レズです ふたです
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やまはぎ温泉スケベ
深々と、切々と、鈍色の曇天より降りしきる氷雪。
積もりに積もり、町並みを白化粧として彩る。
風に交じる雪粒が頬に溶け、吐く息も白く煙る。
だが寒いとは思わなかった。
海の上で感じる冬の風は、水面を撫ぜて吹き荒ぶ時、もっともっと冷たい、切れ味さえ感じるほどの冷気を帯びるのを、艦娘は皆知っていた。
むしろこれは、心地良い寒さだ。
人並の寒さと言える。
そこでふと気づく、連れが僅かに先んじて歩いていた。
どうやら景色をぼんやりと眺めて立ち止まっていたらしい。
らしくない。
日常、というやつが、最近ではよくわからなくなっている。
深海棲艦も艤装も闘いもない時間と場所、ましてやここは、海からあまりに遠い、冬の温泉街だった。
□
訪れた客の事を女将は事前に聞いていたから知っていた。
たまのまとまった休暇で訪れる、階級や軍の事には明るくないが、とにかく海軍のお偉いさんの青年からの紹介だ。
おそらくは彼女たちはアレなんだろう。
口にこそしないが分かる。
あまりに美しかった。
どことなく容姿の概要の似た二人であった。
どちらも髪型はポニーテールで、冬用の分厚いコートの生地の上からでも分かるほど起伏の激しい女性的な肉体をしている。
だが印象はまるきり違う。
男顔負けの長身の女性の方は、ふんわりとした、正に大和撫子という風情で。
見ているだけでこちらまで和やかな気分になるような、気品ある微笑が良く似合う。
彼女の連れの方はというと、やや切れ長の吊り目であるが、それが凛々しさへと結びつき、背筋のしゃんと伸びた振る舞いから力強い美しさとなっている。
どうぞと会釈して部屋へ案内する。
オフシーズンも相まって、一番いい部屋を用意してあった。
かの青年より念入りに、詮索も深入りもせぬよう、と仰せつかっているだけに、あまり口は挟まず部屋を出た。
次の客の元へ向かいつつ、ふと女将は思う。
帳簿に付けられた名前は、たしか有名な艦の名前ではなかったか――
□
「矢矧は落ち着きませんか」
問われ、返答には窮した。
「大和はどうなの」
問いへ問いを返す、芸がない。
そっと指で横髪を掻き上げる、ただそれだけの所作にさえ匂い立つような気品と美しさを漂わせ、麗人は困ったように微笑し外へ視線を向けた。
「どうでしょう」
曖昧模糊である。
お互いにこんな時間を設けるのは初めてだった。
いや、違う、そうではない。
自分は、初めてだ。
大和の落ち着いた様子から、どうしようもなく愚かしい、馬鹿馬鹿しい妄想を矢矧は考えてしまうのだ。
大和は、こうした休暇を、誰かと過ごした事があるのか。
そう、その誰かとは、例えば、好青年で知られる――自分たちの上官。
知らずのうちに指を強く握り、唇を噛みそうになっていた。
じっと、彼女が窓外を見るのを良い事に、横顔に無遠慮な視線をぶつけた。
美しかった。
自分も容姿に多少自身はあるが、そんなものなど瞬く間に塵芥と化す美しさだった。
視線を浴びれば、この雪化粧の自然美さえ恥じ入るのではなかろうか。
天上の美貌と完璧な肉体、果たしてそれは大和が艦娘になる前からだったのか、それとも神ならぬ人による被造物としての、艦娘としての一能であるのか。
そんな事は矢矧は知らない。
知っているのはただ一つ、自分の中に燃え盛り焦がれる、この浅ましい恋慕だけだった。
「ねえ」
「――ッ」
突然振り返り声を掛けられ、自分の熱視線がばれたかという焦りで、びくりと矢矧の身が震える。
頬が熱い、きっと今真っ赤だ。
しかし大和といえば、そんな事はまるきり知らぬ存ぜぬという風に、いつもどおり優しげな微笑で囁いた。
「せっかくですし、温泉に行きませんか」
まだ来たばかりだし、時間は随分と早い。
急いているようにも感じた。
が、この辺りに他に時間を潰す場所があっただろうか。
断る理由もなかった。
「まあ、そうね……良いんじゃない」
言葉は歯切れ悪かった。
矢矧の頭の中で、目の前にある女の裸身が浮かんでしまった。
想像するだけで疼く。
心も体もだ。
「先に行ってて」
「え、あの」
呼び止める言葉も断ち切り、矢矧は慌てて立ち上がると部屋を出た。
宿の女将が挨拶で声をかけた気がするが、それより逃避を優先し、また雪煙る冬空の下に足を踏み出した。
□
一体いつ頃からこの感情をに苦しめられているか、もう覚えていない。
とにかく気づいたらそうなっていたのだ。
矢矧は大和が好きだった、もっと熱烈に言えば、この世の誰より愛していた。
女が女を、こんな風に想うのか。
生まれてこの方、人としても艦娘としてもだが、他人に色恋の感情を抱いた事がない。
親愛や友愛以上の想いを患った事がない。
初めての事であった、それがまさか、仲間の、それも同性とは。
風よ、我が身を冷ましてくれ、と念じつつ、矢矧は急ぎ足で道を行く。
他の旅行客の男がその美しい横顔に振り返り、たまに声をかける者も居たが無視した。
男、そう、男だ、忌々しい。
涼やかな好青年の姿が脳裏に蘇る。
提督、司令官、呼び名はどうでも良い、とにかく自分達の上司だ。
あれは大和と仲が良く見える。
果たしてそれが上司と部下としての信頼関係を逸脱しないものなのか、他の艦娘へ向けてのものと同列なのか、それとも――大和に対しては、特別な――熱い甘い想いを込めてのものなのか。
色恋など知らなかった矢矧に察する事はできなかったし、深く追求する事もできなかった。
忌々しい。
またそう想った。
美しく豊かな女なら他にも幾らでも居るではないか。
大和に馴れ馴れしくする姿を思い出しただけで矢矧はまるで煮え滾る鉛を飲んだ気持ちになった。
いや、それは主観だ、あくまで自分の主観。
彼が何も悪くないのは知っている。
もし、大和が彼を想うのであれば、自分こそむしろ忌々しいのではないか。
終わり内蟻地獄の砂中へ堕ちていくような心地で、矢矧は自己嫌悪の苦味を感じた。
気付けば、もう二時間は歩いていた。
名所と思しき炭鉱跡、史跡などを巡っているうち、もう全て見終えていた。
内容は頭に入っているが、感慨はない。
「馬鹿みたい……」
無限に広がる灰色の空へ向けて、矢矧はそう呟いた。
□
宿へ戻った、もう外はすっかり暗くなっていた。
自分達以外に客はほとんどいないのか、静かなものだ。
部屋は一番遠くに離れていたのでそれがさらに際立った。
戸の前に立ち、一瞬考える、どう言って入るか。
いや、悩んでも仕方ない、か。
「大和、戻ったわよ」
室内の小玄関で声をかける、返事はない。
出かけているのかとも想ったが、では鍵がかかっていないという事はあるまい。
訝しみつつ、矢矧は室内へ通じる引き戸と開けた。
そこには二枚の布団が若干の距離を保って敷かれていた。
一方は無人、自分の為のものだ。
もう一方は膨らんでいた。
「……寝てるの?」
声が上ずっているのは自分でも分かった。
矢矧は豊かな胸の奥で高鳴る鼓動に突き動かされるように、ふらふらと近寄った。
見下ろす。
生唾を飲み込んだ。
小さな寝息を立て、目を閉じている女がそこにいた。
大和である、天上の美、愛おしい女。
普段のおっとりとして品のある姿とはまた違う、完全な無防備な姿。
「……」
無言で、息が荒くなった。
矢矧は目の前で動くものを見た、自分の手だ、何故動いているのか。
冷静な判断力の部分と切り離された欲求が、大和に触れていた。
風呂に入った後の黒髪に触れる。
さらりとしていて、微かな湿り気によって吸い付き、心地いい。
甘い香りが匂う。
シャンプーと汗、大和の匂い、蕩けるような天然の香水だった。
呼吸がもっと荒く激しくなる。
「ねえ、大和。寝てるの? ねえ……」
静かに寝息を立てて応えるその様子に、矢矧はさらに大胆になった。
大和が無防備に自分の前で横になっている、布団の下に手が伸びる、布団を剥く。
信じられない豊かな起伏が現れた。
浴衣という薄布程度では、彼女の完璧なボディラインを隠す事など不可能だった。
なんという大きさだろうか。
母性、女の色香、雌としての機能の究極。
はちきれそうなほど脂の乗った塊が、この生地の下にある。
ミルクのように白い肌を見る、深い谷間の影。
大和は下着をつけていなかった。
震える指先が襟元に引っかかる。
あっけないほど簡単に剥いた。
「~~ッ」
矢矧は声にならない声を上げた。
肉の塊、真っ白な二つの房だ。
なんという大きさだろう、とうてい手では収まらないし、自分の顔よりも大きいのではあるまいか。
絶妙な張りとふんわりした柔らかさ、サイズに比例して少し大きめの乳輪が、美しさの中に果てしない淫靡さを彩っている。
ミルクの白さ、桃色の蕾。
中に立ち込めていた汗と皮脂の香りは爽やかで甘い。
「大和……」
自ずと名を呼ぶ、愛おしい女を。
呼べば一層募った。
また手が勝手に動く。
豊かな胸を揉みしだいていた、普段の奥手ぶりが嘘のような手つきだった。
指先を埋める、溶けるように沈んでいく。
すべすべとしているのに、それでいて潤いに満ち、吸い付くような触り心地だ。
乳首を、乳輪からなぞる。
くすぐると微かに大和の眉毛が動き、得も言われぬ色香と美しさを生んだ。
狂おしさが極まる。
もう邪魔な掛け布団は投げ捨てた、自分も外出ようのコートや服を引き毟った、熱くて仕方ない。
体はべっとりと興奮の汗に濡れていた。
下半身では、着崩れた浴衣の合わせから見える太腿があった。
視界に焼き付くような白さであり、同性であろうと見ているだけでゾクゾクするような肉感に満ちていた。
大和の体臭も濃い、甘く甘く、鼻腔から肺腑、肺腑から脳髄へと染みこんで侵される魅惑の香りだった。
浴衣の裾を左右に開いた。
ブラと同じく、ショーツも穿いていなかった。
薄い恥毛と割れ目、汗が滲んでいる……いや、汗だけではない。
ふんわりと漂う、甘酸っぱい香り。
湿り気が伝う。
「あの……」
声が、涼やかで愛らしい声がした。
視線を下半身からくびれた腰、美しく淫靡な乳房、そして美貌へと上げていく。
目が合った。
遠慮がちに、戸惑いと恥じらいを込めた大和の顔が、自分を見ていた。
「あ、あの……や」
矢矧、と呼ぼうとしたのかもしれない、いや、実際そうだったのだろう。
だが矢矧はそれを拒絶の意味での方で受け取った。
刹那の閃き、瞬間的な思考で、自分の片思いが最悪な形で粉砕された事を知る。
そして開き直った。
もうどうでも良い。
どうせ実らないなら、せめてこの一晩だけ狂わせて欲しい。
大和が欲しい、穢したい、独占したい、犯したい。
顔を寄せる、頬から流れるポニーテールの長髪を感じつつ、唇が合わさった。
「んぅ!」
大和が驚きに声を上げる。
初めてのキスだった。
涙目になり、震える大和の顔を見る、美しい、可憐だ。
舌をねじ込む。
ねちゃり、ぴちゃりと、淫らな水音を立てて。
「ん、んぅ……んッ」
戸惑い、身をよじり、反応する大和。
ブラウス越しの矢矧の乳房と、剥き出しの大和の乳房、どちらも規格外に大きな胸と胸がぶつかりひしゃげる。
その拍子に先端が擦れたのか、大和は切なげに身を戦慄かせた。
そんな反応一つ一つが、さらに矢矧を狂わせ燃えさせる。
矢矧は大胆にもすぐ手を、大和のむっちりとした極上の脚線美の間へ差し込んだ。
敏感なのか、キスと胸への刺激で一層湿りが増していた。
指先を、少しだけ沈ませる。
くちゅ、と音がした。
「んんぅうう!」
膣口を浅く広く弄り回す。
人差し指は入り口を漁り、親指は割れ目の上の宝珠を責めた。
包皮の上から押し込む。
大和は声にならない声を上げて背筋を跳ねさせた。
もっと口付けを貪りたい矢矧だったが、鼻呼吸だけではいい加減苦しい。
名残を惜しみつつ口を離す。
唾液の糸がアーチをかけ、銀糸となって切れた。
「はぁ……はぁッ、あぁッ……」
与えられた暴力的快感に息を切らし、大和は美貌を蕩けさせていた。
なんという、顔なのか。
そんな顔をされては、我慢したくても出来ないではないか。
「貴女が悪いんだからね」
「あ……え、矢矧……なにを」
「貴女が悪いんだから」
愛おしさに身魂を焼き尽くされ、恋しさに餓狼となり、我が身を晒す。
ブラウスを剥ぎ、ブラを剥ぎ、ジーンズを剥ぎ、ショーツを剥ぐ。
ニーストだけは面倒だったのでそのままにしておいた。
大和ほど凄まじいボリュームはないが、男が見れば間違いなく垂涎の肉付きであった。
茂みの中で愛液がぐちゅぐちゅに滴り、濃密な雌臭を醸し出す、甘い香りだ。
矢矧はわざと大和に魅せつけるように、自分の秘裂へ手を添えた。
クリトリスの皮をつまみ、剥く。
「ふ、くう!!!」
神経と肉を拡張させる感覚に涙を流しながら、それを出した。
この日の為にこっそりと肉体改造処置を申請し、実行していた。
普段はまったく問題ない女性体の矢矧の体が、一部分だけ男と化した。
大和を征服したいという情欲と愛欲の為に施したものだ。
一生使う機会などないと思っていたが、しておいてよかったと想う。
矢矧は膝立ちになり、大和の前に進み出る。
彼女の、長く、すらりとして、それでいて素晴らしい肉付きとラインを持つ脚、膝を掴む、左右に開かせる。
ようやく何をされるのか思い出したかのように、大和は首を振ってうろたえた。
「ま、まって……こんな、矢矧……まって、お願い」
嗚呼、なんで貴女は。
矢矧はもはや、憎いとさえ想った。
愛おしすぎて憎い。
それほど美しく濃艶な反応を、仕草をされ、声を出されて、何故我慢できるのか? できる者なんていない。
ましてや、この自分は。
「大和、好き。愛してる……だから、お願い……犯させて」
「あ……や」
また、やだ、と言おうとしたのだろうか。
唇を噛み、矢矧は一気に腰を沈めた。
ぴたりと宛てがった濡れた蜜壺を掻き分け、剛直が媚肉をこそげる。
矢矧のそれは並の男よりずっと大きかった。
大和の美貌に涙が輝き、苦悶に歪む。
「あぁああああッ!!」
ゴリッ、と、奥に当たった。
子宮口にめりこむ亀頭の感触。
「く、ああぁ……やま、とぉ♡」
愛おしさ、蕩けるような快感。
提督はいつもこんなものを、こんな風に、大和を抱いていたのか。
だが今は、彼女は自分のものだ、自分だけのものだ、自分の女だ。
「大和、大和、大和ぉお!」
矢矧は狂う。
髪を振り乱し、豊かな乳房を揺らし、形の良い尻を振りたくり、突き上げる。
手はくびれた大和の腰を掴んで離さない。
布団をめちゃくちゃにしながら、外に声が聞こえようと構わぬように、愛しい女の名を叫んだ。
大和は悲しげで切なげな眼差しで矢矧を見上げ、ぽろぽろと涙を零している。
突き上げ、膣壁を擦る度、身をよじって布団を掴む。
思ったより慣れていないのか。
矢矧は視線を下げた。
己の赤黒い剛直には、破瓜の印の鮮血があった。
「え、うそ……」
どうせ、提督の女になっているから。
そんな考えがどこかにあった。
しかし大和は純潔だった。
自分はそれを強引に奪ったのだ、それまで熱していた矢矧の欲望が、一気に冷めていった。
そのくせ貪欲な下半身は硬いまま、快楽を貪り大和に包まれていた。
「ごめんなさい、私……私は……大和、ごめん」
強姦したくせに、犯したくせに、泣いてしまった。
弱く浅ましく愚かな自分を殺したい。
矢矧は腰を引き、抜こうとする。
その腰を長くしなやかな脚が絡めた。
「まって」
涙目になりながら、荒い呼吸を整える大和の美貌が、苦笑を作る。
そこには嫌悪も怒りもなかった。
ただ、呆れていて、優しく相手をいたわる想いがあった。
「もう……なんで貴女は、そうせっかちなんですか……」
「大和、あの……私、んぅッ」
大和が上体を起こし、背中に手を回しながら身を寄せた。
胸が先にくっつき、そして次に、顔が重なる、唇が触れる。
驚きと快感。
矢矧は目を白黒させながら、侵入してきた舌の熱烈な愛撫に酔う。
ねっとりと舌と舌を絡ませ、ぴちゃぴちゃ音を立てて唾液を嚥下する、愛欲に満ちた接吻だった。
押し付け合う乳房の快感も相まって、ゾクゾクと背筋が震えて下半身がいきり立つ。
顔を離すと、二人の間にまた銀の橋がかかり、そして消えた。
大和は慌てん坊を嗜める慈母の顔で矢矧を見つめていた。
「大和、貴女……提督と」
「提督とは何もありません」
ずっと矢矧が胸の内に抱えていたジレンマを、彼女は一刀で斬り伏せた。
顔を寄せ、前髪を重ねる。
甘やかな吐息と声を、間近から浴びせながら、大和はぎゅっとその背と腰とを手足で引き寄せる。
「やっぱり、そんな勘違いしてたんですか。鈍すぎです」
「大和……私」
「言わなくても大丈夫」
麗しき美貌が、笑った。
いつもの優しい微笑ではない、それは、おそらくたった一人へ向けての、爛れた情欲を秘めた、淫らな笑みだった。
眉尻を下げたとろんとした目、澄んだ瞳は期待と欲望に燃えていた。
長い脚でしっかりと腰を引き寄せ、己の最奥に相手をいざなう。
「何も言わないで……抱いてください……矢矧、せっかくの……初めてです」
「……」
矢矧は恥ずかしそうに、頷いた。
そして動く。
大和を押し倒し、手を伸ばし、掴む。
二人の手と手は正面から重なり合い、互いを離すまいと指を絡ませた。
艦娘としての膂力が、発揮された。
「くぁああッ♡」
「ふぅうう!」
矢矧の声は溶け、大和の声は弾む。
破瓜の痛みはまだ引かぬかもしれないが、脚はしっかりと矢矧の腰を捉えて離さない。
貪欲に誘い、己の奥へ奥へと導く。
弾けるように乳房を揺らし、矢矧は突いた、突き上げた。
大和もまたその突きの度に豊満を極める乳房が千切れんばかりに揺れ、柔らかに波打たせる。
目の前で彼女の桃色の乳首が残像を生む光景を見下ろし、髪が白い布団の上で乱れ舞う姿を見れば、矢矧の興奮と性欲は無限大に高まった。
「大和、大和……大和、大和、大和ぉ♡ 好き! だいすき! 愛してる!」
顔を涙と唾液でぐしゃぐしゃにし、絡みつく媚肉に童貞を喪失したばかりの肉棒をしゃぶられる、凄まじい快感に喘ぐ矢矧。
大和はその全てを受け入れ、抱きしめる。
ただただ嬉しく、涙を流した。
「わたしも……すき」
その一言は、肉体的快楽を遥かに超えた喜悦を矢矧へもたらした。
彼女のしなやかな体は大きく跳ね、そして爆ぜた。
奥の奥までねじ込んだ肉棒が、まさしく爆発的な勢いで射精を迎える。
「~~~ッ!!」
叫びながら、出しながら、動く。
何度も何度も、奥へと。
そこが、この女の全てが、自分のものだと刻みつけるように。
「くう……ぅあ……とまら、ないぃッ……」
あまりの快感に泣きながら、断続的にあふれる精液、その快楽に痙攣する。
ようやく射精が終わった時、矢矧は力を失い倒れこんだ。
大和の凄まじいサイズの乳房が柔らかく彼女を受け止めてくれた。
かぐわしい香りに包まれ、矢矧は涙に濡れた目を細める。
「はぁ……はぁ……やまと、やまとぉ……ッ」
自分の気持ちが一方通行でなかった悦びと、肉体の快感、疲労とがないまぜになって、矢矧は意識まで溶かしていく。
大和はそんな矢矧の頭を優しく撫でた。
まるで自分の乳飲み子を愛でるように。
降りしきる雪と冷たい風だけが、窓ガラス越しにその美しく淫らな姿を見ていた。
終幕