ダークエロ短編集3 作:カード読み込み
離宮の静寂は、鳥のさえずり一つ聞こえぬほどに深く、
ただ風が白いカーテンを揺らす音だけが、かすかに寝室を満たしていた。
イリア・コーラルは、大きな天蓋付きの寝台の上で、ただじっと天井を見つめていた。
黒髪のショートカットは汗と涙で額に張り付き、
憐悧な目元は泣き腫らして赤く染まっている。ほっそりとした肢体は、
与えられた薄手のネグリジェ一枚に包まれ、その下には無数の陵辱の痕跡が刻まれていた。
——そう、彼女はつい先刻まで、ゴウン・アロイス子爵の寝室に囚われていたのである。
ドラグス・シアンの取引によって差し出された生贄として。
レイニの付き添いで訪れたシアン男爵邸で起きた、催淫的な波動が引き起こした悲劇の後、
さらに追い打ちをかけるように、今度はアロイス子爵の悍ましい肉棒によって、
彼女の身体は徹底的に蹂躙された。
だが、イリアは泣かなかった。
アニスフィア王女の専属侍女として、主君の名に泥を塗るわけにはいかない。
どんな辱めを受けようとも、心だけは屈してはならない——そう、気丈に耐え続けたのである。
「……イリア」
不意に響く寝室の扉が開く音。
入ってきたのは、彼女が密かに想いを寄せ続けてきた男——トゥリウスその人であった。
眼鏡の奥の瞳が、寝台の上のイリアを静かに見下ろしている。
大柄な身体が近づくたび、イリアの心臓は早鐘を打った。
「トゥリウス……様……」
かすれた声で名を呼ぶのが精一杯だった。
彼はシアン男爵邸からレイニを連れ戻すついでに、
アロイス子爵の邸からもイリアを「拾って」くれたのだ。救出された安堵と、
醜態を晒してしまった羞恥。その両方が、胸中で渦を巻いていた。
トゥリウスは無言のまま、寝台の脇に立つと、傍らに用意されていた衣装へと視線を落とした。
それは、この離宮でメイドたちが着用するために特別に誂えられた——
否、トゥリウス自身が「デザイン」したと噂される、淫靡極まるメイド服であった。
「……着られるかい?」
問いかけというより、命令に近い口調。
イリアは震える腕で身体を起こし、その衣装を手に取った。
生地は恐ろしく薄く、手に触れただけで肌の温もりが伝わってくるほどだ。
胸元には明らかに乳房を包み込むための「乳袋」が形成されており、
背中の布地はほぼ存在しない。スカートはあまりにも短く、
少し腰を屈めれば臀部が露わになることは火を見るより明らかだった。
「……はい」
イリアは唇を噛みしめながら、ネグリジェを脱ぎ捨てた。
露わになる白い肢体。
均整の取れた美しいボディライン。慎ましいながらも形の良い乳房は、
陵辱の痕として赤く腫れた乳首を恥ずかしげに主張している。高く引き締まった腰から、
安産型の豊かな臀部へと続く曲線は、まさに女体の芸術とも言うべき造形美を誇っていた。
トゥリウスの視線が、その肢体を舐めるように這う。
(ああ……見られてる……トゥリウス様に……こんな汚れた身体を……)
羞恥で死にたくなるような感覚。しかし同時に、
下腹部の奥底でチリチリと何かが疼くのを、イリアは自覚せざるを得なかった。
メイド服に袖を通した瞬間、全身を甘美な痺れが駆け抜ける。
薄い生地が肌にピッタリと吸い付き、
あたかも全身を無数の柔らかな舌で舐め回されているかのような錯覚。
乳袋に収められた双丘は持ち上げられるように形を整えられ、
乳首に吸い付いて絞り上げられる。スカートの裾は歩くたびにふわりと舞い上がり、
引き締まった太腿と、その奥に隠された秘所をチラつかせた。
「ふむ……よく似合っている」
トゥリウスの静かな称賛に、イリアの頬が朱に染まる。
(違う……これは、ただの衣装なんかじゃない……)
そう、これは「鎧」なのだと、無理やり自分に言い聞かせた。
どんな辱めにも耐え抜くための、気丈な侍女としての誇りを守るための鎧。
しかしその鎧は、着れば着るほど肉体を発情させ、オスを欲情させるための呪具でしかなかった。
「いつも、掃除をしている時、僕が近くにいると、お尻を強調するように掲げていたね?」
唐突な指摘だった。
静寂を切り裂くトゥリウスの声は、悪意の欠片もなく、
ただ事実を述べるに過ぎないかのような平坦さを保っていた。
それがかえって、イリアの羞恥の火種に油を注ぐ結果となった。
「っ……!」
イリアは悲鳴にも似た短い息を漏らし、顔を伏せた。
黒髪のショートカットの間から覗く耳は、充血して真っ赤に染まっている。
メイド服という過剰なまでに扇情的な衣装に身を包まされ、
その上で核心を突かれたのだ。隠すべき素肌が布地の下で脈打ち、
彼女自身の弱さが露わになったような心地がした。
図星だった。
アニスフィア王女に仕える有能な侍女として、
常に完璧な立ち振る舞いを心掛けていたはずだった。
だが、トゥリウスが視界に入るなり、
身体は無意識に「牝」としての信号を発してしまっていたのだ。
窓ガラスを拭く際、床を磨く際。
彼が近くにいると気づくや否や、腰を深く落とし、
吸引されるように豊かな尻肉を後ろへと突き出す。
安産型の臀部は、薄いスカートの下で妖しく揺れ、
視線を誘導するかのような媚態を無自覚に演じていたのである。
アニスと彼が結婚した後も侍女として仕え続ける——
その建前の裏側で、胸の奥には澱んだ願望が渦巻いていた。
いずれ興奮した彼に押し倒され、
あわよくば愛人として侍りたいという、身分を越えた淫らな夢。
それを見透かされたのだという羞恥が、骨の髄まで焼き尽くす。
「……でも、トゥリウス様だって、ガン見だったじゃないですか」
絞り出した声は、震えていた。
羞恥のあまり俯いたまま、それでも彼女は反論した。
弱々しく、しかし確かな怨みを含んだ不満の声。
イリアは察していたのである。
自分がトゥリウスのオカズにされていたことを。
彼もまた、彼女の尻を掲げる姿を見て、
密かに欲望を滾らせていたのではないかという疑惑。
メイド服の胸元に空いたパイズリ用の穴、
少し動くだけで丸見えになるスカートの短さ。
それらを考案したのが他ならぬトゥリウスである以上、
彼が無関係でいられたはずがない。
「ああ、そうだね」
否定はなかった。
トゥリウスは眼鏡の奥で目を細め、楽しげに笑った。
悪びれのない告白。
「君のその尻を見るたびに、僕はいつも張り詰めていたよ。
アニスを犯す時も、レイニを抱く時も、脳裏には白い尻肉が焼き付いて離れなかった」
直截な言葉が、イリアの理性を麻痺させる。
彼は想っていたのだ。自分という女を。
それも、主君の侍女としてではなく、一人の雌として。
トゥリウスの手が伸び、震えるイリアの肩を優しく抱いた。
大きな手のひらの熱が、薄い生地越しに伝わる。
「僕のオカズになってくれて、ありがとう、イリア」
囁きと共に、彼は彼女を寝台へと押し倒した。
マットレスに沈む背中。
覆いかぶさる大柄な身体。
眼鏡越しの瞳が、間近で彼女を覗き込む。
「あ……トゥリウス、様……」
抵抗する気力はなかった。
これまで受けてきた陵辱とは違う、
粘着質で、それでいて圧倒的な優しさを含んだ檻に囚われた心地がした。
彼はゆっくりと、イリアの首筋に唇を寄せる。
「アロイス子爵にされたことは、覚えているね?」
耳元での問いかけに、イリアの身体がビクリと跳ねた。
シアン男爵邸での輪姦、そしてアロイスによる肛虐調教。
「ケツマンコ」として開発され、
乳首と連動した絶頂を強要された忌まわしい記憶。
心の傷をえぐり取るような言葉だが、
トゥリウスの声にはさらなる凌辱の予感ではなく、
癒やしの誓いが含まれていた。
「僕が、上書きしてあげよう」
トゥリウスの手が、スカートの裾から滑り込み、
露わになった太腿を愛撫する。
そしてそのまま、豊かな尻肉を鷲掴みにした。
「ひゃぅっ!」
弾力のある肉が指に吸い付く。
彼は尻の谷間をなぞりながら、
汚された痕跡——アロイスによって開発された後孔へと指を這わせた。
「んっ……そこ、は……」
括約筋が恐れるように収縮する。
だがトゥリウスは無理やりこじ開けることはしなかった。
指先で円を描くように優しく解しながら、耳元で甘く囁く。
「怖くない。僕を感じて」
魔術師の指先が、微細な魔力を帯びて腸内へと侵入していく。
アロイスの暴力的な侵入とは違う、
充分に潤滑を与えられた、緩やかな侵入。
内壁を撫でるように優しく掻き回す指の動きに、
イリアの表情が苦悶から恍惚へと溶け出していく。
「あっ、あぁ……トゥリウス、様の……お指が……」
開発された肉体は正直だった。
かつての陵辱の痛みが、トゥリウスの愛撫によって快楽へと反転していく。
乳首が布地の上から硬く尖り、子宮が甘く疼く。
傷ついた心が、彼の温度によって溶かされ、
再教育されるがままになっていた。
「そう、いい子だ。僕のイリア」
トゥリウスは微笑むと、指を抜き、己の怒張を秘裂へと押し当てた。
メイド服という呪具の効果か、
すでに濡れそぼっていた花園は、彼を歓迎して口を開く。
「僕の中へおいで。二度と、他の男のモノにはさせない」
ズブリ。
先端が肉壁を割り開き、最奥へと侵入していく。
馴染んだはずの侵入経路が、
今日ばかりは未知の領域であるかのように熱く締め付けた。
「あぐっ、あぁぁっ!!」
イリアは背中を弓なりに反らし、トゥリウスにしがみついた。
これが「レイプ」ではないことを、身体が理解したからだ。
これは、彼女が望んでいた「抱かれる」という悦び。
過去の傷を塗り潰す、白濁の赦し。
トゥリウスはゆっくりと、しかし確実に腰を進め、
彼女の全てを自らのものとして再定義していく。
アロイス子爵に奪われたものは、ただの肉欲に過ぎなかった。
下男たちに蹂躙された記憶も、ただの肉体的な陵辱でしかなかった。しかし今、
心と身体を貫いているのは、紛れもなく
「愛されたい」と願い続けた男そのものだったのだ。
「あぁっ……トゥリウス様……トゥリウス様ぁっ……!」
イリアは咽び泣いた。涙が止まらなかった。それは痛みの涙ではない。苦痛の涙ではない。
アロイスの寝室で気丈に耐え続けた時のような、
唇を噛みしめて呑み込む涙とは、決定的に質が違っていた。
これは歓喜の涙だった。
眼鏡の奥から彼女を見下ろすトゥリウスの瞳には、暴力的な支配欲も、嗜虐的な愉悦も、
不思議と感じられなかった。あるのはただ、自分の所有物を慈しむ所有者の絶対的な自信と、
それに相応しい優しさだけだった。
「イリア……君は僕のものだ。最初からずっとね」
その言葉が、刃物のように鋭く、
それでいて羽毛のように柔らかく、イリアの胸の奥深くに突き刺さる。
そうだ、私はトゥリウス様のものだ。アニス様に拾われる前から、
アロイスに汚される前から、ずっと、ずっと、この人の——。
「はい……はいぃっ……!」
彼女は何度も何度も、子供のように頷いた。黒髪のショートカットが乱れ、
汗で額に張り付く。憐悧な目元は涙で潤み、
普段の憐悧な美貌からは想像もつかないほどに無防備で、あどけない表情を晒している。
トゥリウスはイリアの両脚を優しく持ち上げ、より深く繋がるために角度を変えた。
メイド服が捲れ上がり、白く滑らかな太腿が露わになる。
その奥に秘められた結合部——今まさに、彼自身の一部が埋め込まれている秘裂からは、
透明な蜜と、ごく僅かな血の混じった液体が滲み出していた。
「初めてだね、イリア。君がこんなに悦んでいるのは」
「あっ……あっ……」
図星だった。イリアはこれまで幾度となく陵辱され、
そのたびに身体は快楽を感じてしまった。
しかしそれは「感じさせられた」だけの受動的な絶頂であり、
心は常に置き去りにされていた。だが今は違う。心はトゥリウスを求め、
身体もまたトゥリウスを求め、その二つが完全に一致した状態で悦んでいるのだ。
「動くよ……いいね?」
「はい……きて、ください……わたくしの、なかに……」
イリアは自分から腰を押し上げた。恥じらいも、ためらいもなかった。
これまで蓄積されてきた密かな想い、掃除のたびに尻を掲げて誘った媚態、
全てを捧げ尽くしたいという願望。それらが堰を切って溢れ出し、大胆にさせていた。
トゥリウスはゆっくりと抽送を始める。
ズリュ……ズリュ……
粘着質な水音が寝室に響き渡る。肉壁を丁寧に掻き分けるかのような緩やかな動き。
決して急がず、しかし確実に、イリアの最も敏感な場所を探り当てていく。
「ひゃぅんっ! そこ……そこ、だめ……あっ、ああぁっ!」
「ここだね? アロイスは気づかなかったのかい?」
「やっ……やだ……言わないで……あのひとの、こと……」
「ならば忘れるんだ。僕の感触だけで、君の全てを上書きしてあげよう」
その言葉に呼応するかのように、トゥリウスの巨根が一層硬く膨張し、
イリアの内壁を圧迫する。彼が開発した女たちと同様に、
イリアもまた彼の形に合わせて膣内を再構築されつつあった。
子宮口が亀頭にキスをするように吸い付き、襞が複雑に絡みつき、決して離すまいと締め付ける。
「はぁっ……すごい……トゥリウス様の……おちんちん……
わたくしの、なかで……どんどん、おおきく……」
イリアはもはや何を口走っているのかも認識していなかった。
侍女として決して口にしなかった卑猥な言葉が、次々と唇から零れ落ちる。
そのたびに膣がきゅっと締まり、快楽が増幅されるという悪循環。
慎ましい乳房はメイド服の乳袋の中で汗に濡れ、
先端の乳首は布地を突き破らんばかりに硬く尖っている。
その突起をトゥリウスが指で弾くと、連動して後孔までもがヒクついた。
アロイスによって「乳首と連動した絶頂」を覚え込まされた身体。
しかしその調教痕すらも、トゥリウスに悦びを与えるためのアクセサリーに過ぎない。
「あっ! あっ! また……またイク……イッちゃう……!」
「いいよ。何度でもイキなさい。そのたびに、僕以外の男の記憶を消し去ってあげる」
「はいぃっ! イクッ! イクゥゥッ!!」
全身が弓なりに反り返り、膣が激しく痙攣する。
同時に、肛門もまた規則的に収縮し、
まるで二つの穴が同時に絶頂しているかのような奇態を呈した。
その瞬間——イリアの視界が、真っ白に塗り潰された。
苛んできた陵辱の記憶が、黒い染みのように次々と剥がれ落ちていく。
下男たちの悍ましい笑顔、アロイスの脂ぎった指、太く長く悍ましい肉棒による肛虐の痛み。
それら全てが、白濁した波動の中に溶けて消えていく。
代わりに流れ込んでくるのは、トゥリウスの鼓動。
トゥリウスの体温。トゥリウスという存在そのものだった。
「あぁ……これが……これが……わたくしの……」
処女喪失。
そうだった。あれは処女喪失などではなかったのだ。
粘膜を破られ、血を流したとしても、
心が死んでいたあの行為に、何の意味があったというのか。
けれど、今は違う。心が歓喜に震え、身体が悦びに打ち震え、
涙が止まらないほどの幸福の中で、彼に貫かれている。
これこそが、女として生まれて初めての、真の処女喪失だったのだ。
「イリア……愛してるよ」
「はい……はいぃ……わたくしも……わたくしもぉ……!」
両脚を彼の腰に絡め、両腕を彼の首に回した。自分から深く、より深く彼を求めて。
そしてトゥリウスは応えるように、最奥を突き上げた。
「一緒にイこうか、イリア」
「はいっ! 一緒にっ! わたくしのなかで、だしてくださいぃっ!」
歓喜の絶頂が二人を同時に包み込む。
どくどくと注ぎ込まれる熱い奔流を子宮で受け止めながら、
イリアは声にならない声で泣き続けた。
それは、気丈に耐え続けた有能侍女が、初めて見せる素顔の涙だった。
◆◆◆
絶頂の余韻は、春の陽だまりのように緩やかで、脳髄を蕩かす痺れを伴っていた。
イリアはトゥリウスの胸に頬を寄せ、荒い呼吸を整えよう愛らしく喘ぐ。
しかし、彼女の身体の中でまだ熱を孕んだままの膣壁は、
トゥリウスの肉棒をギュウギュウと締め付け、何度も小さく痙攣を繰り返している。
愛する男に抱かれ、彼の精液を注ぎ込まれたという事実は、
これまでの陵辱の記憶を完全に焼き尽くすほどの熱量を放っていた。
(ああ……夢じゃない。トゥリウス様が……わたくしの中にいらっしゃる……)
イリアは震える手でトゥリウスの背に腕を回し、縋り付いた。
汗ばんだ肌と肌が密着する温かさ。心臓の鼓動が直接伝わってくる心地よさ。
それは、冷たい寝室で一人恐怖に震えていた夜とは、あまりにも対照的な安らぎであった。
トゥリウスは、メイド服の乱れを気にすることなく、
イリアの身体を優しく抱き寄せ、対面座位の体勢を深めた。
巨根は萎える気配を見せず、イリアの献身的な締め付けに応えるかのように、
膣内でさらに硬度と体積を増しているように感じられた。
「イリア、顔を上げて」
優しく、しかし逆らえない響き。
イリアはおずおずと顔を上げた。黒髪のショートカットの間から覗く瞳は、
涙と歓喜の陶酔に潤み、普段の憐悧な侍女の面影は消え失せ、
ただ一人の男に全てを捧げた乙女のような、あどけない輝きを宿していた。
トゥリウスの眼鏡越しの瞳が、彼女の素顔を捉える。
その視線には、獲物を捕食するような冷酷さはなく、
ただ慈しみと、濃厚な愛欲だけが湛えられていた。
彼はゆっくりと顔を近づけ、唇を塞いだ。
「んっ……」
唇が触れ合った瞬間、電流のような快感が全身を駆け抜けた。
トゥリウスの厚く温かい唇が、イリアの薄い唇を包み込む。
舌先が歯列をなぞり、ためらいがちに差し出された彼女の小さな舌を優しく絡め取る。
じゅぶっ、ちゅぱっ……という水音が、静かな寝室に淫らに響き渡る。
(ああ……キス……トゥリウス様と……キスしてる……)
それは、毎晩寝室で妄想し、
孤独なオナニーに耽りながら叶わぬ夢として描いていた光景そのものであった。
主君の婚約者を盗み見ては、彼が自分に目を留けてくれるのではないか、
自分もまた彼の女として侍れるのではないかと、恥辱に咽びながら自慰に耽った夜々。
その妄想の中で繰り返し描いていたイチャラブキスハメの理想図。
それが今、現実のものとなっているのだ。
舌と舌がねっとりと絡み合い、唾液が混じり合う。
トゥリウスの口中から流れ込んでくる熱い吐息が、
イリアの口腔を満たし、喉の奥まで侵食していく。
酸素不足による軽い眩暈すらも、甘美な酔いとなって溺れさせた。
「んふっ……んんっ……トゥリウス……様……」
唇を離すと、銀色の糸が二人の間に引いた。
イリアの口元からは、陶酔に満ちた吐息が漏れる。
瞳はもう、トゥリウス以外の何者も映していなかった。
アロイス子爵に卑猥な言葉を吐かれた時の屈辱も、
下男たちに身体を弄ばれた時の絶望も、
この甘い口づけの前では、塵芥に等しく無価値であった。
「いい顔だ、イリア。もっと泣いていいんだよ」
トゥリウスは指先で、目尻に残る涙の痕を拭いながら囁く。
その声は蠱惑的で、心の奥底に眠っていた被虐的な願望を刺激した。
気丈に耐える侍女から、ただ一人の男に溺れる牝へと堕ちていく背徳の悦び。
「はい……はいぃっ……もう、我慢……できません……」
イリアは涙を流しながら、自らトゥリウスに口づけを求めた。
今度は彼女から舌を差し入れ、彼の口中を貪るように愛撫する。
侍女としての矜持も、貞淑な女性としての振る舞いも、もうどうでもよかった。
ただこの男の全てを味わいたい。彼の一部になりたい。
その渇望だけが心身を突き動かしていた。
対面座位のまま、二人は深く唇を重ね合い、舌を絡ませ貪り合う。
そして、その唇の動きに呼応するかのように、
トゥリウスの腰がゆっくりと動き始める。
ズリュ……ズリュ……
さきほど注ぎ込んだ精液が潤滑剤となり、
肉と肉が擦れ合う音がよりいやらしく響く。
トゥリウスは激しく突くのではなく、あくまで緩やかに、
膣内の襞一本一本までをなぞるような丹念な抽送を続けた。
「んっ! んんっ! あぁっ!」
口づけの合間に漏れる嬌声。
トゥリウスの亀頭が、膣奥の最も敏感な一点——
前壁の少し奥にある粗い感触の場所を擦り上げるたび、
電撃が背骨を駆け上がり、脳髄を白く染め上げる。
「そこっ……そこ、すごいっ……お腹のなかが……溶けちゃうぅっ!」
「ここかい? ここがいいのか?」
トゥリウスは意地悪く問いかけながら、その場所を重点的に攻め立てた。
亀頭のカリで執拗に抉り、押し潰すように刺激する。
繊細で理知的な指先の動きと同様、
彼の性技もまた、女体の機微を完璧に把握していた。
「はいっ! はいぃっ! そこばかり……こすられて……
わたくし……おかしくなっちゃいますぅっ!」
イリアはトゥリウスの首に腕を回し、しがみついた。
清楚な乳房がメイド服の上から彼の胸板に押し付けられ、
硬く尖った乳首が布地越しに擦れる刺激すらも、
今の彼女には耐え難い快楽であった。
アロイスによって乳首と連動して絶頂するよう再教育された肉体は、
トゥリウスの与える優しい刺激に対しても過剰に反応し、
子宮と肛門を同時に痙攣させていく。
「あっ! あっ! またっ……イキますっ! イッちゃいますぅっ!」
「いいよ、僕の腕の中でイクといい。何度でも」
トゥリウスの許しを得て、イリアは素直に絶頂の波に身を委ねた。
全身が弓なりに反り返り、膣壁が狂ったように収縮する。
同時に後孔も激しくヒクつき、二つの穴が同時に男を貪る動きを繰り返す。
それは「調教済みの肉壺」としての哀れな姿か——否、そうではなかった。
それは、愛する男に捧げるための、最も淫らで献身的な奉仕の姿であった。
「あぁぁっ!! トゥリウス様ぁっ!!」
絶叫と共に、イリアの意識は白濁の彼方へと弾け飛んだ。
脳裏には何の影も落ちない。ただトゥリウスという太陽だけが輝いている。
過去の傷も、疑念も、不安も、すべては白濁の光の中に溶け去った。
ドクドクと、トゥリウスが再び精液を注ぎ込む。
熱い奔流が子宮を打つたび、イリアは小さな身体をビクビクと震わせ、
歓喜の声を上げ続けた。それは、長い夜明けに咲く、白く穢れた百合の咆哮。
気丈な淑女の辿り着いた禁忌の楽園であった……
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
窓硝子を斜めに貫く午後の日差しは、
舞い込む光の粒子と共に室内の静謐な空気を煌めかせ、
その光の舞台に立つ黑髪ショートカットの美女——
イリア・コーラルの肢体を妖しい輝きの中に晒し出していた。
彼女が手に持った雑巾で一心不乱に窓を拭く動作には、
有能侍女としての誇り高い几帳面さが滲んでいたが、
その几帳面さが逆に肢体を妖しい輝きの中に晒し出す結果を招いていた。
トゥリウスが特別に誂えさせたメイド服は、
女体の淫猥なラインを強調するために設計された代物であり、
生地が恐ろしく薄く肌にピッタリと密着し、
胸元には乳房を包み込むための乳袋が形成され、
更にはパイズリするための穴が空けられていた。
スカートは少し動くだけで尻が丸見えになるほどに短く、
白いレースのヘムが太腿の付け根を掠めるたびに、
そこに隠された秘所の存在を無言で主張している。
窓の上方の汚れを落とそうと、イリアが背伸びをした瞬間、
微かな息と共に華奢な腰がくぃと反り、
その動作に連動して短いスカートがふわりと舞い上がった。
露わになる安産型の豊かな尻肉。
白く滑らかな曲線は光を弾いて艶やかな光沢を放ち、
肉の重みに耐えかねたかのように左右に揺れる。家事の際に突き出されるその尻房は、
まさにオスを誘惑するための淫らな果実であった。
その光景を、ソファーに深く腰掛けたトゥリウスが眺めていた。
眼鏡の奥の瞳が細められ、そこには隠そうともしない欲望の色が宿っている。
彼が妄想の中で幾度も消費してきたオカズ——
掃除中に無防備に尻を晒すメイドというシチュエーションが、
今、目の前で現実のものとなっていた。
トゥリウスは音もなく立ち上がり、背後から忍び寄った。
足音すら消して近づく彼に気づかぬまま、
イリアはまだ窓に四つん這いのような体勢で雑巾を動かしている。
「……デカいな」
不意に耳元で響いた低い声に、イリアはビクリと肩を震わせた。
振り返る暇も与えず、トゥリウスの手がスカートを捲り上げ、その豊かな双丘を露わにした。
「ひゃぅっ!?」
悲鳴を上げるイリアの腰を強引に引き寄せ、
トゥリウスはその豊満な尻肉を鷲掴みにする。むにゅりと掌に吸い付くような弾力。
安産型特有の柔らかさと重量感が手の中で形を変える感触は、
決して飽きることのない至福であった。
「トゥリウス様っ……やっ……やめてくださいませっ……!」
イリアは慌てて振り返り、トゥリウスの手から逃れようと身を捩る。
だが、彼の力は圧倒的であり、華奢な彼女が敵うはずもなかった。
それに何より、抗いは形ばかりであって、身体はすでに馴染んだ愛撫に熱を帯び始めていた。
「何を言うんだい? 君は僕を誘っていたじゃないか」
トゥリウスは耳元で囁きながら、
ショーツ越しにもわかるほど濡れ始めている秘裂へと指を這わせた。
「あっ……! そ、そんなこと……!」
「背伸びをして尻を振る。あれは僕に見せつけるためだろう?」
図星だった。無意識ではあったが、トゥリウスが近くにいると気づくや否や、
彼女は無自覚に腰を深く落とし、吸引されるように豊かな尻肉を後ろへと突き出していた。
メイドとしての務めを果たすという建前の裏側で、
牝として本能的な媚態を演じてしまっていたのだ。
「許してくださいませ……わたくしは……ただ……お掃除を……」
「掃除? 違うね。君はご主人様をお務めしたかっただけだろう?」
「ああっ……!」
トゥリウスはショーツの横から指をねじ込み、
すでに濡れそぼっていた花唇を直接弄り始めた。
人差し指と中指で割れ目を上下になぞり、敏感なクリトリスを布地越しに弾く。
「ひゃぅっ! そこ……だめっ……!」
「メイドとしての勤めを果たしていない不埒な奴隷め。お仕置きが必要だな」
そう言うとトゥリウスはいきなりイリアを抱き上げ、
そのまま窓枠に上半身を預けさせ、後ろから豊かな尻を突き出させる体勢を取らせる。
「お尻を高く上げろ。ご主人様に差し出すんだ」
「いやっ……そんな……恥ずかしいですっ……!」
拒絶しながらもイリアは素直に従った。過去のアロイス子爵による調教と同じ体位。
だがその意味は決定的に異なっていた。アロイスの時は屈辱だったが、今は歓喜だった。
トゥリウスに奉仕できることへの至上の幸福。
トゥリウスはズボンの前を寛げると、
すでに臨界点寸前まで充血した怒張の一物を露わにし、それを躊躇なくイリアの秘所へと押し当てる。
「ひっ……! 大きいっ……!」
「全部受け止めるんだ。君の子宮に刻み込んでやる」
ズブリッ!
容赦ない侵入。しかし痛みはなく、愛液が溢れている秘所は歓喜して彼を受け入れた。
肉壁がきゅうきゅうと締まり、決して離すまいとするかのように吸い付く。
「あぐっ! あぁっ! 入ってくるぅっ! トゥリウス様のおちんちんが……わたくしの中にぃっ!」
「いい締め付け。さすがは僕のメイドだ」
トゥリウスは腰を掴んだまま激しくピストン運動を開始した。
ズンッ! ズンッ! ズンッ! 重く粘着質な音が室内に響き渡る。
揺れるたびにイリアの尻肉が波打ち、乳房がメイド服の中で揺れる。
乳首は布地に擦れ、硬く尖って快感の電流を脳髄へと送り続ける。
「あっ! あっ! そこっ! またっ……イクっ! イッちゃうぅぅっ!!」
「いいよ。何度でもイキなさい。君のその淫らな身体で僕を悦ばせるんだ」
絶頂と共にイリアは声にならない声で泣き叫んだ。
それはご主人様にお仕置きされる性奴隷としての歓喜の咆哮であった。
救われた後の日々は、イリアにとって夢のような時間であった。
昼はメイドとして屋敷を働き回り、事あるごとにトゥリウスのセクハラを受ける。
お茶を淹れるたびに背後から乳房を揉まれ、 書類を運ぶたびに尻を撫で回され、
掃除のたびに無防備な体勢を突かれては、その場で「お仕置き」と称する激しい交尾に耽る。
かつては恥辱と感じていた行為も、今では至福の悦びであった。
トゥリウスという絶対者に所有され、欲望の捌け口として機能しているという事実が、
彼女に存在意義を確信させていた。
そして夜。褥においては、さらに濃密な時間が待っていた。
トゥリウスの愛人であるレイニもまた、この離宮に起居していた。
三人の夜は、イリアがこれまで経験したことのない規模の淫宴となる。
レイニの非現実的な爆乳と魔性の尻穴。
イリアの均整の取れた肢体と開発された肉壺。
二人の美女がトゥリウスの巨根を奪い合うように貪り合う。
イリアがトゥリウスの肉棒を口に含んでいる間に、
レイニは背後から激しく突かれ、その喘ぎ声がイリアの耳を刺激する。
あるいはイリアが対面座位で抱かれている横で、
レイニは四つん這いになり、トゥリウスに尻穴を犯されながら、
自らもイリアの秘所に指を差し入れて愛撫する。
三人の体温と体液が混ざり合い、
寝室は汗と愛液と精液の濃厚な匂いに包まれる。
「ああっ……トゥリウス様……レイニ様も……いいっ……!」
「んっ……イリアさんも……気持ちいいでしょう……?」
「はいっ……! すごいっ……! わたくしも……レイニ様も……トゥリウス様のものぉっ!」
愛する男と、その愛人と交わる背徳の協奏曲。
嫉妬はなかった。ただ共有される悦びだけがあった。
同じ男に所有され、同じ精液を注ぎ込まれるという連帯感。
二人は互いの身体を舐め合い、瓜二つの恍惚の中で同時に絶頂へと達した。
昼はご主人様の再教育。夜は愛人との淫らな饗宴。
イリアの毎日は、白濁した快楽に満ち溢れていた。
かつての彼女——気丈な侍女としての仮面は、完全に剥がれ落ちていた。
残されたのは、トゥリウスという絶対者に全てを捧げる、
ただ一人の淫らな牝犬としての素顔だけ。
それこそが、彼女が長年求め続けていた真の姿であった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
午後の光は深く濃い蔦の葉を透かし、
離宮の執務室に淀んだ翠の影を落としていた。
その静謐な空気の中で、机の上に置かれた通信球だけが青白く明滅し、
異界の住人のような冷ややかな光を放っている。
「——次の淫紋の儀式には、カインドを参加させろ」
トゥリウスの声は平坦であった。
そこには何の感情の揺らぎも感じられず、
まるで朝食のメニューを指定するかのような気楽さすら孕んでいた。
しかし、その言葉が意味するところは極めて残虐である。
次回の儀式——それはアニスフィア王女が再び貴族たちの欲望の捌け口となり、
淫紋の呪いのもと集団的な陵辱と種付けを受ける場である。
そこにマゼンタ公爵家の嫡男であり、
かつて姉ユフィリアを犯した禁忌の男を参加させるということは、
すなわちアニスを汚す男を意図的に増やすことを意味していた。
『……承知いたしました。しかし、よろしいので?』
通信球の向こう側、カロスの歪んだ笑顔が浮かぶ。
彼は主君の意図を測りかねているようだった。
アニスフィアへのトゥリウスの執着は狂気的であると知れ渡っている。
その彼が、自ら婚約者を凌辱する男を増やすような真似をしていいのか。
『あのおチビ助にアニス様を抱かせてしまうのは、些か勿体ないかと』
「構わない。あのような未熟なオスでは、アニスを満足させることなどできまい。
ただのお遊びだ。マゼンタ家を完全に僕の色で染め上げるためのな」
トゥリウスは鼻で笑った。
眼鏡の奥の瞳は冷徹に光り、カロスのみならず、
この世界の全てを見下ろす絶対者の威厳を放っていた。
その足元で、イリア・コーラルは膝をついていた。
薄手のメイド服に身を包んだ彼女は、ご主人様のご奉仕という名目のもと、
トゥリウスの股間に顔を埋め、その怒張を口腔内に収めていたのだ。
「んっ……ちゅぱっ……れろっ……」
粘着質な水音が、トゥリウスとカロスの会話の合間を埋める。
イリアは一心不乱に舌を動かしていた。
裏筋を舐め上げ、亀頭を唇で包み込み、尿道口をチロチロと刺激する。
彼女の口内はすでにトゥリウスの匂いと味で満たされ、
顎からは自分の唾液と彼の先走り汁が混じり合った透明な糸が滴り落ちていた。
しかし、耳に入ってきた主人の言葉に、彼女の手がピクリと止まった。
(……え?)
次の儀式にカインドを?
あの、姉ユフィリアを狂愛し、
挙句アニスフィア様をも穢した愚かな少年を?
イリアは口に含んだ巨根を咥えたまま、恐る恐る視線を上げた。
上目遣いの瞳が、トゥリウスの冷たい横顔を捉える。
(……良いのですか?)
言葉には出さなかった。
出せなかった。
口を開けばご主人様へのご奉仕を中断してしまうし、
何より今の自分はただの性奴隷メイドに過ぎない。
主人の方針に口出しなど許されるはずもなかった。
だが、その瞳には明確な疑問と懸念が宿っていた。
トゥリウス様はアニスフィア様を愛している。
それは疑う余地もない事実である。
レイニやティルティを抱く夜すらも、
脳裏には常にアニスフィアがあったことをイリアは知っている。
それなのに——何故?
何故、愛する女が他の男に抱かれる様を見て平気でいられるのか。
しかもただの男ではない。
姉を犯した禁忌に手を染めた汚れた少年だ。
アニスフィア様がどれほど屈辱に咽び泣くか。
貴族たちに輪姦されるだけでも辛いのに、
あんな小僧にまで種付けを許すなど——。
(……トゥリウス様……)
イリアの瞳が潤む。
それは奉仕による肉体的な快感からではない。主君への愛しさと、
その主君が愛する女性へ向ける歪んだ愛情への恐怖とが入り混じった、
複雑な感情の揺らぎであった。
トゥリウスはその視線に気づいていた。
股間の温かい感触と共に送られてくる、メイドからの無言の問いかけ。
彼は眼鏡の位置を直すふりをしながら、冷ややかな笑みを浮かべた。
「カロス、儀式の準備を進めろ。細かい手配は任せる」
『御意』
通信球の光が消え、部屋に静寂が戻る。
その瞬間、トゥリウスはイリアの頭を掴み、強引に腰を前に突き出した。
「んぐっ!?」
咽喉の奥まで肉棒が突き入れられる。
えづきそうになるのを堪え、イリアは懸命に呼吸を試みた。
「……イリア。僕の方針に疑問があるのかい?」
見下ろす声は低く、圧力を持って鼓膜を震わせた。
イリアは必死に首を横に振る。
否定しなければ。従わなければ。
「んぅっ! ふぃっ……ふぁいっ……!」
口が塞がってうまく言葉が出ない。
だがその必死な形相を見て、トゥリウスは満足げに目を細めた。
「いい子だ。……心配するな。アニスは僕のものだ。
他の男に抱かれようが、子を孕まされようが、
その魂も身体も最終的に僕のものであり続ける運命だよ」
絶対者の理屈。
彼にとって他者の介入など虫螻のようなもの。
アニスが他の男に汚されようとも、
それは彼女という器に注がれる「僕ではない何か」に過ぎない。
そして最後には必ず彼が全てを上書きし、所有する。
そんな狂気じみた論理が、トゥリウスにはあるのだ。
「君もそうだろう? 僕に抱かれるのが嬉しいだろう?」
ズブリと肉棒が引き抜かれ、
そして再び深々と咽喉へと突き入れられる。
「んっ! んんぅぅっ!!」
イリアは涙目で頷いた。
理解などできなくていい。
ただこの男に所有され、使役される悦びだけが今の自分にはある。
アニスフィア様……ごめんなさい。
わたくしはこの方へのご奉仕がしたいのです。
背徳的な快感が背骨を駆け上がり、
子宮が疼き、股間から愛液が滴り落ちる。
奉仕させられているのは自分の方なのに、
ご主人様のご機嫌を取れているという優越感と被虐感が同時に絶頂へと押し上げていく。
トゥリウスの手が激しくイリアの頭を掴み、ピストンの速度を上げた。
「んぐっ! ぐちゅっ! ちゅぱっ!」
淫らな音が室内に響き渡る。
白濁した未来など見えない。
ただ目の前の肉棒と主人だけが全てである世界で、
イリアは喉奥奉仕に没頭し続けた。
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