※この作品はR-18です。

カボチャ色の月に   作:実柚


原作:銀魂
タグ:R-18 ボーイズラブ 同居 ハロウィーン
銀時×土方の同居のお話し。エロはありませんが、若干の流血があるので18禁で……。

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カボチャ色の月に

カチカチと時計が時を刻む。

 

「おい、起きろ。飯。」

 

短い単語を並べ話しかけてくるは、俺の恋人トシくん。

 

うっすら目を開けると、暗闇の中に蝋燭の火が見える。俺が明るい光がダメだから、夜はいつも蝋燭の灯り。

 

「もう少し……」

 

「五時過ぎたぞ。見たいテレビがあるんだろ?」

 

「う~ん。」

 

「早くしねぇと、お前の好きな肉食べるぞ。」

 

「やだ。起きるから。」

 

ムクッと起き上がる。この時期になると、もう窓に遮光カーテンをしなくても光は入ってこなくて、俺にとっては過ごしやすい秋が来た。

夏は陽射しが強くて、嫌な時期。夏なんてなければいいと思う。暑いし、蝉は五月蝿いし。

布団をたたみ、棺桶を閉めた。

 

「トシく~ん。」

 

トシくんに抱きつく。

 

「なんか、甘い匂いするよ?」

 

首筋を匂う。

 

「ケーキ買ってきたからね。」

 

「ケーキ♪食べる♪」

 

「後からな。ほら、離れて……」

 

トシくんに無理やり剥がされる。

 

「食事にしようか。銀時。」

 

「うん。」

 

いつも起きると用意されている朝ごはん。トシくんにとっては夜ごはんだけど………。

どうやって作っているんだろう?いつも美味しいんだよね。

 

「いつも美味しいって、お前のは生だろ?」

 

ん?俺、喋った?エスパーなの?

確かに、俺が食べているのは生肉だけど……。けど、産地とかで味違うし……。トシくん、ちゃんと選んで買って来てくれるもん。

 

「ねぇ~、トシくん……今日もいい?」

 

トシくんの食べている手が止まった。

 

「嫌だ。」

 

「ダメなの?」

 

「お前、この間痛くしないとか少しだけって言ったくせに、結局痛くしたじゃないか。もう、飲ませてやんない。」

 

「あれは、トシくんが暴れたからで……」

 

「電話が鳴っても、やめないお前が悪い。」

 

ほんの少し、トシくんの血が飲みたいだけなのに………。

 

「ご馳走さま。」

 

食べ終わっても特にすることがなく、ソファに座り明るさを抑えたテレビをつける。

 

 

 

 

 

トシくんと出逢ったのは、もう昔の事。トシくんがまだ小学生だった頃。傷だらけの俺に近づいてきてくれて、血を分けてくれた。トシくんは、孤児院の子で高校卒業と同時にそこを出なくちゃいけなくて、それで一緒に住むことになった。

俺は、別に一緒に住まなくてもよかったんだけど、トシくんがどうしてもって……。

この何年間かで、1歳年を取った俺にとって年々、年を取っていくトシくん。

いずれ、別れが来ちゃうよね。それも………永遠の………。

 

「………おい、銀時。」

 

「へぇ?何?」

 

考え事してて、まったく気づかなかった。

 

「指ならいい。ほら……」

 

俺の隣に、トシくんが座り目の前に人差し指が差し出される。

 

「いいの?」

 

「うん。お前、落ち込んでるし。」

 

別にその事で、落ち込んでいた訳じゃないんだけどなぁ。まぁ、いいや。食べちゃえ。

パクっ。牙に指が当たるとじゅわ~っと血が溢れてくる。相変わらず、トシくんの血は美味い。

 

「もう、終わり。」

 

指を抜かれる。まだ少し飲みたいけど、ここで言うと怒っちゃうからな。

 

 

 

 

 

 

開いてない筈の窓から、風が吹いたのかカーテンが捲り上がり赤くなった月が見えた。

 

 

 

 

完




吸血鬼×人間。上手く出来てましたか?年をゆっくりとる吸血鬼が早く年を取る人間に恋をしてしまった。切ない感じが出ていれば、いいと思います。

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