◇
「──うっ、く……」
「────」
姉はいつものように俺のソレを口に含んでは、それを舌で刺激し続けている。
最初に愛撫を始めたときから既に数年は経っている。そんな時間の中、お互いに自分の感じる部分やポイントについては理解しすぎていて、姉貴は慣れたように俺のそれを、弱いところを舌でくすぐっていく。
カリの部分を唇で包んですぼめていく。舌で裏筋を優しく撫でながら口が上下に動いていく。本当に俺の弱いところを優しく攻めてくれる、その心地はいつも以上に良くて、普段だったら出さない声をあからさまに出してしまう。
じゅりゅ、じゅりゅりゅ。
唾液にまみれている姉の口から、吸いこんでいることを示すような音。下品にも感じるその音に、姉がそんな音を出していることに興奮は高まる。それでも、この後に控えていることにはビクビクとしてしまう自分がいるのだけれど。
ぷはぁ、と一連の動作を姉がした後、俺の口元へ女性器を近づけていく。
「ほら、あんたもやってよ」
わかった、とそう返答しながら近づいてくるそれを、俺の知っている攻め方をするために、姉貴の尻を掴んで、自分の口にあてがおうとする。重くのしかかる感覚にはもう慣れた。そして既に包皮から露出してしまっている肉豆の存在を重点的に攻めるように、唇を突き出して、それから吸い上げていく。
「────」
「────」
互いに息を漏らしながら愛撫を繰り返し続ける。
姉貴はクリトリスを吸われることが好きで、いつも俺にそうやって愛撫させる。びらの部分を舌でなぞるのも好きそうだったけれど、いつも最後にはクリを吸わされる。その最中に膣口へと指を這わせるような攻め方が特に気に入っているようだった。
俺は姉貴の喜んでくれる攻め方をしていく。いつもだったら少し面倒くさいと感じるけれど、それでもここまで熱心にフェラをしてくれているのだからお返しはしなきゃいけない。
れろ、じゅう、じゅううう。
執拗にクリトリスを吸引しながら、抱えるようにしている尻から手を外して、膣口に挿入する。指を中腹まで突っ込んで、入り口ののっぺりしている部分から奥のざらついている箇所を見つけてみる。姉貴が好きなポイント、そこをほじられると、いつもあからさまなくらいに嬌声をあげるのだ。
ぐい、ぐい、ぐい。
「んっ、あぁっ! そこ、そこいいぃっ……」
姉が俺の男性器から口を放して、よがっていることを言葉で教えてくれる。
肥大化するように露出しているクリトリスは、俺がこうやって吸い上げたからできたものなんだよな、とか思い返していると、確かに今更だな、と思う。行為をこれだけ形になるほど重ねているのに、それでも最後の一線を意識しているのはどこかおかしいような気がしてくる。
なんで、セックスだけはやらなかったんだっけ。
そんな風に倫理についても曖昧になっていく。快楽に頭がぼやけそうになりながら、ちゅう、ちゅう、と執拗にクリトリスだけを吸い込んでいく。たまに絡んでくる陰毛の感触が少しうざいけれど、これで悦んでくれるのだから嬉しい気持ちが少しある。
「あっ、だめ、だめ、もう、いく、いくから……」
そんな声を姉貴はあげるけれど、それでやめたらいつも怒るから、それでも俺は吸っては指で攻め続ける。ほじる、ほじる、ほじる──。
「──いや、だからやめてっ」
そうして姉貴のあそこから口は離れていく。俺が垂らしたものなのか、姉貴が垂らしたものなのかはわからないけれど、一本の線が口と女性器に端をかけていく。
「……いつもは続けろってうるさいのに」
「セックスするって言ってんのに、クンニでいったらなんか違うじゃん」
「……」
まあ、そうか、と納得する気持ちもあるけれど、こうして素面になると途端に倫理感を思い出す。それでも、俺のそれはいつまでもいきり立ち続けていて、さらなる快感を求めようと必死だった。
「ほら、あんたのこれもびくびくしてるよ? だからさ……」
ごく、と姉の声に唾を飲み込む。喉に絡んだ少しの酸味っぽい感触。
「……しよ、セックス」
一緒に、と姉貴は付け足してから、俺のそれにゴムを嵌めていった。
◇
「いてっ」
「あっ、ごめん……」
初めてゴムをつけるからか、姉貴の手はどこまでも不安定だった。
伸びている爪が亀頭の先に触れる。ゴムを伸ばすようにしたけれど、それだけでは上手く根元までは包んでくれない。
こうやるのかな、あれ、違う? と俺がその方法を知っているわけもないのに聞いてくる。どうなんだろ、とか適当な返事をしながら、だんだんと硬さを失おうとする感覚に、大丈夫かな、とか思い始める。
「……」
でも、するんだよな、セックス。
今から姉貴とするんだよな、本当に。
そう考えると、柔らかくなろうとするそれの硬さは維持できた。
しばらくコンドームと格闘をして、それからなんとか装着できる。
おー、と二人で感心するような声をあげながら、そうしていよいよ始まろうとする。
姉貴は俺のそれにまたがっていく。俺のいちもつを一定の位置に整えるようにしながら。
つらぁ、と姉貴のあそこから愛液が垂れていく。それがそのまま俺のものへと垂れていく。
どくどく、と心臓の音が大きくなる。
マジで、本当にやるんだな。
本当に、姉貴と、セックスを。
「い、入れるよ?」
「う、うん」
姉貴の声に頷きながら、ずっと繋がろうとしているそれを凝視し続ける。姉貴もがに股でそれを受け入れようとして凝視。互いが互いのそれに注目をしながら、今か今か、と入る瞬間を待ち望んでいる。
ぴと、と姉貴のまんこに触れる。入り口の近くのぬめりを利用するように、小陰唇に先っぽをなぞらせる。
もう既に温かい感触がする。口と同じような、いや、口よりも熱を帯びているような。
そうして、腰は下ろされる。
「────」
「────っ」
姉貴から漏れていく声。
それと同時に狭まった空間に入る感触。熱、重み。
入り口から、徐々に、徐々に入っていく。
俺のそれが徐々に見えなくなっていく。
姉貴のそれに包まれていく。
せ、狭──。
「──は、はいったぁぁ……」
そんな姉貴の、やり遂げたような声。
そうして根元までゆっくりと腰は下ろされ、俺の先端が姉貴の壁に当たったのを俺は感じていた。
おめでとう処女卒業。おめでとう童貞卒業。