カドちゃんと私は二時間ほどお互いに楽しみあってから起き出す事にした。
二人とも朝からエッチな香りを漂わせているので、一度シャワーを浴びてから、また改めて食堂に集まる事にする。
私がシャワーを浴び終えて、いつもの服に着替えて宿の食堂に行くと、もうすでにカドちゃんが食卓の席について待っていた。
「おっはよー。ロンギ。ゆっくりだったね」
「あ、おはよう。カドちゃん。ごめんね」
私の席には朝食がすでに用意してある。
こんがり焼いたトーストと、ハムエッグとサラダ、スープにオレンジジュースのザ・モーニングといった朝食だった。
「え?これってカドちゃんが?」
私は席について訊ねた。
だが目の前に座るカドちゃんを見ると、彼女はもうすでにパンを口一杯に頬張っている所だった。
「もぐもぐ。……んん?ううん、これはお姉ちゃんだよ」
カドちゃんの視線の先にはケーリュことケーリュケイオンがいた。
彼女はコーヒーポットを片手に奥のキッチンから出てきた所だった。
「おはよう。ロンギヌス」
「あ、おはよう、ケーリュ。ごめんね、私の分まで朝食作ってもらっちゃって」
私は申し訳なく思って言う。
だがケーリュは事もなさげに答えてきた。
「別にいいわよ。今日は私も時間あったし。あとロマロも、おはよう♪」
ケーリュは私の胸元から顔を出しているロマロに笑顔を向けた。
ロマロも嬉しそうに挨拶の為に触手を伸ばしていた。
ケーリュはそれを軽く握って握手をする。
「ふふ。今朝は特に元気そうね」
それにカドちゃんが答えた。
「うん、そうでしょ。今日のロマロは朝ごはんもあったしさ」
カドちゃんが楽しそうに今朝の事をあっけらかんと話す。
「あ、なるほど。だからね」
ケーリュは真面目に頷く。
私はそこまで明け透けに出来ないので、少し顔を赤らめて黙ってパンを食べ始めたのだった。
朝ごはんを食べ終えて居間での雑談タイムになった。
私は食後のコーヒーを飲みながらソファに座る。
ケーリュが私の前のソファに座って話しかけてきた。
「ロマロの調子は本当に良さそうね」
私は胸元のロマロを見て答える。
「うん。少し体ががっしりしてきたかも」
私の横に座ってきたカドちゃんが、ロマロにちょっかいをかけながら話しかけてくる。
「まあ今は強化期間みたいな感じで、ロンギは王都についてからロマロに毎日ご飯あげていたもんね」
彼女はつんつんとロマロをつついている。
ロマロも触手を伸ばしてカドちゃんと遊んでいて、見ていてとても微笑ましい。
「でも、今の内に出来るだけ養分を採っておいてもらわないとね。もしかしたら、これからあまりあげられなくなるかもしれないから」
ケーリュが凄い不穏な事を言ってきた。
「え?」
私は思わず聞き返した。それはマスターとの情事が少なくなる事も意味するからだ。
「マスターがね、何かこれから凄く忙しくなるかもって今朝言ってたのよ」
ケーリュが少し暗い声で言う。
「んむー。そっか。まぁしょうがないかな。ロマロの為に色んな事を後回しにしたって言ってたもん」
カドちゃんが手を頭の裏で組んで諦めの口調で言っていた。
「そう……なんだ」
私はどうにも気分が落ち込んでしまった。
もしこれからすぐに、マスターとの夜の営みがピタッとなくなったらと思うと、もう寂しくて心がどうにかなってしまいそうだったのだ。
ケーリュとカドちゃんが心配そうに見つめて話しかけてくる。
「ロンギヌス。大丈夫?」
「元気出してよロンギ」
私はただ頷く事しか出来ない。
「うん」
ケーリュが少し言いづらそうに尋ねてきた。
「ね。ロンギヌス。そう言えばマスターとの性の営みなんだけど……。少しは先に進んでいるの?」
私はすぐに首を横にふって否定する。
カドちゃんも興味深けに聞いてくる。
「え?じゃあ挿入もないの?」
私はぶんぶんと激しく首を横に振る。
カドちゃんが呆れた口調で言い出した。
「んー、まぁ中出しはないとは分かってたけど、まさか入れられてもないとはねぇ」
ケーリュが妹に訊ねていた。
「ん?何で中だしはないって分かってたの」
「え。見た目とか味とか」
ケーリュは聞くんじゃなかったと言う顔になっていた。
しばしの沈黙が訪れる。
杖の姉妹は私を見つめていて同時に頷いたと思ったら、思いきったように言い出してきた。
「……試しに渡してみましょうか」
「そうだ!ロンギにいいものあげるよ」
それは同じ意見だったようで、二人は顔を見合わせてくすりと笑いあっている。
そして私に手渡された物は2つの可愛い小瓶だった。
「これは?」
私は二人に訊ねる。
カドちゃんがまず身を乗り出して説明を始めた。
「あのね、これは[ヘルメスル]っていう薬を改良した物で正式名称は[ヘルメスルスーパーU+]って言う物なの」
あまり説明になっていない。
私は疑問顔になってしまった。
それを見兼ねたケーリュが説明を継ぎ足す。
「そのヘルメスルって言うのは、昔このカドケウスが創った媚薬みたいなものなんだけどね。あまり大きな効果は出なかった薬なの。とは言え、まあ失敗作とまでは言えないんだけど」
「む」
カドちゃんは姉を睨んで言う。
「これでもマスターといいとこまではいったじゃん」
ケーリュは涼しい顔で答えていた。
「ちょっとイチャイチャ出来ただけでしょう」
「ふーんだ」カドちゃんは拗ねていた。
ケーリュが説明を続ける。
「それでせっかくこの王都まで来た事だから、あの偉大な世界樹ユグドラシルの樹液を採取して、そのヘルメスルに混ぜてみる事にしたの。かなり苦労はしたけどね。採るのも混ぜるのもね。でもたぶん効果は物凄くあがっているはずよ。ユグドラシルの樹液にはそういう効能があるのは前もって文献で分かっているから」
「え、でも、そんな貴重な物を私が貰っていいの?」
私は聞かずにはいられなかった。
「いいのいいの。これってたぶんロンギが使う為に私達が創る事になったんじゃないかな」
カドちゃんが答えた。
「そうね。それが運命の流れってものなのよね」
ケーリュも微笑んでいる。
「でも私ばかり良い思いをしてしまって悪いんじゃないかな」
私はやはり申し訳なく思って言ってしまう。
だがケーリュは理論的に反論してきた。
「ふふ。まあそう思うわよね。でも私達にもあげるメリットはあるの。その媚薬を使って、マスターがロンギヌスと最後まで関係持ったとしたら、いったいそれはどうなると思う?」
「?」
私にはあまり見当がつかなかった。
ケーリュは話を続ける。
「もしそうなったら、マスターの性的な垣根が次第に崩壊しだすのよ。あの高く強固で頑丈で、とても生真面目で厄介な壁がね」
カドちゃんがピョコンと跳び跳ねる。
「あ!そうなったらもう簡単だね。いくらでも誘惑出来そう。楽勝だよね~♪」
なるほどと私は思った。
まずマスターが私と最後の一線を越える事で、他のみんなもマスターとのエッチなチャンスが俄然増えるのだ。
一度誰かと経験してしまえば、あのマスターの事だから、みんな平等にしないといけないと、いずれ思うのではないか。
まず私がマスターに抱かれる事で先にその障壁に突破口を穿つ。
そう思うと気がだいぶ楽になった。
「ありがとう。ケーリュ、カドちゃん。私頑張るよ!」
「頼んだわよ」
「オッケー!よろしくね」
私達は三人で手を取り合って士気を高めたのだった。
だけど、この薬の出番はなかなか訪れなかった。
あの時話した噂話が本当に現実のものとなってしまったのだ。
マスターの仕事がかなり積み重なり、私達の住む家にも帰ってこれないほど忙しくなってしまったのだった。
ロマロの食事的にはまだ全然大丈夫なのだが、このマスター成分のお預け状態には私が先に参ってしまった。
精神的にもだけど肉体的にもそうで、だけど言い換えればそれは肉欲的にもである。
私は王都に到着してから毎日のように、マスターに身体を弄ってもらっていたのに、いきなりそれがなくなった事で、寂しさで身をもて余してしまうようになったのだった。
カドちゃん達もマスターの手伝いでかなり忙しくしていた。
ロマロの保護者である私だけが、この家でのお留守番の日々が続いていたのだった。
マスターと最後に寝てからもう一週間が過ぎた。
「ん、んうっ……」
私は裸でベッドに横になり自分で自分を慰めていた。
胸を揉んで乳首をつまむ。
指を割れ目に沿ってなぞり秘芯をこする。
更には指を穴に深く差し入れて出し入れを試みる。
「う、ん、あん……ん」
私はそこで手を止めてしまった。
……はぁ。どうしても最後までイケない。
私は途中でイクのを諦めてしまった。
気持ちは良いのだが無理なものは無理なのだ。
そして私は、今の自分はもっとこう自分の意に反するような、そして予想出来ないような刺激が欲しいのだと気がついた。
だがそれは自慰行為では不可能な事だとも気がついた。
悶々とするけど、それはもうどうしようもない事なのだった。
だがその時、私はカドちゃん達から貰った小瓶を思い出した。
「あ!そうだ。貰ったあの薬……」
媚薬と言っていたが性感帯も敏感になると言っていたはず。
私は少しだけ小瓶に入ったヘルメスルスーパーU+を舐めてみることにした。
ペロッ。
何か苦いようで甘い味。
常温なのに冷たく感じる。
不思議な感覚の液体だった。
だけど、しばらくすると次第に身体の芯がじんわり熱くなってくるのを感じた。
私はこれはイケるかもしれないと、せっせと中指を動かし始めた。
私は自慰に夢中になりすぎていて、枕元に小瓶を開けたまま置いた事をつい忘れてしまった。
私が指で股間のぬるぬるお豆ちゃんを夢中でこねくり回している時に、ふとロマロが目に入った。
私は少し疑問に思った。
あれ?ロマロったら、私の頭の先のほうで何をしているんだろう。
だが、よくよく見ると、ロマロが小瓶を触手で玩んでいるのが分かった。
私は急いで手を伸ばしてそれを止めようとする。
「あ!ダメ。まって、ロマロ!!」
だがロマロはうねうねと触手を動かし、中の小瓶を豪快にこぼしてしまった。
しかも中の液体はもろにロマロの本体にかかってしまっている。
「あ!大丈夫?ロマロ」
私は大事な小瓶の中身もそうだが、ロマロの体のほうが心配になった。
一応この小瓶の液体は魔法薬なのだから、神獣と魔法薬の組み合わせはあまり良いとは思えなかったのだ。
私は急いでロマロの体を拭かなきゃと、とりあえず寝具のシーツで拭こうとした。
だが目の前のロマロは一瞬で薬液を取り込んでしまっている。
ロマロの触手や本体について輝いていた無数の雫が、ロマロの身震いで霧散するように消え去っていた。
ロマロの足元の薬液の染みもすっかりなくなっている。
「……飲んじゃったね」
私は諦めたように呟いた。
そしてロマロの様子を眺める。
うーん?
ロマロは元気にうねうね触手を動かしていて特に何ともなさそうだった。
ロマロは普通に水自体は飲むから一応は大丈夫なのだろうか。
神獣には魔法は効きにくいとかもあるかもしれない。
私は自慰行為はもうやめてロマロを抱っこして少し様子をみることにした。
私はベッドの上で枕を背もたれにして、ロマロをお腹に乗せるとロマロを眺めた。
ロマロに特別な変化はみられない。
私が自分であの小瓶を飲んでみた感じでは、少し遅効性っぽかったから、もしかしたらこれからどうにかなるのだろうか。
私はしばらくそのままロマロと遊んでいたが、とくに何の変化もないので、ロマロを置いて服を着ようとした。
だが、その時にロマロに変化が起き始めた。
それは私がロマロから離れて、ロマロが私に触手を伸ばしても、全く私に触れられないとロマロが分かった時に起こったのだった。
ロマロの触手が一本だけ急に伸びて、離れていた私に届いたのだ。
ロマロに遠距離から触れられて私は少しびっくりしてしまった。
そしてロマロはその届いた細い触手一本で、私を引き寄せようと頑張り始めた。
だけど私はこの時、何でいきなりこの触手が伸びたのか分からず、ただロマロの行動を見守るだけだった。
その内に二本目が伸びてきた。
そしてそれはまた私の腕に巻き付き、それも同様に私を引き寄せようとする。
だけどそれらの触手に力強さは全くなく、私を少しも動かす事は出来なかった。
私が、ロマロは触手こんなに伸ばせたんだと感心して見ていると、ロマロは業を煮やしたのか今度は本体を震わせ始めた。
何となく、こっちに来てよと駄々をこねている感じがする。
ふいに私は一歩ロマロのほうにクイッと引き寄せられた。
私は疑問に思って、腕に巻き付いているほうの触手を見てみると、それが若干太くなっているのに気がついた。
と言うか、それらは見る間に太くなってきている。
「はわわ……」
私はさすがに驚いた。
それらはいつの間にか、抗いがたいくらいに太く力強くなってきている。
直径で言うと、約3cmくらいはある。
もう私はなすがままにロマロに引き寄せられていた。
目の前のロマロのほうは、何とすでに、もう私の背格好くらいに巨大化していた。
そして私はロマロに抱かれる格好になった。
ロマロ本体に身体の正面が押し付けられる。
たくさんの触手が体の至るところに巻き付いてきて、少々身動きがとりにくい。
だけど痛さや苦しさは全くなかった。
自分の見た目は触手が絡みついてなかなかグロテスクなのだが、全く拘束されている感じはなかった。これはただ少し触れるように巻き付いているだけだった。
例えるならば、これはカドちゃんの手のひらによる愛撫に似ている。
気持ちが良くて安心する触りかただ。
私はロマロのやりたいようにさせてみた。
ロマロがかなり嬉しそうにしているのが分かる。
いつもは私を自分の意のままに留める事なんて出来なかったからだろう。
もしかしたらロマロの独占欲が今満たされているのかもしれない。
その時、扉がいきなり開いてカドちゃんが部屋に飛び込んできた。
「この魔法反応の元はここね!」
息を切らしてカドちゃんが入ってきたが、彼女の次の言葉は唖然といった感じだった。
「え!?ええええ?これがロマロ……?……でっか」
【続く】
エロの本番は後編になります(笑)。
すいません。