叛逆の物語の後日談です。
風が静かに吹き、池の水面にさざ波が立つ。
見滝原を見下ろす小高い丘にただ一つだけ置かれたいすに少女は座っていた。
見滝原の女子中学生は、縦半分になった月の光を浴びてまどろむ。
「んぁっ」
甘い息が虚空に漏れる。
外気はすでに秋霜をまとわせている。
少女が時折漏らす、湿りを帯びた呼気が周囲の空気を淫美な色に染めていた。
「もっとよ、もっと激しく突いて。もっと! ああ、そうよ!」
あたりを構わず少女のあえぎは響き、黒く長い髪を宙に舞わせる。
漆黒の髪の色とは対照的に少女の肌はおそろしく白い。
月の光を浴びた肌に汗の玉が浮かび、少女は椅子から落ち、草むらに倒れ伏す。
両の拳を握りしめ、体をびくびくと震わせて快楽の波に少女は耐える。
ややあって、体をうつ伏せから仰向けに寝かせた時、少女の足の間から尻尾がはみ出した。
楕円形の白いそれの表毛は毛羽立ち、水気で湿っている。秋の冷気でそこから湯気が立ち上る。
「はぁぁぁっ、もう我慢できないっ!」
少女はスカートをめくり上げると、ショーツを夜気にさらけ出した。月光が少女の下腹部に当たり、もっとも恥ずべき部位を照らし出す。
下着は、かつては純白だったことを、湿っていない部位から想像をさせたが、ほかの場所は少女の愛液で濡れそぼり、あたりにプン、と成熟しきっていない若雌の匂いを舞い広げた。
ぐっしょりと濡れきった下着の上からでもわかるくらいに、少女の肉豆が盛り上がっていた。
肉豆はまるでそこをさすって欲しいと主張するかのように、ひくひくとかすかに震えていた。
その動きに合わせるかのように、毛羽立った白い尻尾がバタバタとうごめいた。
少女はそれを押さえつけるように、己の肉芽に下着越しに押し当てた。
「ふぐぅっ! いぃぃっ! いいわっ、そうよ! キュウベエ、激しく動いてぇっ!」
若雌の匂気を放つ愛液を右手の二本の指にたっぷりとまぶすと、それを少女は己の口に持っていく。
チロチロと怪しくうごめく舌先からこぼれた甘い唾液が唇から垂れて、白い喉を濡らす。
そしてたっぷりと愛液をまぶした指が糸を引きながら、虚空であえぐピンクの舌を見つけ、それとみだらに絡み合う。
肉のなめくじは指についた下腹部からの体液を指先から指の腹までたっぷりと舐めとる。
愛欲に濡れた目がとろりと融けて、惚けたように鼻から呼気を漏らしながら声が絞り出された。
「あはぁぁっ、おいひぃっ・・・・・・」
その間も、開いた左手は白い尻尾を少女の敏感な場所をうごめきながら犯し続ける。
そのとき、少女の下腹部からくぐもった声が響いた。少女とは異なる、声音だった。
「も、もう限界だよ・・・・・・。わ、わけがわからないよ。こんなこと・・・・・・」
その声を最後に、びたびたとうごめいていた尻尾が力なく垂れて動きをやめた。
「誰が休んでいいって言った? 私の浄化はまだこれからよ」
少女の声はついさっきまで色欲に濡れていたとは思えないほどの冷たさを滲ませていた。
「ぼくが、こんな、こんな・・・・・・」
「聞こえないわよ、い、ん、きゅ、べぇたぁ」
力を失った尻尾を少女は左手でつかんだ。
「ぶじゅぅっ!」
それほど力を入れたとは思えないのに、少女が握ったことで、尻尾はつぶれて内容物が尻尾の先からはみ出た。白い肉片がまるで歯磨き粉のように絞り出されていた。
「あはぁぁっ、来てる、来てる、私の膣に出しているっ! QBが出てるっ! いっぱい、いっぱい頂戴っ!」
少女の叫びとともに、むき出しになった少女の下腹部が突如膨らみ、中の体積が倍加したことを示した。
「むごぉぉっっ!」
さすがに少女もそれは痛むのか、苦しげな声を上げた。
だがーー。
「い、いひぃぃっ。もっといんきゅミルク、わたしのおま×こにほひぃぃっ・・・・・・」
少女の膣の中に納められたキュウベエは声を発しない。
じれた少女は濡れそぼった下着のクロッチ部を脇にずらし、もっとも恥ずかしい場所を月光にさらしだした。
少女の秘所はめくれあがり、小さい方の花びらが桃色の粘膜を見せつけていた。そして肥大しきった淫核のあたりから淡い草むらが花びらの周囲を覆っていた。
だがそれには構わず、少女は尻尾を掴んだまま、肉穴の中に納められているものを引きずり出そうと腕を動かした。
尻尾の続きは握りつぶされたそれよりも体積が大きく、少女によって引きずり出されることで、時折少女は声を小さく上げた。
ある程度引っ張りだしても、脚はが見えないが、少女は構わずに膣内から内容物を引きずり出した。
「あぁっ、ごりゅごりゅしていいのぉっ!」
少女の下腹部に納められていた内容物がすべてをさらけ出した。
引きずり出されたものに顔はなく、尻尾をはやした白い陰茎がそこにはあった。そして小水や精液を排泄するであろう男性器の割れ目の中から声が漏れだした。
「ぼ、ぼくを男性器にするなんて、ほむらの考えることは信じられないよ・・・・・・。がふっ」
亀頭の中程に赤い光点が二つ浮かんだかと思うと、それは口の先から赤みを交えた白い液体を吐き出した。
びくっ、びくっと脈動するたびに、赤色混じりの白い液体がきゅうべえと呼ばれたそれの口先から勢いよくこぼれ落ちる。
どびゅうぅるるるっ!
「ああ・・・・・・。もったいない」
いつの間にか黒髪の少女は、背中に忌々しい翼を生やした悪魔のそれへと変わっていた。
黒い手袋をはめた手が、きゅうべえの吐き出す白い体液を右手で受け止めて顔や露出した肌に塗りたくる。
顔に塗りたくりながら、少女はザーメンの固まりを口元に運び、歯でかみつぶし、舌で味わう。ぷちぷちと歯と頬の間で音がして、独特の青臭いスメルが少女の鼻から漏れる。
その間もまだ余った体液を少女は肌に揉み込む。
月の光を浴びてテラテラとした光沢に未成熟な女の躰が包まれる。
「んっ・・・・・・」
ごぽりという擬音の形容がふさわしいくらいの固まりが少女の太腿の付け根からこぼれる。
きゅうべえから吐き出させるだけ吐き出させた少女は、もはや抜け殻と化したそれを草むらに投げ捨てて、股間からこぼれる牡液を両手で押しとどめる。
「はぁぁっ、だめぇぇっ! こぼれちゃうのぉぉっ! あたしを埋めていたものがなくなっちゃうのぉぉぉっ!」
叫べば叫ぶほど腹圧がかかり、空っぽの少女の膣や内臓を満たしていたであろう液体がこぼれ落ちる。
「あぁぁぁっ! ま、まどかぁぁぁっ! さみしいよぉぉっ!」
少女が虚空に向かってむなしい叫びを上げる。
赤髪の少女たちとも袂を別ったいま、もう少女にはブリョウを慰める白い淫獣しか残されていなかった。
その淫獣が草むらでひくひくと、断末魔のけいれんでうごめく。
獣はかすかに残った生命のともしびを絞るように言葉を紡ぐ。
「も、もうご免だ。このエゴと自己愛の怪物め・・・・・・。最後の一体となった僕が生命活動を停止したとき、ほむら、”お前”はその代償を無限の後悔で支払うといい・・・・・・。宇宙の、エントロピーの崩壊だ・・・・・・ぶがっ!」
荒い呼気と共に、少女の都合で男性器そのものに変えられた獣は、亀頭状の口から赤色の内容物を吐き出した。
その動きを最後に、動物は動くことを止めた。
だが、少女はかつてはインキュベーターと呼んだ生命体の最後の一体の死に気付くこともなく、ただ己の嘆きに浸りきり、叫び続けていた。
宇宙の均衡の守護者が生命活動を終えたとき、宇宙は終わる。
少女の飽くなき欲望が、宇宙を終わらせようとしていた。
だが、それにも構わず、漆黒の少女はかつて自分に優しくしてくれた少女を思って哀哭し続けていた。
ただ一人、ただ一人きりのまま・・・・・・。