不健康な女の匂いで目を覚ました。それは、PAさんの尻穴から漂ってきていた。
どうして分かったかというと、でかい尻が俺の鼻の近くまできていたからだ。
次いで、竿のあたりが生暖かいことに気づいた。
「じゅぼ、じゅぼ、じゅぼ……」
PAさんが、大きな音を立てて、竿をしゃぶっていた。いわゆる、シックスナインの体勢。
割れ目はべっとりと濡れていた。竿をしゃぶるだけで、PAさんはこんなにも濡れる。
俺は、その割れ目をなぞるように舐めた。
「ひゃう!?」
PAさんは、尻をびくつかせ、驚いた声をあげる。
「お、おはようございます。いきなり舐められたから、びっくりしちゃいました」
竿に唇が押しつけられ、キスの音を鳴った。
「今日は早いね」
「こういうときは、早く起きられるんですよねぇ。それよりも、どうです? 朝のお口まんこ。気持ちいいですか?」
返事をする代わりに、俺はクリトリスを舐めた。
「あんっ♡ もっと、いっぱい…… ♡」
PAさんも、再び竿を咥える。
俺たちは、お互いの性器を刺激しあい、気持ちよさを積み重ねていった。
頭を上げると、奥にある姿鏡が目に入った。そこから、PAさんの顔をうかがうことができた。
PAさんは、快楽で顔を歪めながら、鼻の下をのばし、見られたら恥ずかしいであろう、バキュームフェラの顔つきをしていた。
目の前の尻に意識を戻すと、尻穴をはっきりと観察した。
縦長で、しわがくっきりとしていて、ほくろが散りばめられている。
穴の周りには、薄い毛が生えていた。
クリトリスを強く舐めると、尻のつぼみがぎゅっと締まった。
割れ目からは、愛液がとろりと漏れている。その匂いと熱気が、ベッドの上を充満させていく。
俺は、身体を起こして、後ろからPAさんを突いた。
尻肉を揉みしだき、広げながら。
PAさんは、片手で尻穴を隠す。
「あんっ♡ お尻、恥ずかしいから、見ちゃだめ…… です」
だけど、結局は快楽に負けて、隠していた手はシーツを掴んでいた。
俺は腰をふりながら、部屋の時計を見た。時刻は10時を回っていた。
チェックアウトは12時。ここにいられるのは、あと2時間もない。
穴のしめつけがきつくなった。俺は射精欲にかられて、膣内に出した。
射精した後も穴はきつくて、抜こうとすると、竿を引っ張られている感じがした。
なんとか抜いたら、PAさんはベトベトになった竿を、おもむろにしゃぶり始めた。
自分の愛液が付着しているのにも関わらず、残っている精液を一滴も残さず、吸い取ろうとしていた。
まるで、離れたくないと言っているように。繋がっているというよりは、繋ぎ止めている。そんな肉体のやり取りだった。
それから、遅めの朝食をとって、二人でシャワーを浴びた。
時間が進むにつれて、俺たちの間には沈黙が流れるようになった。
身体を拭いて、床に落ちている服を着る。
背中を丸め、ショーツを片足にするりと通すPAさんの後ろ姿はどこか悲しそうだった。
精算機で、会計を済まそうとすると、PAさんがおもむろに抱きついてきた。
顔を俺の胸にうずめる。はっきりとは見えなかったが、まつ毛が濡れているように見えた。
PAさんは何も言わない。明らかに、俺からの言葉を待っている。
だけど、どんな言葉を期待されているのか、俺には分からなかった。
ただ、シルクのように滑らかな黒髪を撫でることしかできなかった。
PAさんが俺から離れたとき、彼女はほほえんでいて、泣いている様子なんて微塵も感じさせなかった。
外に出ると、空は快晴で日差しが強く、朝帰りに浴びる太陽の気だるさを味わった。
下北沢を歩く人たちは、みんな活気に満ちている。
俺たちは、その間をくたびれながら歩く。
昨日の夜から、もう何ヶ月も経ったような、疎外された気持ちになる。
「次、いつにしましょうか?」
下北沢駅に着くと、俺の少し後ろで声がした。
俺と目があったPAさんは、気まずそうに目をそらした。
「私は、いつでも大丈夫です。来週とかでも大丈夫です」
「分かった。時間ができたら、連絡するよ」
そして、俺たちは別れる。PAさんが人混みにまぎれていく姿を見届けた。
俺は喫煙所へ向かい、タバコに火をつけた。
煙を味わって、ゆっくりと吐く。この瞬間がたまらなかった。
大きな仕事を終えて、一息つく感じ。
この瞬間のために、女を抱いているのかもしれない。そうでなければ、がんばって女を抱くためにタバコを吸っている。
誰もいない喫煙所に、髪の長い女性が入ってきた。PAさんだった。
「あの、やっぱり私も、一服したくて」
PAさんは、俺の隣にきた。お互いの肩が触れ合いそうな距離。
彼女がタバコを咥えたので、火をつけてやった。
一言もしゃべらず、俺たちはタバコをふかした。
俺は、抱きしめられたときのことを思い出していた。
恋人だったら、あそこで甘い言葉をささやけたのかもしれない。だけど、俺たちは恋人ではない。
名前も知らない、身体の味だけを知っている相手と、俺は身体を重ねている。
そこに、どういう意味があるんだろうか。
タバコの煙が空へと昇っていく。その流れを眺めながら、俺はこの乾いた関係について、ゆったりと考えていた。
今回で、一応完結になります。
チャイナ服プレイとか、きくりさん編とか、アイディアがまとまったら次を書いてみたいと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!