国府学院高等部。
その財政を支えているのは、巨大企業・瀧村グループだった。奨学金制度から海外留学プログラムまで、企業による支援は学園の隅々に及んでいる。
しかし、その影響力は、やがて学園の運営そのものを左右するようになっていた。
そんな瀧村グループの不正を調べ始めたのが、二十四歳の女性教師・浜崎結愛だった。
そして、結愛が協力者として選んだのは、二十三歳の副担任・細川大輔。
女性を前にすると緊張し、気が弱く、争い事も苦手な男だった。
結愛が細川を信用した理由は、ただ一つ。
善良で真面目な人物だと考えたからである。
二人は幾度も瀧村グループの計画を阻んできた。
もっとも、実際に行動しているのは、ほとんど結愛一人だった。
そして、その存在を疎ましく思う瀧村グループが、ついに動き始める。