「『麻帆良学園から来ました烏丸イソラです!』『仲良くしてね!』」 作:おーり
お待たせして申し訳ない
なんだか切実なタイトルですが過去回(ネギマジ篇)です
「おっ前大将だろ!? 大将首だろ!? なあそうだろう!? 首だ首首! 首ぃ、置いてけぇッッッ!!!」
「うるせぇ白血球野郎! ヘモグロビン舐めんな! いっそ骨髄ごと抜いてやろうかァァァッ!!?」
時は中秋、麻帆良の学生が血気逸る大体育祭の季節。
我らが白組騎馬武者筆頭織村一夏ことワンサマー級長は、何処ぞの妖怪を思い起こさせる宣言で以て先人切って突貫して逝く。その様まさに
対する紅組は我らがエース、赤莫迦改め愛の深い男椿史郎。何故にあんな返しになったのかと云えば、先の先輩のクラスでの狂奔が理由とのこと。『何故紅白で分けるのか』『白黒つけるのならば黒組でも良いのでは』という議論から『血液に関係が?』と話は弾み、モチベーションを上げるために『健康気にせず白血球殺せ!』という結論が出たのだと経緯を耳にする。そんな血液が体内流れて居たら
どっちもどっちでどうしてそうなったのかと問いたい気分だが、楽しそうだしまあいいか、と放置。
やはり麻帆良は魔窟であるようだ。
そんな遣り取りを見渡して、俺こと烏丸ソラはのんびり平淡にしみじみ呟いた。
「……なにやら随分と久しぶりな気がする。夏休みが無駄に長く感じた所為かなぁ、魔法界滅ぼしてもう一カ月経ってるんだけど」
地球側のごたごたというよりは、地球に残った元魔法使いの後始末もあらかた終えて、本来ならば真っ先に矢面に晒されても可笑しくない麻帆良学園は比較的軒並み平和な方でもある。
世界に六人しかいない魔術師とやらを管理する【オズ】、純粋科学の最高峰である
これは恐らく生徒を慮った、というよりも、元々『魔法使いそのもの』が世界からのはみ出し者であったためなのだろう。
騒いでいたのはマスコミや直に痛手やら謀略などの嘴を挟んでいた政府関係者程度で、そこらへんも世間での生徒への配慮という点を突っ込まれるようになると冷水を浴びせられたかのように大人しくなっていた。
特に政府側は『後始末』の幾つかに【魔女】が携わっていることを知るや否や手を引いていった者が多かったように思えてくるのだが、そこはきっと身の程を知ったという理屈で片付けられる。
そんな中俺はというと、生まれの時点から魔法使いに色々と人生狂わされていた身としては思う処があるべきなのであろうが、ぶっちゃけこうまで何も出来なくなった、というか元より何か役に立っていたのか、と言われんがばかリの扱いになっていては、今更自分の愚痴をぶつけても大人げないのではと思い始めてくる。
ちうたんはどうなのかは知らないが、俺は盛大な気分転換と研究結果のお披露目を存分にやらかした身なので、後顧の憂いなどは別段抱いていない。
魔法使いだけを優遇するような思想で生きていた者らを除けば、それ以前より真摯な姿勢で生きていた方々は相応に、むしろ肩の荷が下りたと云わんばかりに晴れやかに伺えたのは俺の目の錯覚であったのだろうか。
元魔法使いも悲喜交々。
神の実在を知ってる我が身としては、生き辛くなった方々はそんな思想捨てて仏身にでも帰依すれば良かろうモノなのに、と忠告するべきかと思いかけてしまう。しないけどね。
「さて、お次は借り物競走か。準備しなきゃ」
――そういえば、原作では此処でネギ君が全校生徒に追いかけられたのであったっけ。
でも今の彼はイギリスへ帰っちゃったし、そこまで大事になって目立つような先生も高畑先生くらいだけど、今もあの人は出張中だ。
全校巻き込んだ大掛かりな競走になると例年通りならば騒がれそうであるけど、今年はそういった目玉もいないはずだから細やかにポイント稼いで――、
『――さぁーあ始まりました麻帆良学園全校規模の大目玉、借り・物・競・走ッ! 司会は私朝倉和美、』
『それと、喧嘩番長・豪徳寺薫でお送りするぜ』
『そしてぇ、本日の賞金首はこの人だぁッ!』(立体映像に写真付きテロップ、ドン☆)
――……は?
『烏丸そらッッ!! お前だお前! 麻帆良学園の負完全! 所沢の這い寄る混沌! そして麻帆良武道祭ベスト4に入りつつも、自ら辞退した『勝ちを手にしない勝利者』! しかしそれは本当に彼の真価なのか!? という意見が、本日この方より齎されましたぁッ!』
『それをはっきりとさせるために、推薦させてもらった。あの日、俺はお前に負けたが、お前ならきっと優勝できると信じていた。それをあっさりと手放したことに何かしらの理由を、俺が欲しいんだ! お前が負けていないという姿を、俺たちに見せてくれ!』
『はい! そんな一方的によくわからん理屈で選出された烏丸くんですが、彼の身体もしくは身に着けているモノを確保できた方にはきっちりポイントプレゼントッ! もーちーろーんー、本人を拘束できた方はMVP扱いということで金一封もついてくる! 食券長者になりたい方は、今すぐ彼をげっちゅぅー!』
「あーさーくーらーぁぁぁぁ!!?」
あと豪徳寺先輩、何してくれてんですか!?
一転して狙われる立場になった俺、全力の鬼ごっこが開始された瞬間であった。
▽ ▽ ▽
襲い来る生徒を躱し、投げ返し、宙を舞い、復興した街並みの屋根の上を跳ねるように駆け抜ける。
パルクール部がしつこいが流石に壁を走り駆け上がるほどではないので、三角蹴りの要領で何とかマンXみたいに未来感を醸しつつステージクリア。
実情はちょっと校舎の壁を駆け上がっただけだが。むしろ1up発見したら確保しておきたい。
「残機も増えるし無茶も出来る。自分を採る、ってよくわからんけど」
ゲーム特有の謎理論は追及するだけ白けるものだよね、と初めからその精神を備えて置けばネギ君にも色々と苦労を買わせずに済んだのではなかろうか、などといったIFを思う。
思うが、今はとにかく両親と故郷をようやく取り戻せたごく普通の天才少年だ。
魔法の才能という喪失することになった対価はさておき、培った経験はきっと齢10弱の彼の将来を保証してくれることだろう。
苦労は買ってでもしろとはよく言うのだし、彼の今が
と、自己補填が終わったところで周囲を見渡す。
……やべぇ、気づけば全方向から取り囲まれてる。
走ってるうちに追い込まれていたらしい。
以前と比べて麻帆良の私有地は半減しており、学都として復興が追いついた街並みを除けば世界樹付近は結構更地のままだ。逃げるならば街並みの中、という判断は向こうにもわかりやすかったと思われる。
うーむ、大ピンチ?
「ま、仕方がないか。かかってこい野郎ども、返り討ちにしてやらぁ!」
「じゃあ遠慮なく」
――え。
▽ ▽ ▽
後ろから気配も無く現れたアキラたんに羽交い絞めにされたと思ったら引き擦り込まれ、気が付けば見覚えのある部屋。……女子寮?
ああ、アキラたんのアーティファクトやね。そーいえば返してもらってなかった。
「えーと、助けてもらった、と思っていいの?」
「そうだね。気にしなくていいよ、お代は今から貰うから」
と、アデアットを止めバニーから体操服へと戻りつつ、俺を捕まえたまま囁くアキラたん。
……あの、背中にやわっこいモノが当たってるのですが……(照れ。
「あててるんだよ」
心を読まれた。
今更だけど麻帆良の女子サトリ率多すぎぃ、それとも俺がサトラレなのだろうか。
とにかく、相変わらずパーソナルスペースを容赦なく詰めてくるなあ、と思う。
さすがは物語上のメインヒロインを飾る一角、男子にとっては実に理想的な方々のままのようだ。
いや、こうして目の当たりにしている以上、未だに漫画の中なんだぜ、などと嘯く気はないのですけどね。
やっぱり大元の世界構成自体に
魔法界滅ぼすくらいまではっちゃけて、それまでの経緯でネギま以外の何かがこの世界そのものに大きく関わっていることは分かったけれど、それでもこの世界で生き抜く上で全部を全部割り切ったというわけじゃない。
贅沢を云っているように聞こえるかもしれないけど、俺に物語上のメインヒロイン集団に惚れられたいとかハーレムを作りたいとか、そういう欲求は別段ない。
男子としては美少女らと関係を持てて嬉しくないとは言わないが、実際のところは色々と他から寄って集って策を積まれた感が
此処まで積み上げた信頼、……と呼ぶには些かアレな関係性は、果たして本当に俺自身の手で築き上げたものであったのだろうか、みたいな思春期染みた懸念がしこりの様に後ろ髪を引くのだ。
実際どれもこれも俺としては差し迫った何某かに対処できる己の手の届く範囲なんかを改めて思い知るためにやった行動の結果だ、それがたまたま色々なことを片付ける結果を引き出せたというだけで、全部が全部自分だけの思惑通りに行ったなどとは思いあがってはいない。
世の中は大抵人の思惑通りには動きやしない、縦しんば上手くいったと誰かがほくそ笑んだとしても、それもまた他の誰かが振り翳す手で覆される可能性を持つ砂上の楼閣だ。
だからこそ、彼女らがこうして距離を詰めてくることは、俺が好かれている結果に結び付いているのか、と疑惑が蔓延る。
……まあ疑問には思っても役得は甘んじて受けますけど。
でもこうして甘受する程度が関の山だよ、女性として『見ること』にはやはり心情的な一線があるし。
それでも男子だからアキラに抱きしめられて、全身を密着されていて、思春期であるからこそ気恥ずかしさともやもやとした欲求が鎌首を擡げる。
良い身体してるけど未成年、と踏み込む気がないからこそ己に必死で言い聞かせる俺がいた。
落ち着けぇー、お前の出番は無いぞー……!
「………………じゅるり」
「――!?」
ちょっと!? この子いま舌なめずりしたんだけど!?
今そこにある危機を感じ取ったときには、もう遅かった。
▽ ▽ ▽
むしろほんのわずかに烏丸の方が長身なのだが、同年代での精神的な成熟さが其処には表れているとでもいうのか、アキラにとっては結構容易く烏丸のことを羽交い絞めに出来ていた。
その抱き方は後ろから胸へと手を回す完全密着型で、中学生としては充分豊満な乳房がつぶれるように烏丸の背中を圧迫していた。
体操着越しではあるが、たわわな二ツ山のふくらみの先端が烏丸イソラの理性を削る。
押し付けられたそれは、まだ義務教育を修了していない年代の若々しすぎる身体を持つ男子の性を、翻弄するには充分すぎる凶器となっていた。
そういった事情無しに、アキラの膂力は密やかに麻帆良でも上位に位置する。
一度原作でもクラスの女子を何の補助もなしにポンポン投げていたこともあったが、そんな隠れ設定を烏丸相手には如何なく発揮するのがアキラの本領である。
そして、今回こそそれは留まるべき事で合ったのかもしれない。
アキラは烏丸に『雄』を感じていた。
普段のノリで拘束してみたはいいモノの、学園都市中を跳び回ったことで程よく掻いた汗の匂いが、彼の首筋や体操服からむわりと漂う。
それがフェロモンである、と云わんばかりの、女性を本能的に雌足らしめる潤滑剤。
しっとりと汗ばんだ肌は上気した体温が相俟って、男性には
そんな烏丸に対して元々興味以上の感情を抱いているアキラは、今何気に色んな意味で狙われている烏丸との程よいバランスが取られている関係を『崩すかどうか』を内心で天秤にかける。
クラス内でも無駄に株があり、全員とは言わないが色々とキレイ処にモーションを掛けられているのが烏丸の現状であり、彼自身はあまり進める気がないという点も、他と比べてリードしている元エターナルロリータさえどうにかできれば別の子たちも抑えることも無くなるだろう。
しかしそうなると、そのバランスを崩すということは今の関係から良くも悪くも進まなくてはならない。
それが前進か後退か、どうなるのかは彼の心情で大体決まってしまう。
此処で普段大人しめを地で往く女子中学生としては留まることを選択すべきであったのだろうが、彼女にも備わっていた理性を押し退けたのは、他でもない彼自身のこの状態であった。
――要するに、男子としてのエロさに理性が負けたアキラは、その欲望のままに彼の身体を貪った。
前々から密やかに濁されていたものの、直に顕わとすると本当に酷い真相である。
▽ ▽ ▽
「だいじょうぶだよ、天井のシミを数えているうちに終わるって聞くし」
『……一瞬のうちに態勢を組み替えられて、正面から俺を押し倒してハァハァと息が荒いアキラが、そんなことを口にしていた。男女逆じゃない此れ……!?』と混乱する烏丸を他所に、たどたどしい手つきで少年の身体へ抱き着き、その香しさを堪能する女子中学生。
文章にしてみても色々とアウトな絵面であった。
「ちょ、落ち着けアキラ、そういうのは俺早いと思うな……ッ!」
云いつつ無理やりに剥がさないのは、まず間違いなく彼女の力が強い所為もあるが、そもそも烏丸自身も身体能力の面では強靭ではないことも理由に当たる。
常人と比較すれば充分に凌駕できるはずだが、麻帆良に集うスペシャリストたちに比べると最後の一線で一歩及ばない。
そんな達人と上級者の境くらいに居る少年が、実はスペシャリスト揃いの麻帆良女子3-Aに対抗できるかどうかと云えば土台無理な話であったことが、何気に誰もが気づいていない純然たる事実であった。
「暴れんな……暴れんなよぉ~……」
「口調変わってる……!? だ、誰かー! 助けてー! 此処に痴女がいますー!」
恥も外聞も今は苦渋、と呑みこんだ烏丸の判断は迅速だった。
が、体操服の下から手を入れて、背中を舐めるように撫でまわすアキラは静かに答える。
「そんなに騒いでも、今は体育祭の真っ最中だよ? ……女子寮に人がいるはずないじゃない」
「さ、最初からそのつもりで……!?」
「ううん、違うけど。でも我慢したくないんだ、ごめんね、ほんとごめんねー」
完全に棒読みで、謝罪の気持ちなど一切込めずに烏丸の身体を逃さないアキラ。
どちらにしろ、これでクラスの女子には違えようのないカンフルが行き渡ることになるだろう。
しかし、今はそんなことよりもエッチしかねぇ、と下手な野獣より欲望に忠実となったアキラは、仮契約時以上に濃厚な口づけで烏丸の唇を奪っていた。
「んむっ、ちゅ、ちゅぱ、ちゅっ」
舌を押し込め、口中を弄り、相手の粘液を貪るように圧し掛かるアキラ。
彼女は決してその道のプロなどではないのだが、留まることを止めた年頃の少女の舌使いは貞淑さを一時捨てていた。
舌で未だ女体を知らぬ烏丸の神経を奪う一方、その下ではずるずると少女の手つきが少年の薄布を剥ぎ取ってゆく。
ちゅぽん、と唇を離したときには力の抜けたように放心した烏丸が床に仰向けとなっており、煽られて反り返った彼の逸物が雄々しく顕わとなっていた。
「……んむ、ふぅ……、準備は良いみたい、だね」
目撃するのは初であるが、それに生娘の様に恥ずかしがっても割と今更でしかない。
そんな心内のままアキラは、自分もまた着ていた体操服を脱ぎ払った。
ズボンはちょっとだけ惜しむ素振りを見せつつ摺り降ろし、汗とまあ女性ならではのちょっとした粘液でしっとりとほぞ濡れた薄布の下着が顕わになる。
上は捲るように晒し、年頃としては充分以上に豊満な86センチのDカップがブラからも零れて外気へ触れる。
ほんの少しだけ火照った彼女の様相には羞恥を慮っているようにも伺えるのだが、実際のところは今から始めることに興奮して意識が高揚としているケダモノのような実情であった。
「じゃ、
自らの下着のクロッチ部分をずらし、膣口の辺りへと烏丸の反り立った逸物を充てる。
自分の身体に入ってゆく異物感に背筋を震わせながら、短い声を刻むように漏らしつつゆっくりと腰を落とし、少年を銜えた暁にはその逞しさにぶるりと改めて全身が震えた。
「ぁ……っは、ぁ……、すごぃ、おっきぃぃ……、っ……!」
「ア、キラぁ……ッ」
苛む様な声を上げる少年だが、少女にとってはその仕草すらも愛おしかった。
腰を抑えつけるように跨って、彼を見下ろしながらうっすらと微笑む。
「いい、よ……、わたしが、んっ、ぜんぶ、してあげる、からね……ぁっ」
宣言し、小さく腰を浮かす。
すぐに落し、自分たちの結合部が水音のようなモノを響かせることを自覚した。
互いの粘膜が擦れて、それが快感に直結しているのだと本能が語る。
刻むように、断続的に上下させることで、少女は少年に必死に縋っていた。
「あっ、あっ、あっ、からっすま、くんっ、きもちっ、いいっ? あっ、あっ、あっ」
アキラの身体は烏丸を覆ったように被さったままだが、後ろから見られればその尻は盛った犬の様に上下している。
それに連動して、圧し掛かったアキラの胸元にあるふくらみが水風船のように柔らかくたわみ跳ねていたが、それを目の当たりにできるのはひとりしかいない。
男女の肌と肌が濃密に鬩ぎ合う姿は誰に憚ることも出来そうにもなく、されるがままになってしまった烏丸もまたチクショウと口の中で小さく呟きつつも、その眼はアキラの胸元へと吸い込まれていた。
こんな事態になっても、雄の本能は仕事を忘れることは無いらしい。
「んっ、あっ、……? あ、」
そしてその視線に気づき、アキラは悠然とより顕わに体操服を捲り上げ、
「……吸う?」
自らの豊かな乳房を持ち上げて、桜色の先端を烏丸へと突きつけた。
――これは、魔法世界という巨大な組織を壊滅に追いやった少年が、それでも勝つことが出来なかった少女たちとの奮闘を描いた、とても小さな敗北の記録である――。
……ぷるりと瑞々しい青い果実は、甘酸っぱい汗の味がしたという。
そんなわけで、アキラ回と見せかけた烏丸の初体験
ここから色々と黒星稼いで外道系へ落ち逝きます
ちょっとばかし未だ世に擦れていなかった純朴少年がどうしてこうなったんだよ、という意見が多かったので経緯のかけらを書いてみました
まだ、序章です(鬼
次回は普通にハイD
下種系オリ主が舞い戻りますのでギャップにご注意
え、云うほど違いが判らなかった?そんな馬鹿なry