とあるPixivの掲載イラストに触発されて。
うん、繰り返し夢で見たんだよ。
別世界線の私、執務官として犯罪組織に突入した時に囚われてしまって、催眠誘導と悦楽の合わせ技で堕ちちゃったんだよね。感度が跳ね上がる薬とか、子宮がずっと疼き続けるような淫紋を刻まれたりして。痛みには強かった私も、気持ちいいって感覚への耐性はなかったんだ。痛みには歯を食いしばることが出来ても、快感に反発せず、けれど受け入れずにそのまま流すなんて特殊な訓練も受けていない私が出来るわけもなくて。長く耐えられることはなかったんだよね。
うん、今の私はお兄ちゃん……ううん、ご主人様に教えてもらって、そういう責め方があるというのを学んでるから、そういう女の子の堕とし方もあるって知ってるけど、当然、執務官の私が知るわけも無いし。まして、私が支配されることを悦びに感じる性質だなんて、自覚もなかったもん。
え? 別世界線といっても、私だよ? 男女間のそういう行為に詳しいなら、それはもう別人じゃないかな。
ああ、それでね? 管理官の頃の記憶をぼやけさせられて、一時的な記憶喪失みたいな状態になって、犯罪組織の裏賭博場の給仕役をしながら公開調教という見せ物で、その調教師に舞台で客の前で毎日犯されて。
でも、その私、羞恥心は感じても、逃げようとは考えなかった。その調教師に植え付けられた、疑似的な恋愛感情をしっかりと自分のモノに作り変えていったんだ。
悦楽を繰り返し繰り返し教え込まれて、淫紋でその感覚をずっと感じ続けるようにされて、その気持ち良さを与えてくれるのは、調教師という目の前のご主人様だと、茹った思考に丁寧に何度も何度も刷り込まれてた、そんな洗脳めいた感情を植え付けられたのに、どんどん自分の本当の感情だと思い込んで上書きしていったんだよ。
執務官でもない、優秀な魔導師でもない、ただのフェイトを求める──それが身体という形であっても、肩書きや私の背景を関係なく求める調教師に、絆されて。
うん、相談したあとに一緒に夢で見てもらったように、その調教師も向こうの私に執着しちゃったんだね。だから、催眠の深化がまだ進んでないとか色んな理由をつけて、見せ物にしても自分以外には決して抱かせないし、避妊魔法もしっかり施してるし。仕事が終われば、二人の部屋でゆっくりお風呂に入って、ご飯を食べて、肌や髪の手入れをして。
そうそう、女の子の身体の手入れにとても詳しくて。まるで恋人や娘のフォローをしてるみたいに丁寧で。髪のことなんて、向こうの私、全部任せちゃってたもんね。そのギャップにもやられてたよね。
そんなどころ詰めの甘い催眠だから、徐々に管理局の頃の記憶を思い出したんだけど、あちらの私はもう離れられなくなっていて。2-3ヵ月経った頃だっけ、なのはが助けに来た時には逆に罠に嵌めて、完全に関係性を断つような発言をしてたね。
『ちゃんと全部覚えてるよ。その上で私はご主人さまの雌奴隷で孕み袋として、これから幸せに生きていくの。管理局なんてもう関係ないし、邪魔をするなら容赦しないよ?』
魔力に反応して桃色に発光する、下腹部に刻まれた淫紋を愛おしげに撫でながら、膝をついたなのはを見下ろす、向こうの私の瞳は──うん、嗚呼、やっぱり私は私だなって思ったよ。
唖然としていた調教師と一緒に記憶操作しつつ、なのはを自分と同じく、悦楽の虜に堕として後催眠をかけて、管理局内の埋伏として逆に送り込んで。完全に主導してたもんね。
ただ一人の男性に求められて、その人にずっと従い尽くしていく生き方が、自分にとって一番しっくりくる生き方だなんて、そんな簡単に分からないし、気付いても自分で飲み込めないよね。
男の人に支配されるのが幸せと感じるのを自分で認めるのはとても怖いことだし、それに変な男性に囚われたとしても、自分で抜け出せない可能性も高いわけだから。
ただ、どんな因果か、私と向こうの私は夢を通して互いに共鳴し合って、この生き方が自分に違和感なくハマって、それでいて幸せでいられると理解することが出来た。あ、私は既に教えてもらったことを再学習した感じかな。すずかやカリム、朱乃みたいにライバルでお手本になる相手はたくさんいるわけだし。
向こうの私もこっちの私を見て驚きはしていたけど、ご主人様であるお兄ちゃんのことを知ったら、すぐに納得していたからね。
その点、今の私も向こうの私も、ものすごく幸運だったんだよ。ふふふ、これからも、生まれ変わった先もずっと私は傍にいるからね。お兄ちゃんをずっと支えていくのが、私の幸せなんだから……。
拙者、承認欲求を燻らせている子が立場など関係なく自分の存在そのものを求められて、ずぶずぶに男に悦んで堕ちていくの大好き侍。利用しようとしていた男も絆されて、共依存になっていくのも、またあはれなり。