誰かに聞かれたっけ? 『あの時のことを
覚えてるか?』って。 まるで
大昔のことみたいに言いやがる。もちろんだ、
何もかも憶えてるぜ。 オレ達が住んでた故郷や
江戸が墓場になっちまって、朽ち果てた道を
彷徨うしかなくなった時のことを……

飛行船が空から次々と消えて、石炭列車も
動かなくなった。 世界が闇に包まれた。 クソの役
にもたたねー土蔵が、馬鹿みたいに造られて
そこら辺に死体が転がるようにもなっちまった。


いっそイカれちまった方が良かったかもなと思う
毎日……。 あの頃は秩序(ルール)が存在して、
人情ってもんがあったっけ。 生き残るだけが
すべてじゃなかった。あぁ、憶えてるぜ何もかも。

でも、そんなことはどうだっていい。 今でも
恋しいのは、オマエと一緒に踊ったバレエ、
オマエの髪の臭い、その温もり。
忘れたことはねぇ。
もう、あの日々は戻らない。

今のオレはヒャッハー、追い剥ぎ、
筋肉バレリーナ。崩れかけた道を走る以外、
何も残っちゃいないぜ。でも、オレは
決して忘れない──


※注意

文章はウ◯コです。

時代考証? ナニそれ?