『調査員ギルベルタ、ロッシ 母仔間交尾と妊娠について』(https://h.syosetu.org/novel/427522/)の、続編にあたる作品です。

ギルベルタとロッシが行う、タロⅡに生息する野生生物の生態調査……。
早い話が異種姦と孕ませに、新たな仲間が加わります。
清波砦の大親分、タンタンです!

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Skebにてご依頼を受け、執筆した作品です。
お楽しみいただければ幸いです!


第1話

 最近、帝江号の資料室に新たな映像データが備えられた。タロⅡに生息する生物の実地調査という、素っ気ないタイトルである。

 しかしギルベルタとロッシが出演するそれは何故か人気を博し、貸出の依頼が絶えない。

 

「はぁ、はぁ……」

 そして今も、それを自室で閲覧している者がいた。清波砦の大親分、タンタンだ。

 黒髪ショートカットの印象どおり、常は元気いっぱいな少女である。しかしその面は今、鳴りを潜めている。

 

「ん、んんっ」

 モニターに映る少女たちと獣との交尾。縹色の瞳をとろんと蕩けさせ、それを食いいるように見つめる。

 タイトなチーパオを上にずらし、ホットパンツと下着をおろす。そして細い指は、己の淫所を弄っていた。

 

「はぁっ、はぁ……」

 肉裂に沿って撫であげたり、頂上の突起を捏ねまわしたり。穴に指を入れようとしたが、それは痛くて断念してしまった。

 タンタンの自慰はいかにも不慣れだった。

 

「ふぅっ……うぅぅっ!」

 それでも確実に、オルガスムスに向かっている。膣口は愛蜜を吐きだし、薄桃色の粘膜に露が降りていく。ぬめりを増した指はさらなる快美を生んだ。

 モニターだけでなく、意識も白飛びしてしまう。喉と唇を硬く絞った、控えめな嬌声が室内に響いた。

 

「あ、あぁ、あぁぁっ!」

 タンタンはイクという言葉すら知らない。それでも体験することはできる。

 腹の中が掴まれたようになる。苦しいのに気持ちいい。視界は端から狭まっていき、快楽にしか集中できない。

 

「はぁ、はぁ……」

 脚をだらしなく広げた体勢のまま、タンタンは息を吐く。太い尻尾もだらんと垂れた。快楽の余韻に揺蕩っていると、猫耳がぴこぴこと動いた。

 

「ちょ、ちょっと……!」

 部屋の扉を開ける音と、室内に転がる声を捉えたからだ。

 

 ◇

 

 タンタンの部屋にやってきたのはループスの少女、ロッシだった。

 薄く開いたドアを覗きこんだところ……。自慰の現場を目撃した。隠蔽と、注意を促すために入ってきたのだ。

 

「こ、こういうのは戸締りをしっかりしてから……あ!」

 自身も不注意が目立つが、今は棚にあげる。言葉の途中でロッシは気がついた。液晶内に映っているのは紛れもなく、自分の痴態である。

 仔牙獣だちの亀頭球に喘がされるシーンを見て、花貌が一気に朱が広がる。

 

「ちょ、ちょっと……!」

 モニターを慌てて消す。それからタンタンの方を向いた。文句を言おうとしたロッシの口は、ぴたりと止まってしまう。

 

「ロッシぃ……」 

 澄んだ水を思わせる瞳は、淫熱でとろんと蕩けている。活発な美少女の常ならぬ姿。それは同性をもどきりとさせた。

 双眸に宿る光を見て、ロッシは決心する。

 

「えっとね。実は……」

 タンタンに近日の予定を明かす。

 ギルベルタとロッシは妄想どおり、野生生物の仔を産みおとした。獣悦の極みを経験したが……一度で満足できるはずもない。

 そこで再び、実地調査へ赴く計画を立てていた。

 

「アンタも……来る?」

 気づけばロッシは手を差しのべていた。タンタンはもちろん、躊躇った様子を見せる。それでも自分から手を伸ばし、おずおずと応じるのだった。

 

 ◇

 

 タロⅡに生息する野生生物と交わり、孕み、その仔を産む。そんな実地調査に新たな人員が加わった。

 それは言うまでもない。ロッシの提案に同意した、タンタンである。

 

「…………」

 いつもの元気はどこへやら。タンタンは無言のまま、ふたりの後をついていく。

 前回の調査とは別の場所へ赴いた。三人は水辺に辿りつく。そこにはすでに一頭の獣が伏し、喉の渇きを癒していた。

 

「あれは……」

 頭部はたてがみと皮膜を、脚部は甲羅のような革をまとう四足獣。天鼓である。

 種は違えど、このタイプとの交尾はギルベルタもロッシも経験済みである。ふたりは息を合わせたように振りむいた。

 

「タンタンがやってみる?」

「えッ!?」

 そして新入りに水を向ける。タンタンは飛びあがらんばかりに驚いた。

 討伐であるなら真っ先に手をあげただろう。しかし望んだとはいえ、未知の体験が待っているのだ。尻込みしてもおかしくはない。

 

「お、おう! やってやるぞ!」

 それでもギルベルタとロッシを押しのけ、前に進みでる。その後の段取りもすでに知らされていた。タンタンはジャケットを放りなげる。

 細身のチーパオを剥ぎとるように脱ぐ。震える指が、ホットパンツを足首まで下ろした。フェリーンの少女はあっという間に全裸になる。

 

 小柄なタンタンは胸乳も控えめだ。しかし若々しい乳房はツンと突きだし、薄桃色の先端を堂々と掲げていた。

 恥丘は完全に無毛である。秘唇はぴったりと閉じ、肉芽は深々とフードを被る。一本の縦スジとしか見えぬ、少女らしい淫処だった。

 

「アタシたちはどうしようかしら」

「じゃあ、その後は順番に……」

 ギルベルタとロッシは脱衣しながら、後の算段を話しあう。しかしそれはすぐに無用となった。

 

 ざぱ……。

 湖面をさざめかせ、水音があがる。二体の野生生物が姿を現した。

 尖殻を背負うオリジムシと、液を溜めた丸球を掲げる水灯虫である。

 三人の少女に、三体の生物。役者は揃った。水辺を舞台に、異種による種付けが始まろうとしていた。

 

 ◇

 

(確か、こんな風に……)

 獣との交尾に焦がれているものの、タンタンの性知識は余りに乏しい。ゆえにロッシの体位を模倣した。

 手と膝を地面に着いて、頭を垂れる。大親分としては我慢ならない格好だ。

 しかし牝孔を素直に晒したことで、天鼓はすぐさま情けをかけた。

 

 ずんっ!

「ひぎッ?!」

 獣は細腰に前足をかけるとマウントを取る。すると股間から強い痛みが生じた。少女にとってまるで予想外の大きさだった。

 言うまでもなく、タンタンは未通である。女孔は一指を通すのも難しい。それなのに天鼓はなんの準備もなく、牡性器を挿入しようと試みたのだ。

 

「ちょ、ちょっと待て! やっぱなし!」

 タンタンはそう言うが、据え膳を前にした雄が止まるはずもない。ぐいぐいと腰を押しつけ、体重をかけてくる。

 

「このぉ……!」

 もう調査などどうでもいい。痛苦を課す天鼓を排除すると決めた。タンタンは立ちあがろうとする。

 しかし何故だろう。軽く押しかえせるはずなのに。手足はぴくりとも動かず、首を垂れた四つん這いを続けてしまう。

 その間に、天鼓は力尽くでタンタンの秘唇をこじ開ける。

 

 どちゅンッ!

「あ……あぁぁあ゛!」

 狭い膣腔を無理やり押しひろげ、勢いのまま処女膜を貫く。

 破瓜の痛み、異物感、ペニスから発される熱。それらが一気に体内を侵した。粘膜に焼きゴテを当てられたようだ。桃唇から発される声は、情けなく震えだす。

 

 ずちゅっ! ずぢゅっ! どちゅっ!

「あぁっ!? あ……あぁぁンッ!」

 しかし天鼓が気にすることはない。すぐさま性運動を開始した。未通娘にも容赦のない腰振りである。粘膜を擦過され、内腑を圧迫され。違和感と痛みはますます大きくなっていく。

 

「はぁっ、あぁっ、あんっ!」

 しかし同時に、それ以上の悦がタンタンの全身に広がる。フェリーンの少女は仔猫のように鳴いた。

 己の指では到達できなかった。そんな高みにあっさり連れさられる。瑞々しい膣腔が強く締まる。獣は我慢などしなかった。

 

 どくっ! どくんっ! どくっ!

「はぁぁ……あ、あぁっ! あぁンッ!」

 精液を注がれながらタンタンは理解した。どうして自分は抗うことができなかったのか。

 

(お、おれさまは……)

 自分はもう、このオスに屈服していたのだ。理屈ではない。ゆえにその事実は、骨身に刻まれるようだった。

 

 ずんっ!

「!」

 しかし敗北を認めたとしても交尾は終わらない。いや。従順になったメスに対し、天鼓はますます嵩にかかって腰を使いだした。

 

 ◇

 

 ヴァルポの少女は地面に尻をつけると、両脚を開いた。姫孔をつまびらかにする、牡を待つ体位だ。

 

 オリジムシはずりずりと這う。淫花から放たれる蜜の香りに引かれたのか。迷いなく真っ直ぐ、ギルベルタの股間に進路を取った。

 蟲身がぴたりと下腹部に取りつくと、少女の背が反射的に跳ねた。

 

(ちょ、ちょっと、気持ち悪いかも……)

 獣と交わったことはある。しかし蟲とは初めてだった。粘体の湿り気や柔らかさが、じわじわと淫裂に伝わってくる。鳥肌が立ってしまった。

 少女の嫌悪など知らぬとばかりに。オリジムシは牡性器を挿入する。細く濡れたペニスは、膣口をほとんど抵抗なく通過する。

 

 ずず……ず……ずずず……。

(ま、まだ挿入ってくるの……?)

 しかしいつまで経っても、終端が訪れない。

 オリジムシの体長は五十センチほど。それなのに彼奴が体内に隠していたペニスは、異様に長かった。膣腔はいつまでも割りひらかれ、性粘膜をぬるぬると擦過される。

 

「あンッ!」

 ついにギルベルタの唇から、甘い声が跳ねた。性感を一度覚えてしまうと、もう止まらない。

 粘体が下腹部で這いずることすら心地よい。殻に手を回し、しっかりと抱きよせた。

 

 どくっ! どくんっ!

「! はぁっ、あぁっ!」

 長肉はついに、子宮口まで突破した。そのまま精を注がれる。種付けを確実にするためだと、少女にもわかった。

 粘液によりぬめりはますます増し、自分と蟲身との境を溶かされていく。平常なら悍ましいと思ったかもしれない。しかし今のギルベルタにとっては、この上ない悦楽だった。

 

 ◇

 

 ロッシもまた蟲を待ちわびていた。

 ループスという種族だからだろうか。彼女が選んだのは今回も後背位の体勢だった。身体を四点で支え、淫裂と菊座を高々と掲げる。

 服従の体位を前に、水灯虫も迷わなかった。薄い尻の上に乗る。

 

「ん……」

 濡れた蟲身が白肌に触れた。ぞわぞわした感覚が染みこんでくる。しかし次の瞬間には、体内に格納されていた生殖器が、美少女のナカに潜りこんだ。

 

 ずぷぷ……っ。

「んんっ!」

 蟲の生殖器。それはつるりとした感触だった。小柄なロッシのナカをなめらかに滑りこんでくる。

 根元までしっかり挿入すると、腹部をいきらせ抽送を開始する。

 

 ちゅこっ、ちゅこっ、ちゅぷっ。

「はっ、あっ……はぁっ」

 水音が高く鳴りだす。相手は水棲生物なればそれは不思議もない。湿り気がたっぷりの交尾は、それなりの快さを身体に伝えてきた。

 

「……?」

 種付けの最中、ロッシは微かな違和感を覚えた。下腹が訴えるそれはみるみる内に大きくなる。

 

「あっ……あぁぁッ!?」

 間もなく、絹を裂くような悲鳴を発するに至った。

 水灯虫は人肌を苛む刺激性の体液を持つ。その性質は胤汁にも含まれているようだ。そんなものを性粘膜に塗りたくられれば……結果は火を見るよりも明らかだ。

 

「ま、まってっ……ダメ!」

 膣腔と子宮に広がる灼熱感は、少女に危惧を抱かせた。ロッシは反射的に立ちあがる。

 その行動に蟲も危惧を覚えたようだった。中腰となった少女に精を放つ。

 

 どくんっ! どくんっ! どくんっ!

「あっ……あぁぁ! あぁぁぁあ゛!」

 己の遺伝子をつなぐため、勢いよく吐胤する。刺激性の体液がロッシの胎内へ注ぎこまれた。口を開けた子宮は余すところなく飲みこんでしまう。

 不安定な体勢だったロッシは、顔から地面に倒れふす。

 

 どくっ! どくんっ!

「ふっ、うっ、うぐぅぅう!」

 水灯虫の放精はなおも続く。誇り高い美少女は無様な格好のまま、蟲の仔を孕まされるのだった。

 

 ◇

 

 タロⅡに生息する野生生物の実地調査。三人はそれをたっぷりと堪能した。帰還した後に待つのはもちろん、記録である。

 

「ほ、本当にやるのか……?」

 何台ものカメラの前に裸身を晒し、異種姦の体験をつまびらかにする。羞恥を煽る状況だ。タンタンは明らかに及び腰だった。

 

「なによ。怖気づいたの?」

「!」

 しかし焚きつけられると、すぐにレンズの前に立つ。

 

「俺様は清波砦の大親分! タンタンだ!」

 マイクが壊れるほど大きな声で、フェリーンの少女は名乗りをあげた。美乳もぷるんと揺れる。

 しかしその威勢はすぐに静まってしまう。

 

「て、天鼓と交尾……? して、は……孕まされました……」

 あらかじめ示されたセリフを読みあげる。やはり、あまりピンと来ていないようだ。しかし手の中の検査キットには、二本の線がはっきりと浮かんでいる。

 言うまでもなく妊娠は、女にとって重大な出来事だ。それをよくわからないまま言葉にするのは、危うい淫らさがあった。

 

「今回は、私はオリジムシと交尾しました」

「アタシは水灯虫よ。卵で殖えると思っていたけど……妊娠させるみたいね」

 ふたりが今回の調査で交わったのは、獣ですらない。蟲である。それもしっかりと発表された。

 蟲なのに胎生という、重要な情報が初回から明かされる。

 

「それでは妊娠の経過を、定期的に撮影していきますね」

 ギルベルタの言葉とともに、今回の記録は終わった。

 

 ◇

 

 三人が実地調査に出向き、二か月が経った。

 少女たちの妊娠は見た目にも明らかになりだした。特にギルベルタとタンタンは、肌にぴたりと沿う衣服を着ている。腹の膨らみは着衣越しでも窺えるほどだ。

 

「お腹もかなり大きくなってきました」

「俺様が一番でかいぞ!」

 張りあうタンタンにギルベルタは苦笑し、ロッシは呆れてみせる。

 

 変化は腹だけに留まらない。胸乳はミルクを蓄えだし、胎児を支える尻肉もふっくらとしだす。少女たちの身体はさらに円みを帯びはじめていた。

 その様もしっかり、レンズに収められる。

 

「えっと……。蟲を妊娠して、いやじゃないかって?」

 二度目の記録の前には、質問が寄せられていた。

 水灯虫とオリジムシ。両者は獣からも遠い、蟲だ。そんなものに胎を占領され、滋養を分け与えている。確かに少女にとっては耐えがたい状況かもしれない。

 ギルベルタとロッシは正直に回答する。

 

「私は……あまり、いやじゃないかも」

「ア、アタシも……」

 しかし彼女らはふたりとも、あまり不快感を覚えていないようだった。

 

 蟲姦により味わったことのない悦楽を経験した。それがプラスの印象になっているのだろうか。はたまた、胎内の幼虫は母体の精神に影響を及ぼす物質を分泌しているのかもしれない。

 現在はまだ不明だ。今後の研究と調査を待つ必要がある。

 

「妊娠がいやと言えば……。タンタン。あなたはどうなの?」

 ギルベルタはタンタンに水を向けてみた。

 元気いっぱいな少女である。動きを制限するぼて腹を邪魔に感じてもおかしくはない。しかし。

 

「別に……。俺様も、いやな気はしねぇ……」

 頬を染めながらタンタンは呟く。子宮で仔を守り、育む。その実感は少女を母に変えていっていた。

 ギルベルタとロッシはにんまり笑うと、頷いてみせた。

 

「なに見てんだよ!」

 そんな様子に対し、タンタンは犬歯を剥いて吠えかかる。

 全裸の美少女たちがじゃれ合う様も、しっかりと記録に残されるのだった。

 

 ◇

 

 三人の少女は皆、無事に臨月を迎えることができた。後は出産を待つのみである。

 

 帝江号の一室は今、足の踏み場もない。三台の分娩台と、三脚に据えつけられたいくつものビデオカメラと……多数のギャラリーがいるからだ。

 野生生物の出産記録は、公開で行われる。それが管理人により提示された、新たな約束だった。

 

「うぅ……。あんま見んなよッ!」

 ギルベルタもロッシもまだ慣れてはいない。タンタンならなおさらだ。照れ隠しのごとく、見学者に牙を剥く。

 しかし少女は全裸に晒し、両脚はM字で固定され、手首にも拘束具が巻きついている。そんな様でいくら吠えても、張子の虎といったところだ。

 

 少女たちの恥辱は長くは続かなかった。三人は間もなく、同時に産気づく。

 

「うぅっ!?」

「あ、あぁぁっ!」

 早々に大きな嬌声をあげたのは、ギルベルタとロッシだった。

 子宮口は体内最大の性感帯である。そこを内側から開かされると、多量の悦楽が身体を駆けぬける。それは彼女たち自身も、ギャラリーたちもよくわかっている。

 

「あっ、あぁあ゛!」

「ふぅっ、うぅ……! あがぁッ!」

 しかし今回は明らかに様子が違っていた。ふたりが演じる悩乱は只事ではない。輝瞳は滲み、拘束具を壊さんばかりに手足が暴れる。

 その理由は彼女たちが孕んだものにあった。

 

「ひ、ぅぅ……! うぅぅう!」

 オリジムシはギルベルタの子宮で、すでに殻を成していた。尖った四本角がポルチオをごりごりと削る。

 硬さと鋭さがそのまま産悦の強さとなった。ギルベルタの下腹は快楽でひび割れんばかりだ。

 

「あっ、あぁっ! あぁぁあ……!」

 ロッシが襲われるのは灼熱感だった。

 水灯虫もまた、産まれる前から種の特徴を備えている。膣腔をスムーズに潜りぬけるための粘液にも、刺激性物質が含まれていた。

 胎児は産道を進む。すると膣ヒダの隙間ひとつひとつにまで蟲液が染みこむ。広がる爛悦に、ループスの少女は喉が裂けるほど鳴きさけんだ。

 

「ふぅっ、うぅっ、うーーーっ!」

 しかしこの場で最も苦し気に喘ぐのは、タンタンだった。

 初めての分娩。しかも産まれおちようとするのは、獣の仔だ。その負担は小柄な少女にとって過大すぎた。

 膣口の裂け目が広がり、身体が真っ二つになってしまう。そんな心地さえしてしまう。

 

「お嬢! 頑張れ!」

 仲間たちの声が聞こえる。それに従い、歯をぎゅぅっと食いしばる。

 妙な息みは分娩の大敵である。しかし彼女の場合は違った。腹筋のうねりが胎児の尻を押した。狭路をじりじりと進ませる。

 

 ぶちゅうッ! 

 伏せた猫耳に、大きな水音が届いた。同時に特大の解放感と……悦楽が、タンタンの身体を貫く。

 大きく開かされた両脚の間。そこには膣口から這いでたばかりの獣の仔がうずくまっていた。

 

 ぶちゅっ! ぢゅちゅ!

 タンタンの出産が皮きりだった。ギルベルタもロッシも蟲を産みおとす。

 三人が孕んだものはそれぞれ異なる。異種を誕生させた美少女たちに、ギャラリーたちも歓声を送るのだった。

 

 ◇

 

 異種の出産を終えた少女たちは、速やかに別室へ移された。柔らかなベッドで身を癒していると、嬰児が連れてこられる。

 水灯虫とオリジムシは母の庇護を必要としない。ゆえに天鼓の仔だけである。

 

「これが、俺様の……」

 タンタンは受けとった我が仔を、おっかなびっくり抱えた。毛並みはふわふわとして、骨格は頼りない。剛獣とは思えぬ弱々しさである。

 彼の表情も急に、ぐにゃりと崩れた。若母はいよいよ動転してしまう。

 

「お腹すいてるみたい。おっぱいあげなきゃ」

「えぇっ!?」

 ギルベルタのアドバイスに、タンタンは飛びあがらんばかりに驚く。しかし母が仔に授乳するのは当然のことだ。気を取りなおし、病衣の前を開く。少女らしい、瑞々しい乳房が露わになった。

 

「ん……んんっ……」

 天鼓の仔はすぐさまむしゃぶりついた。そして一生懸命に吸いつく。

 乳管がミルクを通すと、じわりとした悦が染みこんでくる。それを感じるのは身体だけではなかった。

 

(なんだろ……なんか……)

 仔獣の存在そのものが、心をも満たしていく。激流のような悦楽ではない。水面に揺蕩うような心地に、胸も下腹も温まる。

 我が仔をそっと抱きしめるタンタンに、ギルベルタとロッシが声をかけた。

 

「ねぇ。近いうちに、また調査に行く予定なんだけど……」

「アンタも来る?」

 授乳しながら少女は顔をあげる。返事を発する前に、自分の希望は理解されたようだった。ふたりはまた、にっこりと微笑む。

 

 こうしてタロⅡの野生生物実地調査メンバーに、清波砦の大親分も仲間入りするのであった。


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