樋口円香さんがトラブルもみ消しと引き換えに気絶するほどイカされてしまうお話 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
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「生理的には、人体って薬物とかの刺激に慣れると、だんだん反応が鈍くなっていくものだよね。それだから薬物でイカせるだけじゃなくイキ癖をつけるのだけど」
「VVRみたいなのまで癖になっちゃいましたかね」
男1人女1人が、ベッドに横たわる少女を両側から挟む位置で見下ろしている。
少女はあお向けに寝かされ、両手の手首を後頭部側で拘束され、下肢を180度に近く開脚させられていた。天井側から見れば逆T字に近いシルエットで、ふつうの少女であれば股関節や筋肉を傷めてしまう姿勢であった。
少女はある意味でふつうではなかった。アイドルユニット・noctchillの一員、樋口円香である。その高まった人気を妬まれていること、以前に〝わからされた〟ときの反応がよかったことなどが重なって、円香に〝またわからせてやって欲しい〟との依頼が男たちに持ちこまれていた。
「VVRって、健康診断か何かかな?」
「樋口さんの体はずいぶん不健全になっちゃいましたよ~健康診断で測れるかどうかは知りませんが」
ストレスや痛みなどを引き金に迷走神経が刺激され脈拍が遅くなり、副交感神経が急に過剰にはたらき、脳への血流が減って失神する――これがVVR(Vaso-Vagal Reaction、血管迷走神経反応)である。健康診断などの採血や、学校の朝礼など日常で起きる失神の多くはこれが原因である。
「樋口さん……すぐに失神されると、その、正直、僕らは困る」
「彼女に今言っても無駄でしょうよ〜」
円香、と呼ばれた少女は、スレンダーな体の素肌に直に拘束具を着けられ、普段なら映像や写真で切り売りしている肉体をすっかり晒している。肌はどこもびっしょり汗だくで紅潮し、ひゅうひゅうと荒い呼吸で全身がゆらゆら波打っている。
特に苦しげなのが顔と手の指で、表情は拷問でも受けているかのような苦悶に歪み、手が白いタオルをぎちぎちと握りしめている。そのタオルを離せば降参、という約束になっていた。
「ご依頼主は、あなたがハードな責めを食らって苦しんでいるところが見たいんだよ、失神してちゃダメだ」
「実際は失神って生理的に結構やばいんですけどね」
「ご依頼主は映像で見るんだ。樋口さんが失神してちゃ僕らが加減間違ってしくじったみたいに見えちゃって困る」
「社長ったら樋口さんをいじめて楽しんでるだけじゃなくてお仕事のことも考えていたんですね」
ベッドには性行為らしき跡が生々しく残されていた。ふたが開けられたローションボトルが、丸まったティッシュが、電動のローターやマッサージ器などの淫具が、ごろごろと漫然と転がっていた。生臭くそれでいて甘ったるい少女の汗と匂いがぷんぷんと漂っていた。
「僕らがそう仕向けておいて何だけど、彼女の体のチョロチョロっぷりに困らされるとはね」
「今日なんかこの部屋に入った時点でイクの思い出しちゃったのか両腕をギュッとして震えながらこっち睨んでたしベッドであお向けにしてあげただけで、もう」
「体が待ちきれないって感じだったよね」
円香が部屋に入って服を脱がされベッドに横たえられたとき、ボトルなどの道具がまだきちんとベッド側に並んで整理されていた。その時点で円香の体は異常を隠せなくなっていた。
あお向けの姿勢で開脚させられたとき、円香は天井の照明を細めた目で見つめ、まだあどけなさの残る輪郭が強張るほど奥歯を噛み締めていた。一方で足先は、つま先と足の甲を伸ばし土踏まずとアキレス腱周りを縮こまらせ、内腿の筋肉が小刻みに引きつっていた。軽く絶頂させられたときとそっくりだった。それを2人が無言で見ていると、陰部や下腹部が逃げ出したがっているように波打った。
さらに腕を後頭部側で拘束されると、広げられた腋窩から少女らしく甘ったるい汗が早くも匂った。腕を挙げさせられ控えめなバストの膨らみが緩やかになり、すでにピンとしこり立っている乳首の突起がますます目立った。
今回は初めて責められた日と同じ趣向で、つまりこのタオルを握っている間は責めを続けて、ギブアップするときは離して――とドクターが説明した。タオルを円香の手に握らせた瞬間、円香の背がかくんと弓なりに反り上がった。当人も一瞬驚きの表情を露わにして、それから首筋まで強張るほど表情を歪めた。
「今日も最初は……ちょっと間が空いたし、勘を取り戻させてあげようって探り探りでやろうと思ってたら」
「ある意味で最初よりも難しい子になってましたね、イカされた経験をおかずにオナニーとかしちゃってたのかも」
社長やドクターがアンダーバスト側から指先を近づけて乳房を愛撫しかけると、胸をぐっと突き出すように反らした。乳首を指から逃そうとしているのか、むしろいじって欲しいとねだっているのか、単にバストが過敏なのか、これまで円香を責めてきた2人も迷って顔を見合わせた。ニプルキャップや指先で乳頭を軽くつままれると、喉奥がぎゅっと締めつけられて声を詰まらせ、早くも開脚された股間が震えて愛液を漏らし、ベッドにまで及んだ。
「我慢しようとしてか、体のあちこちに力を入れるけど、それがアダとなってるってのもありそう。最初に力を入れながらのイキ癖つけたからなぁ」
「社長ったら他人事みたいに言う」
予想を超えてオーバーな反応が返ってきたので、2人が様子見にクリトリスへと視線を転じた。すると今度は視線を浴びただけで、円香が内側からの快楽を押し殺すようにお腹を限界まで強く凹ませた。けれどそんな調子では呼吸に支障が出て長く続かず、『はぁッ……あ、く……っ』などと溜めこんだ熱っぽい吐息を漏らした。
ドクターがこれも最初と同様に半透明の軟膏をクリトリスに塗ってやると、すぐに膣口と肛門がビクビクと引きつりだす。それを社長が口に出すと、彼女の反論が喉へも波及した痙攣でつぶれ、しゃっくりじみた気の抜けた響きだけが漏れた。
「これまでみたいにあお向けでイカセまくってたら窒息するかもしれないって、せっかく特製の開口器も用意したんだけど」
「そもそも樋口さんの口を塞いだらはかどらなくなるって私は社長に言ったじゃないですか~」
次に社長が〝特製の開口器〟を円香に装着しようとした。口を丸く大きく開かせつつ、舌根沈下などによる窒息を防ぐため気道を確保するパイプを付けた。唾液や鼻水の過剰分泌に対応する吸い出し用カテーテルや、歯の噛み締めを受け止める強固・柔軟なフレームも備えていた。本業の知見も活かしたまさに特製の品物であった。
それを円香に装着した。
「にしてもアレは想定外でしょ」
円香は口に押しこまれている当初こそ平然とした風を装っていたが、パイプが喉に触れると嗚咽を漏らした。カテーテルなどを動かしやすいようフレームを透明にしていたため、舌や喉の奥がぬちゃぬちゃ引き攣る様子が見えて、目の当たりにした社長さえも一瞬息を飲んだ。
2人が見ているままでも円香の反応は止まらない。快楽を耐えようとしてか身を屈めようとしているものの、体のほうが反ろうとして、腰が上下にガクガク震え、ベッドでお尻がどしどしと何度もバウンドした。それにつられてか、引いていた顎もガクンと反っては戻りを繰り返し、まるで首を縦にカクカク振ってる風にも見えてしまった。
後頭部で白いタオルを握ったままの両手が、タオルごと両手を深く絡みあわせて震えていた。
彼女の口を塞いで観察していると、どんどん少女の匂いとベッドのシミが広く濃くなっていった。
「ヒゥ……ッ、んぐ、おっ……!」
「……社長、どうするんですか」
やがて顎がガクンと跳ね上がりっぱなしになる。首も背中も仰け反ったままブリッジになる。細い腕がぶるぶる震えて、力んで深々した溝を描く腋の下から、むんっとした熱気と汗の匂いを部屋に拡散させ、腰がずりずりとベッドに押しつけられる。
「ドクターのあのオモチャ、持ってきて」
「オモチャって言わないでください、ちゃんと真面目に作ったんです。社長の開口器こそ役立たずじゃないですか」
「これで役に立ったらオモチャ呼ばわりを撤回しよう。樋口さんの休憩中に準備しておいて」
「私の休憩はどこへ!?」
社長とドクターのやり取りが続く間に、円香は異様に火照った裸体を横たえたまま言葉にならない微かな苦悶を漏らしていた。
※
「お名前は?」
「……樋口、円香」
「身長、体重、スリーサイズはおいくつ?」
「159センチ、47キロ……」
「スリーサイズは?」
「……上から、79、55、79」
「たくさんイカせてもらってるのに、相変わらずのスレンダーだよね」
「気持ちよくなったらおっぱいやお尻がおっきくなるなんて素人の俗説ですよ、社長ったら」
意識を取り戻した円香は、一糸まとわぬ裸のまま、今度は健康器具の乗馬マシンに似た台の上にまたがらされていた。拘束具によって手首を吊り上げられていた。
この台は、普通の人間ならただのダイエット器具だが、円香にとってそれでは済まない。初めての強制絶頂とイキ癖を刻みこまれたトラウマの舞台である。物理的に楽であっても、精神的には辛い記憶を想起させる姿勢をとらされている。
「イカされすぎて体がめちゃくちゃになってしまった、ってことはない?」
「そんな、こと……っおぉ゙っ!?」
2人が円香に物理的には楽にさせている理由は、もう一つある。
口を塞がれ喉を圧迫されただけで連続絶頂して失神してしまう円香をこれまでと同じに責めると、依頼人を満足させる前に円香の体力が限界になってしまう。そこで――『イカされすぎてほんのちょっとの刺激でも体が反応するぐらいめちゃくちゃになってしまったって映像にすれば、肉体的には、楽な責めで済むかもしれない』『樋口さんの、アイドルとしての演技力が問われますねぇ~』――と2人が囁いていた。
つまり円香に演技させるため、意図的に息を楽にさせていた。
「ドクター、樋口さんが舌を噛んじゃう」
「ちょっと揺らしただけじゃないですか。こんなんじゃおクルマにも乗れないんじゃないですか?」
「オモチャは?」
「おしゃべりが終わってからです、これ入れるとおしゃべりどころじゃなくなります」
ドクターは近くの作業台に運んできたタブレットとバイブレータを置いて、タブレットごしに乗馬マシンもどきを操作したらしい。マシンで体ごとかくんかくんと揺らされ、一揺れごとに円香の脳裏が白く泡立ちかける。
タブレットは平凡な外見だった。円香が学校指定で使っているタブレット端末と、素人の遠目ではさっぱり区別がつかない。
一方、セットを構成するらしきバイブレータは、少しおかしかった。ドクターが〝ちゃんと真面目に作った〟と言った割に、バルーンアートのような安っぽいピンクで、しかも凹凸なしのツルツル真っ直ぐな円筒形をしていて、社長が〝オモチャ〟と称したことに円香は心ならずも頷いていた。同時に、それがただ抜き差しするだけで済むまい、と警戒もしていた。
「……揺らさないで」
「体を?」
「……座ったまま、揺らされると……お腹とか、腰に、響いて」
「おじいちゃんおばあちゃんみたいですね~、ああ失礼、弊社のお客様にも多くて、ほら、本業は健康器具やサプリなんですもの」
「ドクターの空とぼけ演技はクドいかなぁ」
社長が言う通り、ドクターが円香の発言を勘違いしたふりは、声音がわざとらしく上ずっていて、本音が別だと語っていた。
「座ったまま揺らされるとイカされたの思い出しちゃいますか~」
「……車も、電車も……あと、ステージの近くで、待機してるときなんか……っ」
「ウーファーとか重低音がズンズン響く……のはわかるけど、そんなんでも?」
「へぇ! 樋口さんって揺らされるとどんな感じになっちゃうんです?」
「ンああぁああ……っ!?」
乗馬マシンの揺れは規則的で、揺れ幅も人の拳ぐらいに留められ、いかにもダイエット向けという具合だった。
しかし円香の太ももは、台の揺れで体が倒れるのを防ぐ以上に鞍をぎゅうっと強く締めつける。
姿勢を保つための反射だが、その内転筋の力みがそのまま股間の括約筋に伝わって、膣口がキュ、キュッと小刻みに収縮と弛緩を繰り返す。座面に汗や愛液をぬらぬら塗り拡げてしまう。
それを社長が接写している――『アップにしたら、小さな動きでも大きく見えてしっかり感じてる、ってわかりそうだし』――見られて、撮られているという羞恥も間近に迫っているように強くなって円香を責める。
「っ……っうぅー……はっ、はぁっ、はぁっ」
「乳首もクリトリスもこんなに勃ってる。樋口さん体育で水泳の授業もあるでしょ、こんなんで大丈夫なの?」
「アイドルとしての撮影ならニプレスとか使えて、まだマシでしょうが」
円香は意地でも認めないことだが、社長の言葉が図星を指していた。実際に、開発された体がスクール水着に締めつけられると、乳首やクリトリスの突起がふつうの裏当てで隠せているか気が気でない。
「体育は……柔軟が……足、広げたり、伸ばしたりするだけで……」
「ええっ、それじゃあレッスンも大変でしょう」
「股関節の張りと太ももの緊張が膣圧に連動してしまうんでしょうか~、それじゃあ生理じゃない日にもパッドが必要でしょうね~」
ドクターのしたり顔と、相変わらずの滑らかな弁舌に、円香は顔をそむけて応えてしまう。
「ひょっとしてトイレも大変だったりします~?」
「括約筋がキュッキュッて鍛えられてるからむしろ大丈夫でしょう。ケーゲル体操みたいで」
「樋口さんはおばあちゃんじゃなくて花も恥じらう乙女ですよ、括約筋が衰えてしまっての失禁や子宮脱なんて無縁でしょう」
「さっき僕になんて言ったか覚えてる?」
円香が何か言わされるより前から、ドクターと社長から言いたい放題にされる。
「……お手洗いが……尿意とか、力を入れるだけで……イくときみたいに震えて……」
「うんうん本格的に神経がおかしくなってますね~私たちがこうしてる甲斐があるってもんですね~」
それでも、少しでも体にかかる負荷を軽くすると信じるしかなく、身を切るような羞恥の告白を続ける。言い淀むと、ニプルキャップやクリキャップを着けられて刺激されたり、乗馬マシンを揺らされたりしてあっさり絶頂させられる。
「ん、ダメ、んっ、はぅ、んっ……んぅうっ……!」
「でも~こんな樋口さんでも女の子ですよね~。好きな人とかいます? 男でも女でもいいですよ~」
それは確かに円香の絶頂を浅くし、途切れ途切れにし、疲れを減らしている。しかし絶頂に慣れきった女体にとっては生殺しにもなる。意識がはっきりしているので、息も絶え絶えに連続絶頂させられているときより羞恥が心に刺さる。
「言いたくないんですか~ふふふっ女の子だなぁ~、でもこんなんでイッちゃう体なんですよねぇ~」
「……なんだかんだ言ってたけど、ドクター、楽しそうだね?」
「その場で楽しめることを楽しむってのが私のスタイルです~」
「キミが真面目に開発したっていうその試作品も、これから次第では日の目を見るかもね」
「……ああ、準備できてます、やりましょうっ」
「忘れてたね?」
「社長が覚えてくださっていて私は感動で涙が出そうですよ~」
そろそろ〝おしゃべりどころじゃなく〟なってもいいと判断したのか、使用までに準備が必要でそれをようやく済ませたのか、ドクターが例のオモチャじみたバイブレータを握って、円香ににじりよってくる。
「まだご安心ください樋口さん、これは入れてすぐなら大したことがないんです」
「……こんなものでもイケるぐらいの体にされてしまった、って演出ですか?」
「少し経ったらわかってきますよ」
そのバイブレータは凹凸なしのツルツル真っ直ぐな円筒形である。普通のバイブレータが模しているカリ首や反りがまったくない。ふと、noctchillの他のメンバーが仮にこれを見せられたとして、普通のバイブレータと程遠い形なことに気づくかどうか思ってしまう。
彼女らと一緒にアイドルを続けるためにこの苦界に身を沈めているはずが、円香自身だけが、彼女らとずいぶん離れてしまった自分を痛いほど感じている。
「ん、んんっ……く、ふっ……」
入れられた感触も奇妙で、円香は再び密かに驚く。バイブレータの表面がぐんにゃりしていて、円香がついかけてしまった膣圧でむにゅりと凹む。凹みごしに微かに感じ取れるだけのバイブの芯は、円香がつい引いた腰に合わせて曲がる。またバルーンアートを連想させられる。
「んっ!? ふ……ぅ、っ……」
「はい、ちょっとキュって締めつけて見てください乳首とかクリとかお手伝いしますから~」
奇妙なバイブを入れられたまま、ニプルキャップやクリキャップを作動させられる。異物を早く抜いて欲しい、と思うが刺激のままに締めつけてしまう。バイブは粘土のように、膣圧に対しひしゃげられたままでいたかと思えば、不意に弾力が戻って押し返してくる。機械というにはやわで、生物というには無機質である。どうせロクなものじゃないと思いつつ、得体のしれない異物に意識を向けられてしまう。
「準備ができたようです。Hey Siri! じゃなくて、Hey まどちゃん!」
「はい、ユーザーさん」
「セットアップは済んだね? やっちゃって!」
「ねぇちょっと待って……〝まどちゃん〟って?」
「樋口さんとのお仕事をヒントにしたので制御ソフトにお名前をいただきました」
社長と違って、円香は突然タブレットのスピーカーから鳴る人工音声に、疑問の一つも出せない。代わりに驚きと喘ぎが飛び出てくる。
「くっ、ふぅぅう……っ!? いきなり……ッ!」
ただの異物だと思っていた奇妙なバイブレータが、ドクターの呼びかけの瞬間に張り詰める。空気抜けしていたタイヤにいきなり空気が入りきったように硬くなり、そのくせ意志を持ったようにぐねぐね動いて、円香の膣奥から膣口間際までを刺激してくる。
「ぁ、ああっ、う、く、ぐぐ、ふぅううっ……!」
「これはですね~膣内のバイブやニプルキャップ、クリキャップ、乗馬マシンと無線で接続して樋口さんの体をセンシングしつつソフトがいつどこをどんな具合で刺激してやればいいか学習してくれてるんです~」
「これが本当に実用レベルになったらなぁ」
「特許とったらマッサージチェア業界とかに売れますよね絶対っ」
「んくっ、あぅ……っ! こんな、オモチャ、で……」
「オモチャじゃありません~! Hey まどちゃん! 樋口さんを今から30秒後にイカせて。きっかり30秒後だよ!」
「はい、ユーザーさん」
人工音声が終わった途端に、ニプルキャップとクリキャップが激しく震えだし、バイブもどうやってか締めつけに逆らって形を変え膣奥の過敏なスポットをぐいぐいと押し上げてくる。
「ひぐっ、あぁッ……なに、これっ……ぉお、ッほおぉ……!?」
「もうこんな声を出させるなんて、ペース速すぎない?」
「――22、21、20、19――心拍数上昇、膣圧上昇――」
「まぁまぁ待っていてください社長」
人工音声によるカウントが15を数えた瞬間、機械的な刺激がいきなり弱くなる。
「はぁっ、はぁっ……!?」
「――14、13、12――」
「はい~まどちゃんの寸止め入りました~」
「……どうやって?」
「イッちゃってるときとイキそうなときとそれぞれの膣圧や体温や脈拍とか全部学習してますから、ほらバイブを通して膣内の色分けもできますよ」
「うわぁ、ラ・メトリもびっくりだろうね」
「らめとり?」
「……聞き流していいよ、ドクター」
「あと10秒で絶頂に到達します。9、8、7――」
「んくぅっ、んんんっ……こんなの、デタラメに……や、やめっ……や、あ……あっ!」
「警告。骨盤底筋群に過度な負荷がかかっています。直ちに深呼吸をし、筋肉を弛緩させてください」
カウントダウンは残り2秒で中断され、同時に円香の声も途切れた。
腰が上下にガクガク震え、お尻が乗馬マシンにどしどしと何度もバウンドしたり、吊り上げられた手首の拘束具がぎしぎし鳴る音が響いた。
「ドクター?」
「へっ、Hey まどちゃん!」
「ポルチオ周辺への刺激が被験者から自発的に加わり、ご指示より2秒早く絶頂に達しました。申し訳ございません」
「樋口さん、〝まどちゃん〟とやらの思い通りにされるのが嫌なあまりに、わざと早くイッちゃった?」
「こんなはずでは……社長、続けさせてください、私のまどちゃんはこんなものじゃないんですっ」
「イカせる以外の機能も見てみたいな……僕もまどちゃんと話せるの?」
「それは……登録済みの声紋しか聞かないので……樋口さんの指示に従っちゃうと困りますから……」
「じゃあ僕の指示をドクターに代弁してもらわなきゃならんのか、製品までにチャットも対応しておいてよ。で、樋口さんの性感帯は今どんな感じ?」
ドクターが分析を指示すると、数秒の間をおいて人工音声が応答する。
「膣圧は絶頂に近いレベルをキープしています。被験者の内転筋および大臀筋の表面温度が高レベルを維持しています。乗馬マシンへの過剰な締めつけに伴う代謝熱と、股間周辺への血流増加を観測。膣内深度5センチ地点の粘膜温度は最高値40.1度を記録」
「言語処理はLLMの癖がもろに出ちゃってる感じだね」
「骨盤底筋群および膣壁平滑筋に、平均毎秒2.2回の周期的な自発的波状収縮を検知。被験者が姿勢保持のために太ももとお尻を緊縮させたまま興奮している結果、連動して膣口から膣奥へ向けた吸い上げ運動が発現しています。お尻の肉の硬化率は平常時の280%。疲労による微細な震えが、バイブへの無意識な圧迫を強めています」
「そこまで細かく言われるとかえってハルシネーションを疑っちゃうね」
「っくっ、や、め……ああぁっ、んっ……くッ……!」
「乳頭刺激に伴う膣上部の強い反射的収縮を確認。『乳頭が完全に性感帯として固定化されている』と判定します」
「言葉責めはなかなかだね。性感帯とかの状況は、こういうサーモグラフみたいな色分けとか一定の指標だけに留めて、言葉責めに専念したほうがいいかも」
円香は機械を通して辱められながら歯噛みする。おそらく、社長やドクターが見ているタブレットのモニターには、センサーを通して集められたという円香のデータが表示されているのだろう。目で見えないところまで覗かれ、定量的に発情の烙印を捺される。それが依頼人とやらにも成果物として納品されるのだろう。裸にされて絶頂させられる以上の羞恥が襲ってくる。
「さて、今度は本気でイカせてみよう」
「それならもう1本。ちなみに膣と肛門兼用です」
「ひっ……ぃ、や……おォおお゙……ッ!!」
「AIでいくつもの機械を連動・自動制御してがんがんイカせます」
「そういうのはかなり前からAIのほうが上だったよね」
「しかもモニタリングしてるんで、呼吸や心拍の異常を検知したらいつでも止められます」
「いっそ除細動器とか外付けしてもいいかな」
「そりゃフィーチャー・クリープでしょう」
称賛する者は不在だが、円香の忍耐力は驚異的だった。
両腋を晒す格好で頭上の拘束具に手首を固定され、下半身は乗馬マシンと2本のバイブに体重を預けさせられている。しかし本物の乗馬と違って足裏に足場となる鞍がなく、マシンの揺れに対し太ももで下半身をキープしなければならない。機械の突き込みが一切いなせず膣と尻穴に入ってしまう。
「お゙っ、ひ……う、お、お、く……んぉ、いや、ぁ……ぉお、ッほぅ、ぁ、あ゙あ……!」
「バイブ、勝手に変形してる?」
「内部に液体を入れたり出したりすることによって硬さや大きさを変えられます、そこはリアルのペニスと同じ仕組みですね」
円香の膣と尻穴を蹂躙するバイブは、安っぽいピンクはそのままに、円柱がより太く、表面にいくつも大粒の突起を浮かせている。それが抜き差しで膣口や肛門から見え隠れすると、ちょうどある種の男性が威嚇や実用のためペニスに真珠を埋めこんだ様を連想させる。膣や腸内粘膜との接触表面積が増大し、同じ力加減の抜き差しでも刺激が濃厚になる。
その凶器が、AIによって円香の肉体を分析・反映した動き方で襲いかかってくる。鋭く突いてからゆるく引き抜いたり、どちゅどちゅと続けて奥を貫いたり、一番の奥を貫いたまま変形して子宮や結腸を揉む。
「あ、んぅうあ、あァ、あッ、あああ゙あオッ……!」
「警告。連続絶頂に伴い、呼吸数が閾値を突破しました。過換気症候群を防止するため、全刺激を10秒間弱設定に移行します。被験者は酸素をしっかりと取りこみ、深呼吸を行ってください。吸って、吐いて」
「まどちゃんったらお優しいことで」
「精神面での責めもできるってことですよ~」
「今回みたいな趣向には使ってもいいかな」
といって、乳首やクリトリスへの責めも甘くない。
「胸部センサー作動。乳先端部が勃起し体積が平常時比340%に達しました。これ以上の突起形成は水着での隠蔽に支障をきたします」
「ふざけ……ッ、はぁ、くぅうっや、やめっ……や、あ……あっ!」
「340%って言われてもすごいんだかそうでないんだかわからないや」
「乳首とクリトリスに過熱の恐れがあるため、3秒周期で冷却と温熱を交互に照射します」
「ひっ、冷た……っ、んぁああッ!?」
「冷たい、温かいって温度差を含めた責めが機械ならではと思うんです~、慣れを効率よく防止します」
乳首とクリトリスの刺激に緊張させられ、円香の内壁が異物の輪郭にしがみつく。すると大きくなった突起の一つひとつが襞を割り開き、引き抜かれる瞬間に粘膜を吸いつけて放さない。ぐぷ、ぐぷ、と粘着質な音が肉の隙間から漏れ、愛液というにはどこか白く粘りすぎる体液が滴り落ちていく。太ももの内側が絶えず痙攣し、乗馬マシンの鞍を汗でぬらぬらと光らせていた。
「あ、あ……っ、ひ、ぁあッ……」
その間も冷却と温熱が交互に乳首とクリトリスを襲う。円香の背が弓なりに跳ねる。冷感ですくんだ肉芽が、直後の熱でどっと血を集めて膨らむ。この落差が快楽を引き立てると、円香は1回目で思い知らされていた。
それが繰り返される。あまりの快楽や緊張で尻の筋肉が硬く締まり、機械の抜き差しに逆らう。けれど逆らえば逆らうほど、突起で粘膜を強く擦りあげられる。踏ん張るための力が、そのまま自分を追いつめる力に跳ね返ってしまう。喉の奥から意志とは無関係な嬌声が押し出された。
「んっ、く……う、うう……や……ぁあっ! んむゔっ、ゔっ……っ!」
とっさに噛み殺すが、出てしまったものは消せない。
膣と尻穴、両方を貫かれる感覚が背骨を伝って脳天まで突き抜ける。ふたつの穴の間の薄い壁越しに、互いの振動が響きあっている。単独の刺激でも耐えがたいが、重なり合ってますます円香の身も心も征服していく。
真っ赤な顔や粘膜に対し、タオルを握る手の指が白く強張っている。ギブアップの合図はまだ出していない。
汗のしずくがこめかみを伝い、耳の中まで流れこんでいく。その些細な感覚にすら肌が過敏に粟立つ。全身の感覚器が限界まで開かれ、外から与えられるものすべてを快楽へと変換してしまう体になっていた。
「ふ、ぅ……あ、あ……ぁ……だ、めぇ……も……っお、っ……!」
腰の奥、突かれ続けているポルチオのあたりから、熱の塊がどくどくと迫り上がってくる。抗おうとして下腹に力を込めると、逆に膣内の締めつけが強まり、突起をより深く咥えこんでしまう。
「中イキの強さを色分けしてくれるの、画になるね」
「あくまで筋肉や体温、血流をもとにした分析ですけど人間の見立てより正直ずっと当てになりますよね?」
「尿道アクメとか対応してる?」
「したほうがいいでしょうかね~」
もうすぐ、また。その予感に体が先に応えて、内腿がびくびくと痙攣を重ねはじめていた。
「膣内バイブと腸内バイブの表面形状を相互に噛み合う歯車構造に変形させます。被験者は、お腹の奥で2本の異物が粘膜一枚を挟んで互いを擦り合わせる、立体的な圧迫感をお楽しみください」
「はぅ、あ……っくいくいくいぐっ、んんん゙ん゙いぐううゔゔっっ!」
ついに円香が、口も目もいっぱいに開いて絶頂を宣言する。
「警告。再び呼吸数が閾値を突破しました。過換気症候群を防止するため、全刺激を10秒間弱設定に移行します。被験者は酸素をしっかりと取りこみ、深呼吸を行ってください。吸って、吐いて」
「んひぃっ、お゙っ、おっぐ、んんっあ……あ、いぐっ!!」
合成音声通りに機械の刺激がゆるくなるが、感覚のおかしくなった円香の反応はさらに続く。円香が一人で体を震わせて拘束具をガチャガチャ騒がせる。鈍い動きのバイブに、泣いているかのような愛液が幾筋もしとしと絡む。
「これはこれで、大げさっていうか、演技っぽくなっちゃうねぇ」
「はっはあっ、あ、あっ……っぐ、あああう、あ゙ッ、くうゔんおぉぉお゙お゙っ!」
刺激で絶頂に追いこみ、10秒休息し、また絶頂に追いこむ。その繰り返しは単純だが、円香の尊厳を壊す一点で効率的だった。
「――被験者は酸素をしっかりと取りこみ、深呼吸を行ってください。吸って、吐いて」
「はぁーっ……ふぅーっ……」
繰り返しが進むにつれて、円香は合成音声の指示に従っているかのようなリズムで呼吸させられていった。口中からあふれかける唾液を飲みこんで喉を鳴らしていたが、やがて唇を閉じきれず口角からダラダラと糸を引くようになった。
「カウントダウンのたびに、膣やお尻がキュンキュンって引き締まってるね。こんなぼうっとした顔してて、ちゃんと聞こえてるんだ」
「これで膣型や動きのデータをたくさん採れば樋口円香のオナホールが作れますね、イクときの締めつけも完全再現ですよ、依頼人に送ってみます?」
「――再開します、被験者は――」
「ま、た……んひぃっ、お゙っ、おっぐ、んんっぐ……ぁ、ゥイぐッ……!!」
「……オナホール作ったことないんだけど……他と組めばあるいは」
「お~ちょっと夢と儲けのチャンスを感じちゃいましたね~社長~?」
円香が絶頂と休息をあまりに繰り返させられ、その境目を曖昧にされていく。AIが休息にあてている時間にも、汗だくの痙攣や濁った嬌声が肉体を浸食していく。
「――過去5回の被験者の感度や体温や呼吸数について異常な上昇を検知しました。緊急的にシークエンスを解除します」
「ぉ……ひっ、ぅ……ご、め……ぃ……と、め……」
機械が止まったことで、円香の膣内と肛門がバイブを咥えて自ら締めつけつつ、静かに密かに達している様がかえって際立った。
幸か不幸か、それを2人に指摘され辱められることはなかった。
「本気で製品化するならもっとノーマルなモニターも頼まないといけないんだけどね」
「それが一番難しいんですけどそれ社長のお仕事では?」
社長とドクターは思いつきをあれこれ話し合うのに夢中になっていて、円香がタオルを手放していたことにしばらく気づかなかった。
(おしまい)