堕落した女プリースト 神をも裏切る執着快楽責め 作:猪熊夜離
肉体は王の寵愛に蕩けながらも彼の求婚は断り続ける。神の僕として放蕩者の快楽責めに屈するわけにはいかないと頑固なマリアンネ。彼女を籠絡するため王は秘策を用意する。
※
初めてコンスタンティンに抱かれた日以来、マリアンネの扱いは一変した。それまで王宮に勤める一介のメイドに過ぎなかった彼女は、まるで彼の正妃にでもなったかのような待遇を受ける。
食べ物でもドレスでも装飾品でも、王は初めての日に約束したとおり最上級品ばかりを取り寄せた。しかし、そのような贅沢三昧はマリアンネの心を頑固にするばかりだった。
「このような放蕩三昧はおやめください。欲に支配された心に魔物は容易く入り込んできます。国王陛下は民の模範となるべき御方です。それなのに……」
「俺に縋りついて何度も悦びながら絶頂した女の言葉とは思えんな。あの時のお前は欲に支配されていなかったとでも?」
マリアンネは顔を赤らめて俯く。反論できるはずがなかった。確かにマリアンネはコンスタンティンとの性交で女としての悦楽を知ったのだ。
コンスタンティンはマリアンネの顎を持ち上げて強引に目を合わせる。
そのままキスをされる。避けなければと思うのに体は自分から彼を迎えに行ってしまう。軽く突き出した唇に彼の唇が触れる。
「そんなに嫌なら俺から逃げてみるか」
逃げられるものならな、と挑発する響きが込められていた。寝室には常に侍女が侍りマリアンネの世話を焼く。彼女は逃亡や自殺防止の役割も兼ねているのだろう。
部屋の外にも常に見張りの兵士が立っていた。法力の使えないマリアンネでは、王宮の最深部を任される腕利きの兵士を倒すことなど不可能だ。
風呂やトイレも含め身の回りに必要なものは全て寝室内に揃っているため、何らかの口実で部屋の外に出ることも叶わない。一度だけ腹痛を訴えてみたがベッドに寝かされ御殿医の診察を受けた。
ここでの暮らしは本当に至れり尽くせりなのだ。部屋の外に出る自由がないことさえ除けば。
コンスタンティン王は決して悪い人間ではなかった。少なくともマリアンネに対しては誠実に接してくれているように思えた。しかし、だからこそ恐ろしい。いったいどうしてここまで自分に執着するのか理解ができないからだ。
夜が来ると今日も彼にベッドに連れ込まれた。
裸に剥かれて全身を愛撫されたあと、背後から抱き締められる形で挿入された。乳房を強く揉まれながら抽送されると、たちまちマリアンネの蜜壺はヒクつき、自分を女に変えた肉棒に甘え出す。
「は……っんぅ、だめ、こんなかっこ……で」
背面側位で片脚を彼の体に掛けさせられる。大きく開かされた脚の中心では、彼の太い男根が潤んだ雌穴を数え切れないほど犯していた。
「あん、あんっ、ああっ、すご、っ……い、や、ああ……っ」
「この体勢でクリトリスを撫でられながら浅いところを擦られるのが好きだろ」
「んっ! やっ、だめっ、だめなのにぃっ、は、は、っう、ああっ」
もう知られてしまっている。自慰もしたことないマリアンネ自身よりも、マリアンネの肉体の扱い方をコンスタンティンは熟知していた。弱い場所を探り当てられ、そこを徹底的に責められるとあっという間に昇り詰めてしまうのだ。甘い悲鳴を上げてのけぞった瞬間を狙って男は腰を突き上げてきた。
それまでよりもひときわ深い場所――子宮口をノックされて頭の中が真っ白になる。
呆然としていると耳元で囁かれた。
「お前が好きな体位だぞ。このままもう一度イケるな?」
そう言うと抽送を再開する。達したばかりの敏感な肉壁を容赦なく擦り上げられた。強すぎる快感に泣き叫んでしまう。これ以上されたらおかしくなってしまう。なのに――気持ちよすぎてたまらない――。
「んひいいっ♡ あああっ♡ おくっ♡ ふかいぃっ♡ あひいいぃいいっ♡」
「お前の大好きなGスポ責めだ」
連続でイカせられると胸が苦しくなってしまう。一度休ませてくれと懇願しても許してもらえなかった。それどころかますます激しくなる一方だ。
「イキっぱなしになって可愛いぞ」
「ひゃめえぇっ♡ いま動かれたらぁっ♡ わたしのからだこわれりゅううっ♡」
絶頂直後の膣内をかき回されるなんて拷問に等しい行為だった。身体中が痙攣して止まらない。涙とよだれまみれの顔を舐められて意識を取り戻す。舌を差し出すとねっとりと絡みつかれる。口の中まで犯されている。
快楽に塗れ弱った姿を愛されていると、この人の前では弱い私でいいんだ、と思ってしまう。
「あーっ、イクッ、またイッちゃぅっ!」
「好きなだけイけばいいだろう? もっと感じてみせろ」
「ひいっ、あ、いくっ♡ またいっちゃうううっ♡ んおおおっ♡」
背面即位からベッドに倒され四つん這いに移行する。後背位で後ろからヒップを鷲づかみにされると、膣奥を叩きつぶすような激しい抽送の連打が乱れ飛ぶ。
そのままぐちゅぐちゅと激しい音を立てて掻き回されれば意識が遠のく。目の前の男のことしか考えられなくなる。
「あぁ……すごいですぅっ♡ おっきいおちんぽ気持ちいいぃっ♡ しゅごいっ♡ ゴリゴリッてぇ♡ ひっ! きゃあああぁあっ♡」
「こっちもいい具合だッ!」
亀頭をポルチオに押しつけられる。刺激の強さに気が狂ってしまいそうになる。その状態でグラインドされるものだから堪らない。息ができないほどの快楽だった。
「いぎゅううぅっ♡ イキますっ♡ またイクゥウウッ♡ はげしいのおおおおっ♡ イグイグイグぅううう~ッ♡」
絶頂の余韻に浸っている暇もなく彼に抱き起こされた。今度は背面騎乗位で突き上げられる。激しい律動に合わせて胸が大きく揺れた。一番奥まで突き上げられて目の前がチカチカした。
「おお、うおおおおっっ! イクっ! またキテる! イキ続けてまああああすぅぅ!」
「さっきから何回イッてる?」
分からない。そんなこと数える余裕とっくになくなっていた。
「わかんなぁいぃ……もうずっとぉ……ずーっと気持ちいいぃぃいい!」
「じゃあ、何回イッても一緒だな」
そう言うと彼はピストン運動をさらに激しくさせた。
「やらあああっ! 壊れちゃうぅ!」
「大丈夫だ。壊れても俺が一生面倒見てやるから安心しろ」
マリアンネは涙を流しながら首を横に振った。ここで一生暮らすなんて無理よ。私は総大司教様直属のプリースト。今は捕らえられ、体を穢されていたとしても、いずれは神の家に帰らなければ。
未だ完全に折れない女プリーストの心を感じたコンスタンティンは、ご自慢の男根で屈服させるべく彼女の腰を掴んだ。そして強引に自分のほうへ引き寄せる。
「ああっ! だめっ! 駄目ぇ!」
ただでさえマリアンネ自身の体重で膣奥まで肉棒が突き刺さる背面騎乗位。そこへ持ってきて体を一段深く引き寄せられれば、コンスタンティンの長大なペニスが根本の根本まで深く突き刺さる。マリアンネの膣洞は行き止まりの壁をさらに押し広げられた。膣だけでなく腹部の内臓までも犯される。
「ふわぁあああっ! 深いぃ♡ そんな、こんなの、むりです、はいらな、ああっ!」
マリアンネは目を見開き、涙を浮かべながら訴えた。しかし、コンスタンティンは構わず腰を動かし、何度も何度も女体の秘奥に必殺の一撃を送り込む。
「んおぉっ♡ おほおぉっ♡」
マリアンネは獣のような声を上げ、必死に腰を浮かせようとするが、腰を掴んだ彼の手が邪魔をして逃れられない。
「ひぎぃっ、ひいいんっ、ああっ、ああっ、ああっ」
マリアンネの瞳が裏返りかけた頃、ようやく彼女は解放された。
「はあ、はあ、はあ、はあ……」
マリアンネは肩で息をしながら、ぐったりとベッドに横たわる。
「こんなに気持ちいいこと、教会じゃ教えてくれなかったろ」
肉の欲と無縁で過ごしてきた女は小さくうなずく。
「ここで暮らせば今後も一生これを毎日してやるぞ。俺の妻になると一言約束するだけでいいんだ。言え」
マリアンネは唇を噛んで俯いた。
「私は……あなたの妻になるわけにはいきません。これは、神が定めた道に反することです」
「お前の信仰心は立派だが、その前に女であることを忘れているな。女が男に逆らうということは、こういうことだ」
「あっ、ああっ、嫌っ、続けてはっ、はっ、はああんっ」
「お前の体は正直だぞ。こんなにも濡れて、こんなにも悦んでいるじゃないか」
「やめて……ください……こんなの、間違っています……あっ、はああっ」
再びベッドの上でうつ伏せにされたマリアンネは、背後からの陵辱を受けていた。今度は両手首を掴まれ後ろに引っ張られる。上体が浮き、不安定な膝立ちで彼の抽送を受け止めた。
まるで馬が手綱を引き絞られるような格好で背後から犯される。
「やめてください……こんなの……おかしいです……ああっ、ああっ」
「お前は俺の女だ。妻だ。いいな」
「いや……です……あっ、はあああっ」
マリアンネは拒絶の意思を示すが、その表情は甘く蕩けていた。肉体は彼女自身の心を裏切り、男根の挿入を歓迎するように蜜を溢れさせていた。
「う、ああっ、こ、こんな、こと、いやあっ! 人はもっと真面目に生きるべきです。あなたの堕落した生活は私の学んできた教義に反します。到底受け入れられません」
「お堅いな。だがマリアンネの好きな男は真面目なタイプだというなら、それに合わせてやることも吝かではないぞ」
彼は相変わらず腰を突き出しながらそんなことを言う。
「だが今日のところは今までどおりの俺で我慢しろ。明日はお前の好みにも多少は合わせてやる」
どういう意味かと聞き返す余裕はなかった。彼の手がマリアンネの手首から肩に移る。より上体を起こされ膣のお腹側に肉棒がめり込んだ。腹部に圧が加わるとGスポットが刺激され子宮がキューンっとしてしまう。
同時にポルチオを優しく圧迫されて肉筒全体が切なく疼いた。下腹部全体に甘い痺れが広がり、快感物質が分泌されて頭がぼうっとする。
「あん、あ、あ、あ……」
口から漏れる声が止められない。
(すごい……この体勢……いつもより気持ちいいところ……ぜんぶいちどにされる♡♡)
亀頭の先端が最奥部に当たっているのが分かる。
「ああぁっ、そこぉっ、ぐりぐりってしたらぁっ!」
ポルチオへの責めが激しさを増す。マリアンネの肉体は小刻みな震えが止められない状態になっていた。
「射精すぞ」
その瞬間、大量の精液が解き放たれた。熱い粘液が大量に注ぎ込まれる感覚を得て、マリアンネの背筋が大きく反った。膣内では白濁が逆流を始めており、結合部から溢れ出していた。
(出されてる……すごい量……)
膣内の痙攣が止まらない。男の精を受け入れたことで、女の器官が強く反応しているようだった。
「はぁ……すごいです……」
恍惚とした表情で呟く。そんなマリアンネの頬に口付けを落とした後、コンスタンティンは彼のものを引き抜いた。栓を失った淫裂からは白いものがドロリと流れ出す。その様子を見たマリアンネは顔を赤くし、視線を逸らした。
※
次の日からコンスタンティンは執務を専用の部屋ではなく、寝室で行うようになった。大仰な椅子と机を運び込み、仕事環境を整えると早速書類に目を通し始める。
「なにをしているんですか」
ソファの端に座ったマリアンネが聞く。彼女の座っている場所からは王の姿が真っ正面に見えた。そのように臣下が部屋の模様替えをしていったのだ。
「お前に俺の真面目な姿も見てもらおうと思ってな。マリアンネは俺のことを放蕩で好色なだけの男と思ってるかも知れないが、俺は俺なりに自分の立場や責任を理解してるんだぞ」
彼はそう言うと手元の書類に目を通す作業に戻った。机に視線を落としたまま言う。
「俺が好き勝手やって許されるのは、仕事中は集中してやるべきことを片付けるからだ。遊び惚けているだけの王様なら首をはねて良いというのが我が国の気風だからな」
マリアンネはコンスタンティンの言葉を聞きながら、彼が見ている書類の内容を想像した。おそらくは国内各地から送られてくる陳情書だろう。地方都市には中央からの指示で働く下級役人が数多く存在する。彼らは日々各地の名主から上がってくる様々な案件を処理するために奔走しているはずだ。
全てがコンスタンティンの手元まで届くわけではないだろう。途中で役人が精査して要不要を決め、要件を満たしていると判断されたものでも重要度が低いものは役人の裁量で実行されるはずだ。
それでも何割かは国王の決裁がなければ動かせない難事業もあるだろうし、それだけでも王国中から集まってくれば相当な数だ。
それら一つひとつに目を通して判断しなければならない。コンスタンティンは一日に何時間もその作業を黙々と続けた。
「こんな姿を見ていて退屈じゃないか?」
ついつい物珍しげに執務中の彼を見ていると、不意に顔を上げてきたコンスタンティンと目が合った。
「いえ、お気になさらずに続けてください」
マリアンネは首を横に振る。
「少しは俺のことを見直したか」
コンスタンティンは立ち上がるとマリアンネのそばへ歩み寄った。そしてソファに腰を下ろすと、彼女の肩を抱き寄せた。
「陛下。いけません!」
「少し休憩するだけだ。お愉しみは夜まで取っておくたちなんでな」
マリアンネの耳元に唇を近づけるとコンスタンティンは囁いた。彼女は頬を赤らめる。そんな様子を楽しげに見ながらコンスタンティンは言葉を続けた。
「俺はお前のことが本当に気に入ってしまった。体だけじゃない。いや、もちろん体の相性が最高なことは、マリアンネも知ってると思うが」
マリアンネは何と答えてよいか押し黙る。無言で彼に話の続きを促した。
「お前は俺にとって最高の女だ。お前のことを考えれば、どんな面倒事も乗り越えられる気がする。マリアンネには一生ここにいてもらいたい」
「無理を言われては困ります。それは私に教会を裏切れと言ってるも同然のこと」
「俺の妻になるだけだ。それの何がいけない。愛する男と女が添い遂げることを邪魔する神がいるのか」
マリアンネは首を左右に振った。
「私は神に仕える身です。そのようなことできるはずがありません」
「だったら俺がお前の神になってやる」
「そんなことを口にしてはいけません。恐ろしい」
「俺のものになるんだ。そしたらもう怖いものなどない。俺が守ってやる」
「あなたが神を冒涜するような行為を繰り返せば、いずれ神罰が下ります」
「お前を娶れるなら神にだって反逆しよう。それが愛だ」
「違います! あなたは間違っています」
「この話し合いは平行線だな。神など坊主どもが金を巻き上げる口実としか思ってない俺と、神に仕えることが己の人生だと思っているマリアンネでは、神の存在を前提に議論したところで分かり合えっ子あるまい」
「神はいます! あなたは神の教えを誤解しています」
「俺が信じるのは俺自身だけだ。だから俺は、お前を説得するためなら、俺自身を賭ける」
「どういう、意味ですか」
恐る恐るマリアンネは尋ねた。この人は何か恐ろしいことをしようとしている。取り返しのつかないことを。急に不安な確信が彼女の胸に宿った。
だがコンスタンティンはその問いに対して答えなかった。代わりに彼はマリアンネの体を引き寄せた。
身をよじって逃れようとするが、腕力の差は大きく抵抗らしい抵抗にならない。彼に顎を掴まれ、上を向かされる。
「……んぅ……ちゅ、ん、ちゅ……」
何度も角度を変えてキスされる。深く繋がり口内を掻き混ぜられるキスも、唇や鼻頭に軽く触れるだけのキスもたくさんされた。性器を結合させたときを思わせる緩急自在、硬軟取り混ぜたキス責めに頭がクラクラしてくる。
「……ぷはっ、はあ、はあ……」
ようやく解放された時にはマリアンネの顔は真っ赤に染まっていた。
「い、いきなり何を……」
「言ったろう? お前を愛してるんだ」
彼の目は真剣だった。その瞳に射すくめられて動けなくなる。マリアンネは自分の鼓動が早まるのを感じた。
「いずれお前にも分かるときが来る。約束しよう。その時が最後だ。その時の俺は全身全霊を懸けてマリアンネを堕としにかかる。そこでお前が俺に靡いてくれなければ、俺は諦めざるを得ない」
相変わらず彼が何を言いたいかは分からなかった。ただ彼の瞳には確かな決意が宿っている気がした。
※
月日は流れ行きマリアンネが王宮に来てから一カ月が経った。教会への連絡が途絶えて三週間。果たして総大司教はこの状況を何と見ているだろうか。普通に考えればマリアンネは任務に失敗し、内部告発者と共に消されたと見るだろう。
まさか国王の寝室で夜ごとに寵愛を受けているとは思うまい。
彼の男根は毎日のようにマリアンネの蜜壺を掻き混ぜた。真面目な聖職者だった彼女の肉体は、今や完全にコンスタンティン専用に造り変えられてしまっていた。
数え切れない絶頂を刻まれ、そのたびに耳元で王妃になるよう説得された。ここまで拒み続けられたのは意地だった。彼が偲ばせている腹案とやらを見るまで中途半端なところで降参できない。それさえ乗り切ってしまえば何が何だか分からないが解放してくれるらしい。彼は噂どおり好色で絶倫だが嘘つきではないとマリアンネは感じていた。
「やっと準備が整った」
マリアンネの王宮生活が切りよく三十日目に達した夜。若い王は今日こそ彼女を屈服させてみせると自信満々に寝室へ乗り込んできた。
いつものように服を脱ぎ捨て全裸になると、ベッドの上に横たわる彼女の元へ歩み寄る。何度目とも知れない情交を繰り返してきた二人にとって、もはや裸身を晒すことに羞恥を覚えるような段階ではない。
私はなんて破廉恥な女になってしまったのだろう、ここを無事に抜け出せたとして逞しい男性に抱かれる熱い夜を忘れられるだろうかとマリアンネは気を揉んだ。
(馬鹿なことを言ってはいけない。今の状況が間違ってるのは明白なのだから。忘れるの。そして元の私に戻るのよ)
「言ったとおり今日で最後だ。今宵限りでマリアンネは俺のものになる」
うそぶいた彼に唇を塞がれた。いつもどおり強引だが愛情たっぷりのキス。抵抗なんて無駄だと言うように割り込んでくる彼の舌。二匹の蛇が口内でもつれ合う。
コンスタンティンの手がマリアンネの胸に触れる。形を確かめるように撫で回したあと乳首に触れた。指の間に挟んで優しく擦られる。既にそこは充血しきって固くなっていた。人差し指と中指の間で摘ままれると思わず声が出てしまう。
「あっ、あん……陛下……」
彼の手が乳房を持ち上げるように掴む。そのままゆっくりと捏ね回す動き。肉体を解されながら心の鎧も脱がされる。
彼の舌が首筋から鎖骨へと這い落ちてくる。そこで止まってくれるはずもなく、豊かな胸の頂を目指して登ってきた。蕾のような突起を舌先で転がされる。
「ひうっ、あぁんっ、そこっ、だめぇっ」
「マリアンネの体は敏感だな。どこを舐めても甘い声を出す」
茶化すような言葉も完全には否定できない。ここに来たばかりのころとは違う。明らかに自分たちの関係性は変化していた。
初めは嫌悪感しか覚えなかった相手と、今では当たり前のように体を重ねてしまっている。特に今日は最後だから、いくら気持ち良くなっても妻になると認めさえしなければ良いのだからと己を甘やかしているせいだろうか、いつもより快感が大きいと感じた。
彼が私の胸で夢中になっている。そう思って見下ろせば、彼の指の間から柔肉がむにゅうとはみ出している。男に揉まれて熟れた女の肉だ。
すっかり大きくなった先端部を口に含まれ吸い上げられたり甘噛みされたりすると、下腹部の奥がキュンと疼いてくるのが分かった。早く欲しいという欲望が頭をよぎる。それを自覚した瞬間、マリアンネは自分が淫らな生き物になったような気がした。そんな自分を否定したくて慌てて頭を振る。だが一度浮かんだ考えはなかなか消えてくれない。それどころかどんどん強くなっていくばかりだ。
「こっちを向いてくれ」
コンスタンティンの指が顎を掴み、再び彼の方へ向き直させられた。深い色の瞳には情欲の色が見て取れた。
「最後になるかもしれない夜なんだ。お前の顔を見ながらしたい」
舌を絡め合い唾液を交換しながらお互いの体をまさぐり合った。コンスタンティンがマリアンネの乳首を摘まみ、こよりを作るように捻る間、彼女のほうからも彼の硬くなり始めた男根に指を這わせる。
「いやらしい手つきだ。これも全部、俺が教えてやったことだと思うと格段に気持ちいい」
そして彼の手が彼女の秘所に伸びる。割れ目に沿って指を滑らせる優しい愛撫の後、指が膣内に入ってきた。待ち望んだ感覚に身をくねらせる。愉悦が腹の底で暴れていた。
コンスタンティンの長い指が蜜壺を掻き回すと、ぐちょぐちょとはしたない音が立った。粘度のある液体が溢れ出し太腿を伝ってシーツを濡らしていくのが分かる。
「直接触られる前からこんなに濡らしていたのか? 淫乱になったな」
彼が耳元で囁く。その声音は侮蔑ではなく愛しさに満ちていて、かえって彼女の羞恥心をかき立てた。
「言わないでください……お願いですからぁ……」
恥ずかしさのあまり消え入りそうな声で懇願してしまう。
「もっと声を聞かせてくれ。お前の可愛い声が聞きたい」
コンスタンティンが耳の穴にまで舌を差し込んでくる。鼓膜に直接響くぴちゃぴちゃという音にも犯されているような気分になってゾクゾクする。同時に陰核を撫で回されるとそれだけで軽く達してしまいそうになった。
「ああっ! いやぁっ!」
マリアンネが身を捩ると、その動きに合わせて大きな胸が揺れる。それを見てコンスタンティンは満足げに笑った。
彼の手管に翻弄される最中でも、彼女の右手は男根を握っていた。先走り汁を塗り広げるように上下に擦った。時折亀頭の部分に指先を立てるようにして刺激する。そうするとさらに鈴口から透明な粘液が滲み出てきて、それが潤滑油となり手の滑りをよくしてくれる。
マリアンネの手の中でペニスがピクンと跳ねた。彼を悦ばせてあげられている。それに幸せを感じるくらい心が毒されていた。
「そろそろ入れたいんだがいいか?」
「はい」
マリアンネは小さく頷いた。
もう心の準備はできている。彼女は自ら足を開いた。濡れそぼった秘部を見せつけるような体勢で、男を迎え入れるために腰を浮かせた。そこに熱いものが押し当てられる。
ゆっくりと侵入してくる肉棒の感触を味わう。サーモンピンクの肉を割り開き、猛り狂った怒張が奥へ奥へと進んでいく。膣壁を擦り上げられる感覚に悶えた。大きすぎる亀頭に肉ヒダが巻き込まれる。
やがて最奥まで到達すると動きを止めた。子宮口が押し上げられているのが分かる。隘路を一杯に押し広げながら、彼のイチモツがドクンドクンと脈動していた。まるでお腹の中にもう一つ心臓ができたみたいだと思った。
マリアンネの中が完全に満たされていることを確認すると、コンスタンティンはゆっくりと抽送を開始した。最初は緩慢な動作だったが、徐々にスピードを上げていく。ぱんっぱんっと肌同士がぶつかり合う乾いた音が響いた。
「ああっ、ふあっ、うああっ、はあっ、はあっ、はあっ」
ここへ来る前は男の味など知らなかった貞淑な聖職者も、今は一匹の雌になり果てていた。汗ばんだ肌に長い髪が張り付く。悩ましげに眉根を寄せて快楽に耐えている姿は扇情的だった。
「はあ、ああ、ああぁっ、んくぅっ、ふうっ、はぁ、あんっ、んんーっ」
「今日も快い声で鳴くじゃないか」
太幹を根本まで押し込み、結合部を密着させた状態でコンスタンティンが囁いた。みっちり奥まで埋め尽くした肉棒が膣内で回転する。彼の腰が何者かに見せつけるように、ゆったり旋回していた。ただ膣内を攪拌されるだけでなく、そうされると彼の下腹部にクリトリスが擦れ、マリアンネは堪らない気持ちになる。
「んああぁっ、はあっ、はあぁっ、ああうぅ、んふうぅっ、ふあああぁぁっ」
「本当にマリアンネは、ここを捏ねられるのが弱いな」
そう言った彼の手が結合部に伸びてくる。
「ああんっ、あ、ああ、ああ、気持ちいいっ、はあっ、ああん、あんっ、あああぁっ」
膣内を硬く太い男根で擦られながら、包皮を剥いた陰核は彼の指で弄ばれる。これで艶めかしい喘ぎ声が漏れるのを我慢しろと言うのは無理な注文だった。
強烈な快感に身悶えしながら、無意識に腰を揺らしてしまう。いつの間にか縦の動きを再開したコンスタンティンに合わせ、マリアンネは横に腰をくねらせた。より深く彼のペニスを飲み込むようにしながら、濡れた媚肉を纏わり付かせ愉悦を分け合う。
意識しての動きではなかった。彼が腰を律動させたらどう応じれば良いか、無意識でも実践できるまで覚えさせられていた。
自分の肉体が自分のものではないような感覚に陥る。彼に抱かれるまでこんな感覚があることを知らなかった。女プリーストの体は今、完全に国王の支配下に置かれていた。
「ここを弄られるとすぐにイクんだろう? いいぞ、好きなだけイケばいい」
彼は意地悪く笑うと、いっそう強く肉芽を摘まんだ。下半身が揺れる。震えるクリトリスを愛液塗れの指先で、にゅちゅぬちゅと捏ねくり回される。目も眩むほど気持ちいい。そんな体験があるなんて彼に抱かれるまで知らなかった。
「ふあぁっ! やんっ! だめっ! そんなっ! やんっ! クリッ、クリトリスだめええええっ!」
肉悦に戦慄く媚肉は振動しながら窄まり、硬い剛直を食い締める。その締め付けに逆らうように、コンスタンティンの男根がマリアンネの中を往復した。ピストン運動を繰り返すたび、子宮口を突き上げられ脳天まで痺れるような快感が走る。
「ああああぁぁぁっっ! ひっ、ひぃぃっ、ひいっ、ひいいぃぃぃっっっ!」
半狂乱になりながら叫ぶことしかできない。もはやまともな思考能力など残っていなかった。
「凄い締めつけだ。そんなにいいのか?」
「いやぁっ、ちがっ、ちがうんですっ、これはっ、違うのぉっ♡♡」
「今さら俺たちの間で隠し事などよせ。それに気持ちいいか気持ち良くないかは、単なる状況説明だ。今日までだってしてきたことだろ」
彼は膝立ちになると、のし掛かるような体勢に変えて抽送を始めた。
その体位では彼のペニスが出入りしている様子がよく見えた。先端近くまで引き抜かれたかと思うと、見せつけるようにしてから再び根本まで挿入される。ずぶりと膣奥にまで突き込まれて、亀頭がポルチオを刺激するたびに、お腹の奥でマグマのような熱が弾けた。
「そごぉっ! らめぇっ――!」
「ここがどうしたんだ? ほら言ってみろ。どうしてダメなんだ?」
「おぐぅっ♡ おくきもちいぃですっ! もっとしてくださぃぃっ♡♡」
「そうやって正直に言えるほうが偉いぞ。望みどおりにしてやる」
「あっ、あっ、あっ、あっ! それしゅごいぃぃっ!」
「これでもまだ俺の妻にならないか。本当に強情な女め」
腹を立ててる風ではない。本当に仕方ないなと愛おしげに呟く口調で彼は言う。そしてさらに激しく膣奥を攻め立てた。
「んぅっ! あっ♡ はげしっ! あんっ♡ あぁんっ♡」
彼の動きに合わせて尻を振りたくってしまう。そうするとますます深くペニスが突き刺さった。快楽神経を直接殴られているみたいだった。
「この体位だとお前の顔がよく見えるな。とても可愛い顔をしているぞ」
「そうやって私を籠絡しようとして」
「本当なんだからしょうがないじゃないか。もっと感じてみろ」
ほとんど真上から叩きつけられるような抽送。マリアンネの女芯の奥底にあるものを引きずり出すかのようなストロークだった。
激しい突き込みを受け止めるたびに甘ったるい声が漏れてしまう。マリアンネの膣内はすっかり潤みきって、大量の愛液を垂れ流していた。
「何度教えても分からないようだから、今度は直接体に刻んでやる。お前はこれからもずっと俺のものだということをな!」
彼の右手がマリアンネの下腹部に触れてきた。臍と女陰の中間やや女陰側の位置。彼の手が触れた場所から熱が生まれる。
下腹部に触れた彼の手のひらが、何かを流し込んでくるのを感じる。それは熱い血潮のように体の中を巡り、やがて全身に行き渡った。
――直後、マリアンネは身震いし、熱い吐息を漏らす。
まず最初に感じたのは、猛烈な渇き。喉がひどく乾いて、唾を飲み込むがまるで足りない。体中の水分が抜けていくようだった。
次に感じたのは、強烈な飢え。空腹なんてレベルじゃない。肉を食べたい、水を飲みたいという欲求が際限なく湧き上がる。その二つが同時に襲ってきて、マリアンネは気が変になりそうだった。
彼女は己の腹部を見た。今しがたコンスタンティンに触れられた場所では、淫猥な刻印が怪しい光を放っている。
淫紋だ。魔物の刻印。プリーストである自分が魔物の能力の支配下に置かれたのだ。
「どうした? 顔色が悪いぞ」
「あ……ああぁ……」
マリアンネは驚きと恐怖に満ちた掠れ声を上げた。
「どうした? 具合でも悪いのか?」
「ひぁぁっ! あひっ! あふぅぅぅぅぅっ♡♡」
コンスタンティンの動きは変わってない。だというのにマリアンネの感じる快感の度合いは明らかに桁がひとつ、ふたつ上がった。膣奥を突かれるたびに、子宮口に亀頭がぶつかるたびに、マリアンネの視界は点滅する。
「陛下はこれが何かお分かりなのですか。これは魔物の淫紋。女を強制的に発情させる術です」
そして、淫紋発動中に与えられた絶頂感は、術者への好意にすり替えられる。
女性として忌むべき魔術の存在は知っていた。この刻印を刻まれた女は定期的に術者の男に精液を恵んでもらわなければ、生きていけないようになる。そうやって女を傀儡化する魔物と戦ったことがあった。
魔物の術を使えるということは、コンスタンティンは魔物と契約したのか。それならばいよいよ教会の敵。絶対にマリアンネは彼に屈してはならない。
薄れかけていたプリーストとしての職業意識が目覚めたマリアンネとは対照的に、コンスタンティンは憎らしいほど冷静だった。
「ああ知ってるよ。ただしこれは少し特殊な契約をしていてね。効果が続くのは今夜一晩だけ。明日の朝には綺麗さっぱりお前の体から淫紋は消える。そして、それまでにマリアンネが心の底から俺に心酔し、俺のものになりたいと感じてくれなかったら」
そこでコンスタンティンは言葉を切り、唇の端を持ち上げた。
「俺は死を迎えることになる」
「いったいなぜ魔物とそんな契約を」
「言ったろ。マリアンネに今日まで信じてきた人生を捨てさせるんだ。それに見合った賭け金を用意するって」
だからって自分の命を賭けると言うのか。私みたいな法術が使える以外はただの女のために。
「淫紋の力で完全に私を支配すれば、首を縦に振らせることも簡単だったでしょうに」
そうなれば彼の精液なしでは生きられないのだ。彼の傍を離れるわけにいかない。
「それはあまりにも俺に有利すぎてフェアな勝負にならないだろう。だからと言って今の状況が不公平じゃないとは言い切れんがな」
彼はそう言って笑うと、すっかり話に夢中になって止まっていた腰を動かし始めた。
「あっ♡♡ ああっ♡♡♡ すごいっ、これっ、あっ♡♡ あっ♡♡ んっ♡♡ ああっ♡♡♡」
ただでさえ肉体は彼に屈服してるのに、淫紋がそれを加速させてくる。
膣内を往復するペニスが気持ちいい。クリトリスを捏ねる指が気持ちいい。子宮口をノックされるのが堪らない。そのどれもが彼に抱かれている実感を与えてくれる。
「改めて結婚を申し込む。お前に恋するあまり馬鹿げた方法で同情を買おうとする男を少しでも哀れに感じるなら――こんな男を死なせたくないと感じてくれるなら、どうかお願いだ、俺と結婚して欲しい」
この期に及んでズルい。いつも居丈高で自信満々な彼が、たったひとりの女を物にするため跪く勢いで懇願してくる。それは命が惜しいばかりではあるまい。保身だけでは説明できない真摯な想いをマリアンネも確かに感じ取っていた。
「……はい♡♡ わかりましたぁ♡♡ あなたと結婚させていただきます♡♡」
「ありがとう。これで俺たちの結婚が決まったな」
彼は嬉しそうに笑った。
「それではまず誓いの言葉を交わそう」
そう言うとコンスタンティンがマリアンネを抱き上げる。二人は対面座位の体勢で向き合った。
「汝カテリーナ・マリアンネ・エレールマイヤーは、健やかなときも病める時も、夫たるコンスタンティン・フォン・ワイエンマイアーを愛し、敬い、慰め、助け、その命ある限り、真心を尽くすことを約束するか?」
「はい、私はあなたの妻となり、永遠に愛することを誓います」
「では次はお前の番だ」
「はい。……えっと、コンスタンティン・フォン・ワイエンマイアーは、健やかなときも病める時も、妻たるマリアンネ・エレールマイヤーを愛で、敬い、慰め、助け、その命尽きるまで、マリアンネを愛することを、ここに誓ってくれる?」
「もちろん誓うとも。マリアンネ、お前は俺の妻となるんだ。当然だろう。それじゃあ次は近いのキスだ」
「はい♡♡」
マリアンネは目を閉じて、自ら唇を差し出した。
「んちゅっ♡ んんっ♡ んっ♡ んっ♡ んっ♡」
舌同士が絡み合う深いキス。およそ結婚式でやるものではない、ディープな口付けを交わす。
「じゅるる、れろっ♡ んむ、れろっ♡ んう♡ ん、ちゅっ、ん♡」
口付けを交わしながらマリアンネは妖艶に腰をくねらせる。先ほどまでの一方的に貪られる体位とは違う。自分も自由に動ける対面座位になったことで、マリアンネはより深く貪欲に求めるようになっていた。
両足を彼の背中に回し、さらに奥まで繋がろうとする。二人の体は隙間なく密着していた。互いの胸が押しつぶされ、柔らかな感触を伝え合っている。
マリアンネは両手を彼の首の後ろに回している。彼女の顔は上気し、瞳は潤んでいる。唇を離すと、唾液の橋がかかった。
マリアンネは彼に抱きつき、耳元に顔を寄せた。
「好き♡ 好きです、コンスタンティン様ぁ♡」
本当はもっと前に言いたかった。ずっと彼に屈服したかったのだと今なら素直に認められる。これまでは己の立場を考えると受け入れられなかった。本心を押し留めていたしがらみを裁ち切り、彼女は想いを告げる。
「俺もだよマリアンネ。愛してる」
マリアンネの最初で最後になるであろう異性への告白を、旦那様になった男性は受け止めてくれる。
「ん……んぅ」
マリアンネのほうから彼の口に吸いつく。何度も何度も、啄むように。その仕草はまるで幼子のようだった。
「んぅ♡ んぅっ♡ ちゅっ♡ ちゅうぅぅぅっ♡」
彼の手が背中を撫でてくる。心地よい。
「あっ、んんっ♡」
その手に促されてマリアンネは身をよじらせた。自然と腰がくねってしまう。そんな彼女をコンスタンティンはじっと見つめている。
マリアンネはゆっくりと視線を上げる。すると彼と目が合い、微笑まれた。
「せっかく用意したし使っておくか」
いつか初めての夜を過ごしたときと同じセリフを口にしたかと思うと、コンスタンティンはマリアンネの淫紋に力を流し始める。
チリチリと下腹部が熱くなる。それは子宮にまで及んだ。マリアンネが身震いをすると同時に、子宮から膣道へと快楽の奔流が流れていく。
「はああああぁぁ〜♡」
生殖器全体に直接響く強烈なオーガズム。マリアンネの理性は吹き飛び、絶頂の余韻に浸りながら本能に従って腰を振り始めた。
「あっ♡ あっ♡ んふぁああああぁぁ♡ イってる♡ イッてるのにぃ♡ 腰が止まらない♡ あっ、あっ、あっ、あっ♡」
マリアンネは自ら尻を上げ下げして彼の肉棒を膣奥に叩きつけた。絶頂直後の子宮が痙攣し、亀頭に吸い付いた。
「あっ♡ はぁああぁんっ♡」
亀頭が奥に触れるたび、意識を白く塗り潰すような激悦が生まれる。それが堪らなくて、つい乱暴に尻を振り下ろしてしまう。
「期待以上の乱れっぷりだな。これが今夜一晩だけとは惜しく感じる」
「ダメです。これは今夜だけ。朝になったらきっぱり魔物とは縁を切ってもらいます」
「ああわかってるさ。俺は魔物との契約を破棄し、二度と奴らとは関わらないと誓おう」
「絶対ですよ。約束を破ったら離婚ですからね」
「絶対に、だ」
「はい♡」
そうこうしてるうちにマリアンネの肉体は限界を迎えつつあった。
「あっ、あっ、あっ、イクッ、もう無理、イクゥウウッ!」
全身を震わせ彼女は絶頂に達してしまった。そしてその瞬間、淫紋の効果によって術者に恋をしてしまう。術者のことが大好きになり、離れられない体になってしまう。だが今のマリアンネに変化は起こらなかった。既に彼女は旦那様のことが大好きになっていたからだ。
それからマリアンネは、今日のために用意させておいたというウェディングドレスに着替えさせられた。どうやら一カ月もかかったのは魔物を呼び寄せるためではなく、このドレスを用意する期間だったらしい。
「ウェディングドレスで新妻を犯すのは男のロマンだ」
変態じみたことを言う旦那様に、この人やはり性欲で物を考えているのではと疑問に思ったものの悪い気はしない。いろんな格好で自分と繋がりたいということだから。
ドレスは王妃の結婚式にしては簡素なデザインだったが、彼曰く「これは初夜用」で本番の式にはもっと豪華で見栄えのするものを用意しているそうだ。
「まだ神前で報告もしていないのに初夜とは言えません」
「愛する二人が今日を初夜と決めれば初夜だ。さっきの誓いだって俺はマリアンネに向かって誓ったつもりだ。いるのかいないのかも分からん存在に誓うことなどない」
「もう。なぜ魔物はいるのに神はいないと言うのですか」
「魔物は見たことあるが神とは会ったことないからな。俺の世界は俺が基準なんだ」
以前のマリアンネなら、不信心極まりない言動のコンスタンティンに神の教えを説こうとしたかもしれない。だが今の自分に何が言えよう。
教会から密命を帯びてやって来たはずの場所で男に籠絡され、信仰より女の悦びが上回ってしまった自分が何を言っても、言葉が上滑りしてしまう。そう思うと彼女は口を噤むしかなかった。
代わりにコンスタンティンに手を引かれベッドに上がり、仰向けに寝そべった彼の腰に跨がる。騎乗位の体勢でゆっくりと腰を沈めていった。
「あはぁ♡」
膣内を満たす圧倒的な質量の充足感に、マリアンネは思わず恍惚の溜め息を漏らしてしまう。その心地よさに酔い痴れるあまり、挿入しただけで果ててしまいそうだった。コンスタンティンは下から突き上げたりはせず、こちらの動きに任せてくれている。
「んふぅ、ふわぁ♡」
スカートの中で彼と繋がっている。見えないけど、視覚以上に確かな手応えが、自分たちの状況を伝えてきた。
「すごいな……いつもより締まってるぞ……」
見えないからこそ余計に感じてしまう。幾重にも布が折り重ねられたスカートの向こうで自分の蜜壺がどうなってるか想像すると、マリアンネは一擦りごとに達してしまいそうになる。
「んっ♡ ああっ♡ そんな……こと……言わないで……ください……んんっ♡ ああぁっ♡♡」
(こんなに大きくて逞しいもので、これから一生愛してもらえるなんて)
彼のモノは大きいだけでなく形も良くて、反り返ったカリ首が膣壁のあらゆるところを刺激してくる。膣ヒダを掻き分けられるたびに甘い痺れが生じるし、肉幹の表面にも凹凸があるから粘膜全体が擦られるのだ。こんなもので敏感な粘膜を摩擦されたら神様のことだって裏切ってしまう。
でもしょうがないではないか。こんなにも気持ちいいのだから。
「ダメっ、これダメなやつぅう♡♡♡ こんなの知ったら戻れないぃい♡♡♡」
「今さらどこに戻るって言うんだ!」
コンスタンティンが満を持して突き上げてきた。そのまま連続してマリアンネの体は彼の腰に跳ね上げられる。激しいピストン運動で最奥まで穿たれる。剛直の先端部がポルチオに当たるたび、強烈な悦びが全身を走る。
子宮口は完全に下がりきり、子作りのための部屋を彼に明け渡していた。
愛液は洪水のように溢れ出て抽送の手助けをしているし、秘裂はひっきりなしに痙攣を繰り返して精液を欲しがっている。スカート越しにもグチョグチョ、ぬちょぬちょと粘着質な水音が聞こえるほどだ。
「これは今までの膣内射精とは違うぞ。夫婦になった男女が子供を作るための膣内射精だ。心して受け取れ」
「はい……どうか私に……あなた様の子を孕ませてくださいませ……っ」
言うやいなや彼の肉棒が膣洞で爆ぜた。
「ひぃぐぅうう♡ イ、イきゅぅうう! お、おおぉおおおおお! ぎもぢ、いいっ!」
子宮に流し込まれる大量の白濁液。あまりの熱さに視界が明滅し、意識を持って行かれそうだった。膣内射精は体験済みだが、心から堕ちて彼の種で妊娠するつもりになったからだろうか。子宮を満たしていく粘っこい感触さえ愛おしく感じる。下腹部から多幸感が発生する。
彼の男根が生み出す幸せに浸りきるため、マリアンネは目を閉じた。そして今回の射精で子供がデキてますようにと願った。神を裏切り堕落した自分は何に願えば良いのかも分からぬまま。