連れて行ってもらい、一緒に入ったりした時には着替えの時の余裕も即座に消滅しました。

 日記で書くならば改行してすぐの顛末です。すいません、調子に乗りました。

 

 お風呂屋さんでシャワーを浴びながら、壁に手を付けて後ろから、という体勢でまたも声を上げてしまった私です。

 本当に、今夜は、されるがまま!

 ご近所の迷惑になるのではないか、と戦々恐々としながら、凄く声の響いたお風呂屋さんの後はきっちりとイッセーさんのおうちまで送ってもらい、なんやかんやで無事に朝を迎えました。

 イッセーさんのご両親にはリアス部長が魔法で意識を少しばかり操作していただいていたらしく、夜の間居なかったことにも特に咎められなくて済んでいて助かりました。

 イッセーさんご本人には事情なんて話せませんので、初仕事のことは内緒です、と言えば渋々ながらも納得していただけたみたいでした。

 リアス部長には、そらくんから貰ったお金をとりあえず渡しておこうかな、と思っています。

 

 そして、一抹の懸念が、彼の言っていたアレに繋がります。

 

 

 「とりあえず、近所のドラッグストアにでも行けば検査キットは売ってるから。つーか、やった次の日に妊娠を不安がるくらい激しいプレイとか……」

 「……言わないでください」

 「なかなか出来ることじゃないよねぇ……」

 「本当に突然だったので……。あ、幾らくらい必要なのでしょうか」

 

 

 助かります。

 桐生さんに連れられ、とりあえず下駄箱前まで逃げてきたところで、掻い摘んだ事情を説明した後には有り難くも判りやすい解説を説かれました。

 要するに、そらくんの言っていた子宝とやらが本当に授かっていたら、という懸念です。色々と、後天的にもアウトな身上なのですし。

 悪魔は孕み難い、とはリアス部長には教わっていますが、其れも『あくまで』という前提があるのは間違いないわけですし……。

 ところで、とりあえずと懐にあった大金を提示したところ、桐生さんにはやや引かれ気味に驚かれてしまいます。

 

 

 「うわ、10万とか……。なに、アーシア、昨日はエンコーでもしてたの?」

 「そういう意図は一切無かったんですけど……」

 「……一緒に近藤さんも買っといたほうがいいんじゃない? 相手の都合も考えずに中に出すような奴が相手なら、こっちが予防しておかないと」

 「二度目は無いと信じたいです……」

 「んー……まあ、処女差し出したんだし、それでも安いかもね。でもキチンと支払うってことは、初めてにしては悪くない相手だったんじゃないの?」

 「そ、そうなのでしょうか……」

 

 

 相場が良く分かりません。

 エンコー(援助交際)、と悪魔的読解力で言葉の意味を理解しつつ、前後の台詞の意味合いが矛盾する事実にも慄きつつ、微妙に日本のジョシコウセーの倫理観にもカルチャーギャップを覚える私です。

 

 

 「だってさぁ、世の男どもなんて、普通は女の子の事を慮ったりしないわけよ? 特にアーシアみたいな流されちゃうタイプの娘なんかだと、乱暴にされて足腰も立たなくされちゃうのが初体験よ? 夜の街かどで暗がりに連れ込まれて制服剥ぎ取られて薬キメられちゃって無理矢理されて帰れなくなっちゃうような体験している子だってきっといるのよ? でも、アーシアに昨夜(ゆうべ)シタのって、なんていうか『女子が期待する』初エッチをしてくれるようなお相手だったんでしょ? その出会いには感謝しなきゃ。薄い本じゃなくてレディコミタイプの男子が実在してくれてマジ良かったよね」

 

 

 コワイ! ニホンコワイ!

 仰っている意味の半分くらいは理解が追い付きませんでしたが、自分が九死に一生を得ているのだということはわかりました。

 そういえばチラシ配り時のイッセーさんとか、はぐれ時代のフリード神父とか、昨夜(むしろ今朝と言うのも過言ではないくらいの最近)で言えばおうちまで送ってくださったそらくんとか、考えて観れば日本に来てから夜に1人で出歩いた記憶がありません。

 桐生さんの言ったような裏事情があるというのならば、そうなった経緯にも納得のゆくというものでしょう。

 日本の治安が良い、等という話は幻想だったのでしょうか……。

 

 

 「ぉ? あれって小猫ちゃんじゃない?」

 「はい?」

 

 

 密かに抱いていた幻想を桐生さんにぶち殺されてしまって恐れ戦いていたところへ、その桐生さんの声が届きます。

 まあ此処は下駄箱、要するに他の生徒も入ってくる正面玄関で昇降口ですから、誰が来ても可笑しくは無いのですが。そんな意図で振り返ったところで――、反射的に物陰へと身を潜めました。

 

 

 「あ、アーシアちゃぁん? 何してんのー……?」

 「いえ、ちょっと……」

 

 

 引き気味に一緒に隠れた桐生さんに問われますが、仕方のないことだと思われます。

 だってそらくんと小猫ちゃんが一緒に登校しているんですもの。

 ……思わず隠れても仕方のないことだと思いませんか!?

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 「そういえば烏丸くん、課題はやりましたか?」

 「かだ、い……? ……ナニソレアッタッケ?」

 

 

 視界の端に金髪が揺れた気がしたが、そんなことよりも塔城に気になる話を振られた。

 思わず片言で返す俺に、やれやれとでも言いたげな表情(無表情)で嘆息する白髪娘。

 

 

 「……今日指されると思いますよ? 数学の課題は一限目です」

 

 

 さ、昨夜は色々あったからぁ!

 と、言い訳をしようにも流石にR18の詳細をお子様に語るわけにもいかず断念し、ついでにボッチ故の弊害である『友人の不在』というバッドステータスを患っている身として本日の劇終を自覚する。もう駄目だぁ……お仕舞いだぁ……。

 

 

 「仕方ない人ですねぇ。――ところで、此処に割と完璧な数学のノートが一冊ありますが、」

 「我が身を御救いください塔城様! 何でもしまむら!」

 「……は?」

 

 

 絶望に呑まれた俺を救う一条の光に斜め45度の角度でお辞儀したところ、真顔で疑問符を返すロリにより更なる絶望が見舞われる。

 こんなネタすらも通用しないなんて。クソッ、なんて異世界だ此処はっ! 失望しました。ニュージェネのファン辞めて次の総選挙では星か白坂に票を入れます。輿水? 知らない子ですね。

 

 

 「何故此処で服屋の名前を出したのかは判りかねますが、何でもするというのならばいい加減に名前で呼んでください」

 「……え、ピンクの魔砲でビッグバンアタック?」

 「ですから意味が分かりません」

 

 

 名前で呼んで、と言うから。

 お前が避けたら地球は粉々だ、って脅されても避ける身としては、バインドで固定されても回避選択不可避なのですがそれは。

 ちなみにこの世界線で言うならばドラゴン波とか言うらしい。わぉ、まんま過ぎるネーミングセンスに星も軽くぶっ壊されそう。

 ……付いて逝けないんで元の所に還してもらえませんかね?

 

 

 「仕方ない、諦めるか……」

 「烏丸くん烏丸くん烏丸くん、ホラホラ、此処に可愛くてぷりてぃで性格が良くて授業態度も勤勉な美少女がいますよ。ちょっと勇気を踏み出せば素敵なプレゼントを施してくれる美少女ですよ。ぷりーずこーるみーまいねーむ」

 「ごめんね塔城。俺幼女は性的対象外なんだ」

 「断るにしてももう少しマシなセリフ回しがあるでしょうに」

 

 

 後ろ脛を蹴るな小娘。

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 「……え、なんですか、あれ」

 

 

 目撃した光景に開いた口が塞がらない。

 どうも、リアル市原●子です。

 

 

 「あらいやだ。小猫ちゃんってば、いつの間にあんな彼氏が出来たのかしら」

 

 

 横に本物の家政婦さんがいました。

 というか、ですよね! 音声は届きませんでしたが、雰囲気からしてそうとしか見えませんよね!?

 

 

 「ど、どうすればいいんでしょう……」

 

 

 だって昨夜のお相手が小猫ちゃんの恋人とか、……確実に私が眷属から追い出される流れです!

 転生しても逃亡者人生とか……!

 

 

 「ふ、こういう時、駒王生徒は慌てないものよ。とりあえず男子らを煽る為に写メって裏サイトへ投稿。これが正しい駒王民」

 

 

 どやぁとした顔で言いながら、一頻り蹴って反応が無いことに不満なのかそらくんの腕にくっついていった小猫ちゃんを携帯電話で激写する桐生さんが其処に居ました。

 最近の携帯電話は写真も撮れるんですねぇ。

 ってそういう話じゃなくて! と、とりあえず絶対にばれないようにしないと……!

 

 

 

 ▽ ▽ ▽

 

 

 

 流石に数学の課題と等価交換で本日の呼び出しを希望されるとは思わなかったが、さて果たしてどうしたモノか。

 下宿先のアパートに帰宅し、デリヘルで呼び出してもどうしようもない相手(ツルペタ且つ一次性徴未満な見た目)に希望されてしまった『お願い』の内約に頭を悩ませる。

 子供相手では勃つモノも勃たず、勃たせられても一抹の倫理観が邪魔をする。

 無理矢理は良い結果を導かんよね、お互いにね。……俺は麻帆良でそう学んだ。

 

 

 「あ、じゃあ罰ゲーム的なノリで要求すればいいのか」

 

 

 なんだか発情期でも来てるのか、と問い質したいが問えばそのまま流れで押し倒されそうな幼女に対処するには贅沢な悩みだなぁ、とも思いはするが。

 麻帆良でエカテリーナ相手にしてもやはりあった抵抗と葛藤を、こんな場末の異世界で散らすのも家族に悪い。

 そういう思考の末、塔城に課する『お願い事』は一応は決まった。

 

 

 「すいませーん、小倉さんいますかー?」

 「おぉう、なんだ。学校帰りか、そら」

 

 

 アパート2階の隣室に声をかけると即座に反応があり、中からは角刈りの小父様が人の良さそうな笑顔でご登場。

 

 

 「メイド服あります?」

 「サイズは?」

 「多分、SSで」

 「ちょっと待っとれ。おーい母さん、メイド服何処に仕舞っとったっけー?」

 

 

 持つべきものは得難き隣人。

 数分で覆面の奥様より用意して貰えた小サイズのメイド服(塔城用罰ゲームアイテム)を片手に、礼を言いつつ自室へと戻る。

 ところでそろそろ家賃の催促日となるらしいが、隣人の方々より聞いた話では毎月酒盛りになるらしい。

 そういうところが『奥の方』が異界化している原因の一つなんじゃないかな、と益体も無い思考をしつつ、古めの木目扉を開けると美少女の着替えシーンに突入した。

 

 

 「キャッ! もー、そらのえっちぃ!」

 「メガネが無くてスマンね。あとそういうのはお風呂場でやんなさい」

 「お風呂は共同だし、そら限定じゃなくちゃ意味無いじゃん」

 「……言っとくけど、こう見えて俺も性を持て余す高校生なんだからね……?」

 

 

 青狸の相棒に対するような台詞回しをしてくる同居人の少女に、剥き出しのままのおっぱいを隠そうともしない様を普通に眺めつつ、完全に俺狙い(ロックオン)な言い分につい苦言を呈する。

 大家さんに最初は云われて面喰ったが、悪戯好きとの紹介に肖った彼女を相手取っても多分糠に釘かとは楽に想定できる。

 ふむ、88のFと見た。美乳。

 

 

 「みたいねー。ゆうべはおたのしみでした?」

 「何処から覗いてやがった……?」

 「覗かなくても、匂いが残ってるしぃ」

 

 

 ……そんなに匂うかなぁ?

 シーツは片づけて帰りに新しいのを購入して来たし、消臭剤も働いてる筈なんだけど。

 

 まあそれはともかく。

 

 

 「多分今夜もお楽しみだから、そちらは運動会でも楽しんで来てくれ」

 「連日とか……。そらのけだものっ」

 「なんで嬉しそうに言うのお前……」

 

 

 いや、本当になんで?

 あと『お楽しみ』の内容は多分お前の想定とは違う。

 見て楽しむ系の奴を要求するから。

 序でに言うと、こんな同居人がいることは余り知られたくない。

 

 窓からするりと抜けだして行った彼女を見送り、塔城より先日戴いた件のチラシを床へと置く。

 とりあえず、此処でいいか。

 

 

 「えーと、我は求め訴えたり(エロイムエッサイムアーメン)?」

 

 

 適当な呪文はフィーリングで、出て来い仲魔たちー。

 気分は鳥取出身のゲゲゲなあの方の別口。

 オカリナは手元に無いが、誘ってみれば即座に反応があったのでご了解である。

 

 ――輝き、

 

 ――光が集束し、

 

 ――そして形成、

 

 ――……おおっとぉ?

 

 

 「……あれぇ?」

 「う、うぅ……」

 

 

 ……何故か、制服が肌蹴て、というか溶けて?いる、半脱ぎ状態のアルジェント先輩が息も絶え絶えに床に転がっていた。

 ちょっとムラっときた。

 

 

 




~読者の為のツッコミ講座・初級編(注釈付)~

~時系列
 多分原作2巻初め。でも流れ的には焼き鳥の前に使い魔
 なんでかって? お母様の「孫が出来るわよぉ!」が未だ出てきてないから。あと台詞出ても恐らく貴女の息子の子ではないかと思われry


~ヤハハハ
 空島出身というよりは問題児かと思われ
 むしろ語尾にゲスを付けても違和感が無いくらいに金で解決を推奨するクズ。どうしてこうなったのかなぁ? おかしいなぁ?(コクビカシゲ


~コワイ! ニホンコワイ!
 日本人の変態性癖は108では利かないぞ!


~輿水幸子に対する熱い風評被害
 元の世界じゃ何かしらの関係性があったらしいが、それにしたってそのチョイスは本当にロリコンを疑いたくなる
 森久保とか双葉とか、もっとあるだろう、ほら


~ドラゴン波
 余りにもな異文化に本気で帰りたいそうです(ふーんあっそう、頑張れば?)
 それはそうとお前の中の魔法少女像がどうなっているのか一度しっかり聞いておきたい


~小猫のローキックが執拗に烏丸を襲う!
 でもセックスアピールも忘れない幼女。ぐぅ有能


~家政婦さまが視てる
 目撃者は大体そういうモノ
 『ミタ』ではない


~メイド服をさらりと用意できる隣人
 職業は漫画家。尚嫁さんもいる模様
 漫画の為の資料なんですよ(棒)


~88のF
 ギリギリ高校生レベルの巨乳であり美乳
 デカければいいってもんでもないんだよ(DD原作キャラプロフィール特に小猫を視乍ら)


~奥が異界化してる下宿先
 女神転生とは別物
 ちなみにアパートの名前は『矢荷成荘』



R18だからといって全話でエロシーンてんこ盛りにしなくてもいいんじゃないかと思うんだ
そんな作者の勝手な持論でこれからもちょくちょく日常を挟みます
残念ながら今回のエロシーンはアーシアの回想だけさ!
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