紫髪巨乳幼馴染みと積年イチャラブ不純異性交遊婚約セックスする明晰夢をみてから、幼馴染の様子がおかしい 作:ぽぶきち
原作:プロジェクトセカイ
タグ:R-18 オリ主 転生 朝比奈まふゆ プロセカ プロジェクトセカイ AI絵 文章は完全人力執筆 ♡喘ぎ 一般公開
幼馴染の紫をどうするか。
突然だが、俺、田中太郎は死んだことがある。
勤務中、汗をぬぐいながら出先の挨拶まわりをしていたところ、畦道にて突如視界が白布をかけられたかのように霞がかり、そのままぶっ倒れて死んだ。
残業疲れとか、熱中症とか、水分不足とか、まぁ色々あったんだろうとは思う。
俺の教義に沿うならそのまま無に帰すところだが、なぜか意識が浮上したときには赤子だった。輪廻転生というやつだ。
一度死んだのが理由か、それとも赤子の脳に先人男性の灰色の記憶をぶちこんだのがきっかけか、それ以降俺には特殊な能力がひとつもたらされた。
一言でいえば、「感情を可視化する能力」
例えば、俺が今いる教室────────
高等教育の名目で進学校に箱詰めされたクラスメイトたち、彼らの背中には、灰色のセメントのような渦が巻いているのが見える。
退屈5割、焦燥2割、虚無3割。
授業の終わりが近いということもあって期待なども混じっている生徒もいるが、おおよそこんなものだろう。
「はぁ……」
筆箱と教科書をしまう。
すぐに号令がかかり、その日の授業は終わった。
────こんな
下駄箱でくたびれたシューズを履いて、学び舎をあとにする
────好きな子ひとりにだって、想いを告げられないのだから。
テスト期間が近い。
中学教育までなら前世の知識でしのげたが、高校教育の、それも前世とレベルの違う高校だとなると話は変わってくる
帰ったら復習だ。
帰路をたどる。
突如、視界が薄く紫がかった。
紫は、虚飾と防衛の色。
振り向かずとも、近づいてきたのが誰かなのかはわかった。
「朝比奈?」
「すごいね。成績がいいと他人の行動も読めるの?」
「幼馴染センサーだ。嫌味みたいなこというなよ」
「嫌味じゃないよ」
幼馴染の朝比奈まふゆが、歩く俺の横に並んだ。
いつくしむような穏やかな声色。それでいてどこか平坦さを感じる。
思わず、前髪を整えた。
「偶然だね」
「そーだな。待ち伏せてたか」
「そんなことしないよ」
計算されつくした表情で、ふふ、と笑う
だが、その顔は俺には見えない
なぜなら、目元を中心に顔の大部分が、"濃い紫の霧" で覆われているからだ。
口元だけが、謙虚な微笑みを称えている。
だが、謙虚の "黄色" は、彼女の纏う霧のどこにも存在していない。
まるでネオンライトを落とし込んだような強い紫のビビッドカラーだけが、魔女のように彼女にとりついていた。
(どんな顔してんだろうな)
帰り道、お嬢様学校とも呼ばれる彼女の在学先と近しいこともあってこうやって共に帰ることは多い。
だが、一度も顔を見たことはない。
無論、昔はある。
小学校からの幼馴染だ。
確か、最後に見たのは、フェニックスワンダーランドに行くと話していたときの天真爛漫な笑顔だ。
あれから帰ってきて、朝比奈まふゆの両目に霞がかるようになった。
「なぁ、お前って美人なのか?」
思わずそう口にしてしまっていた。
「バカにしてるの? それなりに褒められることはあるけど……」
「そか」
「田中くんはどう思うの?」
昔は太郎と下の名で呼んでいたが、いまでは苗字にくん付けだ。
まぁそれは、俺もまふゆのことを朝比奈と呼んでいるからお互い様か。
「どんな顔だったとしても、朝比奈は朝比奈だろ」
「それって遠回しにブサイクって言ってない?」
言ってないよ。
顔が見えねぇんだよ。
もしかしたら、俺のストライクゾーン大外れだったりするのだろうか。
例え怪物のような顔面だったとしても、
俺は朝比奈まふゆという幼馴染のことが好きだ。
いまはそれでいい。
「クレープ屋にでも寄っていくか」
そう声をかけると、"紫" が強まった。
まるで怪物が囁くかのように、俺の体すらも極彩の紫が包み込む。
「無理だよ。寄り道したらお母さんが悲しむから」
いつもの構文だ。
きっと、彼女に取り付くのは、母親の巻いた糸だ。
マリオネットの関節が軋むような音が聞こえる。
あまりにも強い感情に近づくと、視覚だけでなく聴覚にも影響を及ぼすのだ。
解きたい、とは思う。
けれど、俺がそうしようとしたら、朝比奈は俺と会うことはなくなるだろう。
そして、母親もそれを良しとするに違いない。
俺がいまこうして朝比奈と歩けているのは、昔やっていた音楽をやめて、それなりの進学校に入学したからだ。
高学歴との交友関係を持つことは、当人の学力にも好影響をもたらすと考える彼女の母親に容認されて、俺はやっとのこと逢瀬を可能にしている。
「そりゃ残念だ。厳しいな母さんも」
「うん。あっ、私、ノート買って帰るから、ここでお別れするね」
彼女に手を振って、横断歩道を渡り切る。
前世では、創作物を読んで「恋愛でこんなに悩むなんてどうかしている」なんて馬鹿な冷笑をしていたものだ。
いざその立場になってみると、俺は想いを伝えることも、相手の柵みを解くこともできない。
自室にて、ノートを書く手を止める。
「これぐらいでいいか……」
世界史は横文字が多いから、音と指で覚えるのが効率的だ。
腱鞘炎気味の手首をいたわりながら、俺は気晴らしに動画サイトの音楽をかけた。
「新曲が出てる……」
目に映るのは、とあるサークルの新曲。
──『25時、ナイトコードで』。
『▷』のボタンを押すと、重ためのリズムとともに、耳朶に掴みかかるよな歌詞が飛ぶ。
今回は、編曲の癖がかなり出ている。
「この曲、やっぱどっかで聞いたことあるな」
この世界には、天才が多い。
しかもそのほとんどがおそらく同年代だ。
個人的に「奇跡の世代」なんて呼んでもいいと思う。
なぜシンギュラリティ的に、あり得ないほどの多彩と技巧を誇る曲が、この世にもたらされた。
まるで、別の "
俺は独力でそれらに立ち向かおうとして、
そうして────
「昔の話だ」
一発抜いてから風呂入って寝るか、とノートPCを立ち上げた。
確か、絵師に好みの成人向けイラストを依頼してたんだが、前髪重ためでうなじが妖艶な弓道部美人は完成しているだろうか。
そのとき、スポン、と通知が届いた。
新曲の通知だ。
しかし、見覚えのない投稿者の名前である。
タイトルは、
「untitled……?」
思わず通知のバナーをタップすると、画面が遷移し、イヤホンから音が流れ──なかった。
無音で白の動画が、淡々とシークバーを進めているだけのものがそこにあった。
「はっ、4分33秒の二番煎じか」
失笑したが、少しして思い直す。
いや、音楽は未知の探索だ。能力性で甲乙をつけていては、ブレイクスルーは生まれない。
これも新しい音楽への挑戦なのだろう。
己を恥じて、
上を向いて、
呆然とした。
「え?」
そこは、知らない部屋だった。
いや、知っている。
昔の、そう、朝比奈まふゆの部屋だ。
あのときと全て同じ。
いささかの経年劣化も起こっていない。
「おぉ、い……どうなってんだ」
よく観察してみると、ひとつだけ違うものがあった。
ギターだ。
俺が昔使っていた、ベースギター。
この部屋にあるのはおかしい。いや、俺が朝比奈まふゆの部屋にいること自体がそもそもおかしいのだが。
「田中くん?」
背後から声がした。
そして、納得した。
(これは夢だ……)
俺の願望がもたらした、哀れな夢だ。
人は変わる。あの頃の部屋のまま、あの頃の人のままというわけにはいかない。
「まふ……朝比奈」
そういって振り返る、そこには、絶世の美人がいた。
おもわず息が漏れる。
絶世とは言いすぎかもしれない。美人だが、同じくらいの顔面偏差値なら、奇跡の世代に数人いる。
だが、あまりにも俺のタイプ過ぎた。
ふわりと両眼の間に流れる紫紺の前髪。
強い意思が伝わりそうな、ぱっちりとした瞳。
均整の取れた鼻、それでいて、少し見慣れた唇が、俺のオーダーメイドを全て叶えたかのように調整されてそこにあった。
黒のセーターを着た、私服姿の朝比奈まふゆがそこにいた。
「やっぱ夢じゃんか」
幼さはなくなって、面影を残したまま成長した彼女の姿。
きっとさっきまで考えていたオカズの内容と、彼女がごっちゃになって夢に現れたのだ。
さらには都合よく、"感情の色" が見えなくなっているときた。
少し自分に苛立った。
夢の中でも、消極的な自分に。
いっそのこと、夢のなかでくらい、本音で話してみようか。
「これってさ、私と田中くんのセカイってこ──」
「朝比奈!」
俺は彼女の肩を掴んだ。
「え?」とくりりとした瞳がこちらをみつめる。
「好きだ!」
「えっ、何言って」
「愛してる!」
がばり、と彼女を抱きしめる。
夢の中なら、どれだけ想いを伝えても、損はしないだろう。
「え、えっと……ね、落ち着いて? これって夢じゃなくて」
「朝比奈!」
「んむっ!」
彼女をベッドに押し倒し、キスする。
「んむーーー! んっ、んっ♡、んんんッ!」
唇を合わせるだけのキス。当たり前だ。俺はこれまで誰とも付き合ったことがないし、朝比奈以外考えられなかったんだからだ。
なにかを言おうとして口を開いた朝比奈の腔内に、おそるおそる舌を挿れ込む。
朝比奈は、反射的に舌で押し出そうとした。
俺は押し出されまいとして、その舌をいなす。
はからずも、絡み合うような舌使いになった。
「んふ、れろ、ん♡」
まるで、体が唇で繋がったかのような倒錯的な感覚に襲われる。
永久にこうしていたいと思ってしまうが、ふいに、朝比奈が呼吸をできていないことに気づいた。
すぐさま口を離す。
「ぷはっ、はぁっ、はぁっ、……も……もう……いきなり……どうしたの…………?」
半目でとろけた顔の朝比奈が、ぼんやりと問うた。
まだ顔の距離は近く、鼻先が若干触れ合っている。
口の刺激がなくなると、かわりに、俺の胸板で形を変えている大きな果実に意識が向いた。
いつもの制服ではなく、セーターを着ることで非常に目を引くそれは、仰向けに押し倒しているいまでも、若い張力で反発している。
俺は、朝比奈の状態を起こすと、セーターの下から彼女の胸に手を潜り込ませようとした。
それを、朝比奈が胸下を腕で抑えることで制止する。
ならばと俺は、方針をかえ、彼女の下腹部に手を伸ばした。
「あっ、だ、だめだってぇ」
恥丘にたどり着き、秘所の入口をなぞると、うっすらと湿り気を帯びていた。
だがそれは現在進行形で湿度を増している。
「駄目だよ、私たち、悪い子になっちゃうから……」
弱い力で俺の手を押す朝比奈に、その力を躱すように側面へと回る。
「じゃあ、いっしょに悪い子になろう」
「まって、とめてっ」
指の腹で、十分に入口をほぐす。
どんな風に触られるのがいいのか、どんなタイミングが効果的か。
朝比奈の反応を見ながら、随時学習する。
感情が視えなくても、感情が視えているときに得たスキルは変わらない。
相手の機微をよみとって、効果的な一手を探索する。
指を、入れた。
びくんと、朝比奈の体が跳ねるが、それを見越して指から力を抜いている。
動かないように、後ろから抱きしめる。
朝比奈の太ももに俺の脚をひっかける形でM字に開脚させる。
(この、感触が違うところがGスポットってやつなのか)
処女膜がひくひくと指を締め付ける。
自分の指が長い方であることに感謝しながら、弱点を責め立てた。
「ここ好きなのか?」
「わかんない、わかんないってっ、君が、上手な、だっ、けッ、お゙ッ♡」
耳の近くで話しかけると、強く膣口が締まった。
そうだ、朝比奈は耳が良い。英会話が得意で、音感もある。昔から音に強い適性があった。
「ね、俺の声聞きながらイッてほしい」
「ひゃっ、や、やめて」
「俺の声聞くたびにエッチな気分になってほしい。ちゃんと俺の声覚えて、どんな高さか、どんな喋り方か」
「そんなこと、覚えなくても゙っ♡」
勃起したクリトリスをなでながら、快感をゆっくりと蓄積させる。
腟内と同じスピードでクリトリスを撫で、段々とスピードを上げる。
「まふゆ、」
とおもわず下の名前で、呼んだ。
快感のゲージが一段階上がったのかわかった。
真っ赤になっている耳に口元を近づける。
「イっていいよ」
「~~~~~~~~ッッ♡♡♡♡」
ぷしっ、
と音を立ててまふゆの股が潮を吹く。
快感を逃がすため一生懸命腰を浮かそうとするのを、脚で無理やり抑え込んだ。
息荒く脱力したまふゆは、女性的な肉体をしているのに、どこか子どものように見えた。
思わず、頭を撫でる。
「頑張ったね」
と言う。
まふゆはまだ快感で小刻みに震えながら、俺に体重をあずけた。
「太郎」
ほてった半目が、こちらを見つめる。
そうだ。
昔はそう呼ばれていた。
その視線が、ゆっくりと、俺の怒張に向かう。
熱のこもった目がゆっくりと瞬いた。
「先っぽだけだよ?」
それを聞いて、歯止めが利かなくなる。
ぐしょぐしょになったまふゆのズボンを下ろす。
そして一物を取り出すと、入口にあてがった。
まふゆは、少し怖がるように顔を背けている。
「あんまり……痛くしないで──ねッッッ♡♡ お゙ッ♡」
ズドン、と挿入した。
処女膜を破り、一気呵成の1ストローク。
だというのに、まふゆを低い声で喘いだ。
「おっき、おっき……しゅぎ…………♡」
髪が汗で肌に張り付いて、非常に官能的になっている。
自分の貧相な妄想に、ここまで想像できるのだろうかと疑惑を抱く。
ばちゅばちゅと、肉棒を突く。
そのたびに視界でゆたかな胸が揺れ、射精を煽る。
「お゙ッ♡♡♡ お゙ッ♡♡♡ りゃめ、りゃめらよッ♡♡♡」
細い腰を持って、何度も何度も打ち付ける。
媚肉にぶつかる音が、子ども部屋に響く。
「
「まふゆっ、まふゆっ」
「はむっ、んちゅ、んっ、んあっ♡」
舌を絡める。
上と下で結合して、動物的な本能の交尾をする。
頬を垂れるよだれがどちらのものなのかわからない。
「ぷはっ、」
「まふゆ、結婚しよう。幸せにするから」
「そ、それはりゃめ♡ 私たち、んっ、まだ、学生だもん♡」
「嫌だ。まふゆと結婚したい」
「なんれ、かっこいいのにッ♡♡ 他の
「まふゆとだけ、まふゆとだけ結婚したい」
「なっ♡ お゙お゙ッ♡♡♡ お゙お゙お゙お゙ッッ♡ あ゙ひッ♡ しゃべッ♡ しゃべれなっ♡♡」
どちゅどちゅどちゅどちゅどちゅ
ラストスパートに向けて腰を加速させる。
正直、まふゆにここまでの時間射精を我慢できたのは奇跡のようなものだった。
我慢の末に煮えたぎって精液が、その苛立ちのかわりに確実に雌を着床させようと、装填に装填を重ねている。
耳元でささやきながら、全力で腰を動かす。
「結婚しよう、ね? いいだろ、まふゆ」
「あッ♡♡♡ ひゃあ゙♡♡ おッ♡♡ お゙ッッ♡」
「結婚しよう、結婚」
「ずる゙ッ♡♡ ずる゙がら゙ッッ♡♡ ケッコン゙っっ♡♡」
髪を振り乱して、快楽のよがる幼馴染の姿に、暴発寸前になる。
少し声が震えならも、攻め続ける。
「いっしょに悪い子になる?」
「な゙る゙ッ♡♡ びゅーしてッ♡♡ はやぐッ♡♡ 私だけにびゅーしてッ♡♡♡」
「
「だして♡♡ わたしをッ、わるいこにしてッッッ♡♡」
びゅるるるるるるるるるるる
これまでにこれほど、いやこの半分ほども一度に出したことはない。
そう確信できる量の精液が、まふゆの腟内に注ぎ込まれる。
射精は長く続いた。
まふゆは、腕で顔を覆って隠す。
「みにゃいで♡♡♡ イってる゙の゙ッ♡♡♡ みないでッ♡♡♡」
その腕をとって、恋人繋ぎにする。
「見せて」
「いやっ♡♡ ちゅー、ちゅーしてっ♡♡」
「しない。まふゆのイキ顔みたい」
「変態♡♡ バカっ♡♡ 変態ッ♡」
よだれを垂らし、目元をうるませ、髪が数本口に端にかかっている。
あまりにも扇情的で、射精中だというのにまた射精したくなるほどだ。
「やっと出しおわった」
最後の一絞りをだすと、「ゔ♡♡」という嬌声がまふゆの喉から鳴った。
豊かな胸を上下させて行為の余韻に浸るまふゆの、その輪郭を思わず撫でる。
耳の裏から、顎のラインまで。
「まじでかわいいな」
ふと呟くと、それに合わせて腟内が再度強く締まった。
「お、終わったんでしょ……」
「ああ」
「じゃあ、ちゅーして」
いつもはないわがままな部分に、少しばかりの驚きと、それ以上の嬉しさが込み上げる。
唇をあわせる。
どちらともなく舌をだして、絡めた。
行為前のものとは違う、ゆっくり、それでいてねっとりとしたスローのディープキス。
お互いの口のなかの形を覚えるように、息継ぎをしながら、ずっとキスを続けていた。
目が覚めた。
いや、気がついたというべきだろうか。
俺は、自分の部屋にいて、耳にはイヤホンの感触。手元にはケータイの重みがある。
「寝ぼけてたか?」
先程までに肉感が、生々しいまでに残っている。
思わず自分の唇に手を当てた。
次いで下着を確認する。
よかった夢精はしてないようだ。
それにしては体がスッキリというか、かなり疲れている。
やはり日頃の疲労が溜まったのだろう。
「風呂は……朝入るか」
布団をめくって、そのままベッドに潜り込む。
電気を消した暗がりで、なんだか満たされた気分になって眠った。
放課後、帰路を辿る。
俺は大きめの荷物を背負っていて、足取りは少し遅い。
ふと、となりに気配があった。
「え?」
驚いたのは、それがまふゆだったからだ。
まふゆが近づいてきたのに、俺が気づかないなんてことは、これまで一度もなかった。
「幼馴染センサー、今日は不調?」
「あー、えっと」
反応に困る。
理由は昨日見た鮮明な夢のせいだ。
これまで見ないようにしていたまふゆのプロポーションにどうしても目が惹かれてしまう。
いや、前とちがって、その体が見やすくなっている。
"紫の霧" が、小さくなってる……?
「えっち」
「あー、悪い」
「私のこと好きすぎじゃない?」
「はは、今更気づいたか」
紫の色も、少し違う。
これは、ピンクが混じっている?
ケミカル模様のピンク。その意味は、
(発情……)
なんだってんだ。
あれは正夢とでもいうのか。
まふゆの顔を見る。
相変わらず目元は隠れていて、顔は見えない。
しかし、同じ輪郭が、あの夢での顔を想起させる。
どんな顔してるんだろうか。
感情は見えるのに、表情は見えない。
本当に見たい女の子の顔だけが見えない。
本当に、役に立たない能力だ。
「クレープ食べにいかない?」
ふいにまふゆがそう言った。
遅い足取りが、ついに止まる。
脳内で何度が再生して、今度は聞き間違いじゃないかと思った。
「クレープ、食べに行こうよ」
我に返り、驚愕のまま、されど言葉は自然と紡いでいた。
「ああ、いこう」
何が変わった?
違う、彼女が変えたのだ。
自分を。これからを。
では、俺はどうするべきか?
俺も、変わるべきだ。
いや、戻るべき、といったほうが正しい。
「少し、待ってくれ」
「? いいよ」
重い荷物を取り出した。
それは一本のベースギターだ。
押し入れから取り出した、過去の俺の愛用品。
簡易アンプを取り付ける。
首から下げたピックを引きちぎって、構える。
ブェン────────
と音が鳴った。
曲は決まっていた。
必要なのは、行動だけ。
弾いた。
鳴らした。
道行く生徒と一般人が、俺たちを奇異の目で見る。
昔、俺は勝ちたかった。
奇跡の世代に。
『Leo/need』
『MORE MORE JUMP』
『Vivid BAD SQUAD』
『ワンダーランズショウタイム』
────『25時、ナイトコードで。』
まるで異世界から曲を手に入れてきたような、キラーチューンだらけの音楽星人どもに。
いいところまでいったんだ、
無色匿名祭というイベントで、一度だけ『25時、ナイトコードで。』に投票で勝ったんだよ。
でも、満たされなかった。
違うんだよ、本当は。
本当にしたかったのは。
無粋だけど──
無粋だけど、モテたかったんだ。
朝比奈まふゆ、お前ただ一人に。
夢みたいに、お前が美人だったら、どうしよう。
本当は、お前にはブサイクであってほしい。
それなら、誰にも奪われないから。
「I Get You」
そういう曲だ。
俺の感情の、すべてのパレットと、もっとも大きな "野望の赤色" を使う。
鳴らし終わると、静寂が一瞬。
その後、まばらな拍手が響いた。
まふゆの方を見る。
彼女は、拍手の手のまま、止まっていた。
「太郎が、そうだったんだ」
「そうだ、雪」
「えぇ……なんで私のペンネーム知ってるの?」
「曲に乗せる感情には、色があるんだよ」
見慣れた紫。
俺がまふゆの曲を見間違えるはずがない。
曲を初めて聞いたときから知っていた。
俺に足りないのは能力じゃない。
行動だ。
「まふゆ、クレープ買ったら、お前の家に行こう」
「へ……? でも、今日は…………親がいるよ?」
俺は笑った
「だから行くんだよ」
二人で、今度は全く同じ帰路を辿った。
完
これは、作者がpixivに投稿しているAIイラストをモデルにした小説です
↓
https://www.pixiv.net/artworks/140185849
ガチガチのR18なのでお気をつけを。
今書いている長編作品です。良ければお読みください。
https://novel18.syosetu.com/n9872lu/1/