※ pixiv様との二重投稿になります。よしなに。
「先生、またですか! こんなに書類を溜め込んで!」
「いやぁ〜。ごめんね、ユウカ。またお願いできるかな?」
学園都市キヴォトス。連邦捜査部「シャーレ」のオフィスでは積み上がる書類に眉をして早瀬ユウカが肩を落としていた。その姿に「先生」もまた手を合わせて頭を下げている。
「どうしてこんなになるまで放っておいたんですか!」
「ちょっとくらいいいかなぁ〜……なんて後回しにしていたら、ね……こうなっちゃったからにはもう……頼れるのはユウカくらいで」
その言葉に次の言葉が喉で詰まり、それ以上の説教を切り上げて椅子を引いた。
「あーも〜、分かりました、そこまで言うなら手伝います! どこから手をつければいいですか?」
「その辺りのは提出期日明日までだからお願いね」
「せ〜ん〜せ〜い〜っ!!」
「ごめん、ごめんって。そんなに怒らないで」
朝八時からずっとオフィスにこもっていた二人が昼食を挟み、ようやくひと段落ついたのは夕方だった。ギリギリ提出に間に合った書類を七神リンが受け取ると、呆れたため息をひとつ。次回からはもっと早く提出するようにと小言を言われたが毎度のことだ。先生も平謝りに留め、ユウカと共に廊下を歩く。
「ありがとね、ユウカ。本当に助かったよ」
「だからといってまたこんなことにならないようにしてくださいっ」
語気を荒げつつも、先生に頼られたことが嬉しいのか怒りの中に嫌悪の色は見られなかった。
ふと、シャーレの居住区を通る道で、不意にユウカが足を止める。
「あれ、先生。この部屋、オートロックが壊れてませんか?」
自動ドアの横、タッチパネルが黒く沈黙している一室があった。真っ白なシャーレの内部において異物感を引き立たせる部屋にユウカが首を傾げる。それに遅れて先生も足を止めた。
「あぁ、その部屋? 開かずの扉、らしいよ。配線の不具合なのか、はたまた電力の不通なのか。リンちゃんも原因がわかってないみたい。でもシャーレは広いし、部屋も余ってるし、誰も気に留めてないって」
「そうなんですね。なんだかちょっと、不気味です……うちのエンジニア部に修理させましょうか? これくらいならきっと簡単にやってくれます」
パネルに触れようとしたユウカが小さく悲鳴をあげて身体を強張らせる。その腰に先生が手を回していたからだ。
「ユウカ。それ以上はいけないよ」
「せ、先生……? あの、手が……」
「おっと、ごめん」
耳元で囁かれたからか、まだ吐息の熱が残っている気がしてユウカは耳たぶをさする。くすぐったい甘い吐息に顔を赤くしていた。当の先生はあっけらかんと素早く身を引いている。そこに物寂しさを覚えてしまう。
「まぁ、もしも必要になったその時は頼りにさせてもらうからさ。今日はありがとう、ユウカ。そうだ、もしよかったらどこかに食べに行かない?」
「いいんですか?」
「もちろん。最近は平和だから──」
ね、と言い終わる矢先にキヴォトスの上空に黒煙が舞った。それを見たユウカが頭を抱える。
いつものヘルメット団。ブラックマーケットで入手したであろう戦車と戦闘ヘリに戦闘ロボで武装して暴れ出していた。それもすぐに正義実行委員会の手によって制圧されるであろうが、それよりも先生との時間を邪魔されたユウカは怒りが込み上げてくる。
「あー、もうっ!!!」
「ははは、うん。平和平和。元気が一番だねぇ」
「先生、笑ってる場合ですか!? すぐに制圧に向かいますよ!」
袖を引こうとするユウカの視界の端、ビルの屋上を跳ねるように翔ける姿があった。その姿に先生も気づいたのか、スクエアメガネを押し上げる。
──それから間もなくして、爆音と黒煙が爆発によって巻き上げられた。その衝撃にシャーレのガラスが震える。
「今の……」
「向かう頃には終わってそうだね。行こっか、ユウカ」
到着した現場は散散たる有様で、一機残らず戦闘ヘリは撃墜され、戦車は履帯が外れてビルに突っ込んでいた。戦闘メカもドローンも頭部ユニットを撃ち抜かれ、動力源を破壊され、大金をはたいたであろう物資のことごとくが一銭にもならないスクラップと化している。ヘルメット団はというと、地に伏していた。ヘイローが健在なことからまだ意識が残っているのだろう。
横転したタンクローリー。黒焦げの道路、燃え盛る街路樹が音を立てて倒れていく。
──その惨劇の中心地に、彼女は立っていた。
黒い着物。何より特徴的な狐のお面。その姿を見たユウカは険しい表情を見せる。
「先生、あれは……」
「ワカモだね」
七囚人がひとり、狐坂ワカモ。「災厄の狐」に相応しい無差別かつ大規模破壊の惨劇を目の当たりにしておきながら、先生は眉一つ動かさなかった。それどころかいつものようにニコニコと笑顔を見せながら歩み寄っている。それに遅れてユウカもついていった。「ロジック&リーズン」のセーフティを解除して引き金に指をかけようとするが、それよりも先にワカモのお面に気づかれる。
反射的に銃口を向けようと互いに動き、しかし射線を遮る形で先生は一歩横にずれた。間をズラされ、なんとも居心地の悪くなった二人を無視して気さくに片手で挨拶をする。
「こんにちわ、いやそれともこんばんわかな? ワカモ、また派手にやったね」
「いえ、そんな。先生の邪魔をする「害虫」の駆除に手を抜くわけにはいきませんもの♡ あなた様のお望みであれば、そちらも駆除して差し上げます」
「ダメだよ、ワカモ。彼女はダメ。大事な生徒なんだから」
銃を持ち上げようとしたワカモの手を押さえ、優しく下ろさせた先生は、そのまま頭を撫で始めた。
「いい子だから。あとは私に任せて、オフィスで待ってて」
「……先生がそういうのでしたら、はぁい♡ このワカモ、あなた様の帰りをいつまでも、いつまでもお待ちしておりますわ♡ それでは、先生。また後ほど」
「うん、また後で」
ユウカとすれ違う刹那、足を止めて互いの視線が火花を散らす。だがユウカとて勝算のない戦いに手を出すようなことはしなかった。炎と硝煙の香りに顔をしかめるだけに留める。その中に不釣り合いな甘い香りが漂っていたことを疑問に思いながら。
瞬く間に壊滅したヘルメット団はそそくさと逃亡、残骸と破壊の痕を片付け終わる頃にはすっかり日が暮れてしまっていた。ミレニアムサイエンススクールまでユウカを送り、先生はその足でシャーレへと戻る。
事後処理の書類が新たに積み上げられたシャーレのオフィスは、無人だった。そこにワカモの姿はなく、先生の姿もなかった。ただ静かに空調設備だけが唸っている。
深夜のシャーレは最低限の照明を残していた。人気のない居住区の廊下を、スーツを着込んだ先生が歩く。革靴の足音はやがて一室の前で止まった。
シャーレ居住区の「開かずの間」。真っ暗なタッチパネルディスプレイに触れて、スライドさせる。その下に隠された古典的な鍵を回して開けると、カチリと音を立てて内鍵が外された。
先生が中に入ると、そこは外からの月明かりが辛うじて入り込んでくる暗い部屋だった。
元々取り壊し予定が入っていたデッドスペースだったのだが、その予定がすっかり忘れ去られて置き去りとなった一室に──ワカモは居た。
「あぁ……あぁ♡ 先生、お待ちしておりました♡」
簡素な室内には旧型のリクライニングシートとベッドが置かれ、壁には制服が掛けられている。狐のお面もまた、テーブルの上に載せられて。
月明かりの下、自然のスポットライトを浴びながら狐坂ワカモは一糸まとわぬ裸で先生を待っていた。甘く熟した豊満な肉体を惜しげもなく曝け出し、身体を掻き抱いて紅潮した頬から熱い吐息をこぼす。
「おまたせ、ワカモ。ちょっと業務が立て込んじゃっててね──それで、今日はどうだったかな? “久しぶりの外の空気”は。君の気分転換になれるとよかったんだけど」
「あなた様のお側にいられれば、このワカモ。他には、ええ……なにも♡」
「そっか」
ネクタイを緩め、ハンガーにスーツの上着を掛けながらシャツのボタンを外していく。背中に押し当てられるふくよかな二つの感触に首だけ向けると、ワカモが抱きついてきていた。黒く大きな狐の尻尾を揺らしながら。
「先生、私……もう、身体の火照りが止まらなくて……」
「いい子だから。もうちょっとだけ待ってて」
スーツを脱ぎ、シワを付けないように注意を払いながら掛けるとワカモの手がズボンの留め具に伸びていた。屈み込み、膝をついて頭をしきりに股間へ擦り寄せている。餌をねだる動物のように先生の目をジッと見つめながら。
「フ、ぅ~っ♡ ふぅーっ♡ 先生っ、先生……♡ どうか、どうかぁ♡」
「……ワカモ。ダメ、ダメだよ。待って、ね? いい子だから」
頭を撫でて一度は離すが、それでも匂いを嗅ぐのをやめようとしないワカモの姿に、先生は息を吸い込み落胆の色を込めて吐き出す。
「ぁ────、っ」
「ワカモ」
「あ……あぁ……先生、先生っ! ごめんなさい、ごめん、なさ……っ」
さっと顔を青ざめさせて頭を伏せる。ワカモは三つ指をついて、震えていた。肌に触れる夜の空気の冷たさではない。それよりももっとおぞましい寒気だ。──人はそれを「恐怖」と呼ぶ。
目尻に涙を溜めて床に額を押しつけたままワカモは謝罪の言葉を繰り返す。面を上げるのは、先生の許しが出てからだ。
床の冷たさに涙を垂らしながら肩を震わせるが、先生からの言葉はない。ただ衣の擦れる音だけが静かな室内に音を立てていた。ベルトの留め具を外し、チャックを下ろし、ズボンを脱いで。靴下も一緒に。
「ワカモ、顔を上げて」
「は、はい……」
恐る恐る、目尻に涙の跡をつけたままワカモが顔を上げる。
眼前にゴツゴツとした手が伸ばされていた。息を詰まらせ、しかし、目を背けることは出来ない。
「ダメって言ったよね。悪い子だ」
口ではそう言いながらも、頭に置いた手で優しく髪を梳く。それでもワカモの胸中には冷たい風が吹いていた。意中の人に嫌われることを極端に恐れる精神は夜風を耐え忍ぶ柳のように揺れている。
「き、嫌わないでください……せんせい、ワカモが、悪かったです……どうか」
「嫌いになんかならないよ。大丈夫だから。大丈夫。泣かないで、ワカモ」
「お許しください、先生……なんでも、します。なんでも──! だから、だからワカモを嫌いに、ならないでください──見捨てないで……」
涙まじりに懇願してくるワカモに高さを合わせて先生が屈む。頬に手を添えて撫でて涙を拭う。
「いいよ、許すよ。本当になんでも、してくれる?」
「しますっ、なんでもします! あなた様のお望みならば、このワカモ、命も捧げます!」
「そっか。ありがとう、ワカモ。それじゃあまずは、かわいい顔の涙を拭こうか。せっかくの美人が台無しだ」
「ぐすっ……はい」
ハンカチで涙を拭い、顔を綺麗にしてやると改めて頬を撫でる。それから大きな狐の耳も毛並みに沿って撫でていくとワカモの顔が惚けていく。
「綺麗になったね。それじゃ次はベッドで“指導”してあげないとね」
「ッ……先生、ワカモのことを許して……?」
「それとこれとは別。君は悪いことをした。私は怒ってないし、許しもした。でもこれは「先生」の立場としての指導なんだ。わかってくれるよね、ワカモ──どうしたの、ほら立って?」
頬を撫でていた手が、優しく腕を引く。その手に引かれるままに立ち上がり、ベッドへ連れていかれる。
やさしい手で、やさしい声で、素肌を撫でていく。「先生」の声が脳を痺れさせていく。
“ワカモ”
「あぁ……、あっ、あァ……♡ 先生……、せん、せっ……♡」
頬を撫でていた手が、太い指が身体を弄る。耳元に吐息を吹きかけられて、耳たぶに舌を這わされて。ワカモは燃え上がる胸の炎が情欲に狂いそうになっていた。だが、それを「先生」は許さない。これは“指導”だから。拒絶も拒否も許さない、一方的に与えられる厳罰に耐え忍ぶ。
顔から胸へ。大きく張った胸の輪郭を撫でていき、腰からヘソに向けてフェザータッチで焦らしていく。内股をすり合わせて堪えるワカモに、先生は薄っすらとした陰毛を指先で梳いた。
“ここ、サラサラで気持ちいいよ”
「あ、ん……♡ 先生、そこは♡」
“ダメって言っても辞めないからね?”
「ん、ッ──!」
耳元で囁かれる声が思考を白く染め上げていく。何もかも委ねてしまう。心も身体も、全部。この湧き上がる情欲と情熱と、浅ましい女の身体を捧げてしまう。だがそれでも何処かがまだ理性で抗おうとする。反射的に閉じられた太ももに、先生が耳たぶを甘く噛みだした。
「ワカモ。ダメだよ、ちゃんと足を開いて。ほら……いい子だからさ」
「──わかり、ました。先生、これでよろしいですか……♡」
「だぁめ。もっと、めいっぱい」
「あァんっ♡ そん、な……これでは、全部見えて……!」
「見せてくれるよね。ワカモ──君の綺麗なところ、全部」
「は、ァあん……! 見ないで、くださいませ……♡」
「いつ見ても綺麗な色をしてるね。触るよ、いいよね?」
無理矢理足を開かせる形にしてから、先生はワカモの太ももを撫でる。薄っすらと生えた陰毛に隠れた花弁に触れると、指先が湿り気を帯びた。入り口を撫でるように弄り、先生は焦らしていく。肉越しに伝わる硬い豆粒のような感触に触れる度、ワカモの口から小さく甘い声が溢れていた。
息を吸い込み、「先生」は耳元で囁く。
“気持ちいい?”
「は、ィ……♡ 先生、もっと、奥まで。私の、中にきてください……♡」
“ダメ、お預け。ワカモ、悪い子にはちゃんとお仕置きしなきゃ”
「そんな、あっんぅぅ♡♡♡ 先生、先生っ、そこっ、だめ……♡」
下から上へ向けてなぞる形で陰唇を弄る「先生」が濡らした指先で隠れた陰核を刺激する。その愛撫に慣らされた身体は素直な反応を見せて腰を浮かせた。
膣口から溢れる蜜を掬い上げて、より激しく擦る。上下だけではなく左右から指先で弾くように。
「おっ♡ あっ、んぅ♡ んんぅぅ、ィんっ♡ ダメ、だめ、ぇ♡」
“ワカモ。自分で広げて見せて?”
「わ、かりましたぁ♡ はい、先生──あなた様専用の、肉壺でございますぅ♡」
“むわっ”と充満した雌の臭いを香らせながらワカモは大陰唇を広げ、膣口も開いて「先生」に見せた。愛液が垂れ、程よい肉の厚みに覆われた膣は収縮を繰り返し鯉のように口を喘がせている。十八歳、華の乙女の花弁の中は蜜で溢れていた。若く瑞々しい肢体は汗ばみ、蠱惑的な香りを漂わせている。
何度この穴に溺れたかもわからない。何度注ぎ込んだかも覚えていない。しかしどれほど使い込んでも狐坂ワカモの膣は肉棒を飽きることなくしゃぶり尽くした。
いやらしくヒクつく膣に向けて「先生」が立てた中指を挿入していく。
「ぁっ♡ 先生の指が、入って……♡ んっ……」
“そのまま広げてて”
「は、はいぃっ♡」
指に吸いついてくる膣はまるで母乳をねだる赤子のようだ。どれほど指に吸いついても出てこないというのに、執拗に熱い粘液を塗りつけてくる。
指をゆっくり引き抜いていくと膣が力強く口を窄めていたが、痛みはない。むしろ押しつけられる肉の細かな凹凸をハッキリと感じられるほどだ。
「あっ、ァァァ……♡ あ、ぁ♡ 先生……」
“これくらいならよさそうかな。それじゃあワカモ……いじめるね?”
薬指を立てて、二本の指を挿入し、先ほどよりも深くまでゆっくりと、しかし着実にワカモの膣内を押し広げて侵入を果たした。
指の腹で膣の天井を撫でていくと背中を仰け反らせる。
“ワカモの中、すごくトロトロで気持ちいいよ。こんなに吸いついてきて、いやらしいね”
「あっんっ♡ 先生、もっと♡ もっと♡ ワカモの中をっ♡ せんせっ♡」
欲張るワカモの耳元に顔を近づけていくと先生は少しだけ咎める物言いで囁く。
「そんな風におねだりしちゃダメだよ、ワカモ。君の“指導”にならないでしょ? わかってる?」
親指で膨らんだ陰核を弾くと、身体を大きく跳ねさせる。反射的に足を閉じそうになるのを、先生は自分の身体で遮った。
「おっ♡ アッ♡」
「ほら、また足を閉じそうになってる。前も教えたよね、ワカモ。ほら」
「あっ、んっ! も、申し訳、ェ♡ ございませんぅぅっ♡ は、はひィ♡」
「お詫びの言葉は? 悪いことしたよね」
「せ──先生専用のおまんこ、隠してしまい……申し訳ございませ、ンぅぅぅッ!!!♡♡♡」
「うん、いい子だ♪ そうだね、ここは私専用のおまんこだもんね。ワカモのじゃないでしょ? 先生のためだけの肉壺なんだから、なのに隠すなんてワカモは悪い子だ」
挿入した指の動きを早める。膣に溢れてくる愛液を掻き出すように天井を強く押し上げながら前後させるとワカモの腰が浮いた。大きな尻尾の毛並みまで膨らませて、ピンと伸ばした足先が宙をかいている。
水面を叩くような音が激しくなると、先生は指の動きを穏やかにした。
涙とよだれでクシャクシャに汚れ、舌をだらしなく垂らしたワカモの顔を見つめて優しく微笑む。
浅いところを小刻みに刺激されて焦らされている顔は熱い吐息をしきりに繰り返していた。
「せんせ、先生──♡ そこ、ダメ♡ もっと、奥♡ ワカモ、おかしくなってしまいますぅ♡」
「ダメじゃないよね? そんなに気持ちよさそうな顔をしてるんだから。どうなの、ワカモ? ここ、弄られてどんな気分なのか正直に答えて?」
「あっ……! そ、そこも♡ 気持ちいいですっ、先生の指が、私の中で、ぇ♡ ぐりぐりっ動いて、っ♡」
「ワカモのすごい締めつけてくるもんね。ずるいね、君ばかり気持ちよくなっちゃって」
「あっ、はぁっ♡ ご、ごめんなさいっ♡ 先生、ごめんなさっ♡ ワカモばかり、気持ちよくなって♡」
膣の天井をなぞり、敏感な反応を見せる場所の周りをなぞるようにして焦らしてから、指を止める。ベッドで仰向けになっていたワカモが肩で息を整えながら、不思議そうな顔で結合部を見つめていた。
「は、はっ、はッ、はっ♡ 先生……?」
「じゃあイこっか、ワカモ。止めないから、気をしっかりね?」
「ヒ、イィん♡ あッ、激しすぎ、てぇ!♡ 先生、先生っ、ダメ、そこばっかり、ワカモ壊れてしまいますぅぅっ♡♡♡ せんせい、せんっせっぇ♡ あっ、アアアアァァァァァアアッ♡♡♡♡」
先生の手首まで潮と愛液でびっしょりと濡らしながら、ワカモが腰を大きく跳ね上げる。しきりに腰がヘコヘコと痙攣していた。深く息を吐き出し、口腔からは絶え絶えとなった息を繰り返すワカモに、しかし先生は冷たい目を向ける。糸を引く指を見せながら。
「前に教えたはずだけど? ちゃんとイく時は、イくって言わないとダメだよって。私はちゃんと、君の身体に教えたよね。──ねぇ、ワカモ? 気持ちよくなかった?」
「ち、がっ……先生、ちがっ──♡」
「いけない子だ。もう一回ヤるよ、ワカモ。今度はちゃんとイくって言ってね? 君のかわいい声で聞きたいんだ」
「は、はいィっ♡ イ、きます♡ ワカモ、イきます、からぁっっ♡ 先生、お情けをっ♡ おちんぽ、くださっ♡」
「どうしてイくのかもちゃんと言って、ほら。また潮噴いてる」
しきりに噴き出す潮で腕を濡らしながらも先生は指を止めない。何度も何度もGスポットをなぞり、空いている左手でクリトリスまで摘み始める。コリコリとした弾力が病みつきになりそうなワカモの肥大化した陰核を引っ張ると腰を突き出していた。
頭頂部に浮かぶヘイローが点滅しかけているのを横目に、先生はそれでも“指導”する手を止めない。
「イ、きますっ♡ ワカモ、先生の、指でイカされますぅぅっ♡ おまんこ、指でほじられて、えっ! イ、っく! イク、イクッッ! 先生、イきますっ♡ イっ、アッ、ああぁああイッ──イぃ、っくぅぅんぅぅぅッ!!!♡♡♡」
これ以上ないほどの締めつけに指を押し出しながら、ワカモは達した。涙を流し、よだれを垂らし、腰を浮かせて潮を噴き出し、先生の顔に小水を引っかけて。大きく浮かせていた腰がやがてベッドに落ちると、糸が切れたように動かなくなってしまった。明滅するヘイローに、先生が顔を覗き込むと焦点の定まらない視線に憔悴しきった表情をしている。
「……、……──ひゅ……♡ ────、っ──こひゅ……♡ ふっ、あ……────」
「ワカモ。大丈夫? ……じゃ、なさそうだね。聞こえてるかな、私の声。ワカモー」
顔の前で手を振ってみせても反応は薄い。だが腰だけは時折思い出したように痙攣していた。まるでまな板の上の鯉のように。やがて、先生の前でワカモのヘイローがスッと音もなく消える。完全に意識が落ちたのを見て少しだけ残念そうに肩をすくめた。
濡れそぼつ陰唇が震えたかと思うと、尿道からとめどなく小水を漏らしていく。おもらしをしているワカモの表情はどこか開放感さえ見て取れるほど満ち足りていた。しかし先生はそれを見て肩を落とす。
「寝ている君をこのまま犯しても面白くないからね。ゆっくりおやすみ、ワカモ。せっかく濡らしたんだ、ちゃんと蓋もしておかないと」
小さなデスクの引き出しから取り出したのは、男性器を模した玩具。根本のスイッチを押すと、静かな室内に小さなバイブレーションの音が響く。
“ヴィイィィィィ……”と電動歯ブラシにも似た音を立てる玩具をワカモの無防備な性器に挿入させる。達した身体はすんなりと咥えこんでいった。そのままではまた膣圧に押し出されて抜けてしまう、先生はワカモの綺麗に畳まれた制服の中から白いパンツを取り出すと、ワカモに穿かせてバイブを固定するように股布で押さえた。
「んっ……♡ あ、っん……ぅ──♡」
「また明日来るよ、ワカモ。かわいいかわいい私だけの狐ちゃん♡」
涙を指で拭い、頬にキスをする。それだけでは物足りなくなったので、僅かに開いていた唇に舌を忍び込ませて口の中を満遍なく這わせるとすぐに離した。混ざりあった唾液が糸を引く。甘ったるい香りを堪能してから、先生は喉を鳴らして飲み込んだ。
「それじゃあまた」
脱いだスーツに再び袖を通して、部屋を後にする。
真っ暗な室内では、ワカモが時折小刻みに身体を震わせていた。小さな喘ぎ声を漏らして。
──翌日。いつものように「先生」はシャーレで業務に追われていた。ユウカに怒られたばかりなので一人でなんとか書類を片付けていく。それが終わる頃にはすっかり日が高くなっており、お昼を過ぎていた。
シャーレの一階にある「エンジェル24」に足を運び、遅い昼食のカップ麺とおにぎり。最近ハマっているハードな食感のフルーツジュレグミをカゴに入れてから、思い出したように栄養ドリンクコーナーでちょっとお高めの品を二つほど購入。もちろん領収書も切っておく。また怒られたくないからだ。いや明細を見られたら叱られるであろうことは明白なのだが。
シャーレの階段を登り、「開かずの間」に入る。
ワカモの“指導”からおよそ十二時間が経過していた。中の様子はどうなっているかと足を運んでみれば案の定というべきか。
目を覚ましていたワカモはしきりに手を動かしてバイブで一人、身体を慰めていた。その口でか細く何度も名前を呼びながら、自分で胸を揉みしだいてベッドの上で肉欲に喘いでいる。
「先生、先生……ぁぁ、ああぁ……先生、早く……はや、くぅ……」
「ワカモ」
レジ袋をサイドデスクに置いて、それから引き出しを開けて中から取り出した物を後手に隠す。
すっかり蕩けた身体は汗だくになっていた。こもった室内にはワカモの香りが充満している。ひと嗅ぎするだけでけだものになってしまいそうなほど、部屋の中には官能的な臭いが満ちていた。
どこかネジの外れた様子でワカモが惚けた顔で振り返る。それでも手を止める様子はない。粘ついた液体がしきりに擦れては卑猥な音を立てて掻き出されていた。
ぐっぽ、ぐぽッ──中の濡れた雨靴のような、足を入れればたまらない不快感に顔を歪ませるであろう音。しかし、それがどういうわけか、どうにも嫌いにはなれなかった。
「ぁぁ、せんせい……♡ お待ち、しておりましたァ、ッ♡ あなた様をいつでも、んっ、迎え入れられるようにぃ……♡ このワカモ、準備は万端です♡」
尻尾を持ち上げて、ハリのあるおしりを突き出したワカモが左右に振る。膣から溢れる愛液がベッドを濡らして染みを作っていた。アレからどれほどの間それで一人寂しさを紛らわせていたのか、水も飲まず食事も摂らず、ただ恋い焦がれた相手のことを想い、待ち続けて。真っ赤に腫れた目元に、鼻を見ればわかる。ひとり暗闇の中に置き去りにされて泣き腫らしたのだろう。
先生が歩み寄る。振り返るワカモの手を押さえ込み、後ろ手に隠していたヴァルキューレ警察学校の手錠で拘束する。惚けた頭では何が起きているのか理解が及んでいないのか、首を傾げていた。
「せんせぇ? なにを、んっ、なさるのですか……」
「お腹空いてない? こんなにいっぱいおもらししちゃって、びしょびしょじゃないか。かわいい唇も乾燥しちゃってるよ?」
「ぁ……」
「風邪を引かないようにね。あとでオフィスのシャワーを貸してあげるから、ちゃんと綺麗にするように。いいね?」
「はい……あなた様の、お望み通りにします♡」
「うん。ワカモはいい子だ。本当に、いい子だ──よしよし」
狐の耳をしきりに撫でてから息を吸い込み「先生」は、ワカモの大きな耳に囁く。
“ワカモ。今夜は君をメチャクチャに抱かせてもらうよ? いいよね”
「はっ♡ はっ、はいぃ……あッ、先生♡ 待っ、あっ、あぁ~~……ッ♡」
“耳でイッちゃった? それとも、私に犯されるのでも想像しちゃったのかな”
先生はおにぎりの封を開けると、中身を咀嚼する。米粒と情け程度の具材を噛み締め、甘みが出てきた頃合にワカモの頭を捕まえて顔を近づけた。そのまま唇を塞ぎ、舌を絡ませると唾液と共に流し込む。喉を鳴らして飲み込む姿がたまらなく愛おしくなり、頭を撫でて頬擦りする。
「はぁ、ぁぁぁ……♡ 先生、そんなに愛されては困ります♡」
“君のことが愛おしくてたまらないんだ。今すぐにでも愛して愛して、潰してしまいたいくらいに。でも、もうちょっとだけ辛抱してね、ワカモ”
自由を奪い、拘束して、狭い部屋に監禁して──熱心な“指導”の賜物としてワカモはすっかり“出来上がっていた”。甘い言葉を囁いて、優しく身体に触れていき、丹念に時間を費やして、今ではこの通り。恵まれた豊満な肢体を惜しげもなく差し出すまでに至っていた。
肉欲に溺れ、愛の言葉に狂い、互いに依存しきって完結した関係を阻むものは時間と職務と立場。そこだけはままならない。
昼食を与え、水も飲ませてから先生はワカモを優しくベッドに横たわらせる。後ろ手に拘束した手錠をそのままに、サイドデスクからリモコンローターを取り出して。
バイブを没収してから、お尻の穴にローターをねじ込む。リモコン部分をバンドで太ももに固定してから電源を入れる。腸内から伝わる振動に排卵しきって今か今かと精子を待ち望む子宮が微弱な刺激に涎を垂らしていた。
“上も下も大洪水だね、ワカモ。夜に迎えに来るよ、それまで……いい子で、ね?”
「ぁ♡ はい……、んっ、私……お待ち、してますね、せんせい♡」
髪を掬い、撫でて、首筋に舌を這わせて汗を舐めとる。それだけでワカモは悦楽に身体を震わせ、喉から嬌声を絞り出していた。
レジ袋を手にして、先生は「開かずの間」を後にする。真っ白なシャーレの廊下を何事もなかったかのように歩き出して時間のずれた昼食で小腹を埋めると、急かされている業務に取り掛かった。
キヴォトスの日常から、「災厄の狐」が姿を消しても生徒たちは誰も気に留めない。ふと思い浮かんだとしても、仔細を知ることなど敵わない正体不明の七囚人のことなど些細なことだった。ただ今はその牙が自分たちの青春を脅かすことがないと胸を撫で下ろす。
先生の仮眠室。早朝出勤から夜勤明けまで生活感の入り込む余地のないまっさな部屋。併設されているシャワールームからは、狐坂ワカモの鼻歌が聞こえてくる。
深夜──日付が変わろうという時間帯に先生は彼女を連れ出した。人目を避けて、誰にも見つからないように。それでいて怪しむ素振りひとつ見せずに彼女の悪評を逆手に取って。
普段何処で何をしているかも定かではないワカモが、シャーレに出入りして先生の当番を担当していたとしてもなんら不自然ではない。それどころか触らぬ神に祟りなし、その狐の牙が向けられるよりも先に身を隠す方が賢明な選択と言えよう。全て織り込み済み、予定調和のもと、先生は狐坂ワカモを掌中に収めていた。
先生は手元の端末を操作して図面と睨めっこをする。眉間にシワを寄せてスクエアメガネを押し上げて目元を揉んでいた。
「先生……?」
シャワーを浴びたワカモが身体にバスタオルを巻いて脱衣室から出てくると、ベッドに腰を掛けて浮かない表情の先生を見て不安そうな表情で屈む。
「あぁ、気にしないで。ワカモは何にも心配しなくていいんだよ」
「なにか、私に出来ることはありませんか?」
「私の気持ちを汲んでくれるだけ嬉しいよ。ありがとう、“私の”ワカモ」
柔らかく瑞々しい頬に手を添えて優しく撫でる。熱湯で汗を流したばかりの頬にますます紅が差した。身体の火照りも鎮まらず、冷めやらぬ熱に浮かされたまま情欲に掻き立てられて此処にいる。そのことに一切の疑問が入り込む余地はない。
「──先生♡」
「……、ワカモ。おいで」
「はい……」
身体に巻いていたバスタオルを解き、ワカモは裸体を晒す。
「……どうぞ♡ あなた様の望むままに」
四つん這いになって欲に狂う獣のように先生の前に座り込む。その股ぐらは綺麗に洗い流したばかりだが、期待に満ちて露をこぼしていた。
端末を置いてから、先生もまたシャツを脱いでいく。
ワカモに怒張した陰茎を見せつけると驚いていたが、すぐに顔を近づけるとにおいを嗅いで頬ずりを繰り返す。
「ん、ふぅ♡ ふ~♡ 先生の、とても……あぁ、いつ見てもたくましいです……」
「どうすればいいかは、覚えてるよね」
「はい……では先生。しゃぶらせて、いただきますね……は、ぁぷっ……♡」
両手で優しく包み込み、口の中に溜めた唾液を亀頭に垂らすと根本まで皮を剥く。大きく口を開けて、吐息を吹きかけながら咥え始めた。必死にしゃぶる頭を撫でて、情欲が煮沸される。
「ワカモ、がっつきすぎだよ。もっと慎ましく……ね?」
「んっぷっ、んはぁっ♡ はっぷっ、んちゅっ、んんぅ、んっふぅぅぅ♡ はっあぁぁ♡」
お尻を振りながら、よだれを垂らしてワカモは根本まで男根を咥え込む。喉にまで達する立派な性器をズルズルと音を立てて引き抜きながら、思考の融けた顔で先生の顔をジッと見つめていた。
昨夜からずっとお預けにされて、一人でもどかしい想いをしながら焦らされ続けてきたワカモの頭の中は桃色一色に染め上げられている。どんな淫行であろうと受け入れてくれる確信が先生にはあった。
顔を見ればわかる、その心も自分のことで一杯だ。熱心な“教育的指導”をして仕立て上げたのだから。
「胸も使ってほしいんだけど、いいかな? ワカモのその大きなおっぱいで気持ちよくしてくれる?」
「あぁ──はいっ♡ どうぞ、セ・ン・セ・イ♡」
唾液でヌメついた陰茎を豊満な乳房で挟み込むと、横から手で押さえて密着させる。柔らかい肉質に包まれた陰茎が新たな刺激からか驚いたように脈打つ。今もなおその中では精液を吐き出すはけ口を求めて鈴口より汁を垂らしていた。
「ん、しょ……どうですかぁ♡ ワカモのおっぱい、気持ちいいですか、先生? あなた様専用のワカモの身体、存分に使ってくださいねぇ♡」
「パイズリが本当に上手になったね、いい子だ。その調子でお願い……っ」
すっぽりと陰茎を包み込み、慣れた手つきで乳房を揺らす。下腹部に打ちつけられる弾力に腰が浮きそうになる。このまま浅ましい獣になって組み伏せてしまっても彼女は受け入れてくれるだろう。しかし、その一線だけは越えてはならないと自制心を働かせる。そんなことをすれば間違いなくワカモを壊してしまう。
替えの利かない折角の生徒、大事に大事に、丁重に取り扱わないとならない。先生はそう自分に言い聞かせるが、しかし、目の前で献身的に淫行へ及ぶうら若い乙女を与えられて壊さない自信はない。
「ワカモのこと、たくさん汚したよね」
「は、はい……先生のおちんぽで、お口も、胸も、それにおまんこも……それに、おしりの方も♡ 数えきれないくらい先生に愛されて、ワカモは幸せです」
「うん、そうだね……っ……それに脇も使ったじゃないか。君の身体は本当に何度抱いても飽きないよ」
「あぁ……嬉しいです、先生。恐悦至極に、存じます♡ これからも、ずっと──ワカモを、使ってくださいませ。先、生♡ こちらもビクビクと……ふふ、気持ちいいですかぁ♡」
まるで陰茎に語りかけるように谷間から覗く頭に視線を落としていた。
「ん……そろそろ、私も我慢の限界だ」
ワカモの手を取り、先生がベッドに抱き寄せるとすぐさま体勢を変えて押し倒す。
生まれたままの身体、火照った体温はほんのりと赤みがかり、血色の良い素肌は恵まれた肢体を揺らしていた。大きく膨らんだ乳房は重力に押し負けないハリの強さで抵抗し、形を保っている。
「きゃっ♡ ……先生、先生♡ もう、待ちきれません……はやく、ワカモをめちゃくちゃにしてくださいませ♡」
「じゃあ、ちゃんと“おねだり”できるよね、ワカモ? 恥ずかしがらずに言えるよね?」
興奮に喘ぎ、鼻息を荒くしながらワカモが頷いた。
秘部を広げて、浮かせた腰を先生に押しつける。陰茎の裏筋に陰唇を這わせて愛液を塗りつけながら。
「ハー……♡ ハー……♡ んっ……先生の、たくましいおちんぽ……ワカモの、いやらしいおまんこにぶち込んでくださいませ……♡」
「ぶちこまれるだけ満足しちゃう?」
先生が息を吸う。そして耳元で囁く「先生」の声。
“もっと、奥の方までゴリゴリって……めくれちゃうくらい気持ちよくなりたくない?”
「ぁ──」
“想像してみて、ワカモ。お腹の奥まで、さ……私のでいっぱいにされちゃうの”
ワカモが想起するのは──組み伏せられて、身体を道具のように使い潰されてありったけの性欲をぶつけられた日のこと。身体がそれを覚えている、頭がそれを求めている。心が正気を失っていた。
狐坂ワカモは思考することを放棄した。“もうそれだけでいい”と、全身の細胞が求めてしまう。
震える唇が言葉を紡ぐ。破滅するまでのカウントダウンは止まらない。
「ワカモをメチャクチャにしてくださいませ──私は、先生の。あなた様だけのモノでございます♡」
勃起した陰茎を挿入する。膣奥まで一息に押し込まれたワカモがそれだけで絶頂した。一日焦らした甲斐もあり、スムーズに肉棒を咥えた膣が痙攣する。下腹部に突き刺された熱い感覚は背筋を駆け上り、ワカモの思考を弾けさせた。
「はっ♡ あっ♡ おッ……?♡ あ、アァッ♡ ッ~~~~♡♡♡」
舌を出し、白目を剥きながらも先生の肉棒を受け入れる身体は貪欲に肉欲を貪る。潮を噴き、足腰には力が入らない。投げ出された手はシーツを握りしめ、強引で乱暴な陰茎が降りてきた子宮口を壊れるほどノックしていた。
腰を掴んで先生はワカモを犯す。滾る情欲をワカモの膣内に吐き出し、それでもまだ胸の中の黒い欲望は収まらない。ぐったりと投げ出された足を持ち上げてベッドに押しつぶすように何度も何度もピストン運動を繰り返していた。
「先生っ、せんせいッ!♡ あぁ、アアアァァァッ♡♡ ワカモ、壊れますっ、こわれて、しまいますッ♡ こんな、激しくされては──!♡」
「いいよ、イキな。好きなだけ壊れていいよ、何度でも君のことを犯すから──! 私の性処理担当にしてあげるからね、ワカモッ! もちろん、嬉しいよね!」
「あっ、はいっ♡ あなた様の、性処理の道具でございますぅッ♡ ワカモは、先生のぉ♡ 狐坂ワカモはッ、あなた様のおちんぽ専用でございますッ♡♡♡」
腟内射精を受け入れて、ワカモが悲鳴じみた嬌声を挙げる。深く深く絶頂に達したワカモは四肢を投げ出していた。先生の腰の動きを受け入れるだけの人形となりながらも、口からは絶え間なく喘ぎ声が吐き出される。
正常位から、対面座位に体位を変えてからも揺れる乳房を揉みしだき、ぷっくりと膨らんだ乳首をしゃぶる。舌で乳輪をなぞり、吸い付いて、何度目かの射精で膣を満たすと先生はワカモの身体を寝かせて後ろから腰を掴み、抜いた男根を再び深く突き上げる。ゴリゴリと肉壷を押し広げる感触は何度味わっても病みつきになる。引き抜こうとする都度、しがみついて離そうとしない窮屈さをじっくりと愉しみながらワカモの肢体を弄ぶ。
「ワカモ、息を止めて。そう、そのまま……いい子だね。苦しい? そのままだよ──はい、嗅いで。肺の中いっぱいになるまで。匂いで孕むくらい、頭の中チンポ一色になるまで嗅いで」
「はひっ♡ はっ♡ おっ♡ んぉっ♡ お、おぉっ♡」
「すごい顔してるね。かわいいよ、ワカモ。そんな君の顔も」
精液と愛液が混ざり合い、陰毛がじっとりと蒸れて白く染まった陰茎をワカモの鼻の前に突き出す。鼻を鳴らすだけで壊れたバネ仕掛けの玩具のように身体が跳ねていた。小刻みに痙攣して潮を噴き出す汗だくの身体に指を這わせて胸を鷲掴みにする。それでも意識が戻ってくる気配はなかった。
頬を強く叩いても、神経の反射だけで腰を浮かせるだけ。少し赤くなった頬を撫でて先生はだらしなく垂れた舌を吸いながら唾液を絡ませる。
──「災厄の狐」のヘイローは、電池の切れた蛍光灯のようにチラついていた。
それから月日は流れ──ある日の夜。キヴォトスの夜を駆ける白い影があった。
「慈愛の怪盗」の異名を持つ清澄アキラは「シャーレ」へ向かっていた。夜風の冷たさも気にならない。セキュリティの突破も怪盗の手に掛かれば無いも同然。
つい最近、「先生」から申請があった。噂によれば私物の管理をするための場所を増設してほしいと。紆余曲折はあったものの、それは受理されて問題なくシャーレの片隅にぽつんと離されていた。
あの先生が溜め込む私物。夜の寂しさを紛らわせるようにしてアキラは先を急ぐ。
誰もが寝静まった深夜二時。先生のスケジュールもここしばらく観察して把握していた。
(フフ♪ 先生ともあろう方がなんて無用心なんでしょう)
上機嫌になりながらシャーレの廊下を歩く。その足音は猫のように静かで遊雅なものだった。
聞けば「開かずの間」というらしい。先生の趣味なのか、防犯上の対策なのか、レトロスタイルなもの。私物管理室というよりもそれでは牢屋だ。だが、慈愛の怪盗を侮るなかれ。そんなものは簡単に封を開けてしまう。
電子ロックを解錠し、キーピックで試行錯誤を繰り返して錠前の外れる音に静かに扉を開けた。
──だがそこでアキラは見てしまった。その部屋が何のために「開かずの間」として増設されたのか。
言葉を失う。自分が目の当たりにしている光景は果たして現実なのか曖昧になる。血の気が引いた。
その部屋に私物なんてものは置かれていなかった。何一つ。ただ先生が以前より使っていた仮眠室のベッドがぽつんと置かれているだけ。
そのベッドの頭に首輪を繋がれ、目隠しをされて、後ろ手に手錠を掛けられた裸の女がひとり──それは果たして女と形容していいのか。
ただ、か細いつぶやきを繰り返していた。
「せん、せい……せんせい、愛して……♡ ワカモを、愛してください先生……せん、せっ……♡」
「──────」
それが、誰だったのか。失踪したと噂されていた七囚人の一人だとわかったのは、壁に黒い着物が掛けられていたからだ。銃も一緒に。
身体を穢されて、裸で捨て置かれている。女というよりも雌の動物として“飼われている”状態に胃の中からせり上がってくる物があった。寒気に身体を強張らせていると、背後の気配にマスクを取られる。
女性の指ではない、骨ばった成人男性のゴツゴツとした指先。
「こんばんは、アキラ──予告状はもらってなかったと思うんだけどな」
「──せんせ……い……これ、は……」
一も二もなく、逃げようと思った。此処にいてはならないんだと本能が警告してくる。だが、身体に回された手が優しく抱き寄せた。
「ちょうどよかった。最近ワカモが一人で寂しいんじゃないかと思ってたんだ。ほら、私も忙しいからね」
「は、離してください……」
先生がアキラの耳元で息を吸い込む。気恥ずかしさと、恐怖と、その「先生」の言葉によって自由を奪われる。
“アキラは、私の声が好きだよね?”
「は、っ……あッ──、」
“ワカモのことを、私は愛しているよ、もちろん大事な生徒だからね。アキラも好きだよ”
「や……め……、いや……だめ……!」
“ゾワゾワ”と背筋を這う快感の波にアキラが手を振りほどこうと力を入れた。だが先生はそれよりも先に唇を奪うと、固い感触を流し込む。驚きに目を見開いたアキラが顔を離すと咄嗟に飲み込んでしまった。食道を通り、胃の中に沈んだ感触に硬直していると再び「先生」が耳元で優しく甘い吐息を吹きかけてくる。
“ここの鍵をアキラに飲ませた。私の懐からなんて簡単に盗んじゃうからね”
「先生、私を──……私を、どうするんですか……?」
“怖がらないで、アキラ。大丈夫だよ、痛いことなんてしないから。逃げないで”
先生の手が。指が服越しに身体を弄る。細い腰からまっさらな白いズボンの上をなぞり、お腹に添えられた。
アキラは泣き出しそうになっていた。子供のように意味も分からず謝罪の言葉を繰り返して泣きじゃくれば、先生が解放してくれると信じて。だが、その目を見て、その声を聴いて、それは叶わない願いと突きつけられた。
“──大事な生徒だからね。だからちゃんと“教育”してあげなきゃ”
「開かずの間」が閉められる。
扉の奥からは、くぐもった肉を打ちつける音が響いていた。
女の甘い声に混じった狐の声を知る者はいない。