19世紀末。かつて“D”のコードネームを与えられ、二つに分断された国と国の境界たるロンドンを舞台に、スパイとしてその陰で暗躍した女がいた。
 女は数人の少女たちと共に一組のスパイチームとして活動し、その末路は定かではないが……100年先の未来、女は前世の記憶を持ち越して転生を遂げた。
 かつてスパイとして生きたアルビオンの地から遠く離れた異国で、彼女は偶然出会ったとある男性の家に居候として押しかける。
 素朴ながらも温和で優しい彼に、次第に心惹かれていく。
 これは、彼女の前世に付き纏った血と政治と闇の匂いとはまるで縁遠い、穏やかで暖かく、そして甘く淫らな同棲生活を描いた三部作───