ボクは、かくれんぼをしていた。
学校からの帰ってすぐに公園へ向かって、友達──ユータくんたちと遊んでいたんだ。
ボクの両親は共働きで、帰ってくるのが遅い。
だから、ちょっと暗くなるまで遊んでもとやかく言われない。
それに、その日は夏だったから、十七時を過ぎてもまだ全然明るかった。
「はっ……はっ……」
ボクは全力で走っている。
かくれんぼで負けたほうが駄菓子屋のアイスを奢ることになっている。
どうせユータくんのことだから、もし勝ったらおっぱいアイスを買おうとするに違いない。
隠れるとしたらボクは木登りが得意だから木がいいけど、それだとすぐにバレてしまう。
「あれ……?」
走っていると、普段見ないものが目に入る。
公園近くにある古い神社。
その戸が、少し開いていた。
「…………」
ユータくんは怖いものが苦手だ。
もしボクがここに入ったら、怖くて絶対に探せないと思う。
見つけられない場所だ。
ボクは意を決して神社の堂の中に入った。
空気が冷たい。
暗くて周囲がわからない。
そのなかで、隠れられそうな場所を探す。
扉から漏れる光が、すーーっと一筋入った。
それが、白いカーテンのようなものを映す。
束ねられた、白いカーテン。
なぜあるのかはわからないが、あのなかになら隠れられるかも知れない。
ボクは近づき、カーテンの前にある縄のようなものをくぐって、さらにそのカーテンの裾にもぐりこんだ。
ひんやりとした空気が、ちょっと心地良い。
ボクは、カーテンをくぐった先にある柱のようなものにしがみついた。
なんだか安心する。
とにかくここに隠れよう。
「ぽ、ぽぽ…………」
なんだか変な音が聞こえる。
一見声のようだけど、ぽ、だけだからきっと何かの音だろう。
それにしても、この柱はすべすべしている。
触った部分がしっとりもしていて、なんだか、人の肌にくっついているみたいだ。
柱をさわさわと擦ってみた。
心地良い。ずっとこうしていたいかもしれない。
「ぽ、ぽ…………ぉ……」
しばらく立ったが、ユータくんに見つかる気配はない。
やはりこの場所を選んだのは正解だったのだ。
18時を知らせる町内チャイムがなった。
ボクの勝ちだ。
早くユータくんを見つけてアイスを奢ってもらおう。
そう思ったのだが、
「誰じゃ御堂を開けたんは!!」
おばあさんの高い声が響いて、ビクリとしてしまう。
「罰当たりめ!!」
「ま、まぁ佐山さん、そこまで怒らなくても、きっと子どものいたずらでしょう」
「なら尚更いかんわ!! あんたも知っとるやろ!!」
「はぁ…………」
あのおばあさんは町内でも祈祷師として有名な人だ。
そんな人がなぜこんな古い神社に来たのかわからなかった。
もしかしたら、この神社はあの人の土地なのかも知れない。
おばあさんは気難しい人でも有名だ。相手の大人の人も困っているようだった。
「中には……誰も……あやつしかおらんな」
「あやつって、ほんとにいるんですか? 見えないですけど」
「たわけ! 取り殺されても知らんぞ! とにかくここには人は近づけんようにしとかな! 特に見目のいい男子はな」
「神田さんちのタロウくんとかですかね?」
いきなりボクの名前を言われてびっくりした。
思わず肩をはねさせてしまった。
ぎろり、と、誰かに睨まれた気がした。たぶん、おばあちゃんだ。
「おまえ……そんなに出たいか」
「佐山さん、どうしたんです?」
「ワシが死んでも、孫がおる。お前はずっとここからは出られん」
おばあさんの孫、確か小学生、ボクたちと同じ学年だけど、クラスが違ったはず。
おばあさんたちは、しばらく辺りを見張ったあと、どこかへ行った。たぶん帰ったのだと思うし、そうも言っていたような気がするけど、ボクはバレるのが怖くてずっと柱にしがみついていた。
暑い。
夏だから、かなり汗をかいている。
ふと、ボクが抱きついていた柱も、しっとりと汗を書いているのがわかった。
これはボクの汗? いやでも……。
息を吹き付けていた場所も汗のようなもので濡れている。
ちょっと甘い香りで、ボクの汗とは違う気がする。
そこで初めて、ボクは気づいた。
これ────人なんじゃないか。
意識を集中させると、暗闇に慣れた目が、その輪郭を少しずつ映す。
やっぱり、これは人の足だ。
でも、大きすぎる。
普通の大人の人の足は、こんなに長くない。町で一番背の高いスポーツジムのお兄ちゃんでもここまではなかった。
この人の膝が、ボクの股くらいの高さにある。
上はどうなっているんだろうと思って顔を上に伸ばすと、何かが当たった。
ふにふにとしている。
布のようなものがあった。
白い。
これ、お尻だ。
おっきなお尻があった。
パンツを履いているのだと思う。
もしかしたらボクは……
この人のスカートのなかに入ってしまったのかも知れない。
どうしよう。
手は勝手にすべすべとした太ももを触っていた。
たくさん触ると、汗をかき始める。
それで、たまらなくなった。
「あっ……あっ……」
ボクは、股を、おそらく女の人であろうその人の膝裏に擦り付け始めてしまった。
くぼみにへこへこと腰を擦り付ける。
なぜか、ボクのちんちんはおっきくなっていた。
「……ぽ……ぽ……?」
音がまた聞こえ始めた。
でも構わず、腰をごしごしと腰を擦り付けてしまう。
「あっ……」
びくりと震えた。
なにか、出てしまった。
ボクのズボンから、じわりと何かがにじみ出ているのが、触ってわかった。
「ご、ごめんなさい……」
女の人の足におもらししたズボンを押し付けてしまった。
恥ずかしくなったボクは、その場からだっと飛び出した。
ごめんなさいっ、ともう一度言って。
ーーー
その日のことが忘れられなかった。
ボクがあの日してしまったのは、おもらしじゃなかった。
精通、というらしい。
同級生の中ではかなり早い方とのことだ。
ボクは、かくれんぼで、
また、お堂のなかにやってきていた。
正直、あの人がいるかどうかはわからなかった。
でも、いた。
白いワンピースを着て、白い帽子を被った、おっきなお姉さん。
「あの、この前の、覚えてますか……?」
聞いて、思わず傍にあった手を掴んだ。
だけど、びくともしない。
まるで、何かの力で抑え込まれているみたいに、女の人は動かなかった。
「ぽぽぽ…………」
でも、口元は動くみたいだった。
なんでだろう。
動かなかったら呼吸ができないとか、そういう意味なのかな。
ボクは、女の人のまわりにある縄をくぐる。
その腰つきをみていると、我慢できなくなった。
「……っ」
スカートのなかに、潜り込む。
「かくれる、かくれるためだからっ……」
そう女の人と、自分に言い訳する。
以前と違って、女の人のスカートのなかは少し、湿度が高かった。
この前と違って、
後ろではなく、
前からそれを眺める。
「ふともも、おおきい」
なんども触って確かめる。
やわらかい。
「これって…………」
その太ももの付け根。
白い布がある。
スカートじゃない。
下着だ。
白い、無地のパンツ。
「すごい…………」
ボクはほぼ無意識に手を伸ばしていた。
そして、その布を、降ろした。
まったく抵抗されなかった。
無抵抗の女の人の下着を、いまボクは脱がせている。
「わ…………」
女の人のお股の部分があらわになる。
始めてみた。
すごい。
女の人のお股には、黒い茂みがあった。
これは知ってる。陰毛だ。
むわり、と、女の人の香りがする。
「っ!」
我慢できなかった。
ガバっとその茂みに顔を埋める。
「ぽぉ゛ッ……!?」
えっちな香りがする。
どうしよう。
我慢できない。
いつのまにか、腰をへこへこと動かしていた。
もっと女の人のそれを感じたくて、舌を伸ばす。
なぜか、場所がわかった。
抵抗できない女の人のその場所を舐めていると、
股間がカッと熱くなる。
「う、うう…………」
お姉さんは、足を閉じていた。
その足の間に、
ボクはズボンを下げて、
太ももの間に肉棒を挟んだ。
「きもちいい、きもちいよぉ…………」
やわらかなふくらはぎに包まれて、
ボクは何度も腰を動かす。
頭にぴりぴりとした刺激が流れてくる。
また、
もらしてしまう。
でも、それを止める方法がわからなかった。
「うっ…………」
ぴゅっ、ぴゅ。
ボクは、おちんちんからまた出してしまった。
そして、
「ぉおぉぉ゛ぉ゛ッッッッ♡♡♡」
なぜか、お姉さんも気持ちよさそうにしていた。
気持ちよさそうな声なのだと、なんとなくそう感じた。
ボクは、掃除しようと思って、念のため持ってきたティッシュを取り出した。
でも、いくら拭ってもこの前みた白いおしっこはつかなかった。
ふくらはぎの中でどろどろになっていると思っていたのに、痕跡はなかった。
まるで、お姉さんの肉体に吸収されたみたいに……。
‐‐‐
それから毎日、お姉さんのもとに通った。
もともと体温が低かったお姉さんは、
なぜかボクがせーしをかけ続けるほど、あったかくなった。
お姉さんの足で毎日射精した。
そして、太ももに挟んだほうが気持ちいいことに気づいた。
ボクは木登りが得意だ。
このお姉さんと出会った日も、本当はどこかの高い木に隠れるつもりだった。
でもお母さんから危なくてダメだと叱られたから、珍しくあたりを散策してたんだ。
お姉さんの腰に抱きつく。
太ももでちんちんを挟むと、すごく、すごく気持ちよかった。
何回出しても、お姉さんが汚れることはない。
それに、精子をかけるたびに気持ちよさそうな声を上げる。
‐‐‐
ボクは我慢が利かなくなった。
お姉さんの体をよじのぼり、服のなかにもぐりこんで、抱きつく。
おっぱいに顔を埋める。
シャツで頭を支えられて、蒸れたお姉さんのおっぱいをたくさん感じることができた。
お姉さんのお股にちんちんをこすっていると、
なんだかぬらぬらしてきた。
なんだろう?
ボクのお汁はお姉さんに吸収されるはずだから、別のものだ。
たぶん、おねえさんが出しているものだと思った。
そう考えると、ボクは、カッと熱くなるほどの欲望にかられた。
「おねえさんっ!! おねえさんッ!!」
「ぽっ♡♡ ぽ゛ッぉ゛ッ♡♡♡」
「もっとっ!! もっとお汁だしてッッ!!」
もっと気持ちよくなってほしい。
ボクはへこへことお姉さんのお股に自分のちんちんを擦り付けた。
そしたら、
ずる、ずっ、ぷっ…………。
ちんちんが、入った。
お姉さんの、股のなかに。
お尻?
いや、違う穴だと思う。
「ぽ、ぉ゛ッッッ♡♡♡♡!?!?」
きもちいい。
すごくきもちいい。
ボクは夢中で腰を振った。
スカートの中から足を登って、お姉さんの服のなかで、大きな胸に顔を埋めながらお股にちんちんをいれている。
頭が痺れるほど気持ちよかった。
「だす、だすよぉっっ、おねえさんっッッ!!」
「ぉ゛っっっ♡♡♡ ぉ゛っ゛♡♡♡ ぉぉ゛っッッ♡♡♡♡」
お姉さんの股にずぼずぼとちんちんを入れながら、ボクは射精しそうになる。
しそうになっていた。
した。
どびゅるるるる、と、最初の頃とは比べられないくらいたくさん、お姉さんのなかに
「おぉお゛お゛ォ゛ぉぉおおおおッッッッッ♡♡♡♡」
これ、いけないことだ。
でもきもちよすぎる。
むわ、と、お姉さんの体が発熱する。
その熱を感じたくて、ボクはさらにぎゅっとしがみついた。
‐‐‐
「ぉ゛ッッ♡♡♡ んぼぉッっっ♡♡♡♡」
次の日、
ボクはお姉さんの肩まで登っていた。
頭を抱きしめて、
その口のなかに、ちんちんをずぼずぼしていた。
最初の日よりずっとちんちんは大きくなっていた。
ボクは最初の方こそ緊張していたけど、ずっとお姉さんとイケないことをするうちに、ちんちんはみるみる大きくなっていった。
「ぐっっ、でるっっ、のんで、のんでっっ!」
「ぉ゛ぅっっ♡♡♡ ごぷっっ♡♡♡ んぅぐッッ♡♡♡ ん゜゛ッッ♡♡♡ っおぷっ♡♡♡ ごっくッッッ♡♡♡♡♡」
たくさん出てる。
せーしたくさんでてる。
せーしをかけられただけで気持ちよくなるお姉さんは、ボクからたくさん口の中にせーしを流し込まれて、苦しそうで、とても気持ちよさそうだった。
お姉さんの髪を上げる。
美人だ。
すごくきれいなひとだ。
「おねえさんっ、すきっ」
「ッッ♡♡!?」
「すき、すきっ……」
「~~ッッ♡♡♡♡」
へこへことせーしを出しながらお姉さんの口の中でちんちんを行ったりきたりさせる。
気持ちよかった。
「おねえさん……もいっかいだしていい?」
そう聞くけど、
お姉さんは口を使えないから答えられない。
ただ、ちろりと、ちんちんをベロの上で転がしてくれた。
すごくきもちよかった。
それが返事になって、ボクはもう一度、お姉さんの口のなかでちんちんをこすり始めた。
‐‐‐
「ね、お姉さん……」
「ぽ…………?」
ボクは、お姉さんのとても大きな胸の間から顔を出した。
今日は、お姉さんのなかにもう6回くらいだした。
さすがにちんちんもふにゃふにゃになっていた。
「お姉さんって、わるいひとなの……?」
「…………」
お姉さんは、答えなかった。
いつもなら、なんとなく声のイントネーションでわかるのだが、その声も発さなかった。
「ぼくのこと、つれてく?」
お姉さんにお菓子を分けようとしたけど、お姉さんはそれを食べられなかった。
ずっとここに閉じ込められているならお腹が空いているはずだと思ったんだけど、どうやらお姉さんは食事をしなくても腹ペコにならないようだった。
それが変に思えて、
ボクは、図書室に行って調べたんだ。
ボクの通っている小学校にはこの町の民話とかの本もたくさんあって、そのなかにお姉さんみたいな人の話があった。
男の子をさらっていく、背の高い女の人の話。
その女の人は、この町にやってきて、凄腕の祈祷師の人によって封印されたらしい。
ボクは、お姉さんがその女の人なんじゃないかと思ってしまった。
「この縄ほどいたら、ボクのことつれていっちゃう?」
「………………」
「いいよ、お姉さんなら」
お姉さんの体からゆっくり降りる。
そして、お姉さんの後ろにある、小さい仏壇のようなもの。
そこに置かれていた御札。
たぶん、動きを封じているものだと思う。
それを、取った。
しめ縄があるから、お姉さんは外には出れないかも。
でも、これで動けるように────────
「ぽぽぽぽぽぽぽぽぽ」
ボクは、肩を掴まれた。
振り返ると、
お姉さんがボクを見下ろしている。
そして────
「ぽっ………………♡」
ちゅうされた。
ボクは持ち上げられてしまった。
逃げ場をなくされて、口のなかをべろべろと舐め回される。
頭がふわふわする。
お姉さんは前と違って肌がとてもあったくて、もちろんベロもあったかい。いや、熱い。
ボクも夢中でお姉さんに舌をからめる。
すごく気持ちよかった。
「ん、ぁ……お姉さん、好きい…………」
「──っ♡」
お姉さんは、ボクを下に倒した。
そして、もうふにゃふにゃになったはずのちんちんとさすさすと撫でる。
初めて、お姉さんから触ってもらった。
そのせいで、ちんちんがカッチカチになる。
「ぉ゛っっ♡♡♡!??!?」
お姉さんはびっくりしたようだったが、気を取り直して、スカートをたくしあげた。
力の抜けたボクの上にまたがって、ゆっくりと腰をおとしていく。
そして…………
‐‐‐
「ぉ゛ッッ♡♡♡ ぉ゛っ♡♡♡ ぽ、ぽぉ゛っっッッ♡♡♡♡ ッッッオぉ゛ッ♡♡♡♡!?!??」
あっけなく、お姉さんは崩れた。
ボクは、へたりこんだお姉さんのかわりに、お姉さんの上に乗ってちんちんをずぼずぼした。
「おねえさん、これ、これすごいっっ!! たくさん、はやく、ずぼずぼできるよぉっっ!!!」
「んぉ゛ぉぉぉ゛゛ッッッッ♡♡♡♡♡!?!?!?!?」
お姉さんによじ登る必要がない分、たくさん腰を引いて、強く突き込める。
すごい、普通にえっちしたら、こんなに気持ちいいんだ。
「お姉さん、でそう、たくさんでそう、だしていいっっ??」
「ぽ、オ゛ッッッ♡♡♡♡ ぁ゛ッッ♡♡♡ お゛ほォ゛ッッッッ♡♡♡♡♡」
「だすからね、たくさん、きもちよくなって、ぇ……!!」
お姉さんのお股に、ひときわ強く腰を打った。
びゅぼ、と、ちんちんから、せーしが抜け出る音がした。
びゅぼ──…………
──────びゅるるるるるるるるるる!!!!
「ぉっぉぉ゛ぉ゛ぉぉ゛おおぉ゛゛おォオおおッッッッッッッッ♡♡♡♡゛♡゛♡゛!??!?!?」
動物みたいな声をあげて、お姉さんが腰をがっくんがっくんと震わせた。
ボクの体が浮きそうなくらい、がくがくと気持ちよくなっていた。
「おねえさんっ、おねえさんん…………」
「ォぉぉぉ゛ッッッ♡゛♡゛♡゛♡゛ おっぽ゛ッぉッ、お゛ッ♡♡♡♡」
お姉さんの黒い陰毛の奥にある、くりくりとした部分をこねる。
ここがよわいのはたくさん舐めて知っていた。
「んひょ゛ッッ♡♡♡♡ ア、ァ゛♡♡!?!? ぉぉおおほぉ゛ッッ♡♡♡゛♡」
ぐりぐりと軽くねじるようにすると、
お姉さんがぴゅううう、とまたから液体を吹いた。
これは、おもらし?
でもすこし違う気もする。
ボクはその液体で汚れながらも、お姉さんの気持ちいいところを責め続けた。
‐‐‐
それから、ボクたちは毎日えっちした。
しめ縄をとこうとしたけど、別にお姉さんはそれを求めていないみたいだった。
でも、
ボクたちはある日、あのおばあさんに見つかってしまった。
カンカンに怒られた。
ちょっと泣きそうだったけど、ボクはもう高学年だから我慢できた。
「あんた、本当になんもないのかい?」
打って変わって、おばあさんからそんなふうに心配された。
でも、本当に何もない。
むしろ、変わっているのはお姉さんの方だった。
おばあさんはお姉さんを見て、すごく驚いていた。
「こりゃ……半受肉しとる…………」
はんじゅにく、というのがどういうことかはわからなかった。
いまでもお姉さんの姿は普通の人には見えないみたいだし、
お姉さんは食べ物を食べることはできない。
でも、その分、ボクのせーしを求めるようになった。
「ぽ、ぽ……ぽ…………」
朝起きると、となりでお姉さんがボクを見ている。
ほっぺたを撫でて、やさしい目をしていた。
そんなおねえさんにちゅーして、
ちゅーだけじゃ足りなくて、
えっちなこともした。
遅刻しそうになった。
「コラ! なんで私を待たせるのよ!」
家を出ると、見知った女の子にそんなふうに叱られる。
あのおばあさんの孫らしい。
おばあさんに紹介されたときは巫女服を着ていたけど、いまは普通の女の子の服装だ。
「うっ…………」
女の子が怯えた顔をする。
振り向くと、お姉さんが女の子を睨んでいた。
「ダメ。」
「ぽ………………」
指を立てて言うと、お姉さんはしぼんだ。
「じゃあ、いこっか」
ボクが差し出した手を、
お姉さんは、少しかがんで、ゆっくり握った。