リズは私の服に手を掛ける。だけどこの服は装備されている物であり、そう簡単に逃がすことが出来る者では無い……筈だった。まるで紙で出来て居るのでは? と思ってしまうくらいに私の目の前は一瞬にして破かれ、曝け出されてしまう。と同時に光出した後、結晶が砕けた様にバラバラになり、消えてしまった。……後で直してもらわなければ私の服が無くなってしまう。壊したリズには責任を持って直してもらおう。
そんな事を思いながら曝け出された身体をすぐに手で隠そうとするけれど、リズは何処からともなく一瞬で紐を手にすると私の手を縛りあげた。そして私を、私の身体を見つめながらリズは不服そうな顔をした。
「あんた分かってるの? 私、襲おうとしてるの? 何で無表情で居られる訳!」
「……」
そう。私は今、リズに襲われそうになって居る。今の状況はベッドに引き込まれ、服を破かれて拘束。どう考えても、どう見ても怯えたりする筈。だけど何故だろう? 怖いと、逃げたいと言う感情が私の中から湧き上がっては来なかった。今からリズに何かをされる。その事実に私は……そう、何も感じて居なかった。唯思う事は今の状況がリズの為になるのか、何かを得る事になるのか?
【支配欲 48/100】
どうやら欲を満たす可能性としては十分にある様子。今までは唯弄られるだけで嫌だとしっかり感じて居た。だけど今、これから行おうとして居る事に抵抗は無い。この違いが分かる訳では無いけれど、私の身体で欲が満たされるのであれば……使おう。リズは女だから挿入行為はしない筈。私の行動が結果的に帰る近道になるのなら、出来る事は惜しまない。
「……私が……欲しい?」
「!? あんた何言って! っ!」
喋って居るリズの口を私は自分の口で塞ぐ。唯触れるだけの軽いキス。リズは目を見開いて驚き、口を離した時、そのまま口を開いて信じられないかの様にパクパクと閉じたり開いたりを繰り返した。人間だった時の記憶上、私はこう言った行為をしたことが無い。キスも多分初めてで、誰かとこんな風な雰囲気になった事すら無い。だから正真正銘、リズが初めての相手になった。そしてこれから行う事もまた……初めて。
「……優しく……してね?」
「!」
リズは私の言葉にまた驚いた後、一度目を瞑って再度開く。その目は布団に入った時同様に何かを決意している様子で、私はリズが覚悟を決めたんだと何となく分かった。そしてこれから始まるんだと。
曝け出された私の前。そこにリズは恐る恐ると言った表情で手を伸ばす。最初に触れたのは首の下、胸の中央。誰かに触れられると言う状況すら初めての私は思わず目を瞑った。くすぐったい感覚が一瞬私の身体を襲うけれど、今はそれだけ。だけどリズは私が反応したことに反応する。そして今度はその手を少しずらし、リズから見て右。私から見て左の乳房に軽く触れた。さっきとは違う感覚が私の身体に来て、無意識にその手から逃げようと捩れる。だけど縛られている現在。逃げられはしないし、私自身も逃げる気は無い。
リズは私の胸に手を置いたまま固まってしまう。その表情が語るのは困惑。見た目的に同い年ぐらいなのだから、私と同じで初めてな可能性は十分にある。次はどうすれば良いのか、女同士だから行ったことが無くてもある知識の一部は意味が無い。とりあえず……私も何かするべきなのだろうか?
「……リズ」
「な、何?」
「……キス、しよ?」
私が言うと少し戸惑った後、リズは私の口に自分の口を押し当てて来る。そこで私は口を開き、リズの口の中に舌を入れてみる事にした。キスをする際に目を閉じて居たリズは目を開けて驚いて居るけれど、お構いなしに舌でリズの舌を絡めとる。と、リズが私の胸に置いて居た手を軽く握った。そしてその時、リズの手の中央に私の胸の一番先が触れる事に。声は出なかったけれど、絡めて居た舌の勢いは止まってしまう。
「はぁ……はぁ……女同士でこんな事するの、やっぱり可笑しいんでしょうね」
「……そうだね。……でも今、私はリズの物」
「なっ! ……そう、今あんたは私の物なのね。なら……!」
リズはメニューを出すと一瞬で自分の服を脱いで裸に。そして私の縄を解くと私の顔の左右両側のベッドに手を突いて私を見つめて来る。そしてまた私にキスをしてくると今度は向こうから舌を入れて来た。それを迎えようとした時、胸がさっきの様に触られる。しかも今度は偶然などでは無く、リズが意図的に触って居るから止まる事が無い。結果、私は迎えようとして居た物の余裕が無くなってしまった。でもリズは私の口を塞いだまま、胸を触り続ける。まるで私の反応を楽しむみたいに。
それからしばらくの間、リズはキスを止める事無く胸も触り続けて居た。その結果、私はさっきまで入って居た身体への力が入らなくなってしまう。と、ゆっくりとリズは私の口から自らの口を離す。そして赤い頬のまま笑った。
「まさかゲームの世界でこんな事する何て思っても見なかったっての」
「……気持ち良い?」
「えぇ。圏内だから痛みは感じないけど、気持ちいいとかはしっかり感じられるのよね」
そう言って私の胸を今度は両手で両方とも揉み始めるリズ。と、少し笑った後にリズは少し下に下がって私の両足を軽く開いた。その間、中央にあるのは紛れも無く私のあの場所であり、流石にこの体勢は恥ずかしい。そう思った時、リズが私の顔を見て嬉しそうな顔になる。
「さっきまで反応はしても無表情だったりで人形みたいに感じてたけど、ちゃんと恥ずかしいんだ」
「……当然。だから、!」
だから足を閉じたい。そう言おうとした時、リズは更に私の足を広げるとその間に入り込んでしまう。これでは閉じたところで太腿がリズを挟むだけ。私の秘部からリズを離す手等既に私には無かった。
リズは前に倒れて来る。身長の都合上、リズが倒れて来ると位置的に私の顎にリズの髪が当たる様な形になる。そしてその位置では……リズの口は私の胸に近い位置に。ゆっくりとリズは右手を私の秘部へ、口を胸の突起に近づけて……事を起こした。
「んっ! ひぁ!」
口に私の左乳房の突起を含み、右手の指の1本が間違いなく私の秘部の入り口に触れた。そしてそれと同時に来たのは電気が走る様な感覚で思わず声が出てしまう。身体も動いてしまうが、リズベットの身体が半分乗って居るから大きく動く事は無かった。そしてそれはこの体勢から変われない事でもあり、また繰り返されれば……不味いかも知れない。そう思った時、既にリズは行動を開始した。
口に含んだまま、舌で私の突起を転がし始める。そして私の秘部の入り口に触れたその指が今度はニュルリと私の中に入って来る。細い指だから破ける心配などは無いが、入って来るそれに違和感を感じて仕方が無い。ましてや入った指を曲げたりでもすれば、!
「んぁ!」
思ったことが現実になった。リズは入れた指を中で曲げ、私の中を擦ったのだ。思わず上がる声に機嫌を良くしてどんどん責めて来るリズ。声を上げる事が凄く恥ずかしく感じてしまう私は自分の手で自分の口を塞ぐ。それでも殺しきれない声はくぐもった音を鳴らした。
走る電気、来る快楽。徐々に何かに向かって居る様な感覚が私を襲い始める。何かが降りて来る、私の中に何かが来る感覚。左の突起は口に含まれ、右の胸は鷲掴みにされ、秘部には指が入って中を擦られる。私は真っ直ぐ、快楽の頂点へと強制的に向かわされた。そしてその時はすぐにやって来た。
「ん! んん! んんあぁぁぁ!」
頭が真っ白になる様な感覚と共に身体が勝手に震えてしまう。口は最初は塞いで居た物の、すぐに力が完全に抜けて途中で離れてしまう。そして塞ぐものが無くなった口からは私の意思とは関係なく叫び声が出てしまい、ゆっくりと身体に感覚が戻って行く中で意識が徐々に薄れて行く。最後に私が見たのは身体を私の水で濡らしたリズの優しい笑みだった。
【篠崎 里香『リズベット』 愛求欲 82/100・支配欲 MAX】