オレとマチは所謂幼馴染だ。腐れ縁とも言う。
流星街でぽつーんと一人でいたら、いつの間にか隣にマチがいるのが当然になって。そこにウボォーやクロロ達が加わり、今に至る。
初めてマチにキスしたのって3歳だったかな? 口じゃなくておでこだったけど。
あの時のマチは、こう、カッ! って感じに目を見開いて顔は真っ赤になってた。「こういう時は目を閉じるもんだろ」って文句言ったらビンタ食らったっけ。あれは痛かった。
ちゃんと口にキスをしたのは5歳だ。日付も覚えてる。6月20日。
3歳のおでこチューも5歳のキスも、全部オレへの誕生日プレゼントってことにしてたから合法だと思うんだけど、今でも時々当時のことを持ち出しては「無理やり」だとか言われる。
そのわりに5歳の時は、マチはちゃーんと目を瞑ってた。指摘したらまたビンタ食らったんだよな。あれも痛かった。
初めて手を握ったのが10歳。
順番おかしくね? この流れで逆に遅くね? って思うだろ。オレもめちゃくちゃ思う。
なんかねー。今でもオレ、納得いってないんだけど。
5歳の時にマチにキスしたじゃん? あの後マチに「なんであんなことしたの」って聞かれたんだよ。それに「何となく」って答えたら、そっから5年間接近禁止令が続いた。
会話は最低限しかしてくれないし、キスどころか手が届く範囲に近づいたら顔真っ赤にして怒鳴られるし。その状態で5年。まーじで拷問かと思ったね。
フェイタンに相談したら「オマエ拷問舐めてるね」って言われた。そうかも。でも当時のフェイタンも拷問にわかだったわけだから、登場人物全員拷問舐めてたよなー。
最後にオレらの包容神ウボォーに相談し直したら「手握りたいなら握りゃいいじゃねェか」って言われた。
そりゃそうだと思って実行に移したら、あっさり成功。オレの5年間は何だったんだと当時のマチに問い詰めたくなった。
んで、今日は15歳の誕生日。6月20日。
数年前にクロロが幻影旅団を結成して、マチは3、オレは8の団員ナンバーを割り振られている。
本当は旅団に入るつもりなんてなかったんだけどなぁ。
オレは適当な人間だから、真剣にやろうとしてるみんなの足を引っ張るだけ。
「団長からメール。三日後、来られる奴は集まれって」
「うん」
「あたしは行くけど。アンタはどうする」
幻影旅団が結成されてから、オレ達は流星街を出て外で生活するようになった。みんな好きな場所で、好きなように。
だからオレはマチのいる国で、街で、家で、一緒に暮らしている。
寝室のベッドに寝転がった状態で、同じベッドに腰掛けているマチを見上げる。
気の強そうな吊り上がった眉に、綺麗な形の瞳。
「そんなことよりさー」
強めにマチの腕を引く。思ったより簡単にオレの胸へ倒れ込んできた。
「ちょっと、なにす……んんっ!」
柔らかい唇が鋭い言葉を吐き出す前に塞いでやった。してやったり。
抵抗する手を片手で掴み、空いている方をマチの頬に添えながら目を閉じる。
今日は舌入れてもいいかな? 良さそう。なので入れちゃう。
「ん……ぁっ」
マチは歯茎をなぞるように舌を動かされるのに弱い。最初は逃げ腰だったマチの舌が積極的にオレのものと絡まっていき、離れた時には糸が引いていた。
ここでマチの念みたいだなーなんて口にしたら終わりなので言わない。前科がある。
「ん。ごちそーさま」
頬を撫でたら、潤んだ瞳で睨みつけられた。そういう顔も可愛い。またビンタされるから言わないけど。
「今日が何の日か覚えてる?」
「……誕生日でしょ。アンタの」
「うん。今年は何くれるかなーって」
つつつ、と左手をマチの腰に移動させる。マチの体がぴくっと小さくはねた。
「オレ、結構待ったと思うんだけどな。まだダメ?」
「何が……」
「マチの全部が欲しい」
マチの前髪を払いのけて額にキスする。くすぐったそうに身じろぎする姿に笑みが浮かぶ。
額から頬へ。頬から唇に。軽いリップ音が次第に深いものになっていく。
「っは……ぁ、ん」
「……マチ」
「……なっ、まえ……呼ぶなって……!」
呼びたくなるんだからしょーがない。
お互いを貪り尽くすように唇を重ねる。マチの乱れた服から覗いてる肩の白さが眩しい。指でなぞるように動かせば、マチが微かに震えた。
「ん……」
キスって気持ちいい。頭がいい感じにぼーっとするし、まあマチには嫌がられそうだけど、下半身がじんじん疼いてきてそれもいいっていうか。
オレは出す時よりもそれまでの過程が好きなんだ。じらしタイムが多ければ多いほど興奮するって話。
とはいえ早くヤリたい。でも、マチからまだ返事貰ってないから我慢……我慢……。
「ねぇ、マチ……ダメ?」
とんでもなく切ない気持ちになってきた。おあずけって辛い。マチと同じくらいオレの目も潤んでる気がする。
マチの手と自分の手を絡める。指越しに彼女の動揺が伝わってきて、顔を逸らされた。
「あたし、はアンタと違って……したことない、し」
「そんなのオレだってそうだよ。童貞童貞」
マチが目を丸くして黙り込んでしまった。……新品未使用な童貞に引かれちゃった?
「へーき! オレ、AV見てめちゃくちゃ勉強したから! 頑張ってマチと容姿が似てる人探してー、『AVを鵜呑みにする童貞』も結構マズいらしくてあらゆる本読んでリアルな声を調べ――うぶっ!」
「そんなことまで言わなくていいから!!」
「ど、どこまでなら言って良かったんすか……」
鼻に強烈なパンチを食らった。かなり痛い。ギリ鼻血は出てなかった。
塩梅が分かんないです、マチさん。
「アンタが珍しく本読んでると思ったら」
「だって怪我させたら嫌だし……マチ?」
マチがぼふっとオレの胸に倒れ込んでくる。オレと同じくらい熱を持った肌が密着してきて、なんだか不思議な気分だ。
「……また『何となく』したいのかい?」
「何となく?」
「アンタが言ったんだろ、昔」
あ〜。初めてキスした時のことか。
「うんうん。そうかも、何となく。何でって言われたら上手く説明できない」
オレの胸にかかってるマチの髪をくるくると指に巻きつけて遊ぶ。
「多分何でもいいんだろーけど。でも相手はマチがいいんだよね。マチだけがいい」
正直マチ以外とそういう機会がゼロだったわけじゃない。フラグはあった。人並みに性欲はあるからちょっと誘惑されたりもしたけど……ダメだった。どうにも気分が乗らなくて。
オレとマチはお互いが何もかも初めてだったから、ここでオレだけがそうじゃなくなったらフェアじゃないというか、これまでのような新鮮さがなくなるんじゃないかって。
フィンクス辺りには拗らせた童貞キモいなって言われそうだし脳内再生余裕だったけど、オレの中の乙女が「はじめては全部マチに捧げたい」って叫んでるんだよ。乙女ちくだから!
「えっ」
マチが無言で服を脱いだ。白だ。何がって、ブラが。控えめなレースと中央に小さなリボンがついてるシンプルなデザイン。ブラの下で滑らかなカーブを描く腰が何とも艶かしい。
「ガン見するんじゃないよ」
「そんな無茶な」
この状況で目を逸らせって? どんな拷問だよ。
はらりとオレの腹に白いブラジャーが落ちる。マチは片腕で胸元を隠した状態でこちらを見下ろしていた。
パチッ。
部屋の明かりを消された。もっとよく見たかったのに。
部屋全体が暗くなって、黒いモヤみたいな姿になったマチが顔を近づけてくる。あ、これキスされるなって距離になって、やっとマチの表情が見えた。
「んっ」
マチからキスされるのは初めてだった。どこかたどたどしさがあって、それも興奮する。
「あれ……まって、マチ……んぁっ」
胸にもキスされたと思ったら吸われた。乳首を。
ビクッと腰が震えて変な声が出た。
暗闇に慣れてきた目が、マチの勝ち誇ったような表情を捉える。
「動くんじゃないよ、ノラ」
ノラ。オレの名前。正しくはスピノラで、ノラと呼ぶのはマチしかいない。旅団のみんなはスピって呼ぶから。
……やっと、
「は……いやいや待ってよ。これじゃオレが襲われるみたいじゃん」
「不都合があるのかい?」
「あるに決まって、」
はた、と次の言葉が止まる。困らなくね? むしろこれ……自分が優位に立つより凄い状況なんじゃ?
「これはこれで気持ちいい、けど……! んんっ……。って、何する気!?」
マチがオレのズボンを掴んで下ろした。そこまではいい。
「だっ……ダメだろそれ。そこ、汚い、しっ……!」
マチがオレの棒を手のひらで包んだだけで全身に刺激が走る。……あれ、なんかこれAVで見たぞ。言ってたの女の人だし、男が女の人のを舐めてる時のセリフだったけど……!
これ、完全に男女逆転してない!?
「はっ……ん、待ってよマチぃ……。なんで? オレ、自分で触ってもこんな気持ちよくなかったのに……」
縋るようにマチに手を伸ばす。マチの喉がごくっと大きく動いたのが見えた。
マチはオレの手を握る代わりに唇を塞いできた。
「ふ、うっ、んんぁ……ん……はぁっ」
オレもマチの胸を両手で包んでみる。柔らかいだけだと思ってたのに、意外と弾力がある。
女の人って不思議だ。同じ人間なのに体の作りが全く違う。マチの綺麗な体に触れることすら躊躇うくらい、別の生き物なんだって思い知らされる。
「ノラ」
「や、まってそこで名前呼ぶのはんそ、……んぁあっ!」
マチに名前を呼ばれるだけで体の奥がひりついて、ドクドクと疼く。そんな状況で、マチがオレのものを口に咥えてしまって快感が突き抜けてしまった。
ジュルッ、じゅる、じゅ……ジュルルッ!
時々前歯のような硬いものが亀頭を掠めていくのが堪らない。熱の塊みたいな口内にすっぽりと収められたペニスが、不規則な舌の動きに蹂躙されていくのが分かる。
なんかもう、すごかった。何もかもが。オレのバカみたいに少ない語彙力ではこれが限界。
「ぁっ、んん……」
マチが亀頭に口付けるように、その柔らかい唇をふにふにと押し付けてくる。まるで飴玉を転がすみたいに舐め上げられ、亀頭と陰茎の間すらも念入りに舌を這わせていた。
あまりにも気持ち良すぎて視界がチカチカしてくる。
「も、むり……!」
出す前にマチに離れてもらいたかったのに、間に合わなかった。
精液がマチの顔や胸元に飛び散る。マチは動じることなく指で頬についた精液を拭ったかと思えば、驚いたことに舐めた。
真っ赤な舌が精液ごと指を舐めてる姿が煽情的すぎる。
「ま、マチ……?」
「苦い」
「そりゃそうだろ。なんでそんなもの舐めて……」
「『何となく』だよ」
仕返しみたいに言われた。射精して脱力しているオレに覆い被さるように、マチがオレの首元に顔を
「何して……いっ!」
「ふーん。キスマークってこうやって付けるのね」
「……ほんと、どうしちゃったんだよ?」
マチが積極的すぎて怖い。軽く吸われた首元を手のひらで覆う。キスマークって。あのマチが。
「いつもアンタばかり好き勝手してるとムカつくからね」
「そんな理由で?」
マチの指がオレの乳首を撫でた。
「……んぁっ」
「あたしだって、触ってみたいところくらいあるわよ。ここも、ここも、ここだって」
マチの指が胸から臍辺りに降りてきて、最後にはオレのペニスの形を確かめるように包んできた。
「それ、気持ちよすぎてやばい……。オレも、マチの触って、い?」
「……うん」
胸もペニスも、自分自身で触った時とはまるっきり別物だ。マチは特別な触り方はしてないのに。
昔、ふざけてウボォーたちと『触り合い』した時とも違う。あの時も「本気でイッたやつが負け」ってことで全員が相手を射精させようとマジになってたけど、ここまで気持ちよくはなかった。ちなみにビリはフィンクス。
何でだろうな。マチだから?
トンッとマチの肩を優しく押す。マチの体が完全にベッドに吸い込まれる前に腰に腕を回し、深く口付けた。
今度はオレに押し倒される立場になった彼女がこちらを見上げてくる。見下ろされるのも良かったけど、やっぱりこっちの方がしっくりきた。
「ふ、う……ぁ……ぁんっ」
マチの必死に抑えようとする声が腰にくる。普段の彼女とギャップがありすぎて余計に。
簡単に吹き飛んでいきそうな理性の二文字を必死に留めながら、マチの胸に手のひらを添え、薄茶色の乳輪の形をなぞるように舌で舐めた。
「んぁっ、あああっ!」
ビクビクッと動く腰がこれ以上逃げないように引き寄せる。
さっきのオレみたいになってる。人に触ってもらうのって、本当に気持ちいい。
「あっ……んんっ、んぅ……そこ、あっ……!」
徐々に硬くなってきた乳首を口に含み、唇で優しく噛んでみた。オレもだけど、マチも初めてのはずなのに感度が良すぎる。オレたちはお互いの手や口が弱点なのかもしれない。
乳首を舐めながら、手を腰から秘部へと移動させる。驚いたマチが両足に力を入れたのが分かった。
「見せて?」
「…………」
マチの顔は真っ赤だった。恥じらいの表情を見せながらも、ゆっくり足を広げてくれる。オレも我慢できなくてちょっと手伝ってしまった。パシンッてすぐに振り払われたけど。すみませんでした。
直に見る女性器は、想像と少し違ってた。これってどこに入れ……ここ、か? 本当にここに入る?
オレはここに入れたら絶対に気持ちいいって分かるけど、マチも本当に気持ちいいのかな。むしろ痛そう……。
マチの痛みを想像してちょっと萎えてきた。実際に初めてってほとんどの人が痛いらしい。できる限り優しくしよう。
オレたちは念能力者だから大丈夫そうだけど……。
「ぁっ、ん……! ノ、ラ……! そこはやめ、なっ!」
「マチはしたのに?」
「は、はぁっ……んん、ぁ……あん……」
オレが舌を動かすたびに、マチの陰部からとろっとした液が出てくる。クリトリス近くの液体はわりとサラサラしていて、膣口周辺に留まってるものは粘り気がある。入り口手前に指を入れてみれば、液体は糸を引いていた。
「なあ、マチ……AVで男役が言ってたんだけど、この部分って、気持ちよくなるためだけにあるんだって」
「んぁっ、ふ……」
陰部の突起部分を小刻みに動かした指で触れる。マチの反応からして、かなり気持ちよさそうだった。オレの腕を掴む手が震えてる。
「……ああっ!」
中指を膣口に入れてみた。思ったより早い位置で行き止まりになり、指の半分も入らない。……これってアレか。Gスポット。ここに当たると気持ちいいっていう。
「はっ……ぁぁんっ……ノ、ノラ……!」
顔を引き寄せられ、唇を奪われた。マチの口からは絶えず熱っぽい息が吐き出され、オレに伝染する。
膣内はツルツルしてるのかと思ったら違った。指に絡みついてくるヒダヒダしたものがある。とても柔らかくて、指なのに気持ちいい。
これが指じゃなくてペニスだったらどうなるんだろう、なんて考えなくても分かってしまう。
中を傷つけないようにゆっくり指を出し入れするたび、マチの声が甘さを含んだものになっていく。グチュ、グチュ、と大きくなっていく水音もいやらしい。
マチの膣から指を抜く。陰部全体が痙攣し、ドクドクと生き物みたいに脈打ってる。膣口からはさらにどろっとした液体が塊で吐き出され、足の付け根からシーツへと滴り落ちていく光景がどうにも……エロい。
「…………マチ」
また意味もなく名前を呼んでしまう。マチは何も言わず、両腕をオレの頭の後ろに回してきた。また引き寄せられ、今度は触れるだけのキスをする。
マチを潰さないよう、腕と足で二人の間に隙間を作りつつ、可能な限り肌を密着させた。汗と精液の匂いがする。
「入れていい?」
マチが無言で頷く。ベッド横に置いてたコンドームを手に取る前に、額と頬にキスされた。なんかもう、全身で愛されてて恥ずかしいくらい。
ぺりっとコンドームを包んでる袋を開ける。これもちゃんと予習したけど、実際にやるとなると、ちょっともたつく。
何とかつけ終わると、横になっていたはずのマチがベッドの上に座っていた。
「ぁっ……んん」
マチがもう一度オレのものを口に含んだ。顔を横向きにして、今度は陰茎と陰嚢を中心に。陰嚢なんて、自分でやる時ですら滅多に触らない。
「は、ぁ……う……」
マチは手のひら全体で円を描くようにして陰嚢をこすってくる。その絶妙な力加減。さらにはシワを伸ばすようにねっとり舐め上げられ、膝がガクガクになった。
立っていられなくなったオレを容易に支えるマチ。男前すぎる。自分が腕相撲でマチに負けたことを思い出してしまった。オレがマチに勝ってるの、身長だけ。
またさっきみたいにマチに押し倒されるわけにはいかない。
オレだけをベッドに押し付けようとしたマチの腕を引き、二人一緒に倒れ込む。
オレは腰に、マチはオレの首後ろに腕を回してキスをする。
「はっ、はぁ……うむぅ、んんっ」
「ん……はっ……き、もち」
唇を貪り合いながら、互いの陰部にも手を伸ばす。
本当はあの後すぐ入れたかったけど、じらされるのが好きなオレはこっちの方が都合が良い。
「は、ふっ……」
唇を離す。どこか切なげな表情でオレを見るマチと目が合った。多分、オレも同じ顔してる。
体を起こしてマチの顔の横に手をつく。
広げられた足の間に自分の体を滑り込ませ、手に持った陰茎をマチの入り口へとあてがった。
ペニスの先が膣口に触れる。マチの陰部を満たす液体が多すぎたのか、何度か滑りそうになった。ぬるっとしたそれが亀頭を刺激するだけで頭のどこかがピリッとする。
ぐちゅ、ぐちゅ……ぴちゃっ
「あ、あ、ぁあっ……!」
「ふ、う……あっ、あ」
気持ちいい。温かくて、無数のヒダヒダした何かがオレのペニスを包んで離さない。オレの形を把握しているみたいに、根本から先まで形に沿って吸い付いてくる。
すぐにでも射精してしまいそうなほどの激しい快感だった。
「はぁ、はぁっ、ん……! ノラ……ノラ……!」
マチが何度もオレの名を呼んだ。
パンッと腰を動かすたびに嬌声が上がる。膣内のヒダヒダがペニスの動きに合わせて吸い付き、締め付けてくる。
「ひぁっ、ああっ、あああっ! ノラ……あっ、あぁんっ!」
自分が動いてるのか、マチが動いてるのか分からなくなってきた。
耳も性感帯になったみたいだ。マチの声を聞くだけで腹の奥がぎゅってなる。
「はっ、はぁっ、ん……! んん、うむぅ、ぁんんっ!」
両手にオレより一回り小さいマチの手を閉じ込め、何度も何度も口付けを合わしながら腰を打ちつける。
「も、だめ、だからぁっ……!」
「オレも……、もうっ!」
オレとマチの体が同時にビクッと跳ね、ビュルルル! とコンドーム内に精子が溜まっていく。その間もマチの小刻みな痙攣は膣内にも伝わる。それは射精直後で敏感になっている陰茎を刺激し、膣から引き抜く時には心地よい余韻になっていた。
「は、はぁ……はぁ……ノラ……」
「……マチ」
マチの目尻に浮かぶ涙を唇で拭う。
「あー……やっべ、ちょっと声枯れてる」
天井を仰ぎながら言えば、隣でマチが笑った気配がした。
「痛くなかった?」
「平気」
「それなら良かった。オレはめちゃめちゃ気持ち良かった。毎日やりたいくらい」
「…………」
マチに「そんなはっきり言う?」みたいな顔をされる。本当なんだからしょうがない。
マチの肩を引き寄せて腕の中に閉じ込めた。はー、こういうのって落ち着く。
「誕生日プレゼントありがと。今までで一番気に入った」
「……そう」
「マチも自分の分考えとけよ」
「もう決めてる」
オレの腕の中でマチがこちらを上目遣いで見上げてきていた。
「あたしの全部をあげたんだから、アンタもそうしてくれなきゃフェアじゃない」
「……オレもあげたけど?」
「アンタのはどうか知らないけど、あたしのは継続するものだよ」
マチの指がオレの唇を撫でていく。
「これからは、あたしが欲しい時にアンタを貰うからね、ノラ」