それは、格闘訓練中の出来事だった。
「おい、あんた」
唐突にユミルに声をかけられた。眉間にシワを寄せ、どこか不機嫌そうだ。ユミルとはほとんど絡みがないが、どうしたんだろう。
「最近、私のクリスタとよく話してるじゃねえか。何の話をしてんのか、私にも教えちゃくれねえか?」
腕を組み、こちらを睨んでる様は、親の仇を目の前にしているかのようだ。この様子からして、僕の話など、聞く気もないのだろう。
それでもこうして一応は聞く体裁をとっているのは、紛れもないクリスタさん本人に釘を刺されたからだ。
「こら!ユミル!」
「クリスタ……」
「あんまりキツイ言い方しないでって言ったじゃない!」
「だがなクリスタ、お前が騙されてないか私は心配で……」
「そんなんじゃないよ!私たちはただの友達だから!」
「……ちっ」
後からクリスタさんがやって来て、ユミルに注意をすると、不服ながらも引き下がった。しかし納得いってないのか、いまだに僕を睨んでいる。
そして、僕にある提案をした。
「分かった、もう何を言わねえよ。すまなかったな」
「よかった……」
「代わりといっちゃなんだが、少し組み手の相手をしてくれよ」
___
「大丈夫……?」
「いてて……」
「もう、ここまですることないのに……」
あの後訓練と称してユミルに気絶するまでボコボコにされた。今は医務室で、こっそりやって来たクリスタさんに治療を受けている。
「もう、付き合ってること言った方がいいんじゃないかな……」
「それはダメ。今以上にあなたがユミルにいじめられちゃうよ……」
ユミルにはああ言ったが、クリスタさんと僕は恋人同士だ。たまたま訓練で一緒になる機会が多くなってから距離が縮まり、玉砕覚悟で告白した結果、奇跡的に受け入れてくれた。それからは皆に内緒で付き合っており、こうして、人の目を盗んでは喋っていた。
「でも、ひどい傷……大丈夫?痛みとかない?」
「少し痛むけど、もう平気。明日からは訓練できるよ」
「本当に?無理しないでね……ユミルにはキツく言っておくから……!」
拳をぐっと握りしめ、可愛く決意するクリスタさん。
そうは言っているが、正直おさまることはないだろう。それでもクリスタさんと別れるなんてあり得ない。こんなに優しくて可愛い女の子は他にいないからだ。
それに比べたら、こんなケガなんか大したことない。
それよりも、今は二人きり。僕らは訓練生で、宿舎で集団生活をしているため、こうして一緒に話す機会はほとんどない。そして、僕も男だから、こんなに可愛い彼女がいて我慢は難しい。
「クリスタさん……」
「あ……だ、だめだよ……」
肩に手をかけてじっと見つめると、何かを察したのか顔を赤らめて綺麗な目を潤ませた。訓練時間外とはいえ、ここは医務室。いつ人が来るとは限らない。
「あ……口切ったの……?」
「え、うん」
「そう、なんだ……」
彼女はうつむき出した。モジモジと身体を動かし、どこか所在なさげな様子だ。何か言いたいこと我慢しているようだった。
付き合って分かったことだが、クリスタさんは少し妄想力が豊かで、意外と頭の中がピンク色に染まっている。
「あ、あの……キズって舐めたら治るんだよね?」
「え……」
「私が、お口の中のキズ舐めてあげよっか……?」
顔を上げた彼女は、目をとろんとさせて、どこか熱に浮かされたような顔をしていた。口は半開きで、奥からピンク色の舌がチロチロと蠢いている。
我慢できないのは僕だけではなかった。彼女も僕と同じくらいエッチだ。
「じゃあ、お願い……」
「うん……♡」
クリスタさんの綺麗な顔が、吐息がかかるほどの距離まで近づいてくると、唇に柔らかい感触が伝わった。訓練後でも甘いクリスタさんの香りにクラクラしながらも、瑞瑞しい唇を味わう。
すると、唇の隙間からヌルヌルの舌が侵入してきた。僕の舌を絡めとり、スリスリと擦り付けられる。
「ん……れろ、ちゅ……んぅ」
舌同士で一通りじゃれつくと、今度は口内の至るところを舐め出した。傷があるので、あくまでも優しく、それでも濃厚なキスに、僕は常に受け身でさせるがままだった。
目の前には、クリスタさんの美しい顔が広がっている。クリクリした大きな目に長いまつげ、スッとした鼻梁、薄い唇が完璧に配置されている。よくライナーが言っている女神という言葉がふさわしい可憐な容姿。そんな女の子と濃厚に舌を絡ませてる事実に興奮が高まった。
彼女は目を閉じていたが、ふと目が開いた。お互いに見つめ合うと、彼女は目を細めて微笑んだ。
「ちゅう、じゅる……んふふ、好き……」
「く、クリスタさん……」
「ふふ、なあに?もっと舐めてほしいの?」
「あ、あの、我慢が……」
「あ……すごい、ね……」
先程の激しいキスで、僕の股間は膨れ上がっていた。それを見つめる彼女の息は荒く、これからすることに期待しているようだった。
「し、鎮めないとだもんね……?」
「うん、……く、うわ……」
「すごくつらそう……えっと、今したい?」
「我慢できない……」
「そっか、じゃあここでしよっか……♡」
大きな目をとろんとさせて、頬を上気させたクリスタさんが、細くて白い指でカリカリ……と僕の股間をなぞってくる。ゾッとするような色気。その仕草はまるで熟練の娼婦のようで、普段の小動物のような可愛い彼女からは想像もつかない。僕だけが知っている彼女の本当の顔。
その間にも彼女は僕のズボンを下ろし、勃起した肉棒を慣れた仕草で擦っていた。それだけではなく、クチュクチュと口内に貯めた唾液を口から垂らし、潤滑油にして肉棒を刺激していく。
「ここがいいの?」
「くっ、それ、やばい……!」
「うーん、ここは……?」
「それも気持ちいい……」
「ふふっ♪全部気持ちいいんだー……じゃーあ……両手で、こうっ……」
「ぐっ……クリスタさん、エロすぎる……」
「むー……君がそうさせたんだよ?」
慣れた手つきで僕の弱点をつく彼女は、まるで小悪魔のようだ。クチュクチュと水音をたてながら、繊細かつ大胆に肉棒を擦りあげる。睾丸を包んで優しく転がしたり、カリを重点的に刺激したり、亀頭を手のひらでグリグリされると、早くも射精しそうになってしまう。
そんな情けない僕を、彼女は優しい顔で見つめていた。
そして、そっと顔を近づけると、耳元で囁いた。
「ふふ、いいよ、射精して……私のお手々にあなたの濃厚なザーメンをピュッピュしちゃお……♡ふーっ♡」
「ぐっ、射精る……!」
「きゃっ!……すごいね……♡」
精液は彼女の小さい手では受け止めきれず、溢れた精液が布団に垂れ、エッチなシミをつくっていた。
彼女はなんの躊躇いもなく手に付着してる精液を口に含み、口一杯に溜めていった。
「んえー、みれ……」
「お、おお、エロ……」
「ん、ごく、ごく、……ぷはっ……すごい濃厚だったよ……」
彼女の小さな口の中に白色の水溜まりが広がっている。喉を鳴らして嚥下すると、べーっと口を開けてピンク色の舌を見せつけてきた。
「綺麗にしてあげるね……ちゅ、れろ……」
「く、それやばい……」
「ん、れろー、ちゅうう……!」
躊躇いなく肉棒に舌を這わせ、お掃除フェラをしてくれる。亀頭やカリを中心にざらざらした感触がはいまわり、小さな口で亀頭を咥えこむと、尿道に残った精子を吸ってくれる。あまりの気持ちよさに、再び肉棒が硬さを取り戻した。
「あ、また硬くなったね……♡」
彼女は何かを期待するような顔で僕を見上げている。その間にも手コキを続けており、僕の性欲を絶やさないようにしていた。我慢できずに、彼女に手を伸ばした。
「クリスタさん……」
「えへへ、どうぞ……♡」
僕に向かって手を広げるクリスタさん。
ここは医務室。いつ人が来るか分からないので、あまりゆっくりはしていられない。彼女のズボンに手をかけ脱がしていく。
「ん、いきなり……」
ショーツも下ろすと、すでに愛液で濡れている秘部が露になった。トロッとした粘液が垂れて淫靡な匂いが鼻腔を刺激する。指でなぞると、彼女の身体がピクピクと震えた。
「ひゃっ、あん……ふっ……」
「すごいトロトロ……」
「だって、私もあなたとシたかったんだもん……」
「そんなこと言われたら……!」
「あっ、指で、だめっ、指よりあなたのがいいよお……♡」
尋常じゃないほどの色気を撒き散らしながら、普段の彼女からは考えられないようなエロい言葉を放った。僕は意外と大きくて安産型の臀部を揉みながら、彼女の秘部に亀頭を触れさせた。
「……きて♡」
これまで何度も挿入して精を注いできた彼女の膣内に挿入しようとした。
その時――
すた、すた、すた――
ガチャ!
「あー、しくじった……く、クリスタ!?」
「や、やあ、ライナー……」
やって来たのはライナー。何をしに来たんだろうか。
「クリスタはどうして、ここに……」
「ちょっと訓練でケガしちゃって、ここで休んでたんだよ」
「なに!ケガをしたのか!大丈夫なのか!?見せてみろ!」
「え!?うん!大丈夫だから!もう治ったから!」
ケガを見ようとこちらに駆け寄ろうとするライナーだが、クリスタさんは必死に拒否をした。近くに寄られると、バレてしまうかもしれない。
「そ、そうか……と、ところでクリスタ」
「なに?ライナー」
「そ、その体勢はどうした?カーテンから顔だけ出して……」
「え、あはは……」
かなり危なかった。ライナーが扉を開ける寸前に僕たちは咄嗟にベッド周りのカーテンを閉めた。今はその間からクリスタが顔だけ出している状態になっている。つまり、ライナーからは僕は見えない。
「ライナーは、どうしてここに?」
「ああ、少しブレードで指を切っちまってな……まあ、かすり傷だ」
「そっか、気を付けないとダメだよ?」
僕の目の前には、白くてムチムチとした安産型の臀部と、僕のを受け入れそびれ、今もヒクヒクと挿入を待っている秘部がイヤらしく存在している。秘部から垂れた愛液は太ももまで来て、時折ポタポタと床に落下していた。
こんな卑猥な光景を見せられて、我慢なんて出来ない。
「こんなところで会うなんて、奇遇だな」
「うん……!?」
「……?どうした?」
「え、ああ、なんでも、ないっ、よ?」
「そうか……顔が少し赤い気がするが……」
肉棒をクリスタさんの膣内に挿入すると、溶けそうなほど熱く、焦らされて熟れた膣肉が肉棒を包み込んできた。腰が砕けそうなほど気持ちいい。僕は、ライナーに聞こえないように、慎重に腰を動かした。
「なあ、クリスタ。ユミルは今別の場所にいるのか?」
「う、ん……宿舎にいるんじゃ、んっ……ないかな?」
「そうか……なら、今が最大の……」
「んぅ?」
「なあ、クリスタ……俺たちが出会って数年経ったよな。その間キツいことばかりだったが、クリスタと話しているときは、心が安らぐような気持ちがしたんだ……」
「ん、そっか……んぐぅ」
すごい、気持ちいい。数日ぶりのクリスタさんの膣内は、何度も挿入しているうちに、僕の肉棒の形におさまるようになってきた。ぴったりと膣肉が吸い付き、ひだが無造作に刺激をしてくる。さらに、この状況も相まって、いつもより強く締め付けてくる。バレてはいけないと分かっているのに、思わずペースが早くなってしまう。締めつけは益々強くなり、僕も彼女も我慢の限界を迎えようとしていた。
「お、俺は何もない男だが、それでもひとつだけ負けないものがある」
「……!んぅ……ふっ……な、に?」
「く、クリスタを想う気持ちだ……!なあクリスタ、良かったら俺と付き合ってくれ……!」
「~!!……はあ、はあ、……え、ごめんライナー!もう一回言ってもらえないかな?」
強烈な快感と共に、大量の精液が彼女の膣内に注がれた。ピチャピチャと音が聞こえてきそうなほど大量の射精。何度も肉棒を跳ねさせては精液を放出させる。その間に彼女の膣内がとても強く締まり、大量の愛液がドロ……と溢れてきた。同期に見られながら、彼女も絶頂したのだ。しかし、声しか聞こえないが、ライナーはそれに全く気がついていない様だ。
「そ、そうか……なら、クリスタ……な!?」
「はあ……はあ……え、ライナー?」
「いや、何でもない……!まさか、女神に劣情を抱くなんて、くそっ、俺は戦士失格だ……!」
「どうしたの?ぶつぶつと独り言喋って……あと、急に前屈みになって……」
「いや!何でもない!すまんが俺はもう行く!」
「え、ライナー?」
「それじゃあな!」
そう言い残してライナーは去っていった。多分こちらの様子には全く気がついていない。それでも、絶頂し、普段の彼女からは想像もつかない雌の表情をさらけ出しながら、全身から色気を醸し出すクリスタさんは、あまりにもエロすぎた。その色気に当てられたライナーは無意識の内に勃起して、こうなったんだろう。
取り敢えず一安心した。たまにはこういう緊張感のあるプレイも悪くないかもしれない。
「むー……」
目の前には、ジト目のクリスタさんが、頬をハムスターのように膨らませて僕を見ていた。
ぽすっ
「もー、我慢するの、大変だったんだよ?ライナーの話も聞き取れなくて、あとで謝らなくちゃ……」
「うん、ごめん」
「ごめんじゃないよ……んー!」
僕の胸に頭を預け、ぐりぐりとじゃれつく彼女。しばらく拗ねる彼女をあやすという、イチャイチャをしていたが、その間も二人の下半身はさらけ出されており、どうしてもお互いの意識はそっちに向いてしまう。
じゃれつきあいは、段々エッチな弄りあいに変わっていった。
「ん、あん♡ふっ、んっ、あ♡」
「クリスタさん……クリスタさん……!」
「好き……大好き……♡」
「ああ……!もう、我慢できない!」
「私も……!消灯まで時間あるから……それまで、ね?」
彼女は、ちゅっと唇に短くキスをすると、淫らに微笑んだ。
それが合図となり、僕は彼女の上に覆い被さった。
結局、消灯時間ギリギリまで僕たちは交わり続けた。