本番まではいきません。
高校二年の夏。俺は五度目の告白失敗を経験した。
「うあ゙ぁぁ〜〜………」
部室の椅子を5つくらい並べ、その上に横になって溶けた。
告白失敗のショックと、この茹だるような暑さのダブルパンチ…。頭の中はイライラとモヤモヤで混沌としていた。
中学時代──そうとは知らずに恋愛禁止の野球部に入ってしまった俺は、灰色で汗臭さに塗れた青春を送った。クソほど辛い練習も「高校生になったらぜってぇ彼女作ってやる!」という熱量でやりきったようなもんだ…。
しかしどうだ、二年経っても彼女一人できやしねぇよ…。
女友達は結構できる方だ。仲良くなって、遊びに行ったりもする。だが「浩平くんは友達って感じ」らしい。みんな口々にそう言って断るのだ。
あ、申し遅れましたが俺の名前は、不破 浩平です。
何もする気が起きずダラダラと過ごしていると、部室のドアが開き、女性のものにも聞こえる中性的な声が飛んできた。
「おや、またダメだったか」
「翼先輩…」
槙島 翼。三年生。肩まで伸びた黒髪を低い位置で一つに結び、白い肌に、細身で小柄な体つき。制服姿でも女子と見紛うほど整った顔立ちをした美少年。俺がとりあえずで入部した民俗研究部の部長だ。
「君も懲りないな、それで…鈴木と佐藤は?」
「どっちもバイトらしいっすよ…絶対嘘だけど」
はぁ…とため息をつき、呆れたように肩をすくめながら、先輩は文庫本を取り出して席についた。
民俗研究部はほぼほぼ機能していない。他の部員はもう幽霊部員みたいなものだ。この学校、部活動には強制加入という決まりなので、みんな適当に楽そうな部活に入る。
「それで、今回はどんな断られ方だった?」
「……分かってるでしょ…『友達でいたくて〜』っすよ…」
「だと思った」
告白に失敗した日は、部室で先輩と駄弁るのが定番になってしまっている。でもこの人絶対慰めてくれないんだよな。
「先輩って彼女さんいましたっけ…?」
「以前だけど、いたことはあるね」
まあ…そうだろうな。この見た目でモテないはずがない。性別が女だったら俺でも告る。
「僕が思うに、キミは女性に対して少し優しすぎるんじゃないかな」
「…それって悪いことじゃなくないすか?」
「所謂『都合の良い人』ってやつだよ」
ぐはっ…!!おおぉ……胸に突き刺さるぜ…。図星だ。『浩平くんなら手伝ってくれると思って〜』とか、この2年間で何回聞いたことか。
「とはいえ、キミは彼女というものに幻想を抱きすぎていると思うけどね」
んなアホな。彼女って毎日お弁当作ってくれて、授業前には絶対キスしたり、俺が好きなものを好きになってくれたりするくらいだろ?
「うん、ちょっとキモいし、そんな子は数千人に一人だと思うよ」
嘘だ…俺を騙そうとしている…!
よし、聞かなかったことにしよう。
「あ~あ…いいな~いいな~彼女持ち〜…」
「はぁ…」
身体をくねらせながら、世の彼女持ち全員を羨んでのたうち回る。そんな俺を見て、先輩は白い目を向けた。いつものことである。
「あっそうだ!先輩の元彼女さんとの話とか教えてくださいよ〜!主に破局理由とかッ!」
「なんで…?というかどうでもいいでしょそんなこと…」
「はぐらかすことないっすよ、もしかしてなんか変なこととかあったんすか??」
「別に?…ただ、僕自身が彼氏彼女ってものに楽しさを感じられなかっただけだよ」
「…もしかして先輩の方からフったんすか?」
「うん」
先輩は心底どうでもいいという表情で、俺の方を一瞥もせずにそう答えた。ふ~ん…よく分からん。恋人がいて楽しくないなんて、俺には想像もつかなかった。
「…大丈夫っすよ!先輩が楽しいと思える良い人にいつか出会えますから!」
「なんで僕の方が慰められてるの…?キミ意外とダメージ受けてないでしょ…」
俺は自分の失恋ダメージを誤魔化すために、話の中心を先輩へと移した。
「先輩はどんな人がタイプなんすか?」
「まだ僕の話するんだこいつ…」
「先輩って脱俗的?って言うか…達観してそうな雰囲気があるから、どんな人が好きなのか想像つかないっす」
「全然話聞いてないし」
もはや会話のキャッチボールは成立していないが、なんかちょっとハイになってきた俺は止まらんぞ。
「……そもそも好きなタイプなんて無いよ」
「またまた〜なんか少しくらいはあるんじゃないっすか〜この髪型が好き〜とか巨乳が好き〜とか」
調子に乗り始めた俺は先輩の肩を指でツンツンした。先輩は鬱陶しそうに俺の手をはらってから、読んでいた文庫本を閉じ、机に向けていた身体を俺に向けた。
「じゃあ言うけど、キミかな」
「……ん?……えっ?」
キミカナ? キミ…?
表情を一切変えず、俺の目をじっ…と見ながら先輩はそう答えた。
「あ、あぁ〜!好きって…友人としてね!?だめっすよそんな、小学生みたいな逃れ方しちゃ…」
「いや、恋愛としてだよ」
なんでもないみたいに言った。
頭がフリーズした。
失恋で受けたダメージも、その後のハイも最初からなかったみたいに消えてしまった。
いや…いやいや…。
ちょっ……と待ってくれよ。
次、なんて言えばいいんだこれ。
詰まりそうな喉の奥で、何とか言葉を選択しひねり出す。
「その、えっと…せ、先輩って、お、男の人が好き…なんすか…?」
「違うけど?過去の恋人も女の子だよ」
じゃあどういうことだよ!!冗談なの!?これ真面目に受け取ってる俺がアホなのか!?わかんねぇよ!!
「僕自身、少し前までは異性愛者…だと思っていたんだけど、強いて言うなら今は浩平愛者かな」
「浩平愛者!?!?」
なんかすごいパワーワードが出てきた。
さっきから先輩の態度が全く変わらない事もあって、なんだか白昼夢をみているんじゃないかとさえ思ってしまう。
「い、いつから……?」
「さあ?ただ、キミがこの部室に来るのって僕のためでしょ」
何故か、ドキッとした。それは…その通りでは…ある。この部に入ってすぐの頃、ただ一人部室で作業をしている先輩を見て、俺だけでもここに居ようと思ったのだ。だがそれは、優しさとかじゃなくて、生半可な偽善だ。
「僕を憐れんでここにいてくれてるのはわかっているよ。でも僕は、そう言うキミの人間らしさが好きだ」
「そんなの…誰だってそうしますよ、たぶん…」
「実際キミ1人しか残っていないじゃないか」
先輩は目を細めて、微笑んだ。
その様子がすごく妖しく見えて、息が止まりそうになってしまう。
「は、はは…冗談は…よしてくださいよ…」
ぎこちない笑みを浮かべて、そう答えた俺を見る先輩の顔からは、再び表情が消えていた。
「じゃあ…証明するよ」
「証明っ…て……」
「嫌だったら避けてね」
先輩の端正な顔が近づいてくる。
うわぁ…見れば見るほど綺麗な顔だ。同じ男とは思えないなあ。なんて、何故か呑気な考えが頭をよぎった瞬間──。
「ん……ちゅ……♡」
「………!?!?!?」
俺と先輩の唇が重なった。
柔らかくて…ほんの少し湿っていて…なんかちょっといい匂いがする。
時間にしたら一秒もないくらいの一瞬だったはずなのに、時間が止まったみたいな感覚だ。
長い、とても長い。
呼吸もできない。
「……っぷぁ……ハイ、これでわかった?」
唇が離れた。
言葉が出ない。
耳元に近づいた先輩が静かに囁く。
「キミのことが好きだよ」
「お人好しなのが好き」
「意外と知的好奇心高めなのが好き」
「大きな身体が好き」
「猫舌なのが好き」
濁流みたいに止めどなく羅列される。
脳内に入ってきているようで、まるで頭に入らない。
「……ごめんね?なんかストッパーが外れてしまったみたいで」
「あ……えと……」
「うん、他の部員も来ないし、今日はもう切り上げるかな」
先輩は机の横に掛けられた鞄を手に取って、文庫本をしまい部室のドアへ向かっていった。
「じゃあまたね、キミももう帰りなよ」
「う……す……」
がらがらと音を立てて、閉まるドア。部室内には静寂が広がり、俺はドアから暫く目を離すことができなかった。
俺はぼーっとしたまま帰宅し、ぼーっとしたまま飯を食って、ぼーっとしたまま風呂に入って…溺れた。
「ばごぼぼぼ…!! ぶはァッ!!?」
あっ…あぶねぇっ!!死ぬとこだった…。
やっと思考が動き始めたが、頭の中は先輩のことでいっぱいで、告って失敗したことなんて遥か過去の事みたいだ。
先輩に…好きだと言われて、キスまでされた。
俺は女の子が好きだ。今だってそれは変わらない。
だけど…先輩とのキスに違和感とか、抵抗感…?とかは正直無かった。
確かに先輩の見た目は可愛くて、女子みたいだ。でも小柄っていっても平均的女子よりは背があるし、連れションとかした時、たまたまだけどチンコだって見た事ある。先輩のことはちゃんと男として見ている…はずだ。
………なんかもう考えるのが面倒くさくなってきた。もしかしたら、今日のことも俺が見た夢だったかもしれん。横になってたし、寝ぼけてたに違いない。うん、そういうことにしよう。
俺は自分を無理やり納得させて、眠りについた。
◇
「不破〜」
「おん?なんだ佐藤か…」
1日の授業が終わり、部室へ行く準備をしていると佐藤から話しかけられた。
「これ、調査レポート、今日までっしょ?渡しといてくんね?」
「は?いや…なんで俺が?自分で渡せばいいじゃん」
「いや~今日もバイト入っててさ〜マジ頼むって、今度なんか奢るから」
佐藤は悪いやつじゃないが、真面目なやつではない。バイトは入ってないだろうな、この際どうでもいいが…。
受け取ったレポートの内容は予想通りスカスカだ。しょうがないか…って、あれ…二枚あるし。
「これ…こっちは?」
「それ、鈴木のやつ」
「マジかよ…お前ら人づてに頼みすぎだろ…」
「じゃ、頼むな!マジすまん!」
佐藤は申し訳程度に謝り、足早にその場を去っていった。俺別に了承したつもりねぇんだけど…。まあいいや、どうせ部室には行こうと思っていたところだ。
道中、後輩たちからもレポートを渡してくれないかと頼まれた俺は、渋い顔をしながらも結局受け取ってしまった。
都合よく使われちゃ気分が落ちるぜ、まったく…。
部室には誰もいなかった。
先輩もまだか。とりあえず受け取ったレポートまとめとくか…。うーわ、みんな適当だなー…しかし、これでも活動報告書は作れるはずなので、提出してくれただけでも感謝しよう。
暫く作業を続けていると、十分もしないうちに先輩はやってきた。
「やあ、あぁもうまとめてくれているのか、ありがとう」
「っ…!うっす……」
流石に動じないわけがない。勝手に先輩の唇へ視線が引き寄せられてしまう。
俺は視線を必死に逸らし、ちょうど目についた、先輩の手にあるレポートの束へ向けた。
「あ、あ〜もしかして先輩も頼まれちゃった感じっすか…?」
「うん、渡してくれるだけありがたいんだけどね」
先輩はさっき俺が考えてたことと同じようなことを言い、俺の隣の席に座って三年生のレポートをまとめ始めた。
先輩の様子はいつもとほとんど変わらない。俺だけドキドキしてるのがバカみたいだ。
落ち着け…先輩の態度が変わらないのは、むしろ良かったんだよ。
普段通りに接すれば良いんだ。昨日の夜だって、夢だったなんて適当に結論づけて、気にしないことにしただろ。
レポートをまとめるホッチキスの音だけが、室内に鳴り響く。
………くそ、落ち着かない。
俺は横目で先輩を見たあと、少し目を閉じ、頭の整理を始めた。
情けない…。そんな気持ちが沸き立つ。
てめぇで振った話題で先輩に告白させといて、 “気にしなくていい” だと?
挙句先輩に謝らせて、何の返事もなしか?
そんなの…男じゃねぇだろ。
「せっ…先輩…!」
「うわっ…!驚いた…やめてくれよ」
「うっ…す、すんません…じゃなくって!」
昨日のことについて、いったい何を言うんだ俺は。先輩は別に付き合ってくれだとか、そんな事も言っていないのに。
相変わらず頭の中はぐちゃぐちゃだが、とにかく俺の気持ちを伝えなきゃ、そう思った。
「昨日のことについてなんすけど…!」
「ああ、それがどうしたの?」
先輩は眉一つ動かさなかったけど、作業する手を止めて、俺の言葉を待っているようにも見えた。見えただけかもしれないが…。
「俺、その……別に嫌じゃなかったっす!」
「え?」
「ずっと女の子が恋愛対象でした…いや、今も変わらずそうなんすけど…でも、昨日先輩に、キ、キスされて…抵抗感なかったっつーか!あーいや、なんか言いたいことと違うな…くそ…」
もっと考えて発言すれば良かったぜ!バカな頭を恨むぜ!
改めて、自分の気持ちを言葉にしようと唸っていると、目を丸くしていた先輩が吹き出した。
「ふっ……あははっ!」
「な、なんすか!」
「い、いや…やっぱり好きだなぁと思って」
うおあっ!? この人マジで当たり前のように好きって言ってくるようになったな…。耳に熱が溜まっていくのがわかる。
「僕とのキス、悪くなかったんだ」
「ぅ……まあ…は、はい…」
「ふ~ん…なんだかはっきりしないなあ」
「え、えっ?」
先輩の白く繊細な手が俺の肩に触れた。
ちょっと待ってくれ?
「もっとちゃんとした感想が聞きたいな」
「待ってください先輩」
「今度はもうちょっと長めにしようか」
スイッチ入るのが早いってこの人。
「昨日と同じ…嫌だったら避けるんだよ」
再び、再びだ。俺と先輩の唇は重なり合った。
しかも今回は、前のような軽いキスではない。
「ぇお……♡ ちゅぷっ……♡ はむっ…♡♡」
口の中に先輩の舌が侵入した。舌はまるで別の生き物みたいに俺の口内で動く。
やばい…息が続かない。
「っぱ…♡ 焦らない…鼻呼吸を意識して…んむっ…♡」
力が抜ける。後ろに倒れそうになったところを、先輩が俺の手を掴んだ。細い指が絡んでくる。
「……んっ♡ は、んちゅ……む……っ、はぁっ♡……んんっ、ちゅ、れゅ……っ♡」
キスってこんな感じなのか…。多分だけど先輩うまいよな。なんかすげぇ気持ちいい感じがする。身体が感じているっていうより、心…?が満たされてるみたいな。
昨日は気づかなかったけど、至近距離で見たら先輩まつ毛長ぇし肌綺麗すぎんだろ。
そういえばドアの鍵って掛けてたっけ?今他のやつに見られたらどうなっちまうのかな。
思考が散らばって、色んなことが頭をよぎった。
先輩が手をぎゅっと握った。少し痛いくらいの力だった。
思わず目を見ると、まるで僕に集中しろと言わんばかりの視線だ。
「んっ……あれ…キミ、もしかして反応してる…?」
「こ!これは、その…」
俺も気づいていなかったが、自然とチンコは勃起してしまっていた。こんなキスされたの初めてなんだ…しょうがないだろ…。
「……ま、せっかくだしいいか」
せっかくだしって……ちょ!?
先輩は俺のズボンに手を伸ばし、呆気なくチンコを出させた。
「わ…僕より大きいね」
「うっ…!? こ、これ以上はやばいっすよ…!」
俺のチンコを、先輩は優しく撫でた。それだけで自分で触るよりも全然気持ちが良くて、ここから先に進んだら後戻りができないような気がした。
「心配しなくていいよ、いつも誰も来ないじゃないか」
「それは…」
「もし誰か来たら、僕に無理やりされたとでも言って」
あっけらかんとした態度でそんなことを先輩は言ったけど…言えるわけないだろ。
先輩はゆっくりと俺のチンコを上下にシゴき始めた。
「せ、先輩……んっ!?」
「はぁっ……っ、んぅ……っ♡ ちゅ……ぷはっ、……にげちゃ…だめだよ…♡」
ちゅこ…♡ ちゅこ…♡
自分でする時よりも速度はゆっくりだが、快感は遥かに強い。
心臓の音が聞こえるくらい大きい。
ここまでずっと頬すら染めなかった先輩も、少し火照っているように見えた。
「んぇぁ……♡ キミも…舌、だして…♡」
言われるがままに舌を出して、唇をつけずに舌だけで絡め合う。
「……はぁ…♡……っ♡ ぇりゅ……♡……ん…ふぅ……っ♡」
手の動きが速くなる。じゅぶじゅぶっ♡ っと水音も激しい音になっている。
やべぇ…も、もう…!
射精感がどんどん上がっている。鼓動が加速し、息も荒くなって…苦しい。
「…ちゅぅっ…♡ ……じゅるっ♡♡」
舌を吸われたりして、もう蕩ける寸前…いや既にドロドロかも。
射精したい…射精したい…無意識だったが、俺は先輩の目を見てそう訴えかけていた。
「ちゅぱっ…♡ おや…そろそろ出そうかな…?」
「せ、先輩…俺…」
「いいよ、出してしまいなよ」
くちゅくちゅくちゅくちゅっ…♡
先輩は指で輪っかを作って、カリのあたりを小刻みに擦った。
全身の筋肉が強張る。
俺は自然と下腹部に力を込め──。
「ぐっ…!出っ……る…!!」
「あむっ…」
射精をした。
それと同時に、先輩は俺のチンコを躊躇なく咥えた。
びゅくっ…♡ びゅるるっ…♡♡
「はっ…!はっ…!」
チンコはあったかいものに包まれている。先輩の口だ。
その事実を理解したとき、射精の勢いが増したような気がした。
どくっ…♡ どくっ…♡
「……こくっ……こくっ……」
まだ、止まらない。
先輩が喉を鳴らしている。まさか…飲んでるのか…?
「……ちゅぱっ…♡ なるほど、こういう味だったのか」
「はぁ…はぁ…先輩……」
全身…汗だくだよもう…。
ハンカチで口元を拭いながら『ほら、拭きなよ』とティッシュを取って渡してきた先輩を見て、俺はなんで平然としてんだ…とそんな感想しか浮かばなかった。
「ん〜っ!よし…作業もあと少しだし、提出する書類だけ書いたら今日はもう帰ろう」
さっきまでのことなんて無かったみたいに、体を伸ばして作業に戻る先輩。あの…俺まだチンコ出しっぱなしっすよ…。
俺は深呼吸したあと、チンコを軽く拭いてズボンを履き直し、無言で作業に戻った。
「そうだ、浩平君」
「……なんすか?」
「今度の休み、どこか遊びに行かない?」
「どういうテンションで言ってんすかそれ…まあ、別に良いっすけど…」
「よし、決まりだね」
なんだか楽しそうに書類を書く先輩に、俺はため息をついた。
この後遊びに行った事で、さらに俺と先輩の関係はおかしくなって行くのだが…それはまた別の話である。
髪を結んでいるという設定は日和ったな…。
というか男である必要があるのか…!?