※ノクターンノベルズさんにも投稿しています。
ほんのりと味付け程度に、NTRっぽい表現が含まれておりますので、お気をつけてお召し上がりください!
その日は朝から、夕方には線状降水帯がどうのこうのと、お天気予報で騒がれていて。
出社の時から、しとしと、と降っていた雨は、仕事終わりの時間が近づいたころには、数メートル先が見えないほどの、土砂降りに。
何気なく覗いたSNSのトレンドでは、雨ヤバい、とか、運転見合わせ、だとかの不穏な単語が流れていて。
日頃より残業の少ない弊社であるけれど、社長直々に定時前の退社が勧告されるほどには、酷い天気だった。
「ひぃぃ……。ホント、雨ヤバすぎ……。」
私の方もしっかりと朝の天気予報をチェックして、傘だってきちんと準備していたけれど。
けれど今日のお天気は、そんな私の予想の斜め上。
激しい雨と風と雷に翻弄される中、傘の柄をできるだけ短く持って、背中を丸めるように、出来るだけ身体を小さくして。
そうしていても容赦なく、雨が身体を濡らしていく。
早足で帰り道を急ぐ中、コンビニの明かりが見える度にお店の中に転がり込んで、しばらく休んで覚悟を決めてはまた、雨の中に飛び出して。
そんな事を何度か繰り返した後、私はようやく、一人暮らしのマンションまで這う這うの体で辿り着く。
屋根の下で自分の身体を見下ろしてみれば、かろうじて胸から上は濡れていないものの、腰から下は残念ながら、ぐしょ濡れだった。
「そういや……、って、あー……。」
これだけの悪天候で、アイツは無事に部屋までたどり着けるだろうか。
雨の吹き込まない、屋根のある場所で身の安全が保障されたその瞬間、そんな風に心配してしまうのは、ルームシェアをしていた親友とも言える、友人のアイツのこと。
けれど遅ればせながら、そんな心配なんてしなくていい事を、思い出してしまう。
そういえば、アイツが地元に戻るからって、ルームシェアをやめたんだっけ。
しなくても良い心配をさせられたことに、何だか心の中が妙にもやもや。
「あれ?」
「あ……、こん、ばんは?」
部屋に入ったらとにかく、お風呂で暖まって、のんびりしよう。
あまり役に立たなかった傘を丸めながら、ぼんやりとそんな事を考えて。
そうして、入り口のオートロックを外すために端末に手を伸ばしたところで、私はエントランスの隅に誰かがいるのにようやく気付く。
その人物は、まあ、大方の予想どおり、私と同じ、濡れ鼠。
私との違いは、髪の毛の先までしっとりと、湿ってしまっている事だろうか。
エントランスの隅っこで、膝を揃えてしゃがみ込んでいたその人物は、私の視線を無視することもできなかったのか、バツが悪そうに、ぺこり、と会釈を返してくる。
「えっと……、大丈夫?」
「まぁ……。はい。」
確実にこのマンションの住民ではないけれど、おそらく不審な人物ではないだろう。
そんな判断をした理由は、彼女が身に着けていた、その服装だった。
トップスは、淡い水色のブラウスで、その胸元には大きなリボン。
ボトムスは、タータンチェックのプリーツスカート。
その足先には黒のハイソックスに、同じく黒のコインローファー。
そうしてさらには、ボストンバッグをすぐ隣に侍らせているその姿は、明らかに学生で。
おそらく、雨に濡れないここを見つけて、これ幸いと駆け込んだのだろう。
「あの……、雨が止んだら帰るので、ほっといて下さい。」
「いや、この雨、夜中まで降るって……。」
「え゛……!?」
「ほら。」
「マジだ……。充電切れたし、最悪ぅ……。」
どこまで、おせっかいをするべきで、どこまで、おせっかいをして良いんだろう。
そんな事を薄ぼんやりと考えていれば、しゃがみ込んだままの彼女の視線が、不審な人を見るようなものに変わって来て。
そうしてとうとう、自分に構わないで欲しいとアピールしてくるようになる。
けれど、雨が止んだら帰るからという彼女の言葉は、残念ながら簡単には叶わないお話で。
私はスマホで天気予報を表示して、彼女の目の前に、そっと差し出してあげる。
そうすれば彼女は、食い入るように画面を見つめた後、そっとエントランスの入り口から見える、外の大雨の様子に目を向けて。
もう一度スマホの画面に視線を向けてから、ようやく現実を受け入れることが出来たのか、大きくため息を一つ。
それにしても今時、スマホからいくらでも手に入る情報なのに、とも思っていれば、彼女の持つスマホの画面は真っ暗で。
彼女の言葉からも分かる通り、スマホの充電も切れてしまっているようだった。
「タクシー、呼んであげようか?」
「お金、ないし……。」
「家族にお迎えに来てもらったりとか……。」
「どうせ今日も、家に誰もいないし……。……っくしゅ。」
ちらり、と左手首の腕時計を確認してみれば、現在は午後5時を少し回ったところ。
もはや災害レベルなどと気象庁が言い始めているこの大雨の中、傘だけを渡して放り出すわけにもいかない気がするし。
だからと言って、雨が止むかも分からないのに、これから何時間も、ここに彼女を一人放っておくわけにもいかなくて。
一人の大人の責任ある行動として、どうすればいいかと思い悩んでいれば、くしゅん、と響く小さなくしゃみの音。
私はその音を辿る様に、再び彼女に視線を向けて、そうしてその様子に納得してしまう。
だって、この雨の中、傘も持たずに彷徨っていただろう彼女は、当然にずぶ濡れで。
その様子は、スクールブラウスが肌に貼りついて、下着が透けてしまっているほど。
さらには、気化熱で体温を奪われたのか、その身体は小刻みに震えていて。
このままじゃ、風邪ひいちゃう。
「えっと……、うち、おいで?」
「え?」
「あ、いやほら、風邪ひいちゃいそうだし……。」
「いや、でも……。」
さすがに心配過ぎて、気付けば私は彼女を部屋に誘っていた。
勿論、当然、下心なんて、欠片も無い。
そもそもお互い、女同士だし。
けれど、私の言葉に対して返ってくるのは、何か胡散臭いものを見るような、彼女のじっとりとした視線。
それもそのはず、優しく接して騙して、酷い事をするなんて言うのは、犯罪者の常套手段で。
だから判断能力のまだおぼつかない小さい子は、お菓子がもらえるからって着いて行っちゃだめ、だなんて躾けられるわけで。
つまりは、彼女のそれは当たり前の反応なワケだけれど、一度吐いた言葉を引っ込める訳にも行かないし、それに、やっぱり、心配だし。
だとすれば、信じてもらうしかない私は、自分の視線を彼女の胡乱気な視線とかち合わせて、そうして、じ、と彼女の事を見つめることしかできなかった。
「ふぅん……。それじゃあ、お世話になります。」
「わ……。」
彼女の視線は、私の足先から頭のてっぺんまで、なぞるように上下して。
ぴたり、と再び私の顔を見つめながら、力が抜けたように、にっこりと笑って見せてくれる。
よかった、やっと笑ってくれた。
どうやら、彼女の方も良く知らない大人である私の事を、少しは信用してくれたらしい。
そのことに心のどこかでほっとしていれば、彼女は私の目の前で、のそり、と立ち上がっていく。
そうすれば、彼女の顔を追っていた私の視線は、水平になって、そうして、思ったよりも斜め上に傾いで。
「お、わ、わ……?」
「……?」
「えっと……。身長、おっきくて、かっこいいね。」
すっくりとたちがった彼女の目線は、私を見下ろすように高い。
正直、しゃがんでいたから全然、分からなかった。
二人並んで立てば、私の頭のてっぺんは、彼女の肩に届くかどうか。
私の身長が四捨五入して140cmだから多分、彼女の身長は170cmくらい、有るんじゃないかと思う。
アイツも身長、これくらいだったっけ……。
その身長差は、なんというか、ルームシェアをしていた友人の事を思い出して。
アイツに向かって言っていた言葉が、すとん、と思わず口から漏れてしまうのは、ある程度仕方がない事だと思う。
「そういうお姉さんは、小さくて可愛いね。」
「……っ。もう、揶揄わないで。」
けれど、その結果に相手から返ってきた言葉が、アイツと揃って同じなのは、不具合が過ぎると思う。
久しぶりにしたそのやり取りに、私の心は随分と揺さぶられて。
部屋に戻るまでは、彼女の様子に視線を向ける事すら、出来なかった。
────
ずぶ濡れJKを部屋に引っ張り込んだ私は、とにかく彼女をお風呂場に放り込んで。
今はキッチンで、暖かい飲み物を用意しているところ。
とりあえず、開けたばかりな粉末のココアがあったから、手鍋で少量の牛乳を温めながら、ココアと砂糖を加えて弱火でまぜまぜ。
「いや、やっぱりこれ絶対、事案だよなぁ……。」
若干の現実逃避をしつつも、頭の中には未成年略取だとか、誘拐だとか、そういう怖い単語が、ちらほらり。
いや、私は、大雨に立ち往生していたJKを助けただけだし。
とはいえどう整理したところで、テレビに映る容疑者たちと同じ自白しか出てこない。
そうこうしている内に、滑らかになった濃いミルクココアに、たらりたらり、と牛乳を追加して。
良い具合に薄めながら煮立たないように、暖めていく。
「でもさすがに、今更追い出すとかも、人としてあり得ないし……。」
頭の中でいくら迷っていても、時間は刻々と過ぎていくばかり。
気付けば手鍋の中では、ふんわりと甘い匂いをさせるミルクココアが、ほかほかと暖まっていて。
ここで私は、誰も見ていないことをいい事に、冷蔵庫から取り出したバターを一欠け、隠し味に放り込む。
気に入ってくれるかな。美味しいんだよね、これ。
最後は、沸騰するギリギリまで温めたところでマグに移して。
彼女がお風呂から上がったのは丁度、そんなタイミングだった。
「あ、お姉さん。お風呂、ありがとう。」
「どういたしまして。はい、ココア。あったまるよぅ。」
「わ、嬉しい。いただきます。」
バスタオルに髪の毛の水分を吸わせながら現れた彼女は、Tシャツにハーフパンツと、ラフな姿。
濡れ鼠な彼女をお風呂に放り込むのは良いけれど、困ってしまったのは、その着替えのこと。
残念ながら私と彼女の身長差のせいで、いつも着ているような服はサイズが合わないし。
てんやわんやでクローゼットを漁って出てきたのは、最近までルームシェアをしていた、アイツの服。
それなりに着古してるし、本人も忘れているだろうし、とありがたく拝借して、彼女に宛がったわけだけれど。
どうやら幸いなことに、サイズも丁度良かったらしい。
「この服、お姉さんのにしては大きいけど、恋人さんのとか?」
「あ、こないだまでルームシェアしてた友達のだよ。」
「ふぅん……、じゃあ、お姉さん、今はフリーなの?」
「え……? アイツは別に、ただの友人で、恋人とかじゃ……。」
「へぇ……。あ、これ、おいし。」
頭にタオルをかぶせたまま、ココアの入ったマグを受け取った彼女は、私の方を見ながら意味ありげに笑って。
そうして、ふぅふぅ、とココアを冷ましてから、マグに口をつける。
微かなバターの風味に少し驚いたのか、僅かに目を見開いて、再びマグに口をつける仕草が、少し可愛らしい。
「あ、制服、もう少しで乾くと思うから。」
「えーっ、こっちの恰好の方が、楽で良いんだけど。」
言われて私は、不満な声を上げる彼女のその恰好を、もう一度見る。
全身ずぶ濡れだった彼女は、残念ながら、下着にまでその被害を受けていて。
つまり、何気ない様子でいる目の前の彼女は、ノーブラジャーの、ノーパンツ。
その証拠に、Tシャツには二つ、乳首のぽっちが浮いていて。
てか、最近のJKがみんなそうなのか知らないけど、おっぱいおっきいなぁ。
「下着とか、困るでしょ?」
「あ、お姉さん想像したでしょ、えっち♥」
「えっ……!?」
知らず知らずのうちに、彼女のお胸に吸い寄せられていた私の視線は、彼女が自らの身体を抱くようにしたその腕で、遮られてしまう。
そんな自覚も下心も無かったはずなのに、彼女のからかうような声に、私の頬は、熱くなってしまう。
「お姉さんなら、雨宿りのお礼に色々してあげても、いいですケド……?」
「な、なっ……!?」
就職と同時に実家を出て、気の置けない同性の友人と始めた、ルームシェア。
ルームシェアをする程に仲のいい友人同士なら普通だよ、だなんて、ふざけて唇同士のキスくらいは、した事があって。
お酒を飲んだ時なんかは、酔いに明かされるままエスカレートして、キスして、ハグして、お互いの身体をまさぐり合っていたこともある。
そして、ルームシェアをやめた今、少し、ほんの少しだけ、そういう触れ合いの無い生活に人恋しいと思うこともあって。
だからという訳じゃないけれど、目の前の彼女が漏らした言葉に、私の心臓は、どきり、と大きく揺れてしまう。
あいつと同じで、私より随分と大きな身長の、目の前の彼女。
そんな彼女に、すっぽりと抱きしめられたら、どんなに心地が良いのだろうか。
けれど、目の前の彼女は、ただ心配で拾ってきた、しかも、未成年で。
とにかく、平常心を保つのに、酷く、気を遣う。
「え、あ、えっと……。私も、お風呂入ってくるね。」
「ん、はぁい。」
「ドライヤーはそこに出してあるし。スマホの充電とか、テレビとかも自由にしてていいから。」
「わ、ありがと、お姉さん。」
結局私は、平常心の崩れてしまわない内に、彼女の前から逃げ出してしまう。
逃げ出すように、慌てて脱衣所に駆け込めば、ふわり、と微かにそこに残る、彼女の残り香。
一人暮らしの部屋に、自分以外の匂いがあるという久しぶりに、改めて彼女の存在を意識してしまう。
裸になって風呂場に続くスライドのドアを開けば、むわり、と湯気が身体を包んで。
久々に感じる、生々しい生活感に、心の奥がどうにかなりそうだった。
────
天井の換気口から、ぽたり、ぽたり、とゆっくり落ちる、冷たい雫。
湯船に、ぽちゃり、と落ちたそれは、とぷん、と小さな王冠を作り上げて。
そうして生まれた小さな波が、そわそわ、と私の傍まで這い寄ってくる。
私は、ぽかぽかと温かい湯に浸かりながら、その様子をぼんやりと見つめていた。
「私、アイツのこと、好きだったのかなぁ……。」
一人暮らしを満喫していたはずのこの部屋に、唐突に紛れ込んできた、女子高生。
いや、その手引きをしたのは、私なのだけれど……。
とにかく、私の心はまだ数時間も一緒に過ごしていない彼女に、随分と揺さぶられて。
そうして思い出してしまったのは、いや、思い出させられてしまったのは、この間までルームシェアをしていた、同性の友人のこと。
今日拾ったあの子と同じくらい、身長が高くて。
気が付けば、一人だとちょっと広いこの賃貸に、アイツがいるのが当たり前になっていて。
今思えば中々に面白いやつで、サプライズと称してはよく、抱き付いてきた覚えがある。
「いや、まさか。まさかね……、あはは……。」
いや、そりゃあ、友人として、アイツのことは大好きだけど。
そうでなきゃ、ルームシェアなんてしていないのだけれど。
それは友人としてであって、恋愛的な感じでは、無かったはず。
けれど、世の中には、友人関係との延長線くらいの感じの恋人感が妙にハマるとか、そういう風潮もあって。
いやいや、やめよう。
アイツとの生活を思い出せば思い出すたびに、なんだか、ドツボに嵌まっている気がする。
私は、ずるり、と湯船の中で滑るように体を沈めて、目のすぐ下までお湯に浸らせて。
そうして何かを誤魔化すようにお行儀悪く、ぶくぶく、と吐息で水面を波立たせる。
「でも、連絡、してみようかなぁ……。」
息が続かなくなった所で、ぷは、と顔を出して、一言ぽつり。
アイツとは別に喧嘩別れをしたとか、そういう訳でもなく。
単純に実家の仕事を継ぐことになって、地元に帰って行ったという、ただそれだけ。
アイツが地元に帰るその前日、壮行会と称して、デパ地下で買ったお高いお酒を二人でしこたま飲んで。
いつもふざけ合っていたように、キスをして、ハグをして、キスをして、キスをして……。
寂しさを紛らわせるために過剰に摂取したアルコールで、半分記憶が飛んでいたけれど、今思い返せばちょっと、舌を入れられてたような気もする。
少し行き過ぎな気もするけれど、でもアイツは、それくらい仲のいい友人同士なら普通だと、言ってたし。
そういう物だと、思いたかったし。
その翌日に、駅のホームで別れるとき、最後の最後でもにょもにょと何かを言いかけていたのは、私も一緒に連れて行きたいという、お誘いだったのだろうか。
「アイツも、私を、好きだったとか……?」
その人とキスをする姿を思い浮かべて、嫌じゃなければ、もう惹かれてる。
何かの雑誌の記事だかで見かけた、そんなフレーズを思い出してしまっていた。
思い浮かべるも何も、キス、してるし。
受け入れている以上、嫌じゃ、なかったし。
だから、つまり、私は……?
「……そんなワケ、ないない。」
だから、頬が熱いのも、お風呂でのぼせてしまった、だけだし。
そもそも、私もあいつも女の子同士だし。
それにあいつは、私とは友人だと、何かに言い聞かせるように言ってたし。
だからつまり、私は感傷のせいで都合よく妄想しているだけなのだろう。
きっとそう、そうに違いないし、そうじゃないとなんだか色々と、その、困る。
でもまぁ、とりあえず連絡を取ってみようと思いながら、お湯から上がるのだった。
────
「あ、お姉さん、おかえりぃ。」
「……。キミ、遠慮って言葉、知ってる?」
バスタオルを頭に巻いてリビングに戻れば、あの子はソファに寝転んで。
充電中のスマホを弄りながら、ちらちら、とテレビのニュースに目をやっているとこだった。
テレビの中では、ニュースのアナウンサーが、今日のお天気の様子をお話していて。
どうやらこの雨はやはり、深夜まで続いてしまうようだった。
どこぞの川があふれているとか、がけ崩れがどうのとか、怖い話題もあるけれど。
ここいらは高台だから水害の心配はないと、不動産屋さんに聞いている。
「それで、家族に連絡、ついた?」
「今、友達と雨ヤバいって話してた。」
「いや、だから、家族とか。」
「どうせ滅多に帰ってこないから、何言っても無理だし。」
「えぇ……。」
何の感情も漏らさずに、そういうもんです、と当たり前のように言うあたり、どうやら思ったよりも深い事情を抱えた子だったらしい。
あんまり踏み込む気はないけれど、もうちょっとだけ詳しく聞いてみれば、ご両親ともにかなりの仕事人間で。
中学校の頃はそれでも、夜はさすがに、両親のどちらかは家にいたらしいけれど。
高校生にもなれば一人でも大丈夫だろうと、エスカレートしてしまっているらしい。
何て言うか、普通にネグレクト。
「そんな訳で、こんな雨の中帰れないから……。お姉さん、今日は泊めて……?♥」
「まあ、もう連れ込んじゃってるから、構わないけど……。」
「わーい、やった!」
彼女は全身で喜びを表現しながら、にへへ、と年相応の笑顔を見せてくる。
なんというか、自分が青春していた頃を、思い出すなぁ。
そんな事を考えながら微笑ましくその様子を見守っていれば、きゅるり、と可愛らしいお腹の音が聞こえて来て。
「う、お腹、空いたかも……。」
「かもじゃなくて、空いてるよね。良い音したよ?」
「うわ、聞こえた!? 恥ずかし……。」
「晩御飯、スパゲティで良い?」
「うん、好き!」
しかしこの子は、距離の詰め方に遠慮がないというか。
何だかいきなり、手間のかかる妹が出来たような、そんな感じ。
正直を言えば、なんだかんだで少しだけ人恋しいと思っていた私には、すごく、ありがたい話だけど。
仕方ないなぁ、と思いながら、なんだか楽しい気分で、私はキッチンに向かう。
メインはスパゲティにするとは言ったものの、具になるものが何か、有っただろうか。
そう思って冷蔵庫を開けてみれば、鶏のもも肉が1枚に、ネギに、サラダ用のカット野菜に。
とりあえず適当に調理すれば、何とかなりそうな予感。
「ね、ね。お姉さん、見てていい?」
「え!? 良いけど……。」
そうして冷蔵庫から材料を引っ張り出していれば、そわそわ、とした様子の彼女が、ひょっこりと顔を出してくる。
その表情は何だか、すごくワクワクとした様子で。
そんな顔を見せつけられたら、何だか断れない。
「誰かの手料理って、家庭科くらいでしか食べたことないかも。」
「そう。じゃぁ、私に感謝しないとね。」
見られていることに若干の恥ずかしさを憶えながら、調理開始。
まずはお鍋にたっぷりと水を入れて、塩を入れてから火にかける。
そうしたら、お湯が沸くまでの間に、スパゲティと合わせる具材の準備。
おネギは根っこを落として、斜め切り。
もも肉はまな板シートの上で、厚さを揃えてから、皮目をフォークでつっついて。
調味料は、しょうゆとみりんと料理酒を同量ずつ合わせて、砂糖を少々。
「しょうゆは分かるけど、みりん、って何?」
「んー……、甘いお酒?」
「お酒? でも、そっちのお酒は?」
「しょっぱいお酒。」
「……うーん?」
何だか納得がいっていない様子の彼女を後目に、コンロでフライパンを温めて。
もも肉を、皮目からしっかりと焼き始める。
じぅじぅ、と音を立てるフライパンに、彼女は楽しそうに目をキラキラとさせて。
私は、そんな彼女を半ば無視しながら、しっかりと焼き目がつくように、フライ返しで、ぎゅー、っとお肉を押し付ける。
それにしても、ただお肉を焼いている所を見て、楽しいのだろうか。
そんな事を考えていれば、丁度良い頃合いに皮目が焼けたので、よいしょ、とひっくり返す。
「おおー、自分じゃ絶対やんないから、新鮮かも。」
「普段はお料理、しないの?」
「カップ麺にお湯を入れるの、得意だよ。」
「それは……。」
「あっ。あと、お弁当をチンするのも。」
「……少しは出来た方が良いよ?」
「えー、食べる専門が良いなぁ。」
そうこうしている内にお湯が沸いたので、スパゲティを2把、お鍋の縁に立てかけるように回し入れて。
多少柔らかくなった所で、菜箸でぐるりと掻き混ぜるように、お湯に沈める。
茹で上がりの時間にキッチンタイマーをセットして、麺がくっつかないように、お鍋をしばらく掻き混ぜて。
その間に良い感じになった、じぅじぅ、と音を立てるもも肉の方は、火が通ったのを確認してから、調味料を一気に加える。
その瞬間、じわ、と調味料が沸騰する音と共に、香ばしいしょうゆの香りがキッチンに拡がって。
「やば……、よだれ出た。」
「はいはい、もうちょっとだから。」
口元を手で押さえている辺り、ほんとによだれが垂れたらしい。
どれだけお腹が減ってるんだろうと半目で彼女を見送りながら、調理を進めていく。
煮詰まり始めた調味料を、スプーンで掬っては、もも肉の上にとろり、とかけて。
そうすれば、あっという間に出来上がる、鶏ももの照り焼き。
フライパンから取り出したそれを、新しくしたまな板シートの上に避難させれば、フライパンに残るのは、照り焼きのタレと焼いている内に染み出た鶏の脂。
それを無駄にしないように、切っておいたおネギをフライパンへ放り込んで。
残ったタレにからめるように、斜め切りにしたおネギに火を通していれば、丁度いいタイミングで、スパゲティの茹で上がりを知らせてくれるタイマーの音。
つまりここからはもう、時間との大勝負。
「よいしょっ。」
「おおーっ。」
お鍋から、トングでスパゲティを掴み上げて、湯切りもそこそこにタレと鶏の脂が残るフライパンに投入する。
ゆで汁も少量加えて、鶏の脂とタレとおネギが絡むように、フライパンを揺すりながら、トングでそのままガチャガチャと掻き混ぜて。
全体がなじんだらもう、完成。
タレの絡んだスパゲティをお皿に盛って、スライスした照り焼きを乗せて、刻み海苔をぱらりとかければ。
「はい、出来上がり。」
「え、すご、うまそう。」
付け合わせには、クラッシュナッツをさっくりと混ぜた、カット野菜のサラダ。
メインの照り焼きスパゲティは結構がっつりだけど、金曜日の夜だし、お昼を抜いてしまっている文字通りの欠食児童には、きっと丁度いいだろう。
「洗い物済ませちゃうから、先に食べてていいよ。」
「ん……。」
食卓にスパゲティとサラダを並べてやれば、彼女は、ちょこん、とその前に座って。
ひくひく、と小鼻を膨らませながら、視線をそわそわと彷徨わせている。
私の言葉に上の空な辺り、どうやら本当にお腹がペコペコに減っているらしい。
何だかその様子が可愛らしくてついつい、そわり、と椅子に座る彼女の頭をひと撫でして。
キッチンに戻って、放置していたフライパンやらの洗い物を手早く済ませていく。
「あれ、食べてなかったの?」
「う、折角だし、お姉さんと一緒に食べたいなって……。」
「そうなんだ、ありがと。」
そうしてリビングに戻ってみれば、彼女の前にはまだ手つかずのスパゲティ。
彼女の向かいに座りながら尋ねてみれば、つい、と恥ずかしそうに視線を逸らされて。
フォークの位置が少しずれている辺り、彼女の中でも何やら葛藤があったのは、どうやら間違いないらしい。
「それじゃ、食べよっか。」
「うん。いただきまーす。」
スパゲティの具になっている、鶏の照り焼きをまずは一口。
少し濃い目の照り焼きのタレの味と香りが、食欲をそそってくる。
口の中では、弾力のある肉と、とろり、とした歯触りの皮目が程よく絡み合って。
焼け具合も丁度良くて、中々上手にできている予感。
これは、絶対に何か感想のコメントをいただきたい、と思いながら、ちらり、と彼女の方に視線を向ける。
「ん、んぐ、むぐ……。」
「ふふ……♥」
しかしながらどうやら、私が思っていたよりも彼女は相当に、腹ペコだったらしい。
彼女は無言のまま、少し大振りにスライスしたはずの照り焼きを口に詰め込んで。
もぐもぎゅ、と咀嚼しながら、スパゲティをフォークに巻いていく。
目算を誤ったのか、フォークの先に纏まった麺の塊の大きさに、少しだけ悩んで。
結局は大口を開けて、ぱくり、と一口。
頬を膨らませながら、もくもく、と噛みほぐして。
やがて、ごくり、と飲み込めば、案の定のどに詰まらせて、目を白黒させてしまう。
彼女は慌てて、冷えたお茶の入ったコップを持ち上げて、ごくごく、と喉に流し込んで。
そうしてようやく、ほっと一息。
「美味しい?」
「うん、とっても!」
「味変にマヨをちょっとかけても、美味しいよ。」
「何それ、天才!?」
思わず、といった様子で漏れた彼女の感想に、私は深く頷いてしまう。
本当に、照り焼きマヨを考えた人は天才だと思う。
「……なんか、誰かとご飯食べるのって、いいかも。」
「……、そうだね。」
そういえばアイツも、私の料理をこんな風に、夢中でがっついていたっけ。
薄ぼんやりと頭の中でそんな事を思い出しながら、久しぶりの二人の夕食に、何だか安心してしまうのだった。
────
お風呂も済ませて、食事も終えて。
私と彼女は何となく、ソファに並んで腰かける。
外の雨は相変わらず、ごうごうと唸る程にすごいけれど、どうやらテレビの中は概ね通常営業のようで。
テロップで情報を常に流しながら、バラエティ番組を放送している。
「ねぇ、お姉さん。ルームシェアしてたって言ってたよね。」
「うん。」
「その人、どんな人?」
「え、うーん……。」
ぼんやりとテレビを眺めていれば、隣の彼女から唐突に聞かれて。
私は思わず、はて、と考え込んでしまう。
ええと、まずは、私よりも背が大きくて。
目尻は少し下がり気味で、くしゃり、とした笑顔が印象に残っている。
料理はあまり得意じゃないからか、私の作ったご飯を、おいしいおいしい、ってがっついていて。
そんな様子が可愛らしくて、ついつい、食事の当番は私ばっかりになっていたっけ。
少し注意すれば、過剰なほどにしゅんとして、逆に少し構ってやれば、すぐご機嫌になって。
身体が大きいくせに寂しがり屋で、隣に座るときにはいつも身体が触れ合う程度に距離が近くて。
一言で言うなら、人懐こい大型犬のような性格だろうか。
そんな風に、なんとなく思い出したところを指折り数えて伝えてみれば、彼女の目はやがて、じっとりと半目になっていく。
「へぇー? ふぅーん?」
「ど、どうしたの?」
「別にぃ? 随分楽しそうに話すんだなぁって。」
「そんなこと、無いと思うけど……。」
「むぅ……。まあ、いいや、それで?」
「それでって……、何?」
「ルームシェアのあるあるエピソードとか、ないの?」
「え、うーん……。」
そんな事を言われても。
何もない、と言いかけたところで、あいつにこのソファの上で、よく抱き付かれていたことを思い出す。
あいつ曰く、ルームシェアをするくらいに仲が良い友人同士なら普通のことらしいし、あるあるエピソードなのかもしれない。
「よく、ここで抱かれてたかなぁ……。」
「は? え? 抱くって、え……?」
「うん、ぎゅー、って。」
「あぁ、ハグ。ハグね、はいはい……。」
私の言葉に、彼女は目を白黒させて驚いて。
そうして勝手に何かに納得したのか、あぁ、と頷いて。
その次の瞬間には、と悪戯を思いついたかのように、にんまり、と微笑んで。
私の隣で、じりじりと距離を詰めるように、にじり寄ってくる。
そんな様子に何やら嫌な予感がするけれど、もはや、後の祭りだった。
「こんな風に?」
「え、ちょっと……!?」
彼女は言うが早いか、私の腰に腕を回して。
そうして私を、自分の身体の方へ強引に抱き寄せる。
自分よりも体格が大きいから当たり前だけれど、思ったよりも力が強くて。
気付けば私は、彼女にべったりと、身体を預けてしまっていた。
「あ、お姉さん、抱き心地良いね。」
「ちょっと、離しなさい……っ。もうっ……。」
もぞもぞと暴れれば、ぎゅぅ、と腕の力が強まって。
抵抗しても無駄だと悟った私は結局、くたり、と身体から力を抜いてしまう。
そういえばアイツも、こういう時はちょっと、強引なところがあったっけ。
「すん、すん……。お姉さんの髪、良い匂い。」
「もう、おんなじシャンプー使ったんだから、お揃いでしょ?」
「え、気付かなかったけどなにそれ、エモいかも……。」
身体の小さい私は、もはや彼女にすっぽりと抱きしめられて。
私はすっかりと、彼女の胸に顔を埋めるような格好になっていた。
それをいい事に彼女は、私の頭のてっぺんに鼻を押し当てて、すんすん、とわざとらしく匂いを嗅いでくる。
年下の女の子に、良いように扱われて、今更ながらに込み上げる恥ずかしさ。
そっちがそうならとお返しに、彼女の胸の中で私も、ふす、と鼻を鳴らして。
そうして胸いっぱいに味わってしまうのは、若い女の子の、甘い果実のような体臭。
「お姉さん、他には、無いの?」
「え、あ……。……、キス……。」
「……うん?」
「あ、ちがう、ちがうの。」
ふにふに、と柔らかい、ノーブラのお胸。
ご飯を食べた後だからか、Tシャツ越しに感じる、ぽかぽかとした体温。
どこか甘いような匂いと、しっかりと身体を抱きしめられる、安心感。
そんな色々が一つになってしまえば、私の脳みそは、とろり、と蕩けかけて。
そうしてついつい、アイツとふざけてしていたキスの事まで、ぽろり、とこぼしてしまう。
失言に気付いたその瞬間、脳みそまでが冷え込むような焦りに、私は勢いよく頭を上げて。
あわよくば、聞き逃してしまっていて欲しい。
そう願っていた私の視線は、きょとん、とこちらを見返す彼女の視線に迎えられて。
そうして私は、自分の願いが叶わないことを、悟ってしまう。
「えっと……、する?」
「だ、だめ……っ!」
「え……、なんで?」
「だって、仲のいい友人でもないと、しないことだし……。」
「えぇ……? あたしは、お姉さんと結構仲良く、なったつもりだけど?」
会って数時間しか経ってない女の子が、仲良くなったとか、何か言ってる。
思わず半目になって睨んでみれば、私の視線の先で、何故か彼女はにやにやと笑いだして。
「それに、お姉さん。キスしたいって、めちゃくちゃ顔に書いてあるよ?」
「え、うそ、うそだぁ……。」
「ほんと。だから、勝手にするね?」
「あ、だめ、だめっ……。」
気が付けば、彼女のお顔が、吐息がかかる程に近くまで迫っていて。
さらにはそっと、私の頬に、ひたり、とその手が添えられて、上向かされる。
あ、あ……。手も、あいつみたいに、大きい。
私の脳裏には、ぱち、ぱち、と電気がはぜるように、キスを迫るあいつの仕草が呼び起されて。
私はそれから逃げるように、彼女に迫られる中、必死に顔を逸らして。
「ん、ちゅ、あむ……♥」
「ひぅ、ううぅ……。」
「残念、逃げられちゃった……♥」
それが功を奏したのか、ゆっくりと近づく彼女の唇は、私の頬に着陸して。
さらにはそこを軽く吸われながら、はむり、と唇で食み付かれてしまう。
耳の近くで鳴る、ちぅ、という微かに湿ったリップ音に、私の顔を擽る、暖かな吐息。
知らない人にされたら不快なそれが、どうしよう、不思議なことに、心地いい。
「それじゃぁ、次は、逃がさないね。」
「え、あ……、待って……っ。」
私の頬に添えられる手は、今度は両方。
彼女の手は、私の顔を左右から挟むように、しっかりと抑え込んで。
そうして、無理矢理に手籠めにでもしようとするように、ゆっくりとその顔を近づけてくる。
どうしよう、もう、逃げられない。
だから、だから、仕方ないよね……?
私は、迫る彼女に根負けしたように、くたり、と肩の力を抜いて。
そうして、諦めるようにそっと、両の瞳を閉じて。
「ん、ふ……、ちゅ、ぅ……♥♥」
「ん、んっ……、は、んぅ……っ。」
久しぶりに唇に感じる、他人の唇の柔らかさと、暖かさ。
それを味わった瞬間に、キスは一人ではできないことを思い知らされて。
そうして、心の隅で足りないと思っていた何かが、急速に満たされていくような、そんな気分を味合わされる。
「は、ぁ……。」
「ぁ……。」
「分かってる。もっと、だよね、お姉さん。」
「……、うん。」
そうして、10秒ほどが経ったとき。
お互いの唇がゆっくりと離れて、そうして、彼女はほっと息継ぎをして。
そうして私は、まるで、行かないでとねだるかのように、彼女のTシャツの裾を握りしめてしまっていた。
そんな私の行動は、彼女に見抜かれてしまっていたのか。
嬉しそうに、にま、と嗤った彼女は、再びこちらに顔を寄せて。
「ん、ちゅぅ……♥ は、んむ、ちゅ……♥♥」
「ちゅ、はふ……♥ ん、ぢゅ、ちゅぅぅ……♥」
もう一度キスをされた時、私はとうとう、全てを受け入れて。
彼女の唇を迎えるように、自らの唇を緩ませて。
そうして、触れ合う面積を少しでも大きくするかのように、互いの唇を食み合わせる。
互いに唇を突き出して、内側の、少し捲れた奥の、湿った粘膜を擦り合わせて。
「ん、はぁ……♥」
「ふぁ……、ん、ん……♥」
もう一度、あと少し、もうちょっと。
お互いの唇が離れて息継ぎをする度に、私達は示し合わせたように視線を絡ませて。
息が整えば当たり前のように、再び唇を重ねてしまう。
ぢぅ、ちぅ、とお互いの唇を貪る音を立てて。
けれどまだ、私達は、舌を絡め合ったり、していない。
だから、きっと、仲のいい二人のおふざけだって、言い訳する余地はきっとあって。
「お姉さん……♥ んれぇ……♥」
「ぁ……。」
そうして何度か息継ぎをする、その合間。
とうとう彼女は、私を挑発するかのように、ぺろり、と舌をはみ出させて。
そうして、さらには誘惑するかのように、れるれる、と左右に舌を揺らしてくる。
ぬらり、と濡れた赤みがかったピンク色に、私の視線は完全に奪われて。
観念してしまった私はとうとう、彼女と同じように、唇から舌をはみ出させて。
「はぁ、はぁ……♥ んぇ、れぇ……♥♥」
「んぇ……、ぁぇ……♥ は、はっ……♥♥」
どちらからともなく、お顔を寄せて、そうしてとうとう、お互いの舌の距離が、ゼロになってしまう。
舌同士が触れた瞬間に感じたのは、しばらく舌を突き出していたせいで、ひんやりと冷えたその温度。
ひく、ひく、と舌の筋肉が微かに収縮する蠢きに、お互いの舌のざらつきが、ざり、と擦れ合う、くすぐったさ。
私達は、舌の腹同士を触れ合わせたそのままに、ひとつ、ふたつ、と呼吸をして。
「れる、れぅ……♥ ん、ぢゅ、りゅ……♥♥」
「はぷ、ん、れりゅ……♥ ん、ん、んんぅ……っ♥」
それが、お互いの唇と舌を求めた絡み合いになるのに、もはや時間はそれほどかからない。
私達は貪り合うように、唇に唇で食み付き合って。
競い合うかのように、唾液をたっぷりと絡ませた舌を、押し付けて、絡ませ合う。
しばらくそうして、部屋の中に、じくじく、と濡れた音を響かせて、唾液を交じり合わせて。
こくり、こくり、と順番に、それを飲み下して。
「は、あ……♥♥」
「ん、ふ、ぅ……♥」
一体どれだけ、舌を捏ね合わせたのだろうか。
私達は、エスカレートした行為に上がり切った体温を冷ますかのように、こつん、と額を寄せ合って。
殆どゼロ距離に見つめ合ったまま、はふはふ、と荒い呼吸を繰り返す。
そんな風に余韻を楽しんでいれば、私達の胸の内には結局、またキスがしたいという気持ちが揺れ始めて。
だから、もう一度、あとちょっと、もう少し。
お互いに示し合わせたかのように、再び唇を寄せ合わせて。
「キスしちゃったね、お姉さん。」
「う、今日会ったばかりの未成年と、キスなんて……。」
「迫られて、抵抗しなかっただけだから、セーフじゃない?」
「それって、大人の世界じゃ、アウトなの。」
「ふぅん……。まぁ、いいや。もう一回しよ?」
「あ、こら、ちょっと……っ、ん、んむっっ……。」
「ん、ちゅ、ちゅぅ……♥♥」
私はいつの間にか、彼女の太腿の上に跨るように腰かけて。
彼女と向かい合って密着しながら、何度もキスを繰り返していた。
彼女の両腕は、まるで逃がさないとばかりに私の腰を、ぎゅぅ、と抱き寄せていて。
だから、私よりも力の強い彼女に、されるままになるしかなくて。
そうしていれば、抱き寄せられた下腹部に、何か硬いものが押し付けられているような、そんな違和感を感じてしまう。
「ん、ん……、なに、これ……?」
「あ……、勃っちゃった……♥」
「え、え……?」
「んんぁ、擦れて、きもちぃ……♥♥」
私の腰は、相変わらず彼女に抱き寄せられたまま、逃げることもできなくて。
それどころか、彼女の腕により強く力が籠もって、その硬いものにますます、密着させられる。
何か熱いものが籠もったような彼女の視線と、どこかうっとりとした彼女の表情に、湧き上がってくる、嫌な予感。
思わず硬直した私の体に、彼女は何かを擦りつけるかのように、腰をもぞもぞと動かして。
「ちょっと……っ、んむ、んんっっ……♥」
「はぁ、む……♥ れりゅ、ちゅ、ぢゅぅ……♥♥」
抗議をしようと開きかけた私の口は、彼女に再び、唇で塞がれて。
開き直って我慢するのをやめたのか、彼女はゆったりと腰を揺すって、明らかに私の体にそれを擦りつけて、気持ち良くなっていて。
ここまでくればいくら何でも、私だって、分かる。
目の前の彼女は、最近増えてきている"突発性隣接的雌雄同体症候群"という複雑な名前の病気にり患していて。
つまり、この子は、女の子も男の子も持っている、俗に言う"ふたなり"というやつで。
そうして、私のお腹に押し当てられているのは、彼女のおちんちんで。
さらには、彼女が私に、その情熱をぶつけようとしているのは、明白だった。
「ん、はぁっ……、待って、ダメ……っ。」
「えぇー……? お姉さんが、悪いんだよ?」
「なっ……、ぇ……?」
「だって、仲が良いからOKだなんて、舌を絡めたキスをして。」
「そ、それは……。」
「抱き寄せられるままに、女の子の身体を密着させて。」
「う、だけど……。」
「初めて会った相手なのに、警戒心、なさすぎじゃない?」
これ以上はさすがに、キスをしたのは仲が良いだけ、という言い訳のラインを、超えてしまう。
そう思って抗議しても、彼女は私の抵抗なんて、どこ吹く風で。
それどころか、にやにや、と不敵な表情を浮かべるばかり。
さらには私の事を、ちょろい、と断じて、ダメなところを指折り数えて。
「ねぇ、お姉さん。」
「な、なに……?」
「あたし、お姉さんに、助けてくれたお礼、したいんだよね。」
「べ、別にお礼なんて……。」
「助けたJKに、お礼代わりに体を求めるって、定番じゃん?♥」
「な、なっ……!?」
お礼の代わりに体を求めるだなんて、確かに、創作の中にはありがちだけれど、それと現実は、話が別で。
そんな事をしてしまえば、私は一発でお尋ね者。
後から彼女が何をどう取り繕っても、社会的には殺されたも同然で。
あぁ、だというのにどうして、彼女のその提案が、魅力的に感じてしまうのだろう。
「あたし、結構遊んでるし、割と、上手いんだよ?」
「待って。そういう問題じゃ……。」
「クラスの子にも、何人かセフレいるし。」
「えっ……。」
「今時それくらい、普通だって。」
さらには、つらつらと明かされていく、彼女の性事情。
どうやら彼女は、少々下半身に奔放らしく、同級生とも関係を持っているらしい。
確かに、"ふたなり"の人は、男も女も備えているから、単純に性欲も倍だって、良く聞くし。
"ふたなり"さんと付き合っているという知り合いからは、浮気をさせないために毎晩セックス漬けだと、冗談交じりに聞いたけれど。
それにしても、学生の身分としては、不純異性交遊がすぎないだろうか。
けれど、その同級生もその立場を寛容しているあたり、現代っ子の間ではそれが、普通となりつつあるのかもしれなくて。
だからつまり、今私が悩んでいることだって、相手が"ふたなり"なら許されてしまうような、本当は大したことがない話なのかもしれない。
「それに、お姉さんって今、恋人、居ないんだよね?」
「そう、だけど……。」
「なら、おっけーじゃない?♥」
「そうかも、知れないけど……。でも、会ったばかりだし……。」
「あ、お姉さんってば、ひとめ惚れを否定する系?」
「ちがう、けど……。」
頭の中に構築された理論が、きっと多分、どこかおかしいというのは、分かってる。
けれど、それでも、何となく自分が納得できてしまう筋道が出来てしまえば、それを否定することは、中々に難しくて。
もはや私の心の中は、大人としての常識と非常識の狭間で、ぐらり、ぐらり、と揺れるばかり。
それを見抜かれてしまっているのか、目の前の彼女は私を追い詰めるかのように言葉を重ねて、逃げ道を少しずつ、奪っていく。
「それにお姉さんも、現役高校生の性欲って、気になるでしょ……?♥」
そうして、彼女の決定的な言葉に、私はとうとう、悟ってしまう。
最後に恋人がいた時期は、社会人になりたての頃だったと思う。
お相手の人は大学からの付き合いで、当時は別に不満も無く、普通にセックスもしていたと思う。
けれど、ほら、付き合っている内に見えてくる色々に、なんか違うな、とか思うようになって。
それを相手に伝えて、日を変えてよくよく話し合って。
まあ、多分、円満解消だったと思う。
それからあまり日を置かずに始まった、アイツとのルームシェア。
同性とは言え、色々と気を遣うし、外に恋人を作るのもなんだか、気兼ねしてしまって。
さらには少なくない頻度で、仲が良いからと言い訳をしながら、まるで慰め合うかのようにキスを重ねて、ペッティング未満の行為を繰り返して。
そんな生活を繰り返している間、私の性欲という奴はじっくりと、弱火で炙られていたような物らしい。
そうして改めて、自分の下腹部に押し当てられる、その、雄の象徴に意識をやれば、途端に、どくり、と跳ねあがる私の心拍。
だから、つまり、その、自らの欲求不満を、自覚させられたというか。
「行きずりの関係って言うのも、悪くないよ?」
「それ、それは……、……そう、かも。」
「決まり、だよね?♥」
「ん……。」
そうして、最終的に彼女の提案に頷いてしまった私は、きっと、悪くない。
その瞬間に勝ち誇ったような彼女の顔が、とても印象に残っている。
────
「このブランドのもこもこ部屋着、良いよねぇ♥」
「うぁ、ぅう……。」
「こういうのが似合うのって、良いなぁ♥」
「ちょっと、恥ずかしぃ……。」
「えぇ? ちっちゃくて可愛いって、褒めてるのに。」
彼女の提案に頷いてしまってからしばらく。
私は相変わらず、彼女の膝の上に座ったまま、けれど背中から抱きしめられて。
そうして彼女はその言葉の通り、私の部屋着の手触りを堪能している。
今日の部屋着は、ピンクのもこもこ素材で出来た、長袖のパーカーとショートパンツのセット。
ちょっと子供っぽいような気はするけれど、まあ、ルームシェアをしていたアイツも、似合うと評価してくれていたし。
けれど、ちっちゃくて可愛いという言葉は、果たして本当に褒めているのか、疑問に思ってしまう。
「可愛い、可愛い……♥ お姉さん、可愛い……♥」
「は、ううぅ、もう、分かったから……っ。」
彼女はさっきからしばらく、ずっとこの調子。
私の耳元で、可愛い可愛い、と囁きながら、部屋着の上からずっと、身体をまさぐっている。
ショートパンツに包まれた太腿の上の方、外側も、内側も。
おへその下から鳩尾までを行き来したかと思えば、腰から脇腹を撫で上げて。
お胸だって、揉んだりしないで、撫でて通るだけ。
そんな、何処かもどかしい、けれど優しい刺激に加えて、少しだけハスキーな囁き声で、可愛い可愛い、と褒められて。
何だか悪い気はしないし、むしろ、ドキドキと胸が高鳴っていく。
「はぁ、どうしよ……♥ 今年の新入生より、ちっちゃい気がする……♥」
「そこまで小さく、ないと思うんだけど……。」
どこかうっとりとした様子の彼女のセリフを、私は即座に否定する。
いくら最近の子たちの発育が良いからって、高校一年生より身長が小さいわけ、無いよね?
だって、私の身長は四捨五入すれば、140cmはある訳で。
確かに、私が現役JKだった当時、クラスで一番小さかった覚えはあるけど。
「こんなちっちゃいお姉さんを、好き勝手出来ると思うと、なんか、たまんないかも……♥」
「う……。ちょっと、もう……っ。」
私の事を、小さくて可愛い、なんて言いながら抱きしめているこの子は、どうやら少し、ロリコンの気でもあるのかもしれない。
だって、お尻に当たっている彼女のおちんちんは、ずっと硬いままで。
今だって、私の事を抱きしめながら、ゆるゆると腰を揺すって、私の体にこすりつけて、一人で勝手に愉しんでいて。
そうしていながら、本当に気持ちよさそうにうっとりと、溜め息をついてみせる。
一人で勝手に気持ち良くなって、なんだかちょっとずるいし、羨ましい。
「ねぇ、ちょっと……、ねぇっ……。」
「ん。なあに、お姉さん?♥」
「……、もっと、ちゃんと、触って……。」
「あは。お姉さん、我慢できなくなってきちゃった……?♥」
「別に、そういう訳じゃないけど……。」
「えー? 二人きりだし、隠さなくていいのにぃ♥ ん、れぅ……♥♥」
「ん、ひぁっ……!?」
よほど、私のおねだりが嬉しかったのだろうか、その直後から明らかに変わる、彼女の手付き。
そわそわ、とあてもなく体を撫でるように滑るだけだった手付きが、明らかにわたしのデリケートゾーンを意識し始めて。
お胸や、お股に近づいては、私を焦らすかのように、そのすぐ近くをゆったりと揉んで、撫でて。
昂ってきたのを見透かされたかのように、突然首筋に、れるり、と舌を這わされて、思わず悲鳴を上げてしまう。
「んふ……♥ やっぱりお姉さん、かわい……♥ ちゅ、ちゅぅ……♥♥」
「ん、くっ……、は、はぁっ……♥」
首筋を舐め上げるぬるりとした舌の動きに、ぞわり、と背筋に走る悪寒さえ、昂り始めた体には快感に等しくて。
私は思わず小さく悲鳴を上げながら、彼女の腕の中でよじよじと暴れてしまう。
けれど、私より体格の大き彼女にすっぽりと抱きしめられているせいで、そんな動きも簡単に封じられてしまって。
もはや私は彼女から逃げられないのだと示されているようで、心のどこかにちらりと、興奮に塗れて薄れた恐怖が湧いてくる。
それを知ってか知らずか、彼女は私の体を片手で抱き締めたまま、もう片方の手で器用に、パーカーの前ボタンを外し始めて。
「それじゃお姉さん、まずはお胸から、いじめてあげるね……?♥」
「……っ。」
前ボタンが全図外されれば、私の着ていたもこもこのパーカーは、あっという間に左右に開かれて。
そうして、ノンワイヤーの地味なスポーツブラが、丸見えになってしまう。
こんなことになるなら、もう少しだけ可愛いヤツにしておいたのに。
そんな事を考えている間にも、彼女の両手はわたしの胸の前で、わきわき、と準備運動でもするかのように蠢いて。
次の瞬間には、アンダーのゴムをめくり上げるように、ずるり、とたくし上げられてしまう。
「お姉さんのお胸、丸見えになっちゃったね……♥」
「……いちいち言われると、恥ずかしいんだけど。」
「お姉さんが可愛いから、いけないんだよ?♥ えいっ♥」
「んぁ!? あ、んっっ……♥♥」
口答えをしたことに対する、お仕置きなのか。
両方の乳首が、彼女の親指と人差し指にいきなり摘ままれて。
そうして、きゅぅ、と優しく、圧迫されながら、すりすり、と扱かれる。
急に叩き付けられた甘い刺激に、私の口からは小さく、喘ぎ声が漏れてしまって。
慌てて口元を押さえても、もう遅い。
「あれ、お姉さんもしかしてぇ……、乳首、弱い?」
「そ、そんなわけ……。んっ……♥」
「ホントに? えい、えいっ♥」
「ひぁっ!?♥ や、あっ……♥ ちょ、ちょっと……っ♥ んくっ♥♥」
それがバレてしまえば、悪戯好きの彼女がエスカレートしないはずもなく。
彼女の指は私の乳首を、少し強めに、きゅぅ、と挟み込んで。
その強い刺激に私は、思わず身体を硬直させて、逃げ場を探すように、くねらせて。
「どうしよ……、おねえさん、可愛すぎる……♥」
「はっ、んんあっ♥ ちょっと、こらぁ……っ♥ ん、んんぅっっ♥♥♥」
私が口で何を言っても、彼女の指の動きは止まらないどころか、私の弱みを探すかのように、蠢いていく。
ふ、と乳首に感じていた圧迫が弱くなったと思えば、くにくに、と乳首の先を転がすように、くるくる、と指先で擽られて。
かと思えば、虫刺されを優しく引っ掻くように、かりかり、と爪の先で引っ掻かれて。
そうして再び、親指と人差し指に挟まれたかと思えば、ぎゅぅぅ♥、と痛みを感じてしまうギリギリまで、乳首を押し潰されながら引っ張られて。
ようやく、指の間から弾き出されるように自由になれば、じんじん、と乳首の先に残る熱さが、私の背筋をゾクゾクと焼いて。
気のせいか、私の視線の先にある自分の乳首が、一回りくらい大きく腫れてしまっているような、そんな錯覚さえ生まれてしまう。
「こんなに乳首ぷっくりさせて、かわいー……♥」
「ぅぁっ!?♥♥ ん、ひっっ♥♥ んぉ゛、ぅっっ♥♥♥」
そんな彼女のセリフに、自分の乳首が膨れているのが、錯覚でも何でもないことを突き付けられて。
さらにはそれを思い知らされるかのように、私の両方の乳首が、彼女の人差し指の腹で、ぴん、ぴん、と何度も弾かれ始めて。
その度に、腰が浮いてしまいそうなほどの快感が、脳天まで突き抜けていく。
私を後ろから抱きしめる彼女は、まるで新しいオモチャを見つけた子供のように、楽し気で。
だから、私は、この責めがすぐには終わらないことを、悟ってしまう。
「コリコリの乳首、こうして圧し潰されるの、きついでしょー……?♥」
「あ、ううぅっっ!?♥♥ んひ、ぉ、お゛っっ♥♥ ん、ん゛ふぅうぅっっ♥♥♥♥」
そんな言葉と共に、ぴんぴんに勃起していた乳首が再び彼女の指に摘ままれて。
そうして、ぎゅぅ♥、ぎゅぅぅう♥、と強めに圧迫される。
さらには乳首が逃げられないのをいい事に、そのまま、上下に、左右に、と無理矢理に引っ張って。
終いには、指の間ですり潰すかのように、ぐりぐり、とわたしの乳首を苛めて。
ようやく解放された時には、乳首には熱が籠もってしまったかのように、じんじんと熱くて。
どうやら彼女は、私のお胸で遊ぶのに、ようやく満足したようだった。
「お姉さん、次は、お股も苛めようねぇ……?♥」
「う、あっ……。や、やだぁ……。」
正直に言えば、ここまで自分の乳首を、ねちっこく弄ばれたのなんて、初めてで。
だから、跳ね返ってくる快感だとか、余韻のように残る熱だとか、そういう反応がまるで、自分の身体のことではないようで。
だからなのか、情けないことに少しだけ、私は彼女とのエッチに怖気づいてしまっていた。
けれど、私が今いる場所は、どうにも逃げ場所の無い、彼女の腕の中で。
だからそうして弱みを見せてしまえば、それは彼女の嗜虐心を、煽るだけ。
よじよじ、と暴れてみても、抱きすくめられて抵抗を殺されて。
そうして、するり、とハーフパンツと、地味なショーツが、脱がされて。
「へぇ、お姉さん、剃ってるんだぁ?♥ それとも、脱毛?♥」
「あう、うぅう……っ。」
「あたしより大人なのに、こどもみたいで、かわいー……♥♥」
そうしてとうとう、こどもみたいなつるつるに整えているお股を、見られてしまう。
誤解しないで頂きたいのだけれど、別につるつるなのは、こどもみたいに見せたいとか、そういう訳じゃなくって。
何となく脱毛エステに行って、何気なく全身コースを選んでみたら、セットの中に含まれていただけであって。
だから欠片も、自分の所為なんかじゃないんだけれど。
ともかく、それは良いとして。
やっぱり私を抱きしめている彼女は、どちらかというと体が小さい子に懸想する、そういう趣味であることはもう、明らか。
だって、私の肩越しにお股を覗き込むその視線は、ねっとりとねばっこくて。
さらには、私の耳元で囁かれる彼女の可愛いという言葉も、明らかに興奮で上擦っていて。
だから、きっと、この後は。
私のお股も、さっきまで私の乳首が苛められていたように、ねちっこく弄ばれるに、違いなくて。
乳首でさえあれだったのに、そんなのはちょっと、怖すぎる。
「やっ……、やだ、やだっ……。」
「もう、イヤイヤ期のお姉さんにはぁ……。はい、おっぱいですよー?♥」
「……、は?」
「良いから、吸って♥」
「ふむぐっっ!?」
そんなわたしの心境を悟ったのか、彼女は突然、私の抱き方を変えてくる。
具体的には、彼女の太腿の上に腰を乗せるような、横抱きの恰好で。
そうして、私の頭は、彼女の左腕の肘の内側に乗せられて、支えられる。
急な姿勢の変更に戸惑う私の前で、彼女は自らのTシャツを、ぐい、とたくし上げて。
そうすれば、下着も点けていない彼女の、私よりも大きなお胸が、ぶるん、とまろび出て。
戸惑っている内に、私の唇に彼女のおっぱいが、押し付けられる。
「うわ、お姉さん、もうこんなにトロトロにしちゃってるんだぁ♥」
「んぅっ、ん、んむ……っ。」
「ほら、お姉さん♥ おっぱい吸いながら、気持ち良くなろうねぇ?♥」
「んぅっ♥ ん、あ、むっ……♥♥ ちゅ、ちゅぅ♥ れりゅ……♥♥ ぢゅぅう……♥♥」
「はっ、んんぅっ♥♥ お姉さん、上手、上手……♥♥」
次の瞬間には、私のお股に彼女の指が触れて。
そうして、優しい指使いで、上から下までを、ゆったりと撫で始める。
その感触が、ぬるり、と滑らかなのは、彼女の言葉の通り、どうやら私が濡らしているからであるようで。
そのことに気付かされて気恥ずかしさを感じた私は、思わず口元を緩めて、彼女の乳首を唇に迎え入れてしまう。
そのまま、ちぅ、ちぅ、と幼子のように乳首を吸えば、なんとも言えないような安心感に、そわそわと揺れていた心が凪いで。
やばい、これ、ハマる。
そんな事を考えた時にはもう、私はそのプレイに、ハマりこんでしまっていた。
頭を支える彼女の左腕で、とん、とん、とあやされるように肩を優しく叩かれて。
夢中になって、ちう、ちぅ、と彼女の乳首を吸い立てて。
さらには優しく、おまんこを撫でられる、その気持ち良さ。
いくら抵抗していたって、受け入れてしまえばもう、崩壊は一瞬で。
気付けば私は、当たり前のように、彼女に絡めとられてしまっていた。
「お姉さん、かわいい、かわいいね……♥」
「ん、ちゅ、ちゅぅぅ……♥ は、あむぅ……♥♥ れる、ちゅ、ぱ……♥♥」
「ん、んっっ……♥素直で良い子のお姉さんには、もっとたくさんご褒美、上げるからねぇ……♥♥」
ご褒美、などと言いながら、彼女は指の動きを少しずつ、変えていく。
先ほどまで、ただ上下にゆったりと擦るだけだった指は、私のおまんこの割れ目を、くぱり、と拡げて、こしこし、と指の先で、小陰唇のひだの内側を、こしこし、と擦りたてて。
しばらくそうしていたかと思えば、ぬるり、ぬるり、と膣の入り口の周りを刺激して。
じわじわ、じくじく、と伝えられる快感に、ひくり、ひくり、とおまんこがヒクついているのを、ただ見送るしかなくて。
抵抗したくても私は、おっぱいに吸い付くのをやめられなくて、ただ与えられる安心感に、溺れるばかり。
やがて、私のおまんこを優しく苛めていた彼女の指は、とうとう、にゅくり、とわたしの膣穴に侵入して。
侵入してきた異物を拒むように収縮したわたしの膣肉を、ぐり、ぐり、と押し広げるようにほぐしながら、その根元までを呑み込ませて。
「んっ、んぅぅっっ♥♥ は、あ、んんぅっっ♥♥」
「お姉さん、こっちも、きゅぅ、きゅぅ、って、おしゃぶり上手だねー……?♥」
ぱちん、ぱちん、と腰から頭まで突き抜けていく快感に、思わずお口からおっぱいを離して。
その瞬間に目にはいった彼女の表情は、にたにた、ととても下品で。
その顔を見てしまった瞬間に、私のおまんこも、たっぷりいじめられてしまうのだと、悟ってしまう。
そんな私の予感の通り、私のおまんこに捻じ込まれた彼女の指は、じゅくじゅく、と音を立てながら私の膣穴を出入りして。
与えられる快感に緊張してしまっている膣肉のあちこちを、その指の腹で擦って、揉み解して。
「ほら、このざらざらの所、みーんな、気持ち良いって言うんだよね?♥」
「あっ、あっっ♥♥ ん、ひ、っっ♥♥ ううぅ、んんぅぅっっ♥♥♥」
「お姉さんも?♥ ねえ、ほら、おっぱい、もういいの?」
「あ、あっ、あああぁああーーっっ♥♥♥ ん、い、ひ、ひぅっっ♥♥♥」
彼女は相変わらず、私のお口に乳首を押し付けてくるけれど、快感に溺れる私にとってはもう、それどころの話じゃない。
何人も相手に遊んでいる、と豪語していたその通り、彼女のその指使いは、本当に上手で。
にゅちにゅち、と膣の中で蠢くその指の動きに、私は追い詰められていく。
そうして、その、膣穴のお腹側の天井にある、そこ。
俗にはGスポットだなんて呼ばれるそこを、ずりずり、ぐりぐり、と指の腹で弄ばれて。
堪え切れなくなった私はとうとう、彼女の指を締め付けながら、達してしまう。
「少し慣れてきたみたいだから、指、増やすねぇ?♥」
「は、ひっっ……♥♥ ま、まって……っ。」
「どうしてぇ?♥もっともーっと、お姉さんのこと苛めたいなぁ……?♥」
「ひ、ひっっ……!♥ んむっっ……!」
じっとりとした妖しい視線で、私の事を見つめる彼女。
そうして、私の許可なんかいらないとばかりに、無理矢理に捻じ込まれる、今度は二本の指。
誰も助けてくれないだろうけれど、それでもせめてとばかりに悲鳴を上げようとした口に押し付けられる、彼女のお胸。
たっぷりと甘やかすような、優しい優しい声と裏腹の内容に、その行為。
私は、今まで味わったことのない非日常が煮詰められたようなそれに、完全に混乱して。
ただひたすらに、彼女の与えてくる快感を受け入れることしかできなくて。
「んんっっ♥♥♥ んぅぅぅっっ!?!♥♥♥♥」
「うわ、すご♥ びしょびしょ……♥♥」
「んぁうっっ♥♥ ひ、ひっ……♥♥ んんぁああぁっっ♥♥」
「ソファ汚しちゃったけど、我慢できないお姉さんのせいだからね……?♥」
そうして何度、彼女の指に翻弄されて、達してしまったのか。
絶頂を迎える度に、ひくひく、と腹筋が引きつって、蓄積された筋肉の疲労に、微かな痛みさえ感じる程。
彼女の右手は、相変わらずに二本の指を私の膣穴に捻じ込んで、ほじほじ、と膣肉を解し続けていて。
部屋の中には、ぐち、ぐちゅ、にちゅ、と私の蜜をかき混ぜる音が、響いている。
彼女がそうして指でおまんこをほじくる度に、私の腰の奥、腹の奥に、こってりと重い快感の澱のようなものが溜まっていって。
それが弾けてまた、もう何度目かも分からないくらい、達してしまった時だった。
いつものように、弾けた快感の波に合わせるように、腹筋が引きつって、緊張して。
その瞬間に、体感したことのない、ぐし、ぐし、と勢いよく排尿するような感覚が、迸って。
さらには、ぱた、ぱたた、とソファに何か、液体のようなものが垂れる音。
その様子を目で追っていたのか、私のお股に注目していた彼女が、にまにま、と嬉しそうに私の顔を再び覗き込んで。
ようやく、ぬぽ、と彼女の指がわたしの膣穴から、引き抜かれる。
「ほら、お姉さん、見て、すごいよ?♥」
「うぅ、うううぅうぅっっ……。」
私の目の前に突き付けられた、ぐっしょりと濡れた彼女の右手。
下に向けて揃えた中指と薬指を伝うように、ぽたり、ぽたり、と滴る何かの雫。
それは、私の知識が確かならば、イき潮とかいうやつで。
それは、私の想像が間違っていなければ、私の体から溢れたもので。
つまりは、私よりも10歳近く年下の小娘に、良いように弄ばれた、その証。
それを見せつけられた私の頭の中は、大人なのに情けないという思いと、気持ち良かったから仕方ないという諦めが、ぐるぐると巡っていて。
頬も、耳も、真っ赤に火照って熱くなっているのを感じながら、不機嫌な犬のように唸り声をあげることしかできなくて。
ゆったりと快感の余韻が遠のくほどに、私の両眼には、視界がぼやけるほどに涙があふれて。
「あっ、ごめん、お姉さん、ごめんね!?」
「……、いじわる。」
「だって、お姉さん可愛いんだもん……。」
「っ、んっ!? ふっ、ぁっ……!?」
「今度はちゃんと、優しく、沢山、なでなでしてあげるね……?♥」
何となく、何となくだけれど。
私がぐずってみせたところで、この子は反省なんかしないのだろうと、心のどこかで思っていて。
そうしてそんなわたしの予想は、ぴったりと当たってしまう。
一体全体、見た目だけが幼い体形の、どこがそんなによろしいのか。
突然に突き付けられた快感について行けずに、大人なのに情けなくも泣き出してしまった私を前に彼女は、本当に心の底からであろう、にやにやといやらしい笑みを浮かべて。
そうして再び、私の足の間に、その右手を伸ばしてくる。
さらには、その言葉通りに、私のおまんこを優しく、ぞろり、と撫で上げて。
「お姉さんったら、クリトリスもこんなに硬くして、ほんと、かわいー……♥♥」
「んひっ!?♥♥ う、あっっ!♥♥ だめ、だめっっ♥♥ ん、ふっ、んんぅぅぅっっ!!♥♥」
そうして彼女の指先が狙うのは、私の、クリトリス。
彼女はそのすぐ上に指を押し当てて、ぐり、とお肉を押し上げるように、私のクリトリスを剥き出して。
宣言通りにその指先で、はだかんぼのクリトリスを、優しく、優しく、よしよし、と可愛がり始める。
けれど、果たして、その行為は本当に、優しいのか。
女の子の身体で一番敏感なそこを、優しく擦られる度に、私は腰が跳ねてしまいそうなほどの快感に震えて。
けれど、私がどれだけ、嫌がっても、むずがっても、その指先は彼女が飽きるまで、止まることはない。
指の腹の柔らかな感触に少しは慣れて、声を引き攣らせながらも落ち着いてくれば、その爪の先で優しく優しく、擦られて。
思わず腰をくねらせて逃げれば、まるでお仕置きのように左右から親指と人差し指に挟まれて、ちゅこちゅこ、とシコられて。
堪りかねて絶頂を迎えてしまえば、再び指の先を押し付けられて、ぐり、ぐり、と捏ねられる。
「お姉さん、きもちいーい?♥♥♥」
「ん、おッ……!♥♥ あひ、ひっ、ひぃっっ♥♥ うひ、ひっっっ♥♥♥ いいいぃぃっっっ♥♥♥」
「聞こえてなさそう♥ 夢中で、かわいー……♥」
事ここに至って私は、彼女の、本性というか、そういう物を、思い知らされていた。
この子はきっと、不本意ながら私のような、自分よりも体格が小さくて、か弱く見える子が好きで。
さらにはそういう子が、快感に翻弄されて悶えてしまうのを、押さえ込んで。
そうしてひたすらに苛めてしまうのが、好きなのだと思う。
その証拠に、私が数度か絶頂した程度で、彼女の指が止まることはない。
私は、初めのうちこそ襲い来る絶頂に、下半身に力が入らないほどに陥落して、がに股に足を開いたまま、彼女に与えられる快感を享受して。
けれど、それも、度が過ぎてしまえば、拷問のような物。
彼女に横抱きにされたまま、がに股に開いていた脚は、今や、ぴん、と伸びきって空中に浮いて。
彼女の指が蠢く度に、媚びるように、へこへこ、とくねっていた腰は、がくん、がくん、と痙攣するように揺れて。
力が入りっぱなしの腹筋が、引き攣れて、痛くて、辛い。
多少は可愛らしく、と作っていた喘ぎ声も、余裕がなくなった今では、何か正体の分からない動物の鳴き声のようで。
けれど、そんな無様な様子でさえ、彼女にかかれば、可愛い、の一言で片づけられる。
その言葉の端には、私に対する心配とか、そういう気遣いなんて、微塵も感じられなくて。
それどころか、幼児がアリを摘まんで捏ねてしまうかのように、無邪気で、悪気なんて微塵も感じられなくて。
「ふぎゅっっ♥♥ んぎッ……っっ♥♥ や、だっっ、こわ、いっ、こわいっっっ♥♥♥♥ んぉッ!?♥♥♥ ひ、ひッ♥♥♥♥ やめ、やめッ♥♥♥」
「お姉さん、可愛いね、良い子だね、よしよし、よしよし……♥♥」
気が付けば私は、ぐて、と彼女の太腿の上にお尻を乗せるような格好で、背中を弓反りにさせられて。
そうして、さらけ出すように突き出してしまっているお股を、彼女にずっと可愛がられてしまっていた。
最早、わざわざ剥き出したりしなくても、ぷっくりと膨れて、つん、と主張してしまっている私のクリトリス。
彼女は、私をあやす様に優しく話しかけながら、たっぷりとあふれ出た蜜を絡めた指先で、そこをずっと、くりくり、と撫で続ける。
こしこし、と縦に、すりすり、と横に、ぬるり、と円を描くように。
私は当然、女の子の身体で一番敏感なそこを執拗に苛められる辛さに、身体を強張らせて、腰をくねらせて、逃げようとして。
そうすればまるで、お仕置きだとでも言わんばかりに、ぐりゅ、と彼女の指先に力が籠もって、クリトリスを強く擦られて、指先で圧し潰すように圧迫されて。
その強い刺激に誘われるように、私に襲い掛かる、絶頂感。
私は、彼女のお仕置きから逃れるために、必死に体から力を抜いて、ただひたすらに、おまんこを差し出して。
けれど、それでも、イかされて、追い詰められて、イかされて、追い詰められて。
そうしてイかされてしまう度に、私の体のあちこちの筋肉が、不自然に強張って、引き攣れて。
その度に彼女は嬉しそうに、私のクリトリスにお仕置きをする。
そういう、彼女の嗜好を満たすための悪循環が、完成してしまっていた。
「あ゛、うぁっっ!?♥♥ っッ、はッ、はーっっ、はーっっっ……っ♥♥♥♥」
「ね、お姉さん、そろそろ、犯しても、いい……?♥」
そんな、まさに快楽地獄ともいえる時間は、彼女のどことなくそわそわとした台詞と共に、唐突に終わる。
その頃にはもう、私の頭の中は、ぱちん、ぱちん、と灯りのスイッチを何度も切り替えられるかのように、明滅して。
必死に息を整えて、ぐったりと呻くのが、精いっぱいだった。
がくがく、と手も足も震えて、腰も立たないような満身創痍で、彼女の呟いた言葉の半分も理解できなくて。
けれど、何やら、やっと、悍ましい程の絶頂地獄が終わった事だけは、何となく察することができていた。
「あたし、エントランスでお話した時から、お姉さんのこと、狙ってたんだぁ……♥」
「お姉さん、ちっちゃい癖に大人ぶって、生意気っぽく見えちゃうのがすっごく可愛いし。 めちゃくちゃタイプだったし。」
「まあ、さすがに、無理かなっておもったんだけど……。」
「ふたを開けてみれば、知らない人を家に上げちゃうくらいに無防備だし、流されやすくてチョロいし……♥」
「そんなんじゃ、こうして、悪い人に騙されちゃうよー……?♥」
「まぁ、もう、遅いんだけど……♥」
けれど果たしてそれが、良かったのか、悪かったのか。
散々にイかされたせいか、私の脳みそはまるで、熱が籠もったようにぼんやりと、動きの鈍いまま。
彼女が何事かを私に囁きかけているけれど、その意味を、上手く拾うことが出来ないでいた。
そうして、私がぐったりと脱力している間に、状況は少しずつ、進んでいく。
身体の大きな彼女にとって、私の事を持ち上げる労力はそれほど苦でもないのか、私は彼女の膝の上から、抱きかかえられるように下ろされて。
そうして、ベッドの上に横たえさせられる。
彼女は、私のぐったりと力の入らない体を見下ろして、にまにまと笑いながら、身に着けている短パンとショーツとをまとめて、ずるり、と引き下ろして。
そうして、血が集まっているせいか赤黒い、ぼこり、ぼこり、とあちこちに血管を浮かせるほどに勃起したおちんちんを、さらけ出して。
さらには、ぺろり、と舌なめずりをするように唇を湿しながら、私の方に圧し掛かってくる。
気が付けば当然のように、私の両足は持ち上げられるように左右に割り開かれて。
ほとんど抵抗もできないままに、正常位の形に、持っていかれてしまう。
「ま、まって……、ゴム、つけて……。」
「えぇー……?♥」
くらくらする頭でもせめて、とそれを伝えることが出来なかったら、きっとそのまま、彼女の大きなおちんちんが捻じ込まれてしまっていただろう。
少なくとも、私に圧し掛かる彼女はそうするつもりだったに、違いない。
先ほど告白された通り、クラスメイト達とそれなりに遊んでいるなら、当然、持っているだろう。
そんなわたしの予想通り、彼女は渋々と言った様子で、近くに置いてあった自分のカバンを手繰り寄せて。
そうして、その中から避妊具を取り出して、何だかんだと言いながらも、きちんと身に着けているようだった。
「これ、きつい感じが、苦手なのに……♥」
「さいてい……。」
「ほら、着けたよ、良いでしょ?♥」
「う、わ……。」
彼女は、薄ピンク色のゴムをしっかりと身に着けたおちんちんを、べたり、と私のお腹に乗せて。
まるで、キチンと避妊具を着けられたことを褒めてもらいたいかのように、にまにまと私を見下ろしてくる。
そんな彼女の視線の前、私は、彼女のそのおちんちんに、思わず目を奪われてしまっていた。
まずは何と言うか、その重さ。
正直に言って、お腹の上におちんちんを乗せられたことなんて、初めてなわけだけれど。
お腹の上に確かに、ずっしりと重い肉の塊が置かれているという、その実感。
そうして、肌に伝わるその、熱さ。
おちんちんを勃起させている原動力が、血液であることは何となく知っていたわけで。
だから、体温くらいには温かいのだろうと、そんな事は予想していたのだけれど。
お腹の薄い皮膚から染み込むように伝わってくるのは、私のそんな予想を裏切るような、火傷しそうな熱さ。
そのずっしりとした重さと相まって、私に強烈に、その存在感を伝えてくる。
さらには、私の視界に飛び込んできたそのビジュアルも、問題だった。
スリムサイズのペットボトルくらいはあるんじゃないかという太さに、先っぽが私のお臍を余裕で隠してしまう程の、その長さ。
そのサイズのせいなのか、身にまとったコンドームは、空気をたっぷりと入れた風船のように、皺なんてひとつもなく、ぱつぱつに張っていて。
一番端の、ズレないように太くなっている輪が、おちんちんの竿に、みっちりと喰い込んでいる。
そんな状態なら当然のように、コンドームにはおちんちんの形が、はっきりと浮いていて。
少し反り返った全体の形も、えぐい程に張り出している傘の形も、太い血管の膨らみすら、薄いゴム越しに分かるようで。
「それじゃ、もう我慢できないし、挿れるね?♥」
「えっ? あっ……? ちょ、ちょっと、待って……?」
こういうの、なんて言うんだっけ。
エッチな漫画とかでたまに見かける……、そう、そうだ、見せ槍、だっけ。
その見せ槍の効果は、何と言うか、私に対して絶大だった。
ただ、別に、エッチな漫画みたいに、見せられた子がメロメロになるとか、そういうんじゃなくって。
ただ、そう、現実逃避を余儀なくさせられた、みたいな。
あんなものを急に見せつけられて、あっけに取られて。
その衝撃に、それがこの後、自分に捻じ込まれるんだとか、そういう予想的な事を、全部全部、吹き飛ばされて。
だから、覚悟も何もする暇がなくて、心の準備なんてこれぽっちも、出来ていなくって。
「ん、あっ……♥♥ お姉さんのおまんこ、きっつぅ……♥♥♥」
「んぐっっ!? んぁ、あっ……? お、おっ、おおおぉぉっっっ……!!??!?」
おちんちんの先が、私の入り口に押し当てられたと理解できた、その直後。
彼女が体重を掛けてきたのと同時に、私の膣穴の入り口が、みちり、と大きく広げられるその実感を感じて。
後は、私が初めてでなかったのと、ねちっこくおまんこを苛められてほぐれてしまっていたのが、功を奏したのかもしれない。
彼女が腰を進める度に、私の膣穴が、みちみち、と深くまで、抉じ拡げられていくのを感じてしまう。
正直に言って、怖い。
私より年下とは言え、私より体の大きな彼女に、大きな両手で体を押さえつけられるのも当然に怖いし。
さらには、私に突き付けられたあの大きなおちんちんが、今まさに捻じ込まれて行っているという、その現実。
まさにそれを裏付けるかのように、私の膣穴が、今までに感じた事のない圧迫感と共に、中のひだを伸ばしきるかのように、みっちりと拡げられて。
「は、あっ……♥♥ そろそろ、行き止まりかも……♥♥」
「ひ、ひぃっ……。 ふ、ひぐ、んぐ……、んんぅ、ううぅっっ……。」
カチカチ、と奥歯が鳴りそうになってしまうのを堪える様に、必死に顎を喰い締めて。
そうして震えていれば、やがて、彼女の動きが、ぴたり、と止まる。
それと同時に、とん、とお腹の奥が優しく突き上げられるのを感じて。
とうとう、私のお腹の中が完全に満たされたのが、分かってしまう。
ちらり、と重なり合うお互いの身体の隙間から自分のお腹の方を覗き込めば、あの大きなおちんちんの、実に7割近くが、きちんと私の体に納まっていて。
少なくとも、そこまでやり切れたことに、ほっと胸を撫で下ろす。
初めてこんな大きなおちんちんを捻じ込まれて、本当に怖かったけど、何とかなった。
めちゃくちゃに膣中が拡げられている感覚で、不安な気持ちは相変わらずだけれど、痛いとかは、無いみたいだし。
だから、もう少し慣れれば、大丈夫。
お互いにきっと、多分、気持ち良くなれるはず。
そう、心の中で言い聞かせていたわたしの耳に届いたのは、信じられない言葉だった。
「じゃぁ、お姉さん♥ もう少し、頑張ろうねー……?♥」
「……え?」
そんな言葉と共に、ひたり、と私の両腰に添えられる、彼女の両手。
丁度、腰骨に引っ掛かるような位置に添えられたその手にはすぐ、私の肌に指の痕が残ってしまいそうなほどに強く、私を掴んで。
さらには、僅かに腰を引いたのか、私のお腹の中を緩く押し上げていたおちんちんの感触が、少しだけ遠のいて。
そんな彼女の、何かを準備するような動きに、じわじわ、とわたしの胸の奥に湧き上がる、嫌な予感。
「せぇー、……のっ!」
「ほぎゅ……ッ!?!!?」
訳の分かっていないわたしの耳に届くのは、ちょっと抜けたような、彼女の掛け声。
さらには、僅かな浮遊感で、彼女に腰を持ち上げられたと理解したその次の瞬間。
どすん♥
きっと、お腹の奥に感じてはいけない、殴られたようなそんな、重い衝撃が伝わってくる。
内臓が揺さぶられたような衝撃に、はくはく、と呼吸を忘れてしまったように唇を震わせながら、やっとのことでそちらに視線を向けて。
そうして私は、ようやく自分の身体に訪れた出来事を、理解する。
ちかちか、と瞬くように揺らぐ私の視線の先で、自分の腰と彼女の腰は隙間なくぴったりと、くっついていて。
だからどうやら彼女は、先ほどその長さの7割近くで奥に届いてしまっていたおちんちんを、無理矢理に根元まで一息に、私に捻じ込んだようだった。
「ぁ、ぁ……、あぐ、ううぅぅ……っ。」
「はぁ、やっぱ、根元までちんぽ捻じ込むの、きもちぃ……♥」
「うぁっ!? ううぅ、ぐりぐり、やめ……っ♥ お゛ッ……♥」
彼女は、根元までおちんちんを捻じ込んだのが余程気持ち良いのか、うっとりと空中を見つめたままで。
さらにはより深く堪能しようとでもしているのか、ぐりぐり、と自分の腰を、まるでひらがなの『の』を描くように、くねらせる。
けれど、お腹の一番奥の壁を、無理矢理に押し上げられたままにそんな事をされてしまったら、どうなるか。
お腹の奥に感じるのは、押し上げられすぎて吐き気すら感じてしまう程の、強烈な圧迫感。
彼女が腰をくねらせるたびに、その動きを素直に追いかけるおちんちんが、ごり、ぐり、ぐりゅ、とお腹の奥で蠢いて。
きっと、周りの内臓を押し退けて、子宮も圧し潰されて、捏ねられているに、違いない。
「お姉さん、私のちんぽの形、ちゃぁんと憶えてね?♥」
「は、あぐっっ!?♥ お、んお゛ッ♥♥♥ は、ああぁあっっ♥♥♥」
「忘れてもすぐ、こうして思い出させてあげるけど……♥」
「うう゛ーッっ!♥♥ んぅ、う゛ーーーっっッ!!♥♥♥」
お腹の奥を思い切り押し上げられて捏ねられる、耐えがたい程の圧迫感。
身体が傷つけられていると誤解するほどのそれに、私の全身からは冷や汗が浮き出して。
死んでしまうんじゃないかと思う程に軽くパニックに陥った私は、自分の腰をしっかりと掴む彼女の両手に、両腕に、爪を立てて、殴りつけて。
けれど、私のそんな抵抗を無視するように、彼女はゆったりと腰をくねらせて、私のお腹の奥を苛め続ける。
人間の脳みそは、ある程度の苦痛なんてすぐに、麻痺させてしまう程に優秀で。
だからきっとわたしの頭の中にも、良く分からない化学物質が分泌されて、すぐに慣れて来てしまうのだろう。
その証拠に、お腹の奥に感じていた、耐えがたい程の圧迫感は、徐々に薄れて。
さらには恐ろしいことに、薄れた分を埋め戻すかのように、するり、と快感が滑り込んでくる。
徐々に割合を大きくする快感に屈するように、抵抗も弱まれば、後はもう彼女の良いように、蹂躙されるだけ。
「お姉さん、偉いね♥ わたしのちんぽ、しっかり憶えられたね……?♥」
「んぉッ♥♥ お、おぉっッ♥♥♥ は、んんぅっ、あ、あっ、ああぁあぁあッ♥♥」
一体どれだけ、そうしてお腹の奥を執拗に、彼女のおちんちんで捏ねられたのか。
私の体は、脳みそは、彼女の執拗な躾にすっかりと、陥落してしまっていた。
今ではもう、私の体からは、くったりと力が抜けて、彼女にされるままでいて。
それでも彼女は腰を緩めることも無く、私の事をさらに、躾けていく。
私は、これが理解らされるってことなんだと、彼女のモノにされることなんだと、しっかりと刷り込まれて。
きっと、もう、こんなにも凶悪なおちんちんの形を憶え込まされたら、一生忘れられない。
そうして一番怖いのが、きっと目の前の彼女は、それをわかってやっている所。
果たして、私より年下の子の子は、いったい何人をこうして、理解らせてきたのだろうか。
「それじゃぁ、お姉さん♥ たぁっぷり、愉しませてね……?♥」
「あ、ぁ……♥ や、やだ、やだッ……♥♥ んひ、うぃっっ♥♥ んいぃいいぃっっ!?♥♥♥」
もうすっかりとした準備は済んだとばかりに、彼女は今度は、ゆっくりと、腰を引いていく。
そうすれば、私のお腹の奥を満たしていた、暴力的な快感を伴う圧迫感が少し薄れて。
そうして、太いおちんちんが、私の膣肉をぞりぞり、と擦りながら、引き抜けていく。
私の膣肉は、まるで何かの反射運動のように、硬いおちんちんをみっちりと、締め付けて。
だから余計に、あの、酷く張り出していたカリ首の段差を、感じてしまう。
そうして、とうとう、彼女のおちんちんは、ぬぽん、とわたしの膣穴から全身を引き抜いて。
その瞬間、私の胸の中に湧き出してしまう、僅かな喪失感。
けれど、それと引き換えに与えられた久方ぶりの安息に、私はほっとしながらも、一呼吸、二呼吸、と整えて。
「はい、休憩終わりっ♥」
「んぎっっ!?♥♥ お゛、ぉっッっ♥♥ は、んひっ♥♥ お゛っっっ♥♥♥♥」
いくら、彼女のおちんちんが大きくても、そんな大きなおちんちんで、私の膣穴を拡げようとしても。
当然ながらそもそも人の身体なんてものは、十数分程度の僅かな時間でその形を失うなんてことは、無いわけで。
彼女が狙っていたのは、まさに、そんなタイミングだった。
おちんちんが引き抜かれて、僅かに与えられた安息の時間。
彼女の形を憶え込まされていたわたしの膣肉は、その二呼吸程の僅かな時間に、これ幸いと元の形に戻ろうとして。
だから彼女は、それを阻止するかのように、再び思い切り、私の膣穴の奥までおちんちんを捻じ込んで、お腹の奥をまた、思い切り突き上げて。
「ん、はぁっ♥♥ お姉さんの中、まだ、きっつい……♥♥」
「はっ♥♥♥ ん゛んぉっっ♥♥ い、ひっ♥♥♥ んひ、ひっっっ♥♥♥♥ ううぐっっ♥♥♥」
どすん、とお腹の奥を再び突き上げられて、さらには先ほどと同じように、ぐりぐり、と捏ねるように、お腹の奥をほじられて。
苦しいだけのはずなのに、私は本当にどうしてだか、満たされたような気持ちになってしまっていた。
すっかりと彼女に躾けられて、少し恋しいとさえ思ってしまっていた、そのお腹の奥の圧迫感。
再び与えられたそれに、私は思わず、とろり、とした笑みを浮かべてしまっていて。
私の頭は正常な思考を失ってしまったのか、もっと壊してほしい、と願う程で。
だから、きっと、そんな私の願いが、彼女に通じてしまったんだと思う。
「はぁ、んんぁ……♥♥ お姉さん、お姉さんっ……っっ♥♥」
「お゛ッッ♥♥ うぎゅっっ♥♥♥ ふ、ふーッ♥♥♥ んぐ、んううぉっっっ♥♥ は、ああ゛ぁあ゛あっっっ♥♥♥」
そこからはもう、永遠に続くかと思える、拷問のように幸せで殴られるような、そんな時間だった。
彼女は腰を引いておちんちんを全部引き抜いては、お腹の奥まで一気におちんちんを捻じ込んで、お腹の奥を押し上げて。
それを、何度も何度も、繰り返す。
部屋の中には、ぱん、ぱん、とお互いの身体がぶつかる様な音が響いて。
その度に、どすり、どすり、と私のお腹の奥が付きあげられて、内臓が揺すられて、子宮が捏ねられて。
その暴力が、もはや、頭が蕩けてしまった私にとっては、どうしようもない快感だった。
思い切り突き上げられる衝撃で、私の体はソファの上で滑って、ずり上がって。
けれどその度に、私の体は、彼女の引きずられるように、手繰り寄せられて。
最早逃げられなくて、逃げ場がなくて、それがどうしようもなく、怖くて、気持ち良くて。
「ほら、犬みたいにしてあげるから、お尻上げてよ、お姉さん♥♥」
「は、はっ……♥♥ んぅ、うぅ……♥♥」
繰り返し突き付けられる、苦しいのと気持ちいのがごちゃ混ぜになった快感に、くったりと力の入らない体が、ソファの上で、ころん、と転がされて、うつ伏せの格好にされる。
どうやら彼女は、より動物的な体位である後背位で楽しみたいらしかった。
最早、私の頭の中には、彼女に逆らうなんてそんな考えは、片隅にも無くて。
だから言われるままに、顎と両肩と、両膝だけで体を支えて、お尻を突き出して。
必死にお尻を突き上げて、さらには自らの両手で、尻たぶを左右に広げる、大サービス。
そうしていれば聞こえてくる、ぱちん、と何かを弾くような音。
一瞬、お尻でも叩かれたのかとも思ったけれど、私の体のどこにも痛みなんてなくて。
だから、不思議に思って思わず振り返ろうと思った瞬間に、膣穴の入り口に、ぬるり、と熱いおちんちんの先が押し当てられたのが、生々しく感じられて。
「ほら、いくよ、おねえさん♥」
「んんぉっ!?♥♥♥ うひ、ひっっ♥♥ んんぁあ、ああぁあっっ♥♥」
次の瞬間には、彼女は私のお尻を両手で挟む様に支えて、再び、みちみち、と膣肉を押し拡げながら、おちんちんが私の中に入り込んでくる。
けれどその感触が、なんというか、先ほどまでと、全然違う。
先ほどまでがこう、何だか滑らかに、ぬるり、と捻じ込まれた感じだったのが、今はもっと、摩擦があるというか。
例えるなら、みっちりと触れ合った素肌同士が、擦れるような、重さがある。
さらには、先ほどよりも何故だか、おちんちんの凹凸がはっきりと感じられるほどで。
何より、酷いのは、おちんちんが引き抜かれていく時。
先ほどまでより、何倍もはっきりと感じられるようになった、あの大きく張り出したカリ首のカサ。
あれに私の膣肉のあちこちが引っ掛けられて、掻き出されるようにも感じて。
なにこれ、知らない、怖いっ。
「んふ……♥ お姉さん、これ、なぁんだ?♥」
「んぁぉっ!?♥♥ う、ぅ……? ッ……!?」
この良く分からない状況への答え合わせの時間は、思ったよりも早く、訪れる。
イタズラをした子供のような声色の彼女の言葉と共に、ぽとり、と目の前に落とされる、何か。
私は、ぱちぱち、と頭の中に弾ける快感に揺れてしまう視線を必死に寄せて、ピントを合わせていく。
それは、薄桃色の、何かで。
皺が寄って、くしゃり、と丸まっているけれど、つやつやとしたゴムか何かで出来ているもので。
伸ばしたら、何やら筒のような形をしていそうで、袋状なのだろうか、行き止まりには何かを溜められそうに、ぷっくりと突き出していて……。
「あたし、着けてると、イけなくて♥」
「っ、っ……!?」
「だからごめんね、お姉さん♥ ゴム、外しちゃった♥」
「あっっ♥♥ や、だっっ♥♥♥ んんぉっっ♥ お゛っっっ♥♥ うううぅっっ♥♥」
「お姉さんもこっちの方が、気持ち良いでしょ?♥ さっきより、締め付け凄いし♥♥」
そう、つまり、今、私の目の前に転がっているのは、彼女が先ほどまで身に着けていた、コンドームで。
それを外してしまった今、私の中に捻じ込まれているのは、彼女の生まれたままの、おちんちん。
さらに言えば、私は普段からピルとか飲んでないし、前の生理が来たのも、結構前で。
だから、つまり、有ろうことか私は、遊びのセックスじゃない、子作り交尾を、してしまっている訳で。
その事実を突きつけられてしまった時の、興奮たるや。
年下の現役高校生と、生セックスをしてしまっている、背徳感。
さらにその行為は、どちらかというと強引で、避妊具も途中で外してしまうような。
だからつまりは、途中からは半分レイプのようなもので。
多分、私は、ちょっとだけ、Mの気が合ったのだと思う。
そうして嗜虐されることに、仄暗い快感を覚えていて。
その癖、年下の彼女の口調は何処までも何処までも、私を甘やかすかのように優しくて。
こんなの、ぜったい、おかしくなる♥♥
「ぁぉっっ♥♥ お゛っ♥♥ お゛ぉーーーーッ♥♥♥♥」
「あ、すご♥ お姉さんの深イキ、かわいー……♥♥」
もしかすると、人間が絶頂する時には、その精神状態も深くかかわっているのかもしれない。
私の頭の中で、快感やら興奮やらを構成する要素が全部全部繋がって。
はっきりと、完全に理解らせられてしまったと言える、その瞬間。
先ほどから何度も、小さい波のように訪れていた絶頂が、一瞬凪いで。
何故だか意識が、すとん、と落ちてしまうような浮遊感を感じた直後、大波のように絶頂が押し寄せてくる。
私はその絶頂の波に乗ることすらできず、捕まって、転がされて、溺れさせられて。
呼吸すら忘れてしまったのか、息を吸うこともできずにただ、唸り声を上げるだけ。
感じられる自らの鼓動は、激しい運動をした直後のように早鐘を打って、それが収まる様子すらない。
汗腺が開きっぱなしなのか、全身からは水浴びをしたかのように冷や汗が浮いて。
制御できるはずの目蓋や顎の筋肉が、ひくひくと痙攣して、止まらない。
同様に、手足も、腰も、悶えるように不随意にくねって。
「ううっっ♥♥ んぐっ♥♥ う、ぎゅっっ……!!??♥♥♥♥♥」
「わっ♥」
さらには、後ろで腰を振る彼女のために、お尻を高く突き出した不安定な体勢だったのが、良くなかった。
深い絶頂に体をくねらせてしまった私は、ソファの上でバランスを崩して、べしゃり、と潰れてしまう。
そうすれば、私の中におちんちんを捻じ込んでいた彼女も、それを追いかけるように一緒に倒れ込んで。
私の背中に、腰に、全身にかかる、彼女の体重。
けれど、それより、なによりも。
私のお腹に突き刺さるように圧し掛かる、彼女の体重。
人体の構造からすれば、膣穴の奥にある子宮は、まるでごめんなさいをするように、お腹の皮膚側に首を垂れていて。
さらにその位置は、自分の臍よりも少し、下くらい。
そうして繰り返しになるけれど、彼女のおちんちんは、私のお腹の奥を簡単に押し上げてしまうほどに、大きくて。
だから、つまり、私の子宮は、彼女のおちんちんと、ソファとの間で、分散されているとは言えその体重で、圧し潰されていて。
ごり、とか、くり、とか、こり、とか、そんな感覚を感じた次の瞬間、子宮さえ支配されたと思い込んだ私の体は完全に、彼女に屈服して。
私にはもう、頭の奥からじわじわと湧き上がる、きっと幸せホルモンとかそういう物に、抵抗する気力なんてどうにも、無くなってしまっていた。
「はぁ、んっっ♥♥ も、そろそろ、イきそう……♥♥」
「う、ううぅっっ♥♥ んぅ♥♥ お、おッ……♥♥ うううぅーー……っっ♥♥♥」
「お姉さんのお腹の奥に、精液、いっぱい、出しちゃうからね……?♥♥」
「はっ、ああぁあっっ♥♥ や、んんぅぅっっ♥♥ う、ああぁあっっ♥♥♥」
けれど、私が抵抗をやめてただ受け入れるだけになったところで、彼女が愉しむための交尾が終わるなんてことは、あり得なくて。
私に圧し掛かった彼女は、何かに憑りつかれたように、腰を振り続けている。
そうしてその度に、私の子宮は、まるで杵でつかれる餅よろしく、捏ね回されて。
その度に襲い来る絶頂に、ドロドロに蕩けた脳みそに、するすると忍び込むような、彼女の囁き声。
要約すれば、これから射精するぞ、との予告に、私の脳みそは嫌でも、その情景を想像させられて。
生存本能なのか何なのか、孕みたい、と渇望してしまう。
「あ、あっっ♥♥♥ イく、イくっっっ♥♥♥♥ んんんぅうぅうぅっっっ♥♥♥♥」
そうしてとうとう訪れた、その瞬間。
がむしゃらに腰を振っていた彼女の動きが、私のお腹の奥を思い切り突き上げて、押し上げたところで、ぴたり、と止まる。
その直後、私に体重を預けている彼女の身体が、ぶるり、と震えて。
次の瞬間にはまるで、お腹の奥が弾けるように、どぷり、と何かが膨らむのを感じていた。
余程気持ちが良いのか、彼女は、はふ、はふ、と息を震えさせて、ぐりぐり、とおちんちんをくねらせるように、腰を捩って。
その直後に、びゅぐる、びゅぐり、とお腹の奥に再び弾ける、その何か。
それは、お互いが触れ合う素肌のその体温よりも熱くて、じく、じく、じわり、とゆっくり、溶けるように形を失っていって。
私は、ああ、これが精液なんだろうと、直感してしまう。
産まれて初めて、種付けをされる感覚に、私の脳みそは、ぱちり、ぱちり、と瞬きっぱなしで。
それを隅々まで体験しようとしているのか、感覚だって数倍、鋭敏になってしまっている気がする。
それを知っているのか、彼女の射精は、まだまだ終わらない。
私のお腹の奥をみっちりと満たしたおちんちんは、びくん、びくん、と気持ちよさそうに暴れて。
そうして暴れる度に、びゅぐ♥、びゅうぅっっ♥♥、と私の膣穴に熱い精液を吐き出していく。
そんな、火傷しそうなその熱さに私が身悶えてしまう度に、まるで逃がさないとばかりに、私に圧し掛かる彼女の身体に力が籠もって。
今この瞬間だけかもしれないけれど、狂おしい程の執着と情愛に、ずくずくと心が溶かされていく。
「お姉さん、まだ足りないから、ベッドに行こ?♥」
「はぁ、はぁっ……♥♥ ん、うん……♥♥♥」
やがて、私の中で何度も暴れたおちんちんの動きも落ち着いて。
暴力的な射精の快感から抜け出したのか、彼女の呼吸も穏やかになる。
けれど、私の中に居座る彼女のおちんちんはまだ、ガチガチに硬いまま。
だからなのか彼女は、私の髪を優しく撫でながら、さらに続きを提案して。
そうして思い起こされるのは、彼女が私の体をひたすらに求めて、気持ち良くなっていたその姿。
彼女に対してどことなく、愛情のようなものを錯覚してしまっていた私は、これから何が始まるかも知らずにうっとりと、頷いてしまうのだった。
────
「ああぁああぁあぁあぁぁ……♥♥ ちんぽ、きもちぃいぃぃぃ……♥♥♥♥」
「ぁ、うっ……♥♥ んぅ、うっ♥♥ あ、あ……♥♥♥」
ルームシェアをしていた友人のアイツと、二人共同で使っていた、ベッドルーム。
二人暮らしを始めるときに、ベッドが二つあるのもあんまり経済的じゃない、なんて言われて購入した、二人で寝られる大きさのそれ。
抱き付き癖の有ったアイツに、よく抱き枕代わりにされていたっけ。
いわば、二人の思い出がたっぷりと詰まったその部屋で、そのベッドで、私は彼女に組み伏せられて、犯されていた。
結論を言えば、彼女が紳士的(淑女的?)だったのは、彼女が2回目の射精を迎えるまで。
その後は、さすがに疲れてきてしまった私が、嫌がっても、ぐずっても、涙を見せても、ひたすらに犯されるばかりだった。
彼女のおちんちんは凶悪で、何回射精したかなんて数えてないけれど、今もなお、硬いまま。
さらには彼女自身も、床上手というか、何と言うか。
数度目の射精を迎える頃には、私の体の弱点なんて、すべてと言っていい程に筒抜けで。
私の弱い所ばかりを、その凶悪なおちんちんで的確に擦って、抉って、圧し潰して。
数えるのも億劫なほどに襲い来る深イキに、喘ぎ声で答える喉がかすれても、まだ許してもらえない。
度重なる絶頂に思わず意識を落としても、再び絶頂の衝撃で叩き起こされて。
記憶が飛んだおかげで軽くパニックに陥れば、私の体が暴れないように、強く強く、押さえつけられる。
そんな事が何度も続けば、体のあちこちにうっすらと残る、彼女に押さえつけられた痕。
手首に、二の腕に、明らかに目立つ、キスマークとは一線を画すそれに、最早諦めの感情すら、浮かばない。
ふたなりの人の性欲については、一人で相手をするのは大変、だと何かの雑誌の記事やらで斜め読みしたことがあるけれど。
いざ自分の身に降りかかってみれば、『大変』の一言であっさりと纏めて良いものじゃないのを、思い知らされる。
「あぁああぁあ……♥♥ い、く、イくううぅぅ……っっ♥♥♥」
「うぁ♥ ぉ、お゛っっ♥♥♥ んふ、ふーッ♥♥♥ ひ、ひっっ♥♥♥♥」
私に欲望を叩き付けながら喚く彼女の口調も、随分と昂ってきていて。
どうやら、数十分にも及ぶ腰振りにも、一旦の終わりが訪れるらしい。
私は今、正常位からさらに身体を折り曲げられたような、おまんこを差し出して、上から杭打ちでもされるような格好で、犯されていて。
そこへさらに、私の膝の裏を掴む彼女の両手に力が籠もって、体重が掛けられて。
ほとんど身動きなんて取れないのに、逃げられないのに、それでも信用できないのか、私の体はさらにベッドに押し付けられる。
そうして彼女の呻き声と共に、射精の快感を享受しようとしているのか、ぴたり、と彼女の腰の動きが止まって。
どぷり♥、びゅぐり♥、びゅぅぅっっ♥♥♥、と私の肉穴の奥に、精液が排泄されていく。
もう何回目だかも分からないのに、その勢いも、量も、熱さも、全く衰えなくて。
けれど、この射精の瞬間、彼女の腰の動きが止まる今だけが、私にとって休憩の時間。
だから私は、少しでも体を休めようと瞳を閉じて、乱れに乱れた息を、必死に整えて。
ようやく少しマシになって、目を開けた途端、うずうず、とした様子でこちらを見る彼女の顔が、目の前にあった。
「ねえ、お姉さん♥」
「あたし、お姉さんのこと、気に入っちゃった♥」
「だから、ね? 付き合おうよ、ね?♥」
「ちゃんと、セフレのみんなと、関係清算するから、ね、ね?♥♥」
「え、え……?」
「……、だめ?」
そうして、何を言われるのか戦々恐々としていれば、突然の、交際の申し込み。
今まで執拗に繰り返されていた、暴力的ともいえる性行為と、その無邪気な台詞とのギャップに、私は目を白黒とさせてしまう。
そうしてさらには、まさに、恐る恐る、といった様子で上目遣いの、純粋な彼女の視線。
私はなぜかその視線を直視できずに、そろり、と目を逸らしてしまう。
よくよく思い返してみれば、じゃれつくように距離を上手く縮めてくる様子は、嫌いじゃなくて。
私の作った簡単なご飯を、美味しい美味しい、ってもりもりと食べてくれる様子も、割と好き。
背の大きな彼女に、すっぽり包まれるようにハグされるあの感じも、結構好きで。
同情を引かれた感じは否めないけれど、両親の代わりに愛情を、なんて気持ちもちょっと、あるし。
さらにはこう、彼女とのキスは、嫌じゃなかったし。
エッチもまぁ、激しすぎる感じはするけれど、嫌じゃない、かも知れない。
こうして、がむしゃらに欲望を満たそうとするのも、愛情の裏返しとすれば、まぁ……。
そうして彼女曰く、今までのセフレと関係を断ち切るというなら、もうしかすると、誠実なのかもしれなくて。
ならば後の問題は、少しの年の差な訳だけれど、今時これくらいの年の差なんて大きな問題じゃなくて。
だからつまり問題なのは、相手が現役の高校生だという、世間体だけで。
けれどそれは、お互いに想い合っていればクリアできる問題なのかもしれない。
そこまでを考えてしまうくらいには、どうやら私は、彼女に惹かれてしまっているようだった。
「まぁ、うん……。付き合っても、良いけど……。」
「うわ……、ちょっろ。」
「え?」
「ううん。お姉さん可愛いから、色々心配だなって……♥」
「そんなこと、無いと思うけど……。」
私は、彼女と再び視線を合わせて、その提案にしっかりと頷いて。
そうしてその瞬間、何故だか彼女から心配されて、困惑してしまう。
年下の彼女にそんな事を言われるなんて、この見た目のせいもあるけれど、私はやっぱり頼りないのだろうか。
大人として、もうちょっとしっかりしないと、なんて考えていれば、見つめていた先の彼女が、にっこりと微笑んで。
「じゃぁ、これから毎日、エッチしようね、お姉さん♥」
「ひぇ……。」
その言葉に、フラッシュバックするように頭の中に閃いてしまう、先ほどまでのエッチの記憶。
あれが毎日、続くの……?
私は、不安と期待がない交ぜになった感情のまま、こくり、と恐る恐るに頷いて。
だから、これから彼女と付き合おうと決心してしまった今。
アイツと連絡を取ろうと思っていたキモチは、最早何処かに行ってしまっていた。
主人公とふたなりJKちゃんがいちゃらぶするお話でした。
いかがでしたでしょうか。
皆様の夜のお供などに使っていただけましたら幸いです!