冷たい冬の三陸を走る、総重量20トンの日野プロフィア。
運転席には、32年間の呪いを隠し続ける58歳の女。
彼女のキャビンの重いドアを、左脚を引きずった一人の土木屋が叩いた時、凍りついていた運命の歯車が狂い始める。
――これは、崩落した道の先で魂の欠落を埋め合う、傷だらけの男女の記録。
               ・
『轍の向こう』全23話完結(+プロローグ&エピローグ)。
               ・
※本作品は小説『狗神』(坂東眞砂子 作)と映画『狗神』(原田眞人 監督)をベースにして小説版の結末と映画版の結末を融合させた独自設定を前提に、坊野宮美希の32年後を描くオリジナル小説です。