「『麻帆良学園から来ました烏丸イソラです!』『仲良くしてね!』」 作:おーり
ネギま二次から派生した二次なのにネギまキャラを出すとダメだとか意味わかんね
タイトルにも麻帆良学園って入れてるのに何故ダメ扱いなのか。此処に読みに来るくらいなんだから許容されてるのかとノリノリで書いたら感想が意外にも少なくってびっくりだ
ていうか私、事前に書いていいよね?って訊いたよね?
活動報告でアンケやって許可取ったのに。集計結果で民主主義に則ってマイノリティが駆逐されたはずなのに
所詮この世は弱肉強食…って志々雄様も言ってたじゃないのよ
解せないけど49話です
「ロリコン……」「愛人……」「ていうか3股どころじゃないよね……」「俺の知ってる限り候補が7人いるぞ……」
ドーモ、朝から針の
わかってはいたけど、クラスでの俺の評価が低空飛行にもほどがある。むしろ撃墜?
始業式早々キティの爆弾発言で席捲した噂はかなりの方向へと被弾して逝ったらしく、翌日に当たる今朝から連れ立って登校したところを見せつけてしまったのが致命傷なのか風評回復は不可能のご様子。
クラス中からの視線で評判を集め捲ってるぜ、ヒューゥ!
「……やべーな、俺このままじゃ二学期はボッチ確実じゃねーのか?」
ハッと気づいた驚愕の事実に、体育の時間とかがかなり憂鬱である。
こんな風評被害で、二人組作ってー、とか言われたら取り残される感が大。
烏丸イソラの憂鬱。冒頭やり直さなくちゃダメ? サンタクロースとか語って美少女のクラスメイトに日常を引っ掻き回されて『ヤレヤレだぜ』ってやらなくちゃダメ?
……ああ、割と普段からそうだったわ。俺もスタンド使いだしね。帽子とか学ランとか借りに行かなくちゃ。
「お前は麻帆良のころからそんな感じだったじゃないか。……というか、本当にこっちで友人作れてるか? ちゃんとやれてるか?」
「違うからね? 俺麻帆良なら友達いたからね? 因幡とか因幡とか、あと因幡とか」
「
隣の席に居着いたキティに親戚のおばちゃん張りに心配されるが心配ご無用。
下手な風評さえなければ、生活だって結構楽しくやってるのです。
そう答えたら、ハハハ云いおるわこやつ、と鼻で笑い飛ばされる。俺の怒りが有頂天。
え? 大柴くん? いつか俺のことをスタンドで半殺しにしたオタクな友人なんて覚えがないなぁ。
「やっぱり元のところでもそんな感じだったのですか……。まあ予想はついてました」
「違うもん!ほんとに友達いたんだもん!嘘じゃないもん……!」
「所沢の幼女張りに喚くな。その否定の仕方だとお前の友人イマジナリーフレンドになるけど良いのか」
とっとこ所沢の森の
ええやん。麻帆良だって所沢にあったんだし。
そーいえば森の精霊で思い出したが、いつかのオコジョは果たして何処へ消えたんだろう。
反対隣の白髪幼女こと塔城にツッコミを受けて反論すれば、ネタがわかっているキティたんが即座にツッコミを入れてくれた。
いいよねぇ、こういうネタが通用する生活。
ログハウスで一緒にジ●リ鑑賞したのを思い出すわぁ。
「というか、けっこう平然としてますよね。事実無根と言い難い噂が学園中を蔓延っていますがいいんですか?」
「否定しない辺りさすが噂の助長役だよなー」
「そんな……、照れます」
「仲良いわねアンタら……」
俺の頭頂点ぐりぐりにイヤンイヤンと身を捻る塔城の遣り取りを見てか、俺の前席に着いた明日菜が呆れた声を上げた。
なお後ろの席には再会からもお馴染みに物静かなアキラたん。背後を取られてる。というか包囲網が完成してる。
二学期となって席替えをしたところ、くじではなく好きな人と組んでー、が早々に働いたために席順がこんな感じになっていた。
これは新手のスタンド攻撃にちまいない。
決して、以前の席順が思い出せなくて辻褄合わせの理由を持ってきたとか、そんなわけはないはずだ。
「まあ色々あるけど、ずっとこのままってわけじゃない。そのうちなんとかなるし、むしろ利用できる」
「利用ですか?」
「ほら、キティも明日菜もアキラたんも、美少女じゃん?」
「わたしは?」
「え、なに聞こえない」
間違った内容が蔓延っている気もするが昨夜は彼女相手にハッスルしてしまったのでロリコンと言われても言い訳の仕様もねぇ。
だがこの噂が蔓延っているお陰で、学園内の男子または女好きの女子からのモーションは無いと見て間違いはない。
俺の
わかりやすい敵役は、この無駄にスパゲティな人間関係になった俺の生活上のストレス解消に実にちょうどいいのである。
加えて、俺にこの状況からモーション掛けようっていう奴もモノ好きか敵かで楽な判定ができるからなー。
その『敵探し』の部分を伏せて語ると、
「……あたしらモノ好き扱いっすかー」
「うーん……、確かに反論の仕様もないですけど……」
塔城の前で明日菜の隣の樋笠さんとキティの後ろでアキラたんの隣の岡崎さんが揃って乾いた笑みを浮かべていた。
そいえばいたね。友達甲斐のある女子友が。
俺にこんな噂が出ているにも関わらず離れたりしない距離感がスバラしい。ァタシたちズッ友ダョ……!
なお、ギャスパーは塔城の後ろの席でアイマスク中である。
ほんとにそれで見えてんのか。
▽ ▽ ▽
グレモリー家謹製のマンションは防音設備も完璧で、リアルタイムに乱入することは叶わなかったがお腹に残る異物感からか足元が覚束ない師匠を見るに、やはり1on1は流石に堪えたのでは、と心配になってしまう反面その顔から伺える幸福感は実に共感しやすいものであった。わかります。
ところで、今更ながら私の師匠は彼女本人ではないのだが思わずマスターと呼んでしまう。
変な顔を一瞬されるも、大体烏丸くんの所為と理解したのかすぐに納得の表情をしてくださったエヴァンジェリンさんである。
この以心伝心っぷりよ。
さて、昨日は世界崩壊の理屈について訥々と説明されたわけだけど、正直どうにもならないのでは、というのが私の感想だ。
話を伺うに、この世界が生まれたこと自体に問題があるようにしか思えない。
烏丸くんたちの出身が異世界であるからこそ、異世界という此処とは違う
アザゼル先生が反論をせずに納得したというのが第一だが、私も含めて彼の話の詳細を理解できたのは先生だけなのではなかろうか。概念存在、とやらに当たる私たちの実存そのものを否定された気がしないでもないが、事態解消のために私たちを直に討伐するような手段を彼が選択しようとしていないことからも、危機感よりは困惑の方が比重は大きい。
いまいち危機感を連想できないのは、偏に烏丸くんにやる気がないことが原因ではないかとも思われるのだけど。
かといって本当に世界を救うのだとすると、たぶん真っ先に狙われるのは兵藤先輩だ。
『概念存在』を『神話存在』と置き換えて説明し直され、それに匹敵する神器持ちが一番役に立つ。と世界救済というよりは家計の遣り繰りにも似たニュアンスでモノを語られた気がするが、それで排除されるのではさすがの変態先輩でも納得してくれはしないだろう。
それもこれも【世界の支柱】が己の役目を全うしようとしないからだろうが、とやる気がなさそうに語られましても、その話の信憑性そのものは彼と同郷の方々であっても小首を捻るモノであったことだし。
なお、彼の世界では【12の人王】とやらが【支柱】の役割を担っているらしい。
それも彼女たちの中では初耳であった。語れば語るほど信憑性が薄まってゆく。それでいいのか烏丸イソラ。
誰も彼もが初耳すぎて、加えてご本人にもやる気がなさ過ぎて、行動の指針がいまいち掴めなくなっていた状況の中、師匠は云う。
『こいつはこんなんでも、向こうの世界で格別に当たる【魔女】に携わる者でもある。私たちにとっては初耳でも世界の在り様を把握する者たちの中では真実で常識であるのだろう。そんな理解力があるくせに言葉も説得力も足りないコイツだが、ついでに言うと決断力と行動力が無駄にあるんだ。やろうとしたことはやり遂げるし、その下準備も欠かさない。……結果として魔法使いっていう一つの種族の文化と文明が向こうの世界ではキレイに刈り取られた。お前たちも要望があるなら言っておけよ。果たそうとする目標のためなら大体の犠牲を孕んでも事を為す莫迦の所業は、傍目から見ていて爽快でも本人たちにとっては災害そのものだからな』
『どんな世界から来たんだよお前ら怖ぇよ』
アザゼル先生の言葉がみんなの心情を端的に物語っていた。
続けられたフォローでは、流石に烏丸くんも愛着の湧いた相手にはそれなりに手心も加える、と教えてもらえたが、何より本人が竹を割ったようにからりとした性格であるために、面倒くさいことは適当に済ませようという気が隠されもしていなかった。
交渉の末に、最低限でも人命を犠牲に入れない方法で世界の自壊を防ぐ方法を要求したわけだが……。
「……尊厳も順守してもらうんでしたかね」
「えー。これ以上手間をかけるってんなら関わんねーよ、俺は」
伝授された方法の下準備を終えて、部内のそこかしこから烏丸くんへジト目が向く。
リアス部長やヴァーリさんの目も厳しかったが、割と師匠の視線の方が中々鋭かった。
それでも納得してもらうしかない、とアザゼル先生の説得も相俟ってこの事態へと成ったのだが、素直にそれぞれの神話の主神を次元の狭間へ幽閉した方がずっと手早かったのでは、と少々思ったりもする。噂だけど、ギリシャはどこもかしこもアレな人たちばかりだし、北欧のお爺ちゃんなんかも結構なスケベ根性が根強かったらしいし。あー、でもインドは難しいのかしら。さいきょーらしいし。
「くそ……、こんな屈辱、久しぶりに味わったぞ……!」
「スマン、ヴァーリ、耐えてくれ。これは流石に秘匿するから」
「
実は駒王に通っていたらしいヴァーリさん(女性だった。驚きだった)に低姿勢で謝りとおすアザゼル先生。
私たちだけにバラされたが、
そしてそれを見抜けなかったリアス部長。……悪魔の矜持とはいったい……。
「で、これ何か名前でもつけるんですの?」
「意外とノリノリだったわね、朱乃……」
「リアス、この程度を犠牲と呼ぶくらいなら初めから諦めた方がマシよ?」
一仕事終えて何故か艶々としている朱乃さんに、呆れた声を上げるリアス部長。
朱乃さんはこの夏で何か成長したような気がする。何かあったのだろうか。
「そうだな、シンデレラガールズとでも呼んでおくか」
「おい」
「
「……ご本家が聞いたら怒るぞ……」
「聞かないことだからへーき」
師匠が何故か烏丸くんに怖い目を向けていたけど、ネーミングに何か問題でもあるのだろうか。
聞くべきか聞かざるべきか迷い悩む中、世界救済の下準備は着々と進んでいった。
▽ ▽ ▽
おっす俺イッセー! 俺と契約してセフレになってよ! ただし美少女限定な!
治療ついでにハーレム王を目指す者としてフェニックス家にお世話になってきたんだけど、アレだな、ライザーのやつは意外に気が合ったな。
考えてみりゃ俺の先を行ってる先輩でもあったんだし、泊りがけついでに色々と話も聞いてきたんだ。
女の子の口説き方とかは参考にならなかったけど、体験談なんかは為になったぜ。
いつか部長やアーシアで試したいプレイとかな!
「あれ、イッセー久しぶりだな」
「随分長めに休んでたみたいだけど、体の調子は良いのか?」
「おお、松田! 元浜! おう! 色々あったけど万全だぜっ!」
脳内彼女らから下着を剥ぎ取ったり舐めたりと妄想を膨らませているところへ、懐かしの級友たちの姿が。
俺だけ夏休みが一週間超過しちまったけど、部長は学校側へ上手く説明してくれていたみたいだ。
そーいえば、泊まり初めのころは同居していたレイヴェルだけど実は高1だったらしい。
俺より先にフェニックス家を出発し、駒王へ行くと転校してきたらしい。
ふっ、もてる男はつらいぜ。
可愛い後輩がまたできるのはどんと来いだけど、そんなに俺と付き合いたいのかい小鳥ちゃん?
フェニックス家で顔を合わせていた時もずっと笑顔で、たまに偶然を装って着替えや入浴にブッキングしちまった年下系金髪美少女だ。その時だって笑顔で対応された。
アレは俺に惚れてるな。間違いないぜっ!
さすがにレイヴェルの部屋までは侵入しなかった(つーかできなかった)けど、元より実家で初体験とかムードのかけらも無いことをするような野暮さは持ち合わせてないからな。学内で会う時が楽しみだなー!
「つーか、なんでアーシアちゃんと一緒に来なかったんだ? 今日も別々っぽいし」
「そうだぞイッセー! お陰で話しかける機会がなかっただろうが! 美少女との朝の会話を亡くさせるとは友達甲斐の無い奴め!」
「俺の需要そこだけかよっ!? 俺抜きで話しかけられずにいたヘタレの癖して偉そうにしてんじゃねー!」
「ヘタレじゃない! お前っていう理由がないと『あれ、このひとなんでこっちにきたんだろう、キモイ……』とか思われたりするかもしれないだろうが!」
「アーシアはそんな子じゃねーよ!? つーかヘタレそのものだろーが!」
元浜の絶叫に俺の叫びが相俟って教室内へとこだまする。
幸いにも、この会話はまだ教室内に姿が見えないアーシアに聞かれることは無さそうだ。
ついでに言うと、アーシア共々元修道女組が揃って居なかったし。
つーか、俺だってアーシアと久しぶりにいっしょに登校したかったよ! けど、用事があるらしいから早めに出ちまったんだよ! また無理に引き留めて空気悪くなりたくなかったんだもん仕方ないじゃねーかァァァ!!
「おめーら落ち着けよ。それと元浜、今日は会話がなくてラッキーかもしれないぜ?」
松田の目がにやりと歪む。
ロリコンである元浜にはロリ系とも言えそうなアーシアと朝の会話ができないことが悔やまれているらしいが、松田にとってはまたどうにかなるだろう、という推測で目先の『良いモノ』を得ようとする傾向にある。
さすがは元写真部。被写体を探すことに掛けては右に出る者はいない、と意味深に豪語するだけの胆力を備えているだけのことはある。
「そ、その顔をするときは、新しい【お宝】を発見した時のモノ……! まさか、マツダ=サン!」
「括目しろイッセー、此れこそが至高の一品だ……ッ!」
その言葉と共に差し出されたスマホ、そしてそこに映る動画は………………――、
――軽快なサウンドが流れ出し、リズムに合わせて少女がくるりとターンする。
振り返ったその少女は何処かで見たような目に鮮やかな真紅の髪で、髪色に合わせたのか赤い水着を、いや、見栄えを計算しているのか、その赤は髪色と比べてももっと薄い。
例えるならばローズレッドと呼べそうな色合いのビキニを纏った少女は、よりはっきりと主張される大きな乳房を惜し気も無く見せつける。
ブラで隠されているというのに乳房の下半分がはみ出そうなそのボリュームを、両腕で挟むような形で主張している。
似たリズムが続けて流れ、赤い少女の両脇に居た黒髪の少女と銀髪の少女が同じようにターン。ともに髪色に合わせたビキニを纏っている。
赤い髪の彼女と同じようなポーズで自らを曝け出し、加えて言うならば黒髪の子は赤い子よりもよりボリューミーなそれがたぷんと弾んでいた。
同じ姿勢から続くリズムで、揃って横に反復するように飛び跳ねる少女たち。
三人揃ったその動きは見る者の視線を釘付けとし、男子のリビドーを否応なく高めていた。
此処で、前奏が終わる。
『~~~~♪』
赤髪の子が歌いだし、身体を揺するように踊りはじめる。
手足を歌に曲に合わせてそこまで広くない範囲で動かすそれは、かつてあった【パラパラ】にも似たダンスだ。ただし、その動きは比べるとそれなりに緩慢で、何より動かす手足が最初から主張している胸を隠そうともしないのでより視覚的に悦ばしかった。
『~~~~♪』
黒髪の子が歌いだす。
沿うように、銀髪の子も歌声を披露していた。
彼女たちの番になり曲のリズムはよりゆったりとしたものになっていたがその間も、彼女たちはセクシーな挙動で自らの魅力をアピールしている。
なお、銀髪の子は無いわけではないが、赤い子と黒髪の子に比べると少々胸のボリュームは足りなかった。
だが、そのスレンダーっぷりとは裏腹に随所から滲み出る女性らしさは決して失われることはなく、乳だけではない女子の良さを思い出させてくれる良い逸材である。
『『『ーーーっ♪ ーーっ♪』』』
しかし三人が合わせた歌声と共に彼女たちが両手を動かし、自身の乳房をよりはっきりと主張し最後に下からたっぷりと持ち上げる。
その姿でさらに釘付けとなった。
そしてハートを狙い撃つような仕草とウインク。
曲はサビへと移ってゆく。
『『『~~~っ♪ ~~~っ♪』』』
両腕で乳房を挟み、片手を上げてイェイと跳ねる。
それだけでも視覚の暴力なのに、ゆっくりとスキップするダンスに続けて、前屈みとなって開いた手のひらを横に振れば、一緒になってたわんだ乳房もふりふりと揺れる。
揺れたそれを隠すでもなく、少女たちは自ら見て欲しいように指さし、たぷたぷと小刻みに持ち上げる仕草。
指でハートを形作り、前屈みから直した姿勢でなおも押し上げるように胸元へと寄せる。
おおきな彼女たちのそれがはみ出るように、よりはっきりと形を変えていた。
それでひと段落、また同じように両腕で乳房を寄せて、片手を上げてイェイと跳ねる。
揺らした乳房を寄せ直すような視聴者の目線を腕だけで抱き寄せる仕草の後、囁くような格好で前屈みとなって曲は終わる。
そのときの口元には、喜色に満ちた感情ではっきりとこう示していた。
『――スケベ♪』
「――はっ……!」
一曲分しっかりと魅入ってしまい、終わった後にようやく我に返る。
な、なんか自分が遠いところに辿り着いていたような、自分とは違う『誰か』が後ろの方から状況を報告していたような、変な感覚を味わってた……!
それくらい衝撃的で、これ以上ない『お宝』じゃねーか……っ!
「ま、松田ァ! これ、これ何処で手に入れたんだっ!? もしこれっきりってんなら売ってくれっ! 言い値を払うっ!!」
「ははっ、やっぱイッセーなら食いつくよなぁ。安心しろよ、手に入れる方法ならちゃんと教えてやっから。まあその前に、とりあえず鼻血を拭け」
云われて、どばどばと己の鼻からリビドーが溢れていることに気づいた。
だが、悪い気はしない。
だってひっさしぶりだろ、此処まで腹にクるモノはよぉ……ッ!
「とりあえず、これは公式の動画だ。とあるサイトに登録して、彼女たちのグループリンクに進めば誰でも保存できる。ただ視聴期間が限られてるらしいからな、サイトの登録料はそれほど高くないが、月額で支払う必要がある。まあアップデートはこまめにやるらしいから動画を落としたらそれで終了、ってわけでもないし。より素晴らしい動画を順次更新していってくれる出来栄えだし、高い買い物とは思わないがな」
云われたサイトを自分のスマホで探し出し、其処に映し出されるメンバーを、先ほどの少女たちのプロフィールを目を皿のようにして読み進める。
ふむふむ、赤い髪の子は『アリス』ちゃん、銀髪は『ヴィオラ』ちゃん、黒髪の子は『早苗』ちゃんか。やっぱどこかで見たような覚えがある子たちだなー、親近感湧くわー。……っておおっ! スリーサイズ載ってるじゃん!? アリスちゃんも数字的にすげぇけど早苗ちゃんが100センチオーバー!? やっぱなー! でかいと思ってたんだ!
「でもやっぱり俺はアリスちゃんだな! センターだし、一番目立ってるし。なによりエロカワイイし巨乳だし!」
「いやいや、早苗ちゃんの方が良いに決まってんだろー? ヤマトナデシコ、って感じだし、一番でっかいのが彼女だぜ?」
「お前らちっぱいの魅力がわかってないな! 恥ずかしそうに踊るヴィオラちゃんが一番に決まってるだろうが!」
「は? ちっぱいっつーか、あれは板だろ」
「あ? 今なんつった?」
一瞬でメンチを切り合う松田と元浜。
おいおい、朝から喧嘩はやめろよ、みんな違ってみんないいじゃないか!
そう止めようとしたところで、
「――おい」
「「「――え? がぶっ(ふぎぃっ)(ひでぶぅ)!?」」」
背後から三人同時に殴り飛ばされた!?
下手人は皇白流。いつの間にか背後に来ていたクラスの眼鏡女子が、無言で顔面パンチを繰り出してきていた。
つーか朝とはいえ悪魔の身体能力に匹敵するコブシの威力って……!
「朝から低能な会話はヤメロ、殴られたいのか」
「もう殴ってるからァ! いいじゃねーかよ! モテない俺達にはこれくらいの娯楽があったってェ!」
「だいいちスメラギ! お前には直接関係ないんだからいいじゃないか!」
「そーだそーだ! ヴィオラちゃんに匹敵しない眼鏡ちっぱいは黙ってろ!」
「――よしコロス」
ヒィッ!? 元浜の言葉でハイライトがオフに!?
今まで味わったことの無いくらいの威圧感が俺たち三人に襲い掛かる……!
やめてー! 悪いのは元浜よー!
コカビエル以上の命の危機をとばっちりで受けたその日は、一日中回復できなかった。
▽ ▽ ▽
「で、この微妙にいかがわしい動画が、いったい何の役に立つの?」
アザゼル先生という専門家の反対がなかったために押し切ることが出来たが、如何にも矢面に立たされていたグレモリー先輩が非常に苛立った声を上げている。
局部は最低限守り切ったし、撮影の最中に水着が外れた動画は別枠で置いてある。ついでに全力の認識阻害が施されているので顔見知りにも気づくことが出来ない完全防備仕様だというのに、彼女を筆頭に女性陣には不評らしかった。
かつての世界から提供された動画の撮影と専用サイトの作成を終了し、改めて全員に向き直る。
「嫌がるのもわからなくはないけど、これが一番手っ取り早いんすよ」
「この明らかなセクハラ動画が?」
先輩はまだ納得がいかないご様子。
まあキティの話じゃ俺言葉が足りてないらしいからな、かといって滔々と説明しても理解してもらえないのはどうかと思うのだけど。なんで話が通じないのがままあるのかしら。そらくんマジご不満。
というか、グレモリー先輩の心情にはまた別の何かが混じってる気がする。ひょっとして子作り問題? グレイフィアさんあたりから説得してもらおうか……ああいや、こういうのは感情の話だからなぁ。誰かに説得されてすぐに納得できるんなら、この人ももうちょっと要領よく生きてるはずだろうし。
大きなお世話ですね、そうですね。
「世界の支柱として必要なのは強さじゃなく不滅性、だから概念存在がそれには一番相応しくて、それらが次々受肉してる現状は危ういとしか言いようがない。これくらいは理解できましたよね?」
「そうなの?」
理解してください。
眉唾にしか聞こえない所為で信用得てない感じがするけど、その辺り含めて大体が先輩自身の気の捉え様に携わってくる話なのでスルーを心掛け話を続ける。
「まかり間違って討伐されるような奴じゃそもそも意味がないし、『世界』というものが『認識』の副産物である以上、人々の思念の流動に呑まれるような希薄さじゃ話にならない。必要なのは『御旗』で、実存じゃないんです」
12の人王は概念存在の柱としての役割を補助するような役割だから、あっちの世界での『支柱』は明確には彼らとは言い難いのだけどね。
なんであんなめんどくさい造りになってんだろ、誰がああしたんだろうな、あの世界。
「さてそんな御旗として、これまでにも人類がやってきた方法を踏襲したのが今回のこちら。いわゆる【偶像崇拝】です。適度なエロスで男子のリビドーを鷲掴みにし、そのあふれ出る
使い回した魔力を直に支柱、というか次元の狭間そのものへ働かせるのが今回の目的。
世界が茫漠かつ漠然としてるのだから、その外殻を補強するわけだ。
そうすることで【航路】もより確固として維持されて、無茶に次元に穴を開けても即崩壊するようなことには繋がらない。
先輩たちという【偶像】が存在し、それを支援する人々がいる限り、このシステムは半永久的に動き続ける。
一億人が10円づつ支払えば戦車が買えるように、ただの絵画であるはずのモナ・リザが人々の意識によって
人の数が動けば相応に世界も変動できる。
やべーな俺、今回も働き過ぎじゃね?
「魔力が必要ならそれこそ私たちにそれを補填するように頼めば……、」
「ノルマみたいに大多数の神族魔族にやらせるよりも、人が自分からやろうとすることの方が成功率はいいんすよ。人をやる気にさせることが大事だってことです」
それに先輩が云うその方法だと、初めはやる気になっていたとしても絶対に後々回転率は悪くなる。
停止せずとも、人の意図で動かした場合は間違いなく鈍重になる。
そんな不安定さで支柱の代わりを務めさせられますかい。
「……話は分かったが、それに俺が関わる理由はなんなんだ?」
と、横で聞いていた同じく納得のいってない顔をしたヴァーリさんが口を出す。
彼女にも同じように水着を着てもらい踊ってもらったけど、その胸部装甲から明らかな差が目に見えて不憫であった。
実際、彼女は撮影中もずっとやりたく無さそうだったしなぁ。
「……数合わせの色合わせですかね? 他の面子は別の纏まりで推すつもりなので、少しだけ都合が悪かったというか」
「ほぉ」
「あ、新しいメンバーの都合がついたらいつでも代わってもらっても構いませんよ?」
こちらもやる気の問題だというならば嫌々やってもらわなくても構わない。
グレイフィアさん辺りに頼もう。
銀髪だし、ヴァーリさんと違って胸でかいし、この面子ならばより稼げる!
「よしわかった。――死ねェゲス野郎ォ!」
「ぐへぇーっ!?」
なんで殴られたの俺ェ!?
~二学期開始!
烏丸フルスロットル
今更だがこの話そのものが何かの続きなんですか?と尋ねられたのでダイジェスト気味に続編感をアピール
ジョータローはキョンだった…?
~ユニット名『胸の谷間に埋まらせ隊』
大元になった動画輸入はアキラたんの仕業。何の目的だったのですかねぇ…
~ヴァーリちゃん怒りの鉄拳
単純な暴力はナニモノの才能にも勝る…!
その理屈は分かるが、少年漫画が基本的にそればかりなのはこの国の将来を担う子供たちの精神性を養うのにいろいろと問題があるのではないかと
まあ反目の理屈つけて用意したオリ主がゲス野郎だと説得力が足りませんけども
前よりは早めに出来たので投稿
…と思ったけど以前のペースでしかなかった