東京某所・HOTEL SAGISAWA。
会員制の高級ラブホテル。その最上階、廊下を照らす淡い照明を受け、アスカの装いが艶やかに浮かび上がっていた。
丈の短い黒のタイトスカートが太腿の中ほどまでを露わにし、座るたびに生地が張りつく。上は白のニット。透けるほど薄い布地の下に、レースの黒がかすかに浮かんでいる。
片手には小さなクラッチポーチ。口紅と携帯、香水の瓶が収まる程度のサイズ。
スラリと伸びる手足の義肢は、いつもの戦闘用ではなく、滑らかな人肌のような質感をもつ特注品。照明を受けてほんのり艶を帯び、人工であることを忘れさせるほど自然だった。
突き当たりの304号室。
指定された番号を確認し、そっとノックする。少し間を置いて扉が開き、「どうぞ」と隙間から低い男の声。アスカは中へ入り、後ろ手に扉を閉めた。
出迎えたのはひとりの男。
仕事帰りらしく、くたびれたスーツに緩めたネクタイ。白シャツの襟は黄ばみ、袖口には汗の跡。小太りの体を支える脚は短く、薄くなった髪を撫でつけては形を整えようとしている。高級ホテルの照明が、その冴えない輪郭を容赦なく浮かび上がらせた。
靴を脱いでもなお漂う生活臭。動くたびにタバコの匂いと混じり合い、鼻の奥を刺す。思わず顔を背けたくなるほどだったが、アスカは気にした風もなく、笑顔を浮かべた。
「ご利用ありがとうございます。ラブエンジェルの甲河アスカです」
「待ってたよ~。さ、入って入って」
嬉しそうにベッドの奥へと下がる男に、「失礼します」と小さく呟き、ヒールを脱いだアスカはペタペタと室内へ足を踏み入れる。
薄暗い部屋の中央に置かれたダブルベッド。キングサイズを二つ繋げたような巨大なベッドの端に、男は腰を下ろしていた。ニヤニヤと締まりのない笑みを浮かべ、アスカを舐めるように見つめている。
入口近くのソファにポーチを置き、「お店に連絡しちゃいますね」と言いながら携帯を取り出す。
登録先の一番上、『石山拓斗』の番号をタップ。耳に押し当てると、軽薄な声がすぐに響いた。
『は~い、拓斗でっす☆』
「アスカです。いま入りました」
『オッケ~、じゃあ2時間後に迎え回しとくわ! ゆっくり楽しんで♪』
「…失礼します」
最低限の報告を終え、通話を切って携帯をポーチへ戻す。
男へ向き直ったアスカは、微笑を崩さず小さく首を傾げた。
「お待たせしました。それじゃあ、はじめますね?」
「うん、よろしく~」
満面の笑みで手を広げた男に「は~い」と軽い返事を返し、アスカはそっと歩み寄る。
汗ばんだワイシャツのボタンに指先を伸ばした。
一つずつ外していくたびに、黄ばんだ布の下から湿った肌が覗いた。
「緊張してます?」
軽く笑いながら、最後のボタンを外す。男は「いやぁ…だってねぇ」と意味深気にアスカの身体に視線を這わせる。絡みつくようないやらしい視線を、アスカは気にする様子もなく、ワイシャツを男の肩からするりと抜き取った。
「あの新人AV女優のアスカちゃんと生で出来るなんて…誰だって興奮するよぉ」
「え~、見たんですか?動画」
男の言葉に、さすがに苦笑を漏らすアスカ。ワイシャツを手にして、立ち上がった。
ハンガーへと掛けながら、肩越しに振り返る。いたずらっぽく笑い、首を傾げてみせた。
「どうでした?」
アスカの問い掛けに、男は興奮した面持ちで何度も頷く。
「すごくよかったよ!いやもう最高!!最初は嫌々ぽい感じだったのに、スケさんのちんぽ咥えてあっという間に蕩けちゃってさ。最後はちんぽ大好きって感じでうっとりと見てるあの雌の表情がもうっ!!あ~思い出しただけで一発抜けそう!」
身振り手振りを交えながら興奮気味に語る姿に、アスカはクスクスと笑う。そしてゆっくりと近寄り、しなだれかかる様に抱きついた。
「うお……」という声とともに、男が受け止めきれず、ベッドに倒れ込む。アスカはさらに身を寄せ、身体を密着させた。
柔らかな胸が腕に押しつぶされ、形を変えている。ミニスカートの裾から伸びる長く美しい脚を伸ばし、スリスリと撫でるように絡めていく。腕に触れる太腿の感触に、男がゴクリと唾を飲む音が聞こえた。
「それじゃあ…今日はめいっぱいご奉仕しますから…アスカのおまんこにたぁ~ぷり、ザーメン注いでくださいね♡」
「ん……」
鼻にかかった吐息を漏らしながら、ベッドの端に腰かけた男の前に跪いたアスカは、男の股間へと顔を寄せた。
既に痛々しいほど勃起し仰け反る肉棒に、その小さな顔を近付け大きく息を吸い込む。
汗とアンモニア、体臭が入り混じった刺激的な匂いに目を細める。口内に湧き出した唾液をゴクリと喉を鳴らして飲み込み、口元を緩める。
陰嚢と肉幹の間に鼻先を当て、スンスンと鼻を鳴らせば、男の身体がピクリと跳ねた。
「ふふ…くっさぁい♪」
「はは、でも好きなんだろ?汚いちんぽがさ」
「うん、汚ったないちんぽの臭い…チン嗅ぎするの大好き♪」
悪戯っぽい笑みを浮かべたアスカに男が尋ねれば、媚びるような甘ったるい声で即答する。
そのまま鼻を鳴らしてチン嗅ぎを再開するアスカに、男は手を伸ばすと、頭を掴んで押し付けるように力を込めた。股座に埋まるように押さえつけられた頭を固定され、アスカの口から「んんんっ!?」とくぐもった声が漏れる。しばらくもぞもぞと身体を動かしていたが、抑えつける力が緩まないことを悟ると身体から力を抜き大人しくされるがままとなった。
「ああ、あのアスカちゃんがオジサンのちんぽに鼻を押し付けてチン嗅ぎしてるなんて…すごい光景だなぁ」
男は股座に埋まるアスカの茶髪を撫でつけ、満足げな笑みを浮かべる。
その間もグニグニとアスカの顔を肉棒に擦り付け、走る刺激に時折ビクリと身体を震わせていた。
やがて満足したのか、髪を梳くようにして手を放す。ゆっくりと離れたアスカの顔、その鼻の穴から伸びた粘液が糸を引く。
「アスカちゃん、鼻水出ているよ」
白いネバついた橋を見つめ、男がニヤリと笑い言うと、アスカは急いで鼻を啜り、恥ずかし気に頬を染めた。
「もう、いきなりおちんぽに押し付けるからですよ?」
「ははは、ごめんごめん。さっ!!それよりもそろそろ咥えてくれないかなぁ、僕も我慢出来そうにないからさ」
催促するように竿を揺らし、促してくる男。アスカは小さく息を吐くと、改めて屹立したものを見つめた。
優しく肉幹を握り顔を寄せて「ちゅっ」っと大きくリップ音を鳴らして口付けると、舌を伸ばし裏筋に這わせる。
肉の生臭さと塩味が広がり、鼻を通って脳に直接響いていくような感覚。それを楽しむかのように目を細めたアスカは、舌先に力を入れ鈴口を穿つ。ビクッと震える肉棒を握る手で固定し、カリ首の縁や溝に沿って舌を這わせ始めた。
「ちゅぷ、れろぉ……ぴちゃっぴちゃっくちょっ……んぁ…れろ」
淫猥な音が部屋に響く。溢れ出るたっぷりの唾液を肉竿に塗しコーティングする。
舌先が擽るように筋をなぞっていき、その度にびくびくと跳ねる亀頭の先からは先走り汁が溢れ出し、しょっぱさが強くなる。
丹念に舐め回し、唾液でべたべたになった幹を握る両手を上下に動かし始めると、腰を突きだすように浮かした男の顔が天井を仰いだ。
「うぁぁっ!!これは……くっ…アスカちゃん、ほんとにちんぽの扱いが上手だね!?手コキだけでもうイきそうだ!?」
「ふふ、いいですよ、イっちゃても。何発でも
「くっ…生意気なぁ…うっ…だ、だめだ、
「ふふ……はむっ!!」
ビュルルルゥゥゥゥッ!!!ドピュッドピューーーーッッッ!!!!
男の言葉と同時に亀頭を咥えた直後、アスカの口内に白濁液が放たれた。
粘度の高い精液が喉を叩く感触に目を細めると、飲み込まないように口内に貯め、脈打つ亀頭に軽く歯を当てて刺激をくわえる。尿道に残った精子を吸い出すかのような責めに、たまらずうめき声を上げた男が慌てて腰を引いた。
鈴口と唇の間に白く濁った糸を引き、ぷつりと切れて、アスカの細い顎に伝う。
スピスピと鼻の穴が細かく呼吸で動き、口の中を満たすオスの香りにさらに昂ぶった様子のアスカ。荒い息を吐き見下ろす男に目で笑いかける。
「んっ……んへぁぁぁっ♡♡♡
大きく開かれた口の中。
瑞々しいサーモンピンクの粘膜が白濁の粘液に塗れ、粘液の海に浮かび蠢く舌が躍っていた。
あまりにも淫靡なその光景に、男の喉がごくりと鳴り、
ゆっくりと唇が閉じられ、「んっ♡」と可愛らしい呻きと共に大きく一度喉が脈打ち、再度開かれる口の中。再び顔を出した舌が誘うように蠢き、口の端についた残滓を舐め取った。
「はぁぁっ♡すっごい濃いザーメンごちそうさまでした♡くっさくて、どろどろして、すっごく美味しかったぁ♡♡」
「そ、それはよかった…ア、アスカちゃん…つぎはその大きなおっぱいで……」
鼻息荒く胸を突き出すよう言う男に、アスカは再び笑みをこぼすと立ち上がり、前屈みになりニットに手をかけ一気に捲り上げた。
ピンク色の花柄ブラジャーに包まれた形のいい胸。カップに押し込められた胸の谷間が深い影を作り、薄っすらと汗で濡れている。
背中に回した手がブラホックを外し取り去ると、ぶるんと音を立てそうな勢いで二つの果実が揺れ弾んだ。先端にはさくらんぼ色の乳首がツンと勃ち上がっている。
すべすべとした柔らかい素肌と、ふわふわの胸に挟まれた瞬間、ビクンッと跳ね上がる熱の塊。
くすりと微笑んだアスカはそのまま体を前に傾けると、両手を使って乳房を押しつけるようにして圧迫し始める。
ずりゅぅっ、ぬちぃっ、ぐぢゅぅぅぅぅと粘着音を響かせ二房の乳果実が、肉棒を間に挟んで形を変えて蠢き回る。柔らかく包み込むような圧力に耐えかねたように震える肉棒を愛おしそうに見つめる。
「ふふっ、どうですかぁ?私のGカップパイズリは?」
「うぉぉぉぉっ、なんていう乳圧っ…コリコリの乳首が先っぽに当たって、気持ちいいよっ!!」
「えへへぇ、そうですかぁ?もっと気持ちよくなって下さいねー♪はむっ♡」
双丘から飛び出た肉棒の先端を口に含むと、口の中でチロチロと舌を蠢かし弄ぶ。
両手で乳房を動かし、上半身全体を使って絞り上げるように扱きながら、舌で舐り続ける。頭を前後に小さく動かし、喉奥手前までを使って吸い付き締め付けるようにしながらしゃぶりあげる度に、面白いように反応する男を上目遣いに見やる瞳には、嗜虐的な光が宿っている。
「じゅぶっ、じゅぽっ、ぐぷっ、ちゅっぅ、ぺろっ、ほらぁ、早く出したいんでしょー?ぱふぱふされるだけのおっぱいに負けてザーメン吐き出しちゃいましょうよー♡♡あんっ、ビクビクしてきたぁ……ほぉら、ぴゅっぴゅーっ♡♡♡」
「ああっ出るぞぉっ、全部飲んでくれぇっ!!!」
一度出したばかりだったからか、男は限界を迎える。
ひときわ大きく肉棒が跳ねた。
ぶびゅるるるうぅぅぅぅっっ!!!!
2回目の射精。
初撃と比べて量は減ったものの、濃く重い精液が噴火し、見上げるアスカの顔に降りかかった。
ボタボタと垂れ落ちる青臭い粘液の雨。額に掛かったそれを指で掬い、口元に運び舐め取る。
熱く濃密な性の香りと熱い吐息を吐いた。
紅潮した頬に舞い散る飛沫が彩りを加える。まるで化粧を施したような表情のまま艶然と微笑む姿は、まさに魔性の美とでも言うべき美しさだった。
「ふふ、二回目なのにまだまだ濃いですね♪」
「ああ、だけど流石に連続発射でちょっと疲れちゃったよ」
「じゃあ、シャワーにしましょ。身体流して……少し温まったら、また元気になりますよ」
アスカは枕元のティッシュを取り、手際よく後始末を済ませる。
床に落ちた男のワイシャツとスラックスを拾い上げ、指先で皺を伸ばしながら丁寧に畳んだ。ソファの端に置き直すと、軽く息をつく。
そのまま自身の腰に回した手でタイトスカートのファスナーを下ろし、するりと足元へ落とす。素肌の脚が照明を受けて滑らかに光る。下着を指先で抜き取り、ベッド脇へ置いた。
何も纏わぬ身体で男に向き直ると、アスカは小さく微笑む。
「さ、行きましょ。転ばないでくださいね」
ベッドの端で息を荒げる男は、欲に濁った目でその肢体を眺め、唇を歪めた。
「へへっ……そりゃあ、行くに決まってるじゃないか」
アスカの差し出した手を掴み、重たげに腰を上げる。
二人はもつれあうようにしてバスルームへと向かった。
扉が閉まる直前、男の笑い声が一度だけ漏れ、すぐに湯の音へと溶けていった。
ホテルの玄関先。
霧雨が降り出していた。
夜気にかすかな雨の匂いが混じる。アスカは安藤にもらったブランド物の上着を羽織り、迎えの車へと静かに歩いた。
「おう、お帰りアスカちゃん。今日も気持ちよくなってきたみたいじゃない」
運転席から顔を出した拓斗を一瞥したアスカは、何も答えず助手席に乗り込む。
黒塗りのセダンがゆっくりと発進し、フロントガラスを細かな雨粒が叩いた。
車内の空気はエアコンの風に混じる香水と精液の匂いがまだ残っていた。
アスカは無言のまま、流れる街の光を見つめていた。
DSOの日本支部、そして対魔忍が壊滅してから、すでに半年。
アスカは石山兄弟の犬として飼われている。
仲間を人質に取られ、義肢を弄られ、抵抗の術も奪われた。
調教と称した性の奉仕を強いられ、反抗心はゆっくりと削がれていった。
いまでは、従順なペットとして彼らの命令に従う日々だ。
命じられれば、兄弟が率いるギャング団に敵対する者を“鋼鉄の死神”と恐れられた力で討ち滅ぼす。
そして夜は資金源として客の上で腰を振る――そんな毎日を、ただ繰り返していた。
「それで? どうだったん、今日の客はさ? アスカちゃんの性欲、満たしてくれたの?」
無言の車内に拓斗の陽気な声が響く。
ハンドルを握ったまま横目で覗くその視線を無視し、アスカは淡々と答えた。
「別に、普通のおっさんだったわ。ちんぽも大したことないし、上手くもなかった」
「ははは、まぁスケさんのセフレしてるアスカちゃんからしたら、どんな男も物足りないかもねぇ」
わざとらしく肩をすくめる拓斗を横目に、アスカは窓の外を眺めた。
ネオンの光が雨粒に滲み、夜の街を流れていく。
見慣れた風景。聞き慣れた雑音。
欠伸をひとつ洩らし、アスカは静かに目を閉じた。
☆
DSO日本支部。
施術台に乗せられ義肢を取り付けられたアスカは、手を開閉させ具合を確かめた。
久しぶりに通常稼働モードに調整された義肢は、なめらかに動く。違和感もなく、以前と同じように動かせることに安堵すると、アスカは正面に立つ研究員に声をかけた。
「……ありがとう小谷っち。なんだか随分と久しぶりな感じだわ」
「いや…」
アスカの言葉に、DSOの研究員――小谷健司は苦し気に目を背けた。
その顔に浮かぶのは悲痛の表情だった。拳を強く握りしめ、言葉を絞り出すように言う。
「……すまない、アスカにだけこんな仕事をさせてしまって」
「いいのよ、私が自分で決めたことだもの。それに、私はこういうの向いてるし」
肩を竦め、なんでもないことのように笑うアスカを見て、小谷はますます顔を歪めた。
半年ほど前、日本国内で起こった政変…ノマド首領エドウィン・ブラックの姦計が形を成したあの日、DSO日本支部になだれ込んだ石山兄弟のギャング団によって施設が制圧されてから、小谷をはじめとしたスタッフ陣は、アスカに対する人質とされる一方で、石山達の言いなりとなってアスカのメンテナンスを行わされていた。
武装を解除しリミッターを付けてアスカが抵抗できないよう細工を施し、必要となれば再武装させ連中にとっての敵を殺すための兵器として送り出す。
悪の手先として連中を幇助し、アスカひとりに重責を背負わせていることへの罪悪感、それでもなお自分達の非力を嘆きつつも逆らうことができない無力感。
そんな遣る瀬無さに苦しむ小谷の姿は、見ていて痛々しいほどだった。
――そんな顔しないでよ小谷っち、私なら大丈夫だから。
そう言おうとして、しかしアスカは結局何も言わなかった。
下手な慰めの言葉をかけることが、逆に彼を傷つけることになると考えたからだ。
気まずさを誤魔化すため、アスカは別の話題を口にした。
「それにしてもアイツらも人使いが荒いわよね。ついさっきまで男の上で腰振らせといて、今度は敵対組織の取引現場の襲撃だなんて」
「……すまん」
「なんで謝るのよ! ……あ、もしかして溜まってんの?」
冗談めかして尋ねるアスカだったが、小谷の表情は暗いままだった。気まずい沈黙が続く中、なんとか笑顔を作ろうとするアスカの努力を見透かしたように、小谷は小さな声で言った。
「――本当にすまない……俺たちの力が足りないばかりに、こんなこと……」
俯いたその顔は血の気がなく蒼白で、今にも消えてしまいそうなほど弱々しく見えた。その姿を見ているだけでアスカの心は締め付けられるような痛みを覚える。
気まずい沈黙が流れる整備室内。 その時、ドアが開く音がして誰かが入ってきた。軽い足音とともに姿を表したのは、彼らの飼い主のひとり・石山健斗。
「準備できた?アスカちゃん…ってどしたのこの空気?あ、もしかして小谷っち、アスカちゃんにヌいてもらおうと思って断られちゃった?駄目だよ~、アスカちゃん戦闘前は生理中くらいピリピリしてるんだからさぁ。ねぇ、アスカちゃん?」
「別に…それよりもさっさと仕事終わらせたいんだけ…なに、何か言いたいことでもあるわけ?」
「いや、アスカちゃんってホントツンデレだよねぇ。小谷っちの股間をあんなに熱く見つめてたのに」
「見てない!!」
からかう健斗を睨みつけるアスカ。まるで学生同士のじゃれ合いのようなやり取りを、小谷は黙って見ていた。
とげとげしい対応をしているが、アスカが健斗を見つめる視線には熱が籠っていた。
それは捕らえられてから施された躾により植えつけられた、主人に対する隷属心の表れであり、同時に女としての本能によるものでもあった。
まだ完全には堕ちきってはいない。だがそれでも以前までの常に隙を伺っていた様子に比べれば、いまのアスカは明らかに健斗の犬として振る舞い始めていた。
「健斗様、そろそろ」
「お、もう時間か。よし、行きましょうかアスカちゃん。今日の標的はヤクザの取引現場。ちょっと人数は多いだろうけど大丈夫でしょう…ね、鋼鉄の死神ちゃん♪」
馴れ馴れしく肩に手を置く健斗の手を、振り払うこともできず受け入れるアスカ。肩からするりとボディラインを撫でるようにして降ろされた手のひらが、太股の外側を撫でる感触にピクリと身を震わせた。
「……ええ、任せてちょうだい」
短く答えたアスカにつまらなさそうに鼻を鳴らした後、健斗は部屋を後にする。それに続くアスカの背に、弱々しい声をかける小谷。
「……無理しないで」
「……ありがと、小谷っち。行ってくるわね」
東京郊外の廃工場。
数年前まで操業していたはずのそこは、老朽化を理由に閉鎖。今はほとんど人気のない廃墟となっていた。
周囲には鬱蒼とした森が広がっていることもあり、深夜ともなれば人が近寄ることもない。
近隣に住宅地もないため、表沙汰にできない取引を執り行うにも好都合の場所であった。
黒のバンやワゴン車などが、雑草の生い茂る駐車場に乱雑に停められ、建物の周辺を囲む有刺鉄線の外には拳銃を手にした男達の姿が見えた。
それなりの規模の組織なのか、入口だけでなく歩哨の真似事まで行っている。もっとも所詮は素人の猿真似に過ぎず、プロであるアスカから見れば、隙だらけの哨戒網は全く意味をなさず、見張りの様子を見ながら死角を縫って近付くと、音もなくジャンプして3メートルはある塀を飛び越え敷地内に着地する。砂利を踏みしめ建物に近付くと、義手に仕込まれた小型フックを起動して屋根に引っ掛けると、器用に身体を引き上げ、あっという間に窓から内部に侵入した。
壁を背にしゃがみ込み、周囲の気配を探る。今のところ異常はない。安全を確認したところで、懐から小型のイヤホンマイクを取り出し耳に装着する。通信先はすぐ近くの雑木林に隠された車の中だ。ノイズまじりの声がイヤホンから聞こえてきた。
『はいはい、こちらアスカちゃんの愛しの拓斗君です』
軽薄な声にイラつきながらも、返答する。
「キモイ挨拶すんな。予定通り潜入したわよ、問題ないから指示送って頂戴」
『はいはーい了解。じゃあ映像送ってちょうだい』
指示に従い小型カメラを取り出し起動する。
DSO日本支部の技術の粋が込められた装備は、ノマド傘下とは言え小規模ギャング団が保有するには不釣り合いな性能を持っていた。高性能高画質の映像はもちろんのこと、複数の赤外線センサーが搭載されており熱源探知も可能とする優れものだ。もちろん撮影、録音機能も備えている。
『よし、確認した。アスカちゃんもう少し下映して。連中の手元…そうそう』
カメラを動かす。
数人の男が警戒する中、リーダー格の男がふたり、それぞれが持ち寄ったアタッシュケースを開くと中身を確認している。
白い粉が入った小袋が山ほど納められたケースと、札束が隙間なく詰められたケース。それがそれぞれふたつずつあるのが見えた。
『ヒューゥ、朧様のくれた情報どおりだな。ノマドから盗み出された魔薬…こいつらそれ使ってシノギ稼いでるんだってさ。ま、盗品だし売り捌く前に使っちまうんだろうけど』
「そんなことどうでも良いでしょ。それよりどうすんの?ミサイル打ち込めば一網打尽でしょうけど、それだとその薬も燃えちゃうことになるわよ」
『それは困るよ。回収したあれは俺らで売り払って良いって許可貰ってんだからさ。だからアスカちゃん、残念だけどミサイルは無しね。お得意の格闘戦ってことでよろしく♪』
「…了解」
ため息をつくと通信を切り、改めて周囲を見まわす。幸い、工場2階部分には人員が配置されておらず、どこからでも奇襲は可能だった。
アスカは手すりを乗り越えると眼下の放置された機材の陰に降り立つ。屈んで身を低くしたまま移動し、取引を続ける連中のすぐそばにまで距離を詰めた。
「今後とも良しなに」
「ああ…しかしやり易くなったな」
「対魔忍が殲滅されたおかげでしょう。連中も政府転覆なんて夢見なければ今でも飼い犬として生き延びていけたんでしょうがね」
嘲笑するような笑みを浮かべる男たち。会話の内容にアスカの頭が怒りで沸騰する。飛び出して銃床ごと頭を砕きたくなる衝動を抑え、機会を伺う。
裏社会を生きる者たちであっても、あの事件がノマドの策謀によるものだと知っている者は多くない。ほとんどの人間が、調子に乗った対魔忍が、その超人的な力を使ってクーデターを企て、自衛軍の一部有志によって鎮圧されたと思っているのだ。
(エドウィン・ブラック…)
一族の仇は恩人の仇となり、奥歯が砕けそうになるほどの苛立ちに、アスカは義手のマシンガンを起動させた。
埃舞う廃墟の中、十数人の武装した男を相手に、アスカは大立ち回りをくりひろげていた。
「対魔忍だと!?」
「相手はひとりだっ!!囲んで仕留めろっ!」
驚愕しながらも、男たちは銃口を向けて引き金を引いた。放たれた銃弾の群れが、砂塵を巻き上げてアスカを襲う。即座に展開した対魔ブレードの刃が、襲い来る鉛弾をことごとく弾き飛ばした。そのまま姿勢を落とすように走り出すと、すれ違いざまに銃を両断する。返す刀でもうひとり、横一文字の一閃で首筋を切り裂くと、鮮血を吹き上げながら白目を剝いて倒れた。残る男たちが狼狽えながらも銃撃を続けようとするところを、両手のマシンガンが火を噴き肉片に変えていく。断末魔すらあげることができず、バタバタと倒れ伏していく姿を気にも留めず、血飛沫の中を悠然と歩きつつ、地面に転がる薬莢を蹴り飛ばすその姿はまさに死の女神のごとく、見る者の心に畏怖を植え付けた。
「ふざけんなっ!!対魔忍は全滅したんじゃなかったのか!?」
瞬く間に倒れていく仲間に、生き残った男は狼狽しながら怒鳴り声を上げた。銃声を聞いた外の見張り達が駆けつけてくる気配を感じたが、アスカにとっては脅威にもなり得ない。
狙いも付けず走り込みながら撃たれた弾丸は、無駄に床を穿ち埃を巻き上げるだけの結果に終わる。
相手の勢いに任せて腕を振るえば、金属製の銃身は飴細工のようにひしゃげた。恐怖で歪む顔を鷲掴みにして床に叩きつけると、頭蓋骨が割れる感触が伝わってきた。返り血がアスカの顔を汚す。不快そうに眉を顰めると無造作に放り捨て、背後に迫った男を回し蹴りで吹き飛ばす。
圧倒的な強さを見せつけられ恐慌状態に陥る相手たちだったが、その中でリーダーらしき男と取り巻き数人はまだ冷静さを保っていた。
彼らはじりじりと後退りながら、銃器を牽制するように撃ちかける。
「くそッこの女化け物かっ!?おい、このままじゃマズいぞっ!!車回せ――ガッ――」
指示を出していた男の首に、背後から伸びた腕が巻きついた。ギリギリという音を立て締め上げられ、両脚が床から離れる。
窒息する苦しみから逃れようと必死で腕を外そうと試みる男だったが、万力で固定されているかのようにビクともしない――はずだった。
その瞬間、アスカの義手のソケットが、内側から「カチ」と小さく鳴った。
モーターが停止し、男の重さに腕が耐えられず落ちる。
両膝から力が抜けて、その場に崩れ落ちるように膝を付いた。
「は?」
アスカの口から呆けたような声が漏れ出た。何が起きたのかわからないといった様子で呆然とした表情を浮かべていたが、ようやく我に帰ると同時に先ほど首を絞められていた男がアスカの胴を蹴りつける。
「うらぁっ!!」
「がっ!?」
力の入らない義足では耐えられず、後方に大きく吹き飛ばされ、埃塗れの床を転がった。
なにが起こった?――
それを必死に考えていたところに、追い討ちとばかりに腹を蹴られ胃液を吐く。反射的に両腕で腹を守る様に覆い背中を丸めたところへまた蹴飛ばされた。
「ゴホッゲホォオッオェエエッ!!!!」
腹部を襲った激痛にたまらず嗚咽を漏らす。何とか反撃しようと身をよじった瞬間、背中に重い衝撃が走った。背骨が折れるのではないかと思うほどの強い痛みに息が詰まる。肺の中の空気が全て吐き出され、再び背に走る強烈な一撃。
「ぎぅっ……!!??」
もはや言葉にならない悲鳴と共に床に突っ伏した。背中を中心に広がる鈍痛で身動きひとつ取れなくなった彼女を見下ろし、男は勝ち誇るように言った。
「へへっ、何だか知らねぇが運がなかったなぁ姉ちゃんよぉ」
そう言って彼は足を上げると、思い切り踏みつけた。ミシミシと音を立てて軋む骨、そして内蔵を押しつぶすような圧迫感。鈍い痛みが全身を駆け巡り、歯を食いしばることで苦痛に耐えようとしたものの、口から漏れる苦悶の声は抑えられなかった。
目を見開き、陸に上がった魚の様に口をパクつかせる。
全身からは脂汗が滲み、手足の指がヒクヒクと痙攣を繰り返していた。
仲間の仇とばかりに周囲から飛んでくる容赦のない暴力。
手ひどく痛めつけられボロ雑巾同然になったアスカを見て溜飲を下げたのか、それとも別の理由からか、連中はニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべ、抵抗できなくなったアスカの身体に手を伸ばすのだった。
◇
「んんっ!?じゅぶぅうっ、んっふ、んんむうぅううぅぅ~~っっ!!!!」
襲撃を生き残った男たちに囲まれて、アスカはくぐもった声を上げる。
打ち捨てられて機材の残骸を使って作られた台に仰向けに乗せられ、男の腰の高さに固定された頭を両手で掴まれ、口に肉棒を突き入れられていた。
ぶらりと力をなくした両手足は台座に縛り付けられ、逃げることもできない。口と喉奥、舌の上を容赦なく突かれるたび身体がビクビクと跳ね上がる。時折酸素を求めて鼻を鳴らす様はなんとも惨めだった。
戦闘スーツの股布を切り取られ、露になった秘裂はすでに濡れそぼっている。既にいくつかの肉棒を咥え込んだのか、白濁の粘液がごぽりと零れ落ちて床にシミを作った。
「次は俺だ!!」
ガシリと柔らかな腰を掴んだ男がいきり立った肉棒を蜜壺の入口に添える。亀頭の先をあてがい軽く腰を突き出すだけで、ぐちゅりと淫猥な水音が鳴り、容易く先端を受け入れた。
「んんんっ!!」
既にほぐされ拡げられた膣穴は、
深々と突き刺さった肉棒にアスカの瞳が大きく見開かれ、気道を塞がれた息苦しさに涙が滲む。
異物を吐き出そうと喉が蠢くが、その動きが皮肉にも肉棒をしごき上げる刺激になり更なる快感を与えてしまい、男の腰がぶるりと震えた。
「散々暴れてくれやがって、覚悟しろよこのクソアマぁ!!お詫びにまんこガバガバになるまでハメ倒してやるからよっ!!!」
「ガバマンになったら東京キングダムに売り払ってやるよっ!!対魔忍の残党は高く売れるだろうぜ!良かったなっ!!」
「んんっぐっ!?んむっんんんうううぅぅぅ~~~~~!!!!」
罵詈雑言を浴びせかけられながら激しく突き上げられ、抗うことのできない状況に、アスカは悔し涙を流しながら呻くことしかできなかった。だがその声はむしろ男たちの情欲をかきたて、激しさを増した挿抜は更に速度を増す。
やがて限界を迎えたアスカの身体が大きく強張り、咥えこんだ肉棒を強く締め上げた瞬間、熱い欲望の塊が迸った。
どびゅるるるるるるるうるううう!!!!どくんどくんどくんどくっ!!!
どろりと粘つく液体が口腔を満たし、独特の青臭さと苦みが広がり吐き気を誘う。同時に腹の奥…熱く火照った子宮口に熱いものが叩きつけられる感覚を覚え、アスカはびくりと身体を震わせた。
大量の精液が膣内を満たし、収まり切らなかったものが結合部から溢れ出す。ずるりと引き抜かれた肉棒を追って、ひくつく雌穴から濃厚な液体が溢れ出し、粘度の高い汁は尻を伝って滴り落ち、足元に広がる白濁の水溜まりを広げた。
「ぷはぁっ……!!げほっごほぉおっ……!はぁーっ、はっー……」
ようやく解放された口から空気を取り込もうと、胸が大きく上下を繰り返す。新鮮な空気を貪るように息を吸うアスカの顔は涙や涎、さらには鼻水までも垂れ流しぐちゃぐちゃになっていた。顔全体に汗を流し酸欠気味となった脳ではまともな思考が働かないのか、ぼんやりと虚空を見つめ焦点が定まらない。
「へへ、なんて締りをしていやがるんだこの女は。並みの娼婦のまんこより具合がいいぞぉ」
「まったくだぜ、こんな上玉ならいくらでも買ってやるぜ俺はよ」
「対魔忍だからじゃねぇか。連中、化物並みに強いくせにちんぽに弱くて、捕らえられた連中…軒並み奴隷娼婦としてヨミハラに出荷されてるらしいしなぁ」
ギャハハと下品な笑い声をあげ、口々に好き勝手なことを言いながら好き放題嬲っていく男たち。
かつての友人知人の末路を嘲笑う男たちに、しかしアスカは反応することなく虚ろに視線を彷徨わせていた。最早体力を使い果たし抵抗する気力もないと判断したのだろう、一番初めにアスカの穴を楽しんだ男が両手足の拘束を解くと、ぐったりとしたアスカの背中に手をまわし持ち上げる。
「ボ、ボス。 流石に拘束を解くのは危険なんじゃ…」
先ほどまで嘲り散々に嬲っていた男が、怯えを含んだ表情でアスカとその身体を持ち上げる男を見た。他の者も同意するように頷くのを見て、ボスと呼ばれた男はニヤリと嗤う。
「大丈夫だ、こいつにはもう暴れる力は残っちゃいない。それに…」
ぐったりとしたアスカの髪を掴んで引き上げる。激しい絶頂でぼんやりとした表情を見せるアスカの顔を確認した男たちも、もはや脅威にはならないと納得したようだ。再びにやにやとした下卑た笑みを顔に貼り付けている。
部下の反応を見回し満足そうに頷いた後、ボスと呼ばれる男はアスカの身体を抱えなおした
既にアスカに欲望を吐き出しているはずの肉棒は天高く反り立って、ぽっかりと開いたまま閉じないアスカの恥穴に切っ先を当てる。
自らの体重を支えることも無く無抵抗のまま、アスカは男の逞しい腕に身を預けたまま虚ろな視線を空に向けていた。
ぬちゅっとした湿った音を立てて亀頭の先端が入り込み、カリ首まで飲み込んだところで一気に奥まで押し入れられる。
「んおほぉぁあああっ♡ああっあひっあぁああああぁぁ♡♡」
一瞬遅れて、正気に戻されたアスカの鳴き声が響き渡る。
限界まで見開かれた瞳の中で瞳孔が大きく収縮を繰り返し、開きっぱなしの口から突き出された舌がぶるぶると震える。目尻には大粒の雫が流れ落ちた。
一度動き出せば後は容易かった。背面駅弁の体勢で下から上へ何度も何度も激しく打ち付けられる。肉のぶつかる音が倉庫内に響き渡り、肌を打つ音に合わせて甲高い悲鳴があがった。
「あっ!あんっ♡あっ!あっあぁっ♡」
先程まで蹂躙されていたせいですぐに身体は快楽を拾い始め、甘い痺れが走る。ニヤニヤと男たちが見つめる中、無様な喘ぎ声を上げるアスカは、しかし快楽の波に呑まれて羞恥を感じる暇もない。
力の入らない両手足がぶらぶらと揺れ動き、豊かな乳房が激しく揺れた。
「ほらもっと締めろよ雌豚ァっ!!」
「んんひぃぃぃっ…ん゛ん゛…くふぅうぅぅぅ~~~♡♡♡」
一際強く腰が押し付けられ、密着度が増す。最奥にまで届いた硬いものに貫かれて、アスカの背中が大きく仰け反った。目の前が真っ白になる程の快感に意識が飛びかけたところで、背後の男に再び持ち上げられ、勢いよく抜ける肉棒のカリ首が、膣穴の粘膜をこそいでいく感触に打ち震えてしまう。
そこからはもう止まらなかった。身体を持ち上げられては落とされ、その度に最奥を叩く剛直の衝撃で達してしまう。何度も、何度も繰り返されるうちについに耐えきれなくなり、軽イキが止まらず、ふわふわと心地良い感覚の連続アクメに、だらしなく蕩けた表情を浮かべて喘ぐことしかできなくなる。
「んぼおおぉぉ……♡おっほおおおぉぉぉ♡♡♡しゅごいいぃぃいっ♡♡イク…イクゥッ♡♡♡♡イッグウゥゥゥ~~~~~♡♡♡♡♡」
幸福感に支配された思考回路は既に機能せず、与えられる暴力的なまでの快楽に身をゆだねることしか出来ない。
もう何度目かもわからない絶頂を迎えたところで、突然動きが止まり、熱を持った何かが広がったのを感じた。
ビュルルルルルーーーッッ!!!ドピュッドピューーーーーッッッ!!!!!
「あはぁ♡
広がる熱にうっとりと瞳を細め、味わうように呟いたアスカの身体が激しく痙攣を繰り返した。軽イキばかりを繰り返していた身体が
どしゃりと床へ投げ出された後、びくんと跳ねた身体が弛緩していく。糸が切れた人形のようなだらりとした格好で横たわるアスカの表情は緩み切り、舌を突き出した口元からは、飲み切れなかった唾液が泡になって溢れ出す始末で、意識がないことは明白であった。
ぴくっぴくっと小刻みに震えながら脱力しきっている敗者の姿に、溜飲を下げた男たちは、各々が出していた逸物を仕舞込む。
「この女は俺たちが飼う…それでいいな?」
「ああ?何言ってやがる、そいつは俺のモノだぞ!」
それぞれがアスカの所有権で言い争いを始めた…瞬間、突如辺り一帯に響いた銃声によって中断させられる。
「がっ!?」
「なんだっ!?」
数人が額を撃ち抜かれ、倒れる様を見ながら残った男たちは銃口を向けてくる敵の姿を捉えようとする。
閃光が弾け、怒号と銃声がほぼ同時に重なり、壁のコンクリートが削られ粉塵が舞う。
アスカという脅威を排除し嬲ったことで油断しきっていたところを急襲され、ろくな抵抗もできず一方的に蹂躙されていく男達。
男たちが骸を晒していくなか、アスカは気を失ったままピクリとも動かなかった。
◆
「ん…ここは」
凌辱されたままの姿で、バンタイプの荷室に転がされていたアスカは、揺れる車内で意識を取り戻した。
痛む頭に顔を顰めながら上体を起こす。窓の外を流れていく景色から、車がDSOへの道を戻っていることがわかった。
(そうだ、わたしはあいつらに……)
気絶するまでの記憶を思い出し愕然とすると同時に、慌てて義肢を確認すると、何事もなかったかのように動いた。
「なんで…」
「あ、アスカちゃん気が付いた?」
「っ!!…拓斗」
不意に声をかけられ顔を向けると、後部座席に座る拓斗の姿があった。
手には札束が握られていて、足元に転がるアタッシュケースから、それがあの取引現場で回収したものなのだろうことは容易に想像がついた。
「…助けてくれたの?」
意外だとでも言わんばかりに呟くアスカに対し、拓斗はポカンと口を開けた後に爆笑した。
「あははははっ、そんなわけないじゃん。ほんとにアスカちゃんが敵わない相手だったら逃げてるって!!今回は事前にわかってたから兵隊を準備してたのっ!!」
「わかってた?」
拓斗の言葉にアスカの顔が強張る。
確か拓斗ひとりであの連中からアスカを助け出すなど、この顔とちんぽ以外に取り柄のないクズには無理な話だ。
まして連中はそれなりの装備を整えた連中。アスカがほとんど斃していたといっても、、少なくとも10人ほどは生き残っていた。
そんな中から気絶したアスカを助け出し、アタッシュケースまで回収してくるなど不可能だ。つまり──
「……あんたね…私の手足を止めたのは」
地を這うような低い声でアスカは言った。その瞳は鋭く細められており、た殺気を漂わせている。その視線にさらされながらも飄々とした態度を崩すことなく、拓斗は笑顔を返した。
「あはは、ごめんごめん。実は今度販売するAVがさ、リョナ系の輪姦モノで出したくて。アスカちゃん負けず嫌いでしょ?セックス糞雑魚演技はそのまんまだから良いとしても、戦いで負けるとか嘘でもやってくれないと思ったからさぁ。いやぁ、イイ絵が撮れたよ」
「このっ…くそ野郎っ!!」
悪びれる様子もなく笑う拓斗に、掴みかかろうと身を乗りだす。だがその瞬間アスカの四肢が再び力を失い、バンの荷室の冷たい床に無様に身体を打ち付けてしまった。
それでもまだ噛み付こうと顔を上げたアスカの視線が、拓斗の隣に座る人影を捕えると固まった。
「…小谷っち?」
そこに座っていたのは、小谷だった。
その手に恐らく義肢の機能を停止させるためであろうコントローラーを持ち、痛まし気にアスカを見つめている。
だがアスカの視線が止まったのはその膝下だった。
光を放つノートPC。その画面には先ほどの廃工場跡にて行われたアスカに対する凌辱行為が映し出され、小谷のもう片方の手は、取り出された肉棒をしごいていた。
「アスカ…うっ」
小谷が小さく呻いた直後、ぶびゅっと音を立てて白濁が吐き出されてPCの画面を汚す。
信じられない光景に、目を見開いたまま硬直しているアスカに向かって、力なく笑う瞳には、しかしアスカの良く知る獣欲の光が灯っている。
「知ってたの…小谷さん…」
「…ああ…君の義肢を作ったのは僕だ。もちろん外部からの停止命令を送るプログラムだって…」
「なんで…なんでなんでなんでっ!?」
「仕方ないだろう!?アスカみたいな雌が目の前にいて、男が我慢できる訳がないじゃないか!!!ましてやもう僕たちは石山君たちの下で生きていくしかない。なら少しでも楽しまないと損だろ!?」
普段物静かな彼らしからぬ大声でまくし立てられ、唖然としたまま動けずにいるアスカへ向けて、今度は小谷の腕が伸びてくる。その手が容赦なく乳房を鷲摑みにした。
途端に走る甘い痺れに、アスカの口から吐息が零れる。
「ほら、たかがおっぱいを揉まれた程度でこんなに感じてるんだよ?こんなの犯してくださいって言ってるようなものじゃないか。アスカだって本当は楽しんでたんだろ!?」
「ちが…んんっ♡私はぁ♡」
「違うかよ!!いつもいつも雌の臭いまき散らせて戻ってきやがって、どれだけ僕らのことをムラつかせれば気が済むんだお前は!!」
「ひゃうんっ♡やめ、そこだめぇっ♡」
乱暴に乳房を握りつぶされる痛みすらも、今のアスカにとっては快感にしかならない。そしてそんな反応すら苛立たし気に血走った眼で睨む小谷を、愉快そうに見つめていた拓斗が口を開く。
「小谷っち、ヤるなら後ろでな~。DSOまでちょっと遠回りしてやるからさ」
「…いいのかい?」
「兄貴には黙っといてやるよ」
「…ありがとう、じゃあ遠慮なくやらせてもらうかな」
二人の会話に不穏なものを感じとり、なんとか逃れようと身をよじるアスカだったが、手足は相変わらず動かないまま、芋虫のように必死に這いずって距離を取る。だが所詮は無駄な足掻きに過ぎず、簡単に追いつかれ組み敷かれたアスカの蜜壺に、小谷の屹立した肉棒が当てられた。
「待って、お願いやめてぇえええっ!!」
絶望の叫びをあげるアスカを無視して、ゆっくりと腰を突き出す小谷。
「んんんぐぅうううぅぅぅ~~~っっっ!!!♡♡♡」
散々嬲られ火の灯っていた肉体。信じていた男に犯されることに対する興奮で昂ぶった肉襞はあっという間に陥落して、あっさりと侵入を許してしまう。
子宮口までひと息に押し込まれた異物の感触に、喉をそらして喘ぎ声を上げることしかできない。そのまま二度三度突き上げられると、それだけで容易く達してしまい、視界が明滅するほどの強烈な快感に翻弄され、ただ悶えることしかできない。
「ははは、あんま汚すなよぉ?おい、回り道してゆっくり走れ。小谷っちがお愉しみだ」
拓斗の指示に、バンが右に曲がる。
夜の闇に消えるバンからは、アスカの艶めかしい…絶望に染まった嬌声だけが響いていた。